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2021年1月

2021年1月27日 (水)

ムカデラン

静岡県では、東部・中部・西部で記録されていますが、主として西部に分布しているようです。ただ、この植物の発見は難しく、東部の富士市や富士宮市域にもまだ知られていない生育地が、複数存在すると思っています。

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円柱形の葉や匍匐する茎に比べて、太めの着生根を出します。日当りの良い樹幹や岩上が主たる生育地で、日照が悪くなる事が減少要因として挙げられていますが、あまり日当たりが良すぎても、左の様に葉茎が赤味を帯びて元気がなくなるように見えます。

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蕾の写真に、半透明な袋状の距が見えています。

Web図鑑を見ると、群生しているものが多く、ムギランの様に根茎で栄養繁殖しやすい植物なのかもしれません。

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着生根を接写してみました。太い根が、樹皮の間に潜り込んで宿主に貼り付いています。

環境省、静岡県共に絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されています。

ラン科ムカデラン属ムカデラン(Pelatantheria scolopendrifolia (Makino) Aver.)。


昨晩から今日の午前中にかけて、予想以上の雨が降りました。こんな日は、パソコンのデーター整理や写真をLAN-DISKに移動しています。1TB×2のLAN-DISKを同時書き込みのRAIDO_1(ミラーリング)で使っていますが、十年ちょっと撮りためた写真でそろそろ容量がいっぱいになって来ました。当初は、1TBもあれば充分だろうと思っていましたが、十年ほどの間にカメラの性能も上がり、写真サイズ(容量)も大きくなって来ました。ピンボケ写真を削除するか、DISKを増設するしかありません。

2021年1月25日 (月)

アオキ

この時期は、近所の庭先や近くの山野で、アオキの果実を見る事が出来ます。

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果実は緑色から赤く熟します。野鳥に食べられて種子が運ばれるそうですが、残っている事が多くあまり美味しくないのかもしれません。

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アオキは、雌雄異株です。左が雄花、右がメス花です。

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一般的には葉縁に鋸歯がありますが、中には全縁のものもあります。園芸品種として作出された斑入り葉のものもあり、この特徴は実生で引き継がれます。

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枝先や若い枝の樹皮は緑色ですが、古くなると灰褐色になって来ます。アオキは県内各地の山野で見られますが、近年シカの摂食対象になっており、葉や枝先を食べられたものを良く見かけます。

アオキ科アオキ属アオキ(Aucuba japonica Thunb. var. japonica)。
旧分類体系では、ミズキ科とされています。Wikipediaではガリア科とありますが、Ylistに従いました。


今後、少しずつ「やまぶどうの徒然日記」の記事を削除して行くつもりです。静岡県で生育が確認された植物に関しては、整理して本ブログに移行する事も考えております。希少種に関しては、ホームページにまとめ始めていますが、ブログの方が大きな容量を使えるので多くの種を掲載できます。

2021年1月19日 (火)

ミツマタ

不法投棄監視パトロールに行ったついでに、ミツマタの様子を見て来ました。

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ミツマタは、中国中南部からヒマラヤ地方原産とされる帰化植物です。樹皮が和紙の原料として使われた為、昔は地域でも彼方此方に植栽されていたようです。

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愛鷹山系のこの場所は、富士市内でもトップクラスの本数が見られます。ざっと数えても軽く数百本はありますが、この場所を知る人は少ないと思います。最上段の写真で、ススキの様に見えるのがミツマタです。

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白いシルクのような蕾が、幾つか黄色味を帯びていました。開花に近づいているようです。花が咲いた頃、また行ってみようと思います。

ジンチョウゲ科ミツマタ属ミツマタ(Edgeworthia chrysantha Lindl.)。


まだまだメインブログとサブブログのHTML操作の違いに悩んでいます。写真を横並びにしたら右の写真のポップアップが左の写真になっていたり・・。試行錯誤して修正しましたが、別の記事を書くとまた変わってしまいます。リッチテキストと行き来しないでHTMLだけで書いた方が良さそうです。暫く、記事に不具合が発生するかもしれませんが、どうかご容赦ください。

2021年1月15日 (金)

カヤラン

カヤランは、地域でも比較的目にする機会の多い着生ランです。

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こちらは、庭のサツキに着生していて、昨年頃から蕾をつけるようになりました。

