カンアオイ属の小さな花
ズソウカンアオイと思われる、とても小さな花を発見しました。
右が普通サイズです。比べると、かなり小さいでしょ?
沼津市南部某所で発見し、首が少し括れている事からオトメ系で、秋に咲く事からズソウカンアオイと判断しました。
萼筒の長さ5~6mm、開口部は約3mmφです。スズカカンアオイでも、このような小さな花を見た事があります。ただ、固定して小さな花を咲かせるのかは不明です。
切断してみようと思ったのですが、二つとも腊用標本(さくようひょうほん)として保存する事にしました。
昨年の夏頃から、県内に生育するカンアオイ属を調べ始めました。調査地域と図鑑による形態的特徴、そして開花時期である程度識別出来ると思っていました。ところが、探索を重ねるにつれて迷うことが多くなって来ました。同種と思われるものでも、地域によって葉表の艶や色合い、萼筒表面や萼裂片の色艶などに違いのある事に気付き始めたからです。
「少なくない」とされる県西部のヒメカンアオイは、図鑑に書かれた開花時期ではなく秋に咲いたものを見付けました。それが、地域でサンエンアオイと呼ばれている秋咲きのヒメカンアオイである事を知りました。県東部で見られるランヨウアオイにも、秋咲きが確認されているようです。静岡県内に生育する種を自信をもって識別出来るまでには、まだまだ場数を踏む必要があります。
« ツルコウジ | トップページ | ツルアリドオシとホソバオオアリドオシの果実 »
「草本」カテゴリの記事
- ヒガンバナとオオハンゲ(2024.09.11)
- コバノカモメヅル(2024.09.05)
- ナギラン(2024.08.21)
- マネキグサ(2024.08.18)
- キツネノカミソリ(2024.08.10)
コメント