フジキクザクラ二年目の春
地域には、フジザクラと呼ばれるマメザクラが生育しています。通常は下向きに咲く5弁花をつけますが、富士宮市の天子ヶ岳で八重咲の変種が発見され、大石寺のお上人様によってフジキクザクラと命名されました。
一昨年、記載者の先生から子株をいただき裏庭に植えてあります。花が咲き始めたので、撮ってみました。
蕾の様子です。左の花柱は1本ですが、右には複数の花柱が見えています。
こちらは、株元から新しく伸びた柔軟な枝を折り曲げて、取り木をするために途中を土に埋めたものです。何故か、この枝だけ早く開花しました。
この花にも、花柱が複数見えています。母種のマメザクラはほぼいっぺんに花を咲かせますが、このサクラはポツポツ咲きます。また母種よりかなり遅れて咲き出します。
バラ科サクラ属フジキクザクラ(Cerasus incisa (Thunb.) Loisel. var. incisa f. chrysantha H.Ohba)。シノニム:Prunus incisa Thunb. f. plenissima S.Watan.
記載された当時は、西欧や北米に倣ってサクラ類をスモモ属(Prunus)としていましたが、現在はサクラ属(Cerasus)に分類するのが主流となっているため、Ylist標準学名は後者となっています。
大石寺以外では、国指定特別天然記念物「狩宿の下馬桜」で知られる井出家の庭、或いはその西の方に位置する熊久保農村公園内の朝日小滝の近くでも見る事が出来ます。見頃はもう少し先かもしれません。
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