木本

2024年4月30日 (火)

ヒメウツギ

家の周りにヒメウツギの白い花が咲いています。ウツギと名の付く植物は多く、ウツギ属ばかりではありません。紛らわしいですね。

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他種に比べて丈が短く、多数の白い花をつけ見応えがあります。地域ではこの花が終わるころ、ウツギが咲きだします。

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「花糸は両側に翼状に広がる」・・花糸の形状は他種との識別点の一つになります。

接写用のコンデジTG-6は最近ピンボケが目立ちます。なんか最初に買ったTG-4の方が思ったように撮れた気がします。使い方が間違っているのだろうか?アル中でブレているわけではありませんよ。

アジサイ科ウツギ属ヒメウツギ(Deutzia gracilis Siebold et Zucc. var. gracilis)。


気温の高い日が続いています。少し草取りをしただけで汗だくになります。今年の夏も猛暑だろうか?昨年は熱中症になりかけた様な日が幾度かありました。気を付けなくては!

2024年4月27日 (土)

ウリハダカエデの花

何年前か分からなくなりましたが、裏庭植物園に地域産のウリハダカエデの苗を植えました。当時20cmくらいだったと記憶しています。歳月を経て3mを超すほどに育ちました。

今日、花の咲いているのに気づきました。。

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2階の踊り場と樹下から撮ってみました。我が家の場合は、黄色く紅葉してとても奇麗です。

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初めて見るウリハダカエデの花です。手の届く範囲はすでに終盤を迎えていました。

ウリハダカエデは、雌雄異株で稀に同株とあります。この木は花の様子から雄株のようです。

ムクロジ科カエデ属ウリハダカエデ(Acer rufinerve Siebold et Zucc.)。旧分類体系では、カエデ科とされています。

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こちらは父親が栽培していた園芸品種です。雌雄同株のようですが、ウリハダカエデの花粉で交雑しないのだろうか?

2024年3月28日 (木)

キブシの花

不法投棄監視パトロールに行った林道で、キブシの花などを撮ってみました。引きこもりのような生活を続けているうちに、春爛漫の季節になっていました。

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キブシは雌雄異株です。「雄花より雌花の方が短い」と図鑑の解説にあります。この写真ではちょっと比較しにくいですが、左が雄花で右が雌花です。

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こちらが雄花です。黄色い葯が見えています。

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こちらが雌花です。雄蕊が退化して緑色の柱頭が目立っています。

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花弁を外してみました。退化した雄蕊は花柱の1/3くらいの長さしかありません。

幾つか観察してみると、花序の長さには個体差がありますので、雌雄の区別は花の中を覗いてみるのが一番だと思います。

雌雄異株の植物は、自家受粉が避けられるため、多様な遺伝子を持った子孫が残せる利点があります。同時に、近くに両種がないと種子が出来ないので子孫が増やせない欠点もあります。この場所には、雄木と雌木が混在していました。どういうシステムで、実生苗が雄と雌の木になるのか知りたいものです。

キブシ科キブシ属キブシ(Stachyurus praecox Siebold et Zucc.)。

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林道から見た下界の様子です。中央右に見える山裾には富士川が流れています。ここは、ササユリの保護区から見える愛鷹山系某所になります。「そんな所に不法投棄物なんかあるのか?」・・あるのです。投棄されたものの大半は、分別してゴミ回収に出せるようなものです。わざわざ山中に持ってきて捨てる人の気持ちが理解できません。

2024年3月12日 (火)

ヒイラギナンテン

雨続きや用事が重なって慌ただしい日が続いて、また更新が滞ってしまいました。家族には「ボケなくていい」と言われています。

地域のスギやヒノキ林の中を探索すると、ヒイラギナンテンをよく見かけます。ヒイラギナンテンは、江戸時代に中国から渡来したそうです。

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葉がヒイラギに似ています。触ってみるとヒイラギほど痛くありません。全体の姿がナンテンに似ていることと併せてヒイラギナンテンの和名がつけられたそうです。どちらも魔除けなどの縁起木とされる植物ですから、2倍縁起のいい植物ということになります。

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萼片9枚、花弁6枚・・どちらも黄色なので全体が花弁のように見えるとあります。萼片は大小があるようです。

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薄暗い林床に生育していることが多い割には、結実率が高いので自動自家受粉するのかと思っていました。「昆虫などが雄しべに触れると刺激で内側に動いて受粉する」そうです。直接雄しべに触れないと動かない(受粉しない)のだろうか?今度確かめてみよう!

メギ科メギ属ヒイラギナンテン(Berberis japonica (Thunb.) R.Br.)。

帰化植物なのに、学名が「japonica」となっているのはどうして?

