2021年4月 9日 (金)

ツボスミレの仲間

植物園の敷地内で多く見るスミレは、タチツボスミレ、マルバスミレ、そしてツボスミレがあります。ツボスミレの紅紫色の花を見付けました。

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右下に、通常見る花と並べてみました。

ところで・・。

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これは、以前ブログに掲載したスミレです。ツボスミレのベニバナと書いた所、ムラサキコマノツメと教えていただきました。

山渓の「増補改訂 日本のスミレ」にその名は無く、基本種の高山型として紅色の花をつけるミヤマツボスミレが掲載されています。Web検索すると、ムラサキコマノツメはツボスミレの湿原変形型でミヤマツボスミレの分布域に準ずるとあり、基本種より草丈の高い事が特徴の一つとして挙げられています。地域で見る基本種の中にも草丈の高いものは見受けられ、土壌栄養を含めた生育地の環境によるものだと思っていました。

この場所は高山とは言えませんが、草丈からミヤマツボスミレの方が近いのかな?と思いますが、良く分からないのでツボスミレのベニバナと呼ぶ事にしました。

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ツボスミレは、花色や唇弁の形などに変異が多く、見比べるのも楽しいです。Ylistでは、ツボスミレを標準和名、ニョイスミレとコマノツメを別名としてありますので、それに倣いました。

2021年4月 5日 (月)

フジキクザクラ

昨年、初めて八重咲のマメザクラ(フジザクラ)を見ました。写真を撮り忘れたので、開花時期を教えてもらい行って来ました。

原木は、現在大石寺境内にあって、富士宮市の天然記念物に指定されているそうです。この日は、それ以外の3ヶ所で観察して来ました。

【第一の場所】

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咲いていました!でも、基本種のマメザクラに比べて花が少ない?

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接写してみました。花だけ見ると、八重咲の枝垂桜かと思ってしまいます。

【第二の場所】

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こちらが、この日見たいちばん古い木です。上の場所よりも、少し開花が遅れています。花は一気に咲かず、ポツポツ咲くのも基本種との違いのようです。

【第三の場所】

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こちらは、まだ咲いていませんでした。

マメザクラは、低山から亜高山帯低域辺りでも見る事があります。それにしても、同じくらいの標高に生える基本種が散り始めたものもあるというのに、まだ蕾ばかりというのに驚かされました。

和名は、日蓮正宗総本山大石寺六十六世日達上人により命名されたそうです。「花弁は、20枚~400枚まで変化し、三段咲の花も見られる」とあります。遅く咲く花ほど、花弁数が多くなると教えてもらいました。

バラ科サクラ属フジキクザクラ(Cerasus incisa (Thunb.) Loisel. var. incisa f. chrysantha H.Ohba)。synonym:(Prunus incisa Thunb. f. plenissima S.Watan.)。


天子ヶ岳で発見されたこのサクラは、富士宮市在住の渡邊定元先生により記載(学会発表)されました。当時は、西欧や北米に倣ってサクラ類をスモモ属(Prunus)としていましたが、現在はサクラ属(Cerasus)に分類するのが主流となっているため、Ylist標準学名はCerasus incisaで掲載されています。

2021年4月 3日 (土)

ランヨウアオイ花の季節

植物園の敷地内に、ランヨウアオイが自生しています。花が咲いている頃だろうと思い、覗いて来ました。

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葉に斑の無いタイプ。

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亀甲模様のタイプ。亀甲模様にも、変異があって面白いです。

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こちらは、少し丸みを帯びたタイプの葉です。ランヨウアオイの葉は「鉾状広卵形」とあり、他種に比べて特徴的ですが、成長してからも丸みを帯びた葉の個体があって識別に迷う事があります。

また、ここの様に明るい場所の個体に比べて、薄暗い針葉樹林内に生育する個体の方が、葉が薄く感じられます。

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株元の落ち葉を取り除くと、花が咲いていました。ランヨウアオイの花は、他種に比べて識別がしやすいと思います。蕾は、新葉に包まれて出現します。

ウマノスズクサ科カンアオイ属ランヨウアオイ(Asarum blumei Duch.)。


時間のある時に、富士市域に生育するカンアオイやオトメアオイの分布調査をして、確認場所を記録しています。ランヨウアオイは、富士宮市に近い地域で見かけますが、それから東の富士市域では、今の所出会っておりません。富士川周辺や伊豆天城辺りでは、かなり個体数を見る事が出来ますが、前記の場所で見かけないのはどうしてでしょう?

