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2021年11月

2021年11月24日 (水)

ツルアリドオシとホソバオオアリドオシの果実

アカネ科でアリドオシの名を持つ2種類の果実を撮ってみました。

【ツルアリドオシ】

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ツルアリドオシは、花が2個つきますが、その基部の子房が合着しています。果実を良く見ると、花の萼の痕が二つあります。2個の花で一つの果実なんて変わっていますね。

アカネ科ツルアリドオシ属ツルアリドオシ(Mitchella undulata Siebold et Zucc.)。

【ホソバオオアリドオシ】

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葉は対生で、大小が交互につきます。鎮守の森では、シカの食害で数を減らしていましたが、ここは無事でした。シカは柑橘系の枝も好みのようです。どちらも棘があるのに、痛くないのだろうか?

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果実は、まだ赤くなる途中でした。

アカネ科アリドオシ属ホソバオオアリドオシ(Damnacanthus indicus C.F.Gaertn. var. lancifolius Makino)。


今日は、運転免許の更新に富士警察署へ行って来ました。早めに行ったら整理カードを渡され、受付開始の9時まで車内で待機しました。それでも、番号は9番でした。年寄りはみんな早いですね。5年後の更新まで、無事でいられるだろうか?

2021年11月20日 (土)

カンアオイ属の小さな花

ズソウカンアオイと思われる、とても小さな花を発見しました。

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右が普通サイズです。比べると、かなり小さいでしょ?

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沼津市南部某所で発見し、首が少し括れている事からオトメ系で、秋に咲く事からズソウカンアオイと判断しました。

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萼筒の長さ5~6mm、開口部は約3mmφです。スズカカンアオイでも、このような小さな花を見た事があります。ただ、固定して小さな花を咲かせるのかは不明です。

切断してみようと思ったのですが、二つとも腊用標本(さくようひょうほん)として保存する事にしました。


昨年の夏頃から、県内に生育するカンアオイ属を調べ始めました。調査地域と図鑑による形態的特徴、そして開花時期である程度識別出来ると思っていました。ところが、探索を重ねるにつれて迷うことが多くなって来ました。同種と思われるものでも、地域によって葉表の艶や色合い、萼筒表面や萼裂片の色艶などに違いのある事に気付き始めたからです。

「少なくない」とされる県西部のヒメカンアオイは、図鑑に書かれた開花時期ではなく秋に咲いたものを見付けました。それが、地域でサンエンアオイと呼ばれている秋咲きのヒメカンアオイである事を知りました。県東部で見られるランヨウアオイにも、秋咲きが確認されているようです。静岡県内に生育する種を自信をもって識別出来るまでには、まだまだ場数を踏む必要があります。

2021年11月19日 (金)

ツルコウジ

私の狭い探索範囲では、ツルコウジに出会う事は稀です。県内各地の低地に分布とありますが、私は県中西部でしか出会っておりません。赤い実が生っていたので撮ってみました。

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家の近くで見るヤブコウジよりも葉の鋸歯が粗く、茎が横に這い長軟毛が生えています。

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果柄やヘタ(萼)にも長軟毛が生えています。

ヤブコウジの別名(縁起名)は十両ですから、ツルコウジも十両かな?

サクラソウ科ヤブコウジ属ツルコウジ(Ardisia pusilla A.DC.)。旧分類では、ヤブコウジ科とされています。

2021年11月13日 (土)

キッコウハグマの花

「近くの山林に生えるキッコウハグマは、花が咲かない・・」数年前に、萌の散歩道でそう思っていました。

その時には、冠毛のついた痩果が見られ、花は一輪も見る事が出来ませんでした。「どうして閉鎖花ばかりなのだろう?」

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左は10月頃の写真で、やはり花は見られませんでした。右は昨日撮ったものです。

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ちょっと撮り方を変えてみました。3個の筒状花が合体しているのが分かります。小さいけど、風車のような形態の綺麗な花です。

近くの山林で、花が見られなかった理由が分かりました。それは、閉鎖花による痩果のできる時期が、開花時期よりずっと早くから始まるからです。冠毛のついた痩果を見て、開花時期なのに花が見られないと思ってしまったのです。

また、草丈が小さい(花茎が短い)個体の方が開花する花が多く、上段左のような大きな草丈の個体はあまり花が咲かないように思います。

キク科モミジハグマ属キッコウハグマ(Ainsliaea apiculata Sch.Bip.)。

2021年11月11日 (木)

圃場のキノコ(コガネタケ)

圃場に植えられた植物を、保全区に移植しています。圃場の入り口に、大きなキノコが生えて来たので撮ってみました。

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出現の数日後には、傘がひび割れて来ました。

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ちょっと臭気を感じると思っていたら、このキノコではなく近くにスッポンダケが生えていました。

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傘裏は襞状で、柄にはこのような鍔がついていました。

圃場の近くには田圃などがあります。このキノコの名前が分かる方、教えてください。

種名を教えて頂きましたので、追記します。種名は、コガネタケで通常は黄な粉のような粉がついているそうです。食用にもなるそうですが、生育適地が動物の排泄場所だそうです。ちょっと手を出し難いですね。

2021年11月 9日 (火)

クモノスシダ

隣県や県西部で幾度か見かけましたが、富士市域ではまだこの場所でしか確認しておりません。

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クモノスシダは好石灰岩性の植物だそうですが、ここでは溶岩に着生していました。

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葉の先端部から新たな子(無性芽)が出現します。初めてこの様子を見た時、ショウジョウバカマを思い浮かべました。ショウジョウバカマは、種子繁殖の他に葉の先端に出来る不定芽による栄養繁殖もします。※胞子植物の場合、無性芽というそうです。

チャセンシダ科チャセンシダ属クモノスシダ(Asplenium ruprechtii Sa.Kurata)。


一日一記事を目標にしていたメインブログ「やまぶどうの徒然日記」と違い、こちらのブログは不定期に更新しています。また希少植物をあまり登場させなくなったこともあり、訪問者の方がずっと少なくちょっと寂しい感じです。ご訪問時に、記事右下の💛マークをクリックして頂けると嬉しいです。

2021年11月 4日 (木)

サイハイランの果実

5月下旬にサイハイランの人工授粉を行いました。数日後に見に行くと、花柄子房が膨らんでいて受粉は上手く行ったようです。そろそろ果実が熟す頃だろうと思い様子見に行くと、真っ黒になった果実が数個ぶら下がっているだけでした。

仕方ないので、別の場所を探しました。

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サイハイランは、このような一枚葉を持つ野生ランです。稀に、右下のように二枚葉の個体もあります。大きさは違いますが、偽球茎を持ち深山に生育するコハクランに似た形態の野生ランだと思います。

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ありました!人工授粉した場所では、左の先端部についている黒い果実のようになっていました。もしかしたら、昨今問題になっているハモグリバエの仲間による食害に遭ったのかもしれません。

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以前も掲載しましたが、こちらの花に人工授粉をしました。来年は、人工授粉した後袋掛けをして、観察するつもりです。


最近は、パソコンよりスマートフォンでのアクセスが多いようです。スマートフォンの場合「PC版サイト」にした方が見やすいと思います。写真は、タップすると拡大ポップアップ表示するようにしてあります。

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