2024年3月 1日 (金)

ミツマタの花

29日は、委嘱を受けている不法投棄監視パトロールに行ってきました。ポイ捨てゴミばかり見ていると嫌になるので、時々近くの林内を覗いたりしています。

保管庫で眠っていた古い高倍率コンデジで、ミツマタの花を撮ってみました。手振れピンボケ写真ばかり・・カメラのせいです(笑)。

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ここは、テンナンショウ属の調査を依頼されたとき偶然見つけました。林床にはヤマルリソウやアケボノソウなども生えています。この日は、近くでウグイスが鳴いていました。人と出会うこともないので、のんびり自然と触れあえます。

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再生畑ではミツマタの花が咲いていましたが、この場所は比較的高所にあるので開花は少し遅くなります。

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よく見ると、咲き始めたものもありました!

ミツマタの花は花弁がなく、萼筒の先端が4裂して花弁のように見えます。花の形態はかなり違いますが、カンアオイ属と同じですね。

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枝が三つに分かれるのでミツマタの和名がつけられました。でも、二つ又やこのように四つ又になることも稀にあります。図鑑の解説と違うところを探していると、いろいろなことに気づくようになって植物観察が更に楽しくなります。

ミツマタは、中国、ヒマラヤ、東南アジア原産の帰化植物です。日本へは安土桃山時代~江戸時代頃渡来したとあります。富士山周辺では、栽培地の名残と思われる群落を見ることもあります。

ジンチョウゲ科ミツマタ属ミツマタ(Edgeworthia chrysantha Lindl.)。

2024年1月24日 (水)

ノダフジ

山野で見るフジ属は、蔓の巻き方向で区別すると聞きました。散歩道の蔓を見ると・・。

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杉野先生の静岡県の植物図鑑には「つるは左巻きに、他物に巻き付く」とあり、ヤマフジは逆巻きとあります。そして、松江の花図鑑にはノダフジは「つるの巻き上がる方向は左巻き(ねじの左巻きと同じ)(S巻き)」そして写真の解説に「蔓は左肩上がり(左巻き)」となっています。

三河の植物図鑑によるとノダフジは「右巻き(巻き上がる方向では左巻き)に巻きつく」、ヤマフジは「巻き上がる方向では右巻き」、「つるの場合の右巻き、左巻きは上から見ての状態をいうのが普通であるが、ネジと同じように考え、巻き上がる方向で、反対にいう場合もある。私の場合はネジの方向で考えてしまう。」とあります。

見る方向で変わるので、混乱してしまいますね。側面から見た文字の形でZ巻き、S巻きなんて表現もあるようです。S巻き或いは左肩上がりという表現がわかりやすいですね。

上の写真は、ノダフジ(フジ)ということになります。ところで・・。

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こんな蔓がありました。両方ノダフジと思われますが、上はZ巻き?下はまっすぐに伸びていました。蔓は枝や幹に絡みついて伸びるので、樹木が枯れた場合このような変わりものの蔓が現れるのだと思います。

マメ科フジ属フジ(Wisteria floribunda (Willd.) DC)。Ylistでは、フジを標準和名、ノダフジを別名としています。


NHKのBS放送で「ワイルドライフ」をご覧になったでしょうか?「つながる小さな命たち 牧野富太郎と南方熊楠が見つめた日本の自然」・・タイトルが気になり、文句を言われながら強引に嫁の見ていたチャンネルを変えました。すると、フィールドワークの案内をしたことのある研究者が2名登場しました。後半に「菌従属栄養植物」の文字が出てきたので、もしやと思って期待をしていると、我が家にとって息子のような存在の研究者が登場しました。彼の活躍は、自分の事のように嬉しいものです。元気そうな姿を見て、嫁さんの機嫌も直っていました。

2024年1月10日 (水)

カラスザンショウとコカモメヅルの種子

8日・・久々に再生畑へ行ってきました。花の少ないこの季節は、ドライフラワーや果実の観察も楽しいです。再生畑に生えるカラスザンショウとコカモメヅルの果実を撮ってみました。

【カラスザンショウ】

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再生畑には、カラスザンショウの大木が2本ありました。片方は伐倒しましたが、もう一本残っています。

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こちらは花柄ごと落ちていた果実です。カラスザンショウは雌雄異株です。残った木には果実が生りますから、雌木ということになります。

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固めの果皮を剥がしてみると、黒っぽい種子が入っていました。沢山の果実が落下していますが、苗がほとんど見当たらないことから、この場所での発芽率はかなり低いものと思われます。

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カラスザンショウにも、他のサンショウ属と同じく棘があります。上部は細かい棘が沢山あり、下部は大きな棘が疎らにあります。

ミカン科サンショウ属カラスザンショウ(Zanthoxylum ailanthoides Siebold et Zucc. var. ailanthoides)。

【コカモメヅル】

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こちらは、コカモメヅルの果実です。果皮の中には、種髪(しゅはつ※)付きの種子が綺麗に収納されています。この再生畑では、よく似たコバノカモメヅルも見ることがあります。

(※ガガイモの仲間は種髪で、タンポポは冠毛)

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果皮の中から取り出すと同時に、綿毛を広げ風で飛ばされます。

