生きていたクモラン
八重枝垂桜の幹にクモランを発見したのは、数年前の事でした。ところがその個体は乾燥により枯れてしまいました。
こちらが、この木で最初に発見したクモランです。比較的大きな株で、沢山の果実をつけていました。
周囲を見ると、新たな株が着生していました。上の大株の子孫ではないかと思います。クモランは葉が退化し、葉緑素を持つ扁平な根で光合成を行っています。左の写真に写っているピンボケの白い着生根は、セッコクの根です。
ところで・・。
こちらを見ると、白っぽい光沢のある部分と鮮やかな緑色で幅広の部分があります。前者は上の写真と同じ根で、後者は葉状体(仮称)です。種子が発芽して最初にこの葉状体が姿を現します。そして根が伸びやがて葉状体は姿を消していきます。葉状体は葉ではなく胚軸に由来する(発芽苗の茎のような)部分だそうです。
初めてクモランを見たときは、この葉状体に気づきませんでした。様々な進化を遂げてきたラン科植物の魅力は、こういう面白い生態にあります。庭木の植物観察も楽しいです。
山野を歩く機会も少なくなり、ブログの更新間隔が長くなってしまいました。それでも、ご訪問くださる方がいて嬉しいです。また、良いね💛も有難うございます。
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