12月下旬のナチシダ
不法投棄監視パトロールのついでに、前回見付けたナチシダの様子を見て来ました。県東部で初めて見たナチシダは、冬に葉が萎れていました。この場所は、そこより高い高度にあります。
林道沿いにも点在していました。やはり葉が萎れかけていました。
こちらも・・。
この状態から復活するのだろうか?Wikipediaによると「常緑性だが分布域の北限近くでは冬に地上部が枯れる」とあります。やはり萎れた葉は枯れてしまうようです。
イノモトソウ科イノモトソウ属ナチシダ(Pteris wallichiana J.Agardh)。
ついでに・・。
このオオバノイノモトソウによく似た綺麗な斑のシダ植物は、マツザカシダだと思います。
イノモトソウ科イノモトソウ属マツザカシダ(Pteris nipponica W.C.Shieh)。Ylist標準和名はマツザカシダ、別名マツサカシダとなっています。
先生から、ナチシダの北限自生地が静岡県にあると伺いました。その場所は静岡県賀茂郡河津町梨本大畑で、1953年に国指定の天然記念物に指定されています。当時は北限だったのかもしれませんが、温暖化の影響なのか更に北へ生育地を広げつつあるようです。
以前も触れましたが、手元にある細倉先生らによる1,990年頃の富士市域の調査リストにナチシダは掲載されておりません。ところが、ここ数年富士市西部と東部で100個体を超すような生育地を確認しています。伊豆天城で初めて出会った大形のシダ植物は、富士市域でも珍しい存在では無くなりつつあります。
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