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台風の後など、枝に着いたり単体で落下している事があります。こんな細い枝を選ばなければ、落ちる事もなかっただろうに・・。

otp1020717 aimg_5937 根が凄いでしょ?風に揺られ今にも落ちそうになっていたのが、翌年見に行くとこんな状態になっていました。根に関しては、環境変化への対応が早い植物のようです。

at171 at165 これは大株の部類に入ります。沢山の花をつけますが、結実率はあまり高くないように思います。

ap4290701_20210115172701 ap5051686 小さいけど、洋ランを思わせる様な綺麗な花です。見比べると、萼片や側花弁の形も個体毎に違いがあります。


土日の寒さから、春を思わせる様な暖かさになったりして戸惑っています。今日は、植物保護エリアに鹿対策の網を張りました。電気柵の敷設もそうですが、一人でやると大変です。最近では、家族も逃げるのが上手くなって、休日に頼んでもなかなか手伝ってくれません。

2021年1月12日 (火)

エビネ

エビネは冬でも葉が枯れないので、四季を通じてその存在を確認する事が出来ます。

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種子を飛散し終わった果実(殻)が残っていました。昨年は、沢山咲いたようです。

Aimg_9231 Nimg_1687 葉幅の広いものもあれば、キンセイランを思わせる様な細いものもあります。

Ap5102087 Ap4230264_20210112055301 県東部の富士市域では、エビネ以外にナツエビネとサルメンエビネ(右)の記録があります。花を観察すると、エビネには距がありますがナツエビネやサルメンエビネには距がありません。染色体の研究が進み、サルメンエビネはナツエビネ群と最も近縁である事が明らかになったそうです。


ブームにより個体数を減らしてしまったエビネですが、地域でも少しずつ復活の兆しがあります。栽培したければ、山野で採取したりないで、無菌播種により人工増殖されたものを園芸店で購入しましょう。

2021年1月 9日 (土)

冬のカンアオイ

ある植物の下見を兼ねて、近くの山林を覗いて来ました。この山林では、カンアオイ(カントウカンアオイ)を見る事も出来ます。

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カンアオイは、冬になると寒さで葉が変色します。左が寒さで変色した葉で、右は夏に撮った葉です。別種のようですね。葉柄が下垂れて、葉が丸まる事もあります。右は一見ランヨウアオイの葉に似ていますが、花を見るとカンアオイである事が分かります。

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Ap1080336Ap1080334 花は鐘形で、裂片の反り具合や長さに変異があります。愛鷹山系では、萼筒の形が基部からラッパの様に広がり、萼筒部分より裂片の方が長い花を見る事もあります。 Ap1080339Ap1080337 花色にも変異があり、見比べるのも楽しいです。右のように、鐘形ではなく萼筒部分が裂片基部まで同径のものもあります。
今日は、今冬一番の寒さでした。屋外の蛇口は凍り付き、植木用貯水タンクを覗くと、厚い氷に覆われていました。萌の朝散歩では、手袋をしていても指が痛くてたまりませんでした。家族に頼んで、もっと防寒性の高い手袋を買って来てもらいました。今日の記事も通常エディタ(HTML)とリッチテキスト形式を行き来して、横並び写真にしました。誰か、HTMLを勉強した人がいたら、アドバイスして頂けませんか?

2021年1月 8日 (金)

サイハイラン

サイハイランは、場所によってはある程度個体数を見る事の出来る野生ランです。でも、樹木の伐採などにより姿を消してしまう事も多く、生育地は減少しつつあります。

このように、数個体まとまって生えている事も珍しくありません。通常は、無地の暗緑色の葉をつけますが、疎らな黄色の散斑(ちりふ)の入った個体も時々見かけます。また、通常は一枚葉ですが、稀に二枚葉を見る事もあります。


ここから下は、左クリックで拡大ポップアップ表示されます。

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蕾と花の様子です。花は下垂して半開きなので、下から覗かないと唇弁が見えません。唇弁は赤褐色で、基部にかけて蕊柱を包んでいます。

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シュンランなどに比べて、果実を見る事が多く受粉率は高いようです。いろいろな虫が訪花しますが、送粉者はトラマルハナバチだそうです。

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時々、偽球茎が露出している事があります。開花時期頃に葉を落とし、秋に新たな葉が姿を現します。新葉を伴って冬を越すのは、ヒトツボクロなどと同じですね。

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地域では、右のような花色のものを多く見かけますが、稀に萼片や側花弁が赤味を帯びているものを見る事もあります。

