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2026年8月

2026年8月26日 (水)

不法投棄監視パトロールで出会った植物

昨日は、月二回以上を義務付けられている不法投棄監視パトロールに行って来ました。山野の植物観察は、この機会くらいになりました。歩く回数が減ると、新鮮な目で植物に触れあえるような気がします。

ある林道の駐車スペース脇で・・。

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この黄色い葉が目に入りました。トウダイグサの葉だと思います。静岡県には、トウダイグサの仲間でフジタイゲキという種が生育します。行政関係者が緊急避難した株の種をいただき、実生苗を得ました。希少種ではありますが、元気な植物で現在4本の茎が伸びています。

黄色い葉のトウダイグサにつられ少し林内に入ると・・。

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なんと、ヒナノシャクジョウが生えていました。この林内では初めて確認しました。少し周辺を探しましたが他には見当たりませんでした。思い起こせば、こういう奇跡のような偶然は幾度かありました。この日も山の神様に感謝です。

ヒナノシャクジョウ科ヒナノシャクジョウ属ヒナノシャクジョウ(Burmannia championii Thwaites)。

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違う場所の林道脇では、ツルリンドウの花とツチアケビの果実を見る事が出来ました。ツルリンドウは地域の人工林内で普通に見られる種ですが、こうしてたまに会うと嬉しいものです。

このツチアケビの場所には、友人の研究者も訪れた事があります。ツチアケビは果実が見られた翌年は姿を現さない場合が多いですが、此処は昨年も姿を現していました。共生菌であるナラタケの菌糸が豊富なのかもしれません。林道脇は草刈りがされていました。この見慣れない植物をそのまま残してくれた業者さんにも感謝です。

ラン科ツチアケビ属ツチアケビ(Cyrtosia septentrionalis (Rchb.f.) Garay)。

2026年8月14日 (金)

着生ランの果実

ムカデランの記事に「まだ結実したものを見た事が無い・・」と書きました。ところが今年初めて花柄子房のふくらみを確認しました。着生させたものも含めて、庭木で見た着生ランの果実を撮ってみました。

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まだ咲いている花がありました。訪花昆虫は、この小さなアリだけしか見た事がありません。

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ほぼ全ての花の花柄子房が膨らんでいました。昨年以前もそうなら自動自家受粉も考えられますが、記憶する限り今年始めて見ました。

あの小さなアリが送粉者なのだろうか?先輩にはアリは送粉者にならないと教わった記憶があります。でも、種によってはアリも送粉者になる事を研究者の論文で読んだ事があります。

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これはクモランの果実です。クモランは毎年結実します。訪花昆虫を見た事が無いのに結実率が高いので、自動自家受粉するのではないかと思っています。

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ムギランの果実です。ムギランは匍匐茎で栄養繁殖して大きな塊になる事の多い着生ランです。結実率はそれほど高くないような印象を持っています。栄養繁殖とのバランスを保っているのかもしれません。

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セッコクの果実です。結実率はあまり高くなく、実生苗が見られないと思っていたら、一昨年初めてイヌマキの木に複数の実生苗が確認出来ました。

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ヨウラクランの果実です。写真は一番多くついている房を撮りました。花数の割に結実するものは少ないですが、彼方此方の庭木に実生苗が見られます。

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最後にカヤランの果実です。小さな花なのに大きな果実をつけますが、結実率は低い種です。上段5種の果実は行燈の骨のような果皮が四方に割れ種子を飛散しますが、カヤランは一方向だけが割れます。またヨウラクランと同じようにあちこちの庭木に実生苗が見られます。

庭木にはもう一種、フウランが着生させてあります。県東部の山間地ではまだ花の咲いているものもあり、まだ果実は確認出来ません。実生苗の確認できていない着生ランは、フウランとムカデランだけです。両種の実生苗を見られる日を楽しみにしています。

2026年8月 3日 (月)

ムカデラン

富士市域の断崖に、ムカデランの生えている所があります。隣の富士宮市域でも生育確認された場所があるそうですが、花は数ミリだし、高い場所では生えていても気づかないですね。

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観察用に、庭木に着生させたムカデランが咲いていました。四国の先輩のWeb図鑑に「結実率は低い」とありました。私はまだ結実したものを見た事がありません。この近くには、訪花昆虫がいないのだろうか?

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ムカデランの着生根は、茎や葉よりも太く目立ちます。

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着生させた庭木が気に入ったのか、増え続けています。図鑑には「日当たりの良い場所」と書かれていたので、樹皮に日の当たりやすい南面に着生させましたが、その場所から裏側や枝で日照を遮られるような場所に移って行きました。あまり日当たりが良すぎると、水分不足で傷んだり枯れてしまうようです。

右の写真を見てください。これは途中が枯れています。一本だった個体が二つに分かれる事になります。茎が繋がっているより、病気による枯れ死などのリスクが低減されます。最初に着生させたのは10cm程度の二つの切れ端でした。でも、今ではそれらがもっと細かく独立しています。生き残るための戦略だと考えると、植物観察の面白さが増します。

ラン科ムカデラン属ムカデラン(Pelatantheria scolopendrifolia (Makino) Aver.)。


地下茎で栄養繁殖して群落を形成するシダ植物のホソバショリマ保護のための実験などを行っています。地域の識者の先輩から「昔あった複数の場所から姿を消してしまった」と聞きました。場所を教わり調べて見ても全然見当たりませんでした。この植物の保護や生育範囲の拡大には、地下茎を切り離して移植する(植え直す)事も有効ではないかと思っています。

植物保護を唱えるWeb記事は多くても、実際の保護活動に役立てられる記事はなかなか見つかりません。植物保護の上で大切なのは、実際に育てて見て学ぶ事だと思います。ホソバショリマの保護には、複数の方が関わってくれる事になりました。自分にとって、最後に辿り着いた場所だと感謝しています。

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