キョウチクトウ科コカモメヅル(Vincetoxicum floribundum (Miq.) Franch. et Sav.)。旧分類体系では、ガガイモ科とされています。


今日は、芋からコンニャクを作りました。コンニャクの作り方は、Webにいろいろ掲載されています。今回は一般財団法人日本こんにゃく協会のホームページにある方法で作ってみました。

凝固剤には、扶桑化学株式会社の「こんにゃくの素」を使いました。ところが、その準備をするときに疑問がわきました。500gの芋に対して、水またはぬるま湯を200mlに2~3gとあります。2~3g?確か以前はもっと多かったような気がします。「こんにゃくの素」の説明書きを見ると芋1kgに対して25g(1袋)となっています。今回約500gの芋を使いましたから、12.5g必要になります。

右往左往して、説明書を見直すと日本コンニャク協会の方は水酸化カルシウムで、「こんにゃくの素」は炭酸ナトリウムとなっています。結果12.5gをぬるま湯に溶かし無事コンニャクが出来ました。気付いてよかった・・。

2024年1月 4日 (木)

フユイチゴ

近くの山林に、フユイチゴが生えています。散歩道で見かけた果実を撮ってみました。

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フユイチゴは、草本ではなく匍匐性の木本(小低木)です。

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果実はシロバナヘビイチゴのようなオランダイチゴ属の形態ではなくキイチゴの仲間と同じです。食用になりますが、キイチゴ属のモミジイチゴなどに比べて酸味が強いです。

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今頃果実を探すと、何者かに食べられこのように萼のみが残っているものを見かけます。残った萼に傷跡が見られないことから、小動物ではなく野鳥に食べられたのではないかと思われます。野鳥は赤い果実を好むようですし・・。

家の裏庭植物園に生えているフユイチゴは、野鳥によって種が運ばれたのかもしれません。この植物は、蔓に他のキイチゴ属のような棘は見られませんが、除去しようと素手で引っ張ると痛い目にあいます。

バラ科キイチゴ属フユイチゴ(Rubus buergeri Miq)。

地域では、フユイチゴの近縁種としてミヤマフユイチゴを見ることがあります。「葉先が尖る」とありますが、フユイチゴでも尖っている葉があります。フユイチゴに比べて葉の形が細長く二等辺三角形のようなイメージです。

2023年12月19日 (火)

ヤブコウジ

この季節、落葉広葉樹の葉が落ち、林床に敷き詰められています。そんなもの悲しげな林内を歩いていると・・。

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ヤブコウジの赤い果実が目に入りました。この頃赤く熟す果実には、縁起のいい和名を持つセンリョウやマンリョウなどがあります。ヤブコウジは、別名をジュウリョウ(十両)として寄せ植えなどでホームセンターの園芸コーナーに並びます。

果実は目立ちますが、花は小さく地味です。

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数年前の7月頃に撮ったヤブコウジの花です。

季節を感じながら、近くの林内をのんびり探索するのもいいものです。

サクラソウ科ヤブコウジ属ヤブコウジ(Ardisia japonica (Thunb.) Blume)。旧分類体系では、ヤブコウジ科とされていました。


日曜は季節外れな暖かさだったのに、昨日・今日は例年の寒さに戻りました。早朝の気温差が8℃くらいありましたので余計寒く感じます。月曜は植物園の作業で、今日は畑の作業を行いました。元職時代はあまり縁の無かった仮払い機、エンジンバリカン、耕運機、チェンソー、そして新入りの高枝用チェンソーなどが欠かせない道具になりました。肉体労働が主体になりましたが、いろいろ工夫しながら作業すると楽しいものです。

2023年12月 3日 (日)

ムベの果実

山野を歩く機会が少なくなって、こちらのブログは更新が滞っていました。

今日は、裏の生垣を剪定しました。生け垣には、野生動物によって運ばれた種子から育ったと思われるムベが生えています。今まで花は見ても果実が生る事はありませんでした。ところが、本日1個発見しました。

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アケビと同科(アケビ科)ですが、アケビは冬に落葉して果実が熟すと果皮が割れるのに対して、ムベは常緑で果皮が割れません。

生け垣などに植栽される事も多いですが、山野でも良く見かけます。静岡県植物相調査報告書によると、県内各地に分布し、東部は少ないが西部は多いというような事が書かれています。アケビよりも寒さに弱いため、西部に多いのかもしれませんね。

別の場所で撮った花を掲載します。

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花は沢山つきます。雌雄同株で、同じ木にオス花とメス花が咲きます。

果実が一つしかつかなかったのは、アケビと同じく自家不和合成の植物なので、複数の株が無いと結実し難いためだと思います。挿木で増殖できるそうなので、来年枝を採って来ようと思います。種子による増殖でも、3年くらいで開花に至るようです。

アケビ科ムベ属ムベ(Stauntonia hexaphylla (Thunb.) Decne.)。別名はトキワアケビ。