ナギランとナツエビネ
今日は、間伐予定の山林を見て来ました。樹林下に生育する植物は、間伐により光条件が変わったり、伐採枝などが積み重なる事により、衰弱して姿を消してしまう事があります。
ナギランとナツエビネは、数年前に小雨降る林内で同じ日に出会いました。どちらも富士市域では稀な存在だと思います。
【ナギラン】
発見時に花が咲いていたので、ナギランと分かりました。その後、何者かに踏まれた痕跡があり、その翌年この2個体は姿を消してしまいました。
そして本日、この個体を見付けました。少し離れた場所にありましたので、種子繁殖した苗と思われます。子孫を残していてくれた事に感謝です。
ナギランの葉は、同じ林内に生育するオオバノトンボソウの苗葉に似ていますが、株元に鞘状葉がある事で識別できます。
【ナツエビネ】
ナツエビネは、葉だけの時はエビネとの識別が難しい植物です。エビネの花が終わって果実期になった頃、蕾が上がっていたので気付きました。
この写真には、3本の花茎が残っています。一つのシュートに複数の花茎をつけるのも、エビネとの識別点になります。
このエリアには、この2種以外にも環境省や静岡県で絶滅危惧種に指定された植物が、複数生育しています。保全区としてもらいたいエリアに、テープで表示して来ました。間伐業者さんと関係する行政窓口へ、お願いに行く予定です。上手く話しがつくと良いのですが・・。
昨日~今日、別の場所に生育する希少植物保護に関しても、お二人の意見を伺い、隣県で長年保護活動をされて来た方に指導していただく事になりました。思いは持っていても、浅学な私だけではなす術もありません。アドバイスしてくださる方がいた事は、とても有り難い事です。
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