2021年3月31日 (水)

スギ・ヒノキ林の中のスミレ②

続きです。花を接写してみました。

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同じタチツボスミレでも花色に変異が多く、この辺りでは花色の濃いものや赤味を帯びたものを良く見かけます。

白い花をつけるタチツボスミレには、写真のオトメスミレとシロバナタチツボスミレがあります。距や萼そして花柄に、紫褐色の色素の残る方がオトメスミレで、距は白か淡い緑色を帯び、萼や花柄が緑色のものがシロバナタチツボスミレです。後者は地域ではなかなかお目にかかれません。私はまだ二ヶ所でしか見た事がありません。

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ニオイタチツボスミレです。花柄には細かい毛が生えています。また、唇弁基部に頬紅のようなピンク色が見えます。図鑑に掲載された写真にはピンク色はありませんが、ここの個体はどれも頬紅をぬっていました。

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更に奥へ進んだ沢筋周辺には、ナガバノスミレサイシンやセントウソウが沢山見られました。

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最後にエイザンスミレの花と、アカネスミレの蕾です。


この場所へは、翌日足が痛くなるくらい歩きました。山野を歩き始めた頃は、気になれば一人でどこへでも入って行きました。あの頃の体力はありませんが、当時のワクワクした気持ちを少し思い出しました。

スギ・ヒノキ林の中のスミレ①

不法投棄監視パトロールのついでに、探索した林内で出会ったスミレを集めてみました。

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日当りの良い場所から薄暗い林内まで、タチツボスミレは環境順応性の高い植物のようです。右の写真の白い花は、オトメスミレ(タチツボスミレの白花品)です。

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この辺りでは比較的レアな、ニオイタチツボスミレが咲いていました。葉だけなのはヒナスミレのようです。

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この独特の形の葉のスミレは、コミヤマスミレだと思います。初めての出会いは、茶色い葉の個体でした。この場所では、左右が棲み分けており、各々かなりな個体数がありました。

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エイザンスミレにアカネスミレでしょうか?


私は、スミレの識別が苦手です。当初の興味の対象が、ラン科や腐生植物、寄生植物などの変わった生態の植物だったからかもしれません。図鑑を見ると、似た花ばかりで頭が痛くなります。名前が間違っていたら教えてください。

2021年3月27日 (土)

ツタバウンラン

先生宅の擁壁に、ツタバウンランが生えていたので撮ってみました。

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同属のマツバウンランは、我が家の周りでも良く見かけますが、ツタバウンランは今のところ比較的レアです。ヨーロッパ、地中海沿岸原産の帰化植物で、1912年に園芸植物として導入されたものが、野生化して全国に広がったそうです。

寒さに強い植物のようで、御殿場市でも見た事があります。花の横顔を撮りませんでしたが、短い距があります。

オオバコ科ツタバウンラン属ツタバウンラン(Cymbalaria muralis G.Gaertn., B.Mey. et Scherb.)。旧分類体系では、ゴマノハグサ科とされていました。

2021年3月21日 (日)

イヌガヤとキブシの花

今日は、一日雨降りでした。また雑草の伸びが加速する事でしょう。憂鬱です。

先日、植物園に行った時、イヌガヤとキブシの花が咲いていたので、撮ってみました。

【イヌガヤ】

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初めてイヌガヤの花を見ました。イヌガヤは雌雄異株です。「雌花は薄緑色で枝先に1~2輪、雄花は肌色で、前年伸びた葉の基部に密生する」とありますので、この木は雄木のようです。

再生畑②の近くに雌木がありますが、花を撮るには高すぎます。でも、何とかして雌花も観察してみたい。

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3月22日、雌花が撮れたので追加します。同じく枝先につく新芽に比べて小さい事も、探すポイントになります。

イチイ科イヌガヤ属イヌガヤ(Cephalotaxus harringtonia (Knight ex Forbes) K.Koch var. harringtonia)。

【キブシ】

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キブシも雌雄異株です。雄花序は長く、雌花序は短い・・と思っていたのですが、良く見ると同じ木に咲いていました。花の中を覗くと、どちらもオシベが退化しておりません。雄花序のようです。

