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2022年3月

2022年3月24日 (木)

ナガバマムシグサ

県内に生育するカンアオイ属は、種が限られるので直ぐに覚えられるだろうと思っていました。ところが、探索を続けて行く内に、この植物の難しい一面を知る事になりました。

そして、更に頭を悩ませているのが、テンナンショウ属です。家の周りに生育するウラシマソウやスルガテンナンショウは、目にする機会も多くそれほど悩まずに識別できます。

ところが・・。

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3月21日に撮影したものです。スルガテンナンショウがこれから姿を現すという時期に、もう花が咲いていました。

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こちらは、一茎二花です。上と同種のようですが、こんな奇花は初めて見ました。

まだ葉が展開しておりませんが、昨年見た時に県東部ではあまり見る事の無い葉縁に鋸歯のある細い葉をつけていました。葉先も見えない内に花が咲いている事、花の形態がヒガンマムシグサ系である事、細長い小葉をつける事、そして生育地から、ナガバマムシグサではないかと教えて頂きました。

サトイモ科テンナンショウ属ナガバマムシグサ(Arisaema undulatifolium Nakai subsp. undulatifolium)。

2022年3月19日 (土)

果実期に入ったセリバオウレン

現地確認に行ったところ、大半のセリバオウレンは花茎が伸び果実期に入っていました。でも、まだ蕾のものもあったりして、開花時期にかなり個体差があるようです。

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前回訪問時より、ずっと花茎が伸びていました。軸色は一般的に紫褐色ですが、中には緑色の個体もあります。

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こちらはオス花です。ピンクの葯が綺麗ですね。一番外側の長い花弁のような部分は萼で、その内側のスプーンのような部分が花弁です。

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花弁や萼そしてオシベが残っているものと、それらが落ちて子房の膨らみ始めたものです。子房の数は均一ではなく、個体によって異なります。果実期も綺麗ですね。

写真を、左クリックすると元サイズ(900×600p.)でポップアップ表示します。

2022年3月18日 (金)

ヤマルリソウとナツトウダイ

昨日は、新たに見つかったセリバオウレンの生育地へ行って来ました。間伐の作業道にかかり分断されてしまいましたが、花を見た間伐業者さんが気付き連絡をくれました。切り枝などが積み上げられた部分もあるため、その除去の打ち合わせが主目的でした。

今後は、間伐・皆伐の事前調査の時に連絡をもらい、対象エリアの下見をしたいと思っています。希少植物保護のために私個人が出来る事はとても些細な事ですが、森林業者さんが目を向けてくれるのはとても心強い事です。


打ち合わせ前に、2時間ほど周辺を歩いてみました。急勾配の山林内やジグザクな作業道を上り下りして、とても疲れました。

【ヤマルリソウ】

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道路脇に点々と咲いていました。良く見ると、訪花昆虫が蜜を吸っていました。

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比較的目にする事も多く、花が綺麗なので人気のある植物です。果実期に見ると・・。

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面白い形態でしょ?

ムラサキ科ルリソウ属ヤマルリソウ(Nihon japonicum (Thunb.) A.Otero, Jim.Mejías, Valcárcel et P.Vargas)。

【ナツトウダイ】

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トウダイグサ属は何種類かあります。どれも似た感じですが、端部の尖った三日月形の蜜腺がナツトウダイの特徴です。ところで、春咲くのにどうしてナツトウダイ(夏燈台)?

トウダイグサ科トウダイグサ属ナツトウダイ(Euphorbia sieboldiana C.Morren et Decne.)。

2022年3月 7日 (月)

富士市西端の植物

森林管理者さんから、セリバオウレンの新たな生育地が見つかったとの連絡をいただき、様子見に行って来ました。

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既に搬出道で二分されていましたが、花を見てそれと気がついたようです。落下した枝などを除去して来ました。

キンポウゲ科オウレン属セリバオウレン(Coptis japonica (Thunb.) Makino var. major (Miq.) Satake)。

ついでに周辺を探索すると・・。

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固まって生えている事と個体数が多い事から、ヤクシマヒメアリドオシランではないかと思います。ただ、我が家の近くで見る個体より葉が大きいような気がします。花期に再調査予定です。

このエリアは、我が家の周りでは見られない植物がいろいろ生育しています。

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ハナミョウガの果実です。この辺りでは、何処でも見かけます。

ショウガ科ハナミョウガ属ハナミョウガ(Alpinia japonica (Thunb.) Miq.)。

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フウトウカズラも各所に生育しています。伊豆や県中部以西では良く見かけますが、富士市域周辺ではこの辺りしか見られません。

コショウ科コショウ属フウトウカズラ(Piper kadsura (Choisy) Ohwi)。


ここ数年、各所でスギ・ヒノキの人工林の間伐や全伐作業が行われています。搬出作業道が作られたり、伐倒により光条件が変化して、林床の植物が姿を消していく事も少なくありません。それを憂ているだけでなく、守りたい植物に気がついたら森林業者さんにお願いしてみましょう!地主さんとの契約内容に基づき作業していますので、伐採を止めるわけにはいきませんが、可能な範囲で気を使ってくれると思います。見た目は厳つい職人さんも、ちゃんと話を聞いてくれました。

2022年3月 4日 (金)

カヤランの実生苗

先生宅のキンモクセイの樹幹にカヤランが着生していました。我が家のキンモクセイにも着生していましたので、カヤランと相性の良い樹木のようです。

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こちらは古株・・開花株です。蕾が確認出来ました。花が咲く頃に、果実が裂開して塵のような種子を飛散させます。

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こちらには、沢山の実生苗が着生していました。

ラン科植物の種子は、貯蔵栄養分をほとんど持っていないため、菌類に栄養依存して発芽するそうです。この樹皮には、カヤランの種子が好む菌類が豊富に存在しているようです。

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ラン科は単子葉植物です。発芽したての一枚葉が無いか探してみました。なかなか観察するチャンスの無い貴重な写真だと思います。上手くピントが合いませんでしたが・・。


今日は、初代甲斐犬「竜」の16回目の命日でした。二代目甲斐犬「萌」の早朝散歩が終った後、一人でお墓参りに行って来ました。歳月の経つのは早いもので、私も竜との再会の時を思い浮かべる事が多くなりました。

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