ムカデラン開花
ムカデランは、古い資料では静岡県東部・西部・北部の記録があります。環境が合えば大株になる種なので、新たな生育地が追記されているものと思われます。
東部ではN先生の記録がありますが、花の接写が出来る場所ではありません。掲載写真は庭木に着生させたものです。
とても小さな花ですが、見比べると萼片や花弁に変異があります。
「生育地は向陽地の樹幹や岩」とありますが、あまり陽当りが良すぎると葉が変色し次第に痛み枯れ死するように思います。南面に着生させたのに北面に長く伸びています。環境が合えば短期間に大きな株になるようです。
「山間の地では、集落全体が失われゆく照葉広葉樹林の代わりになっている」ことに注目した常葉大学の学生さんたちの調査に立ち会ったことがあります。集落の庭木などで出会った着生ランは、カヤラン、ヨウラクラン、クモラン、ムギラン、そして栽培品を着生させたフウラン、セッコクなども見られました。私はそれらの果実を見ていますが、ムカデランの果実はまだ見たことがありません。送粉者がいないのだろうか?あまりにも小さな花なので、人工授粉できるか分かりませんが挑戦してみようと思います。
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