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2023年11月

2023年11月23日 (木)

果実いろいろ

最近見た果実を少し掲載します。一部、植物園敷地内での撮影種も含まれます。

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花柄があるので、サラシナショウマの果実のようです。

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時々このような花穂がありました。開花が遅れて送粉者がいなくなったから?

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こちらはトリカブトの果実です。サラシナショウマと同じくキンポウゲ科なので果実も似た感じですね。11月下旬にまだ緑色です。果実が熟すまで寒さに耐えられるのだろうか?

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ホトトギスの仲間の果実です。ホトトギスの仲間は、比較的発芽率は高いと思いますが、開花に至るまで生育するものはそれほど多くないようです。

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フジタイゲキの果実です。フジタイゲキの果実は、かなり前に熟したものを見かけました。同じ株でも茎ごとに開花時期をずらし、少しでも多く生き残るための戦略でしょうか?

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ガマ属です。ガマ属の生育する場所は限られていますが、これは恐ろしい植物です。地下茎での栄養繁殖も盛んですが、この果穂から数えきれないほどの種子を飛散させます。植物園のビオトープに植栽した記憶はなく、飛来した種子か水利権を取得した水路から流入した種子によって、一二年の間に除去が大変なくらいに繁殖しました。

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ラン科植物(コアツモリソウ)の果実です。ラン科植物の果実は、どの種も数えきれないほどの種子を宿します。微細な種子には発芽のための養分が殆ど無いため、菌類(キノコ)から養分を貰って発芽します。しかも種ごとに栄養依存するキノコが異なるため、沢山の種子を飛散しても発芽に至るものは極めて少なく、その多くは絶滅危惧指定されています。


このところ、こちらのブログ更新が滞っておりました。雑用が多かっただけでなく、山野の植物探索をしていなかった事もあります。希少植物を主体に掲載していた前ブログと比べると、アクセス数がずっと少なくなりました。ちょっと寂しい気持ちもありますが、それで良かったと思っています。

2023年11月11日 (土)

セキヤノアキチョウジ

近年、地域の林道でセキヤノアキチョウジが多く見られるようになって来ました。

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10月下旬の写真ですが・・。
この植物は林縁で見る事が多く、図鑑にも「山地の木陰に生育」とありますが、比較的日照の良いところでも生育しています。

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こちらは、あまり日の射さない場所に生育していました。他所に比べて、花色が濃い印象を持ちました。

果実は4分果で萼に包まれるとあります。セキヤノアキチョウジは、林縁や林道で連続してみられるのではなく、限られた場所で群落をつくります。素人予想ですが、地下茎で栄養繁殖し種子が重力散布されるためではないかと思われます。

シソ科ヤマハッカ属セキヤノアキチョウジ(Isodon effusus (Maxim.) H.Hara)。

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