移植先のセリバオウレン
山野を歩く機会が少なくなり、こちらのブログ更新が滞ってしまい申し訳ありませんでした。
数年前、富士市域某所でセリバオウレンの群落付近で間伐による作業道が作られることを知り、業者さんに救済願いを出しましたが、すでに作業道ができ間伐も終わっていました。
林内に生育する植物であるため、林床の光条件が変わると生育に支障をきたすことになります。実際に日当たりが良くなった場所では葉色が変わっていました。そこで、付近の木陰に移植を試みました。この植物は根がすごく、掘り起こしが大変でした。半分付近に移植し、残りを市域の別場所に移植しました。
別場所の移植先では・・。
まだツボミのものもあれば・・。
咲いている個体もありました。ある図鑑に、セリバオウレンは雌雄異株でオス花とメス花があるとされています。これは雌蕊が見えませんのでオス花のようです。一番外側の長い花弁のような部分は萼片で、その内側のへら状(スプーンのような)部分が花弁です。
雄蕊が少なく雌蕊が見えるのでメス花ですね。私は少ない雄蕊でも花粉散布すると思うので、両性花と呼んでいます。
こういう花は極稀ですが・・。この花はへら状の花弁が退化しているようです。また雄蕊が見えませんので、完全なメス花と言えるのではないでしょうか?
葯がピンクがかった花もあります。花の違いだけでなく花茎が紫褐色のものと緑色のものもあり、見比べると面白いです。
キンポウゲ科オウレン属セリバオウレン(Coptis japonica (Thunb.) Makino var. major (Miq.) Satake)。
植物の保護は難しく、机上の知識や奇麗ごとだけでは有効な保護は出来ません。識者の中には、移植や生育地分散を否定する人もいます。確かに他の場所へ移植して上手く育つかはやってみなければ分かりません。
富士山こどもの国「花の谷」では、建設当初ご尽力された先生のお考えで、県東部の限られた場所からの移植や種子採取により増殖した植物に限定して保護しています。そのご意思は今後も引き継がれていくと思っています。中には、元の自生地で殆ど姿を見ることの出来なくなった希少種も存在します。








最近のコメント