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野生蘭

2020年7月 8日 (水)

カゲロウランの変化

昨年、地主を知っている地域の山林で、果実期のカゲロウランを3個体見付けました。

【発見場所にて】

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果実の付いていない(未開花の)個体が無いか探しましたが、見つける事は出来ませんでした。

その後、時々様子見に行ってみると、この場所がシカのたまり場になる事が多いようで、倒れたり落ち葉に覆われたりしていました。他の植物の事も含めて、地主さんには承諾を得てありますので、種子が飛散した後に安全と思われる場所へ移植しました。

【移植場所にて】

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移植先は、県中部で見たのと同じスギ林としました。3個体とも、昨年花茎の伸びた茎から新芽が伸びて来ました。この変化は、予想外のものでした。

「茎は匍匐して先は立ち上がり・・」とあります。匍匐して立ち上がるべき茎が、途中から伸びてしまったのでしょうか?Web写真にも、このような個体は殆ど見られません。原因が、地中の共生菌不足によるものなのか不安があります。

ラン科キヌラン属カゲロウラン(Zeuxine agyokuana Fukuy.)。

2020年7月 4日 (土)

雨に濡れるクモラン

雨が止んだと思って外に出ると、また降って来ました。本当に良く降ります。

クモランに、蕾が上がって来たので撮ってみました。

昨年は少なかったのですが、今年は沢山の蕾が見えます。花の寿命は短く、まだ訪花昆虫