雌花序はオシベが退化していて、雄花序に比べて花が疎らで緑っぽく感じます。

キブシ科キブシ属キブシ(Stachyurus praecox Siebold et Zucc.)。


植物園の湿地に植えた、ミツガシワの芽が伸び始めていました。昨年見付けたシロバナタチツボスミレも、蕾が姿を現していましたので、除草されないように表示をして来ました。同じく白い花を咲かせる、オトメスミレには比較的出会えますが、シロバナタチツボスミレはなかなか出会えません。

2021年3月19日 (金)

カタクリ

植物園へ行くルートの一つに、カタクリの保護林があります。そろそろ咲く頃だと思い、覗いて見ました。

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手入れされた林床には、沢山のカタクリが生育しています。まだ蕾のものも結構ありますが、咲いている個体もありました。

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この日は天気が良く、花被片が反り返っていました。

ユリ科カタクリ属カタクリ(Erythronium japonicum Decne.)。

中国名は、豬牙花・・中国名は、なるほどと思える命名が多いと思います。


伊豆を除く県内各地の記録がありますが、現存する生育地は限られています。各地の保護エリアを見ると、驚くほど群生しています。環境が合い採取される事が無ければ、増え易い植物だと思われます。ただ、発芽から開花まで8年くらいかかるそうですから、民間有志による保護活動は根気のいる大変な作業だと思います。

2021年3月17日 (水)

ヤマナシ

以前、川上犬に会いに行った長野県で、ヤマナシの木を見ました。その後、TVドラマで、「獣医ドリトル」というTVドラマが放送され、オープニング画面にその木が登場したのを見て感激しました。Gyaoで、「獣医ドリトル」が放送されていたので、思い出して記事を書きました。

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樹勢は芳しくなく、枯れた枝が目につきました。まだ無事でいるのだろうか?

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他の場所にもありました。この辺りは多いのかもしれない・・。

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花をズームしてみました。当時は、今以上にピンボケが激しくてお恥ずかしい・・。

バラ科ナシ属ヤマナシ(Pyrus pyrifolia (Burm.f.) Nakai)。中国名は、沙梨・・小さなナシという意味だそうです。


ずっと昔、地域の落葉広葉樹林で、種名は分かりませんが、小さなナシのような果実が生る木を見た事があります。2020年版の静岡県植物目録を見ると、バラ科のところにヤマナシが見つかりませんでした。ナシ属(Pyrus)で見ても、アオナシしか掲載されておりません。でも、植物相調査報告書には、伊豆、中部、遠州(西部)、そして東部(裾野市十里木など)の記録があります。どうなっているのでしょう?

2021年3月11日 (木)

植物園の圃場

植物園の湿地エリアに、ミツガシワを植えて来ました。ミツガシワの根はとても長く絡み合っていて、切り分けないと持ち上がらないくらいでした。かなり個体数がありましたので、開花が楽しみです。

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我が家のミニビオトープで栽培していた、アサザとヒツジグサも植えて来ました。ずっと広くて良い環境なので、大きく成長してくれると思います。

圃場の様子を少し掲載します。

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圃場には、新たな桜の苗木が植えられていました。この場所で、園内への移植を待ちます。既に植えられたものも含めると、かなりな本数になります。まだ幼木なので、見頃になるのはずっと先になりますが、その時期を想像しながら見守るのも楽しいです。

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カワヅザクラやシュゼンジザクラなど、早咲きの桜は葉が展開していました。今年は、我が家のカワヅザクラも例年よりずっと早く散ってしまいました。奥の方には、草本類栽培用のマルチングビニルが敷かれていました。

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ウコン(サクラ)の苗木がありました。このサクラを初めて見たのは、昇仙峡の奥にある金櫻神社でした。ブログ「やまぶどうの徒然日記」を開設した年の春でしたから、11年前の事になります。歳月の経つのは早いものです。


そろそろ、マメザクラが咲き始めているかもしれないと思っていたのですが、もう少し先になりそうです。昨年、初めて八重咲のマメザクラの花を見ました。写真を撮り忘れましたので、今年は逃さないようにしたいと思います。

植物園はとても広いので、苗木の購入だけでなく、実生栽培、挿木、接木など、いろいろな方法で数や種類を揃えて行かなければなりません。学ばなければならない事も多いですが、夢が見られて楽しいです。

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