馬頭観音で見た花
不法投棄監視パトロールで見かけた花を、2種掲載します。
【キヨスミミツバツツジ】
一般的なミツバツツジの花は散った頃ですが、ここではまだ咲いていました。
手の届く最下の花を見ると、クモが隠れていました。あれっ、この花はオシベの数が多い・・母種のミツバツツジは、オシベが5本です。
手繰り寄せて観察すると、オシベが10本あります。キヨスミミツバツツジのようです。オシベが10本のミツバツツジの仲間には、花柱の下部に毛のあるトウゴクミツバツツジもありますが、こちらには毛がありません。
地域では、ミツバツツジとキヨスミミツバツツジの交雑種でアワミツバツツジ(Rhododendron x kuratanum S.Watan.)も生育しています。こちらは、オシベが7~9本で葉柄に少し粘りがあります。
他地域産で、アワノミツバツツジ(Rhododendron decandrum (Makino) Makino f. lasiocarpum H.Hara)という種があります。最新のYlistでは、ワタナベミツバツツジをアワミツバツツジの標準和名としていて、ケトサノミツバツツジ(Rhododendron dilatatum Miq. subsp. decandrum (Makino) X.F.Jin et B.Y.Ding f. inobeanum (Honda) Minamitani)をアワノミツバツツジの標準和名としています。
ツツジ科ツツジ属キヨスミミツバツツジ(Rhododendron kiyosumense (Makino) Makino)。
【ナツトウダイ】
蚊の様な訪花昆虫が、腺体の蜜を吸っていました。
面白い形の花ですね。花弁のような三日月の部分は蜜を出す腺体です。この写真では良く分かりませんが、中央部にオス花とメス花があり雌性先熟とあります。雄性先熟のキキョウと反対ですね。雌性先熟と雄性先熟に分かれたのはどんな理由からなのでしょう?
身近で見られる植物も、進化の過程を想像しながら観察すると面白いですね。
トウダイグサ科トウダイグサ属ナツトウダイ(Euphorbia sieboldiana C.Morren et Decne.)。
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