サイハイランの共生菌は、タシロランなどの共生菌に極めて近縁な事が明らかになったそうです。光合成を止めた野生ランに、十分な養分を供給する事の出来る菌類に依存している事から、立派な葉を持つサイハイランも、その依存度が高いものと思われます。
ココログのシステム改変頃から、いろいろな表現が出来るため、慣れないHTMLで記事を作成して来ました。写真を横並びに2枚、3枚表示する方法やロールオーバー効果など、Wordに登録してコピペしていました。ところが新たなブログは、サブブログとして登録したためか、そのままでは通常の写真がアイコンで表示されてしまいます。 そこで、メインブログの記事(HTML形式)をサブブログにコピーしてみたところ、問題なく表示されました。でも、写真を入れ替えるとまた上記と同じになってしまいます。この記事は、HTMLとリッチテキストを行き来して横並び表示しました。

2021年1月 6日 (水)

ヒトツボクロ

図鑑によると、ヒトツボクロの生育地は、落葉広葉樹林やアカマツ林となっています。県東部では、スギやヒノキの林で見る事が出来ます。

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富士市域では、点在している場合が多いですが、この林内では広範囲に多数の個体を見る事が出来ます。市内でも稀な生育地だと思います。

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実生苗と親株(開花株)の葉です。親株の葉は、静岡県でも生育が確認されているホテイランに似ています。ホテイランと同じく、花後に葉は枯れ新たな葉が姿を現します。そして、花芽を持って冬を越します。出現して間もない葉は褐色を帯びていて、葉裏の色も紅紫色ではありません。時間の経過と共に、図鑑に書かれた特徴を呈して来ます。

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とても小さな花を咲かせます。薄暗い林内で同系色の小さな花を見付けるのは至難の業です。

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これは、幼苗の根を撮りました。薄暗い林内に生育する野生ランは、このように根の退化したものがあります。光合成をしていますが、共生菌への依存度が高いものと思われます。

ココログで、メインブログの記事を「通常エディタ(HTML)」で書いていました。この記事から、横並び画像の拡大ポップアップ表示や、ロールオーバー効果などの使えるHTMLで書く事にしましたが、なぜか上手く動作しません。ココログのサブブログ登録では、機能が制限されてしまうのかもしれませんが、今の所そういう注意書きを見付けておりません。また、暫く悩む事になりそうです。

2021年1月 5日 (火)

シュンラン

静岡県の植物、一番手は春の名を持つシュンランです。

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2~3月頃、シュンランの株元を覗くと、蕾を見る事が出来ます。花数は株の大きさ(葉の多さ)では、判断できません。

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一般的に一茎一花ですが、稀に二つの花を咲かせる個体もあります。

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花は、俯き加減に咲きます。萼片や側花弁の形や色に変異が多く、また唇弁の斑紋も個体毎に違いがあります。見比べるのも楽しいです。

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ある程度個体数を見られる林でも、果実を見る事は稀です。果皮の中には、数えきれないほどの微細種子が詰まっています。ラン科植物は他の種子植物と違い、共生菌(キノコ)の力を借りなければ発芽する事が出来ません。

同じプロバイダーさんで記事を書いても、新たなブログでは予期せぬ事が起こり四苦八苦しています。カウンター数値が起動するたびリセットされたり、通常エディタ(HTML)で書いていたのに、リッチテキストになってしまったり・・。また、フォトビューアで見た写真に比べて、画質も粗く感じます。一つずつ解決して行くつもりなので、懲りずにご訪問いただけると嬉しいです。

2021年1月 3日 (日)

新たなブログの開設

十数年、隣県を含め山野の植物観察をして来ました。でも、年齢と共に行動範囲が狭くなり、今まで以上に地域の植物に目を向けるようになりました。

私の住む静岡県には、維管束植物(シダ植物と種子植物)が4,000種類以上分布しているそうです。手元にある富士市植物仮目録にも約2,000種類が記載されています。県内、市内には、出会った事の無い植物がまだまだ沢山存在しています。

2020年版の静岡県レッドデーターブックで、分布が確認されていないエリアに生育する希少種にも、幾つか出会いました。自らの探索で、地域に生育する希少植物に出会えた喜びは、他と比べようもありません。県内に生育する植物を、少しでも多く見てみたいという思いから、このブログを開設する事にしました。

浅学の上に一人歩きが多いので、記載内容に間違いや偏った表現があるかもしれません。お気づきの点がありましたら、コメントなどでご指摘頂けると有り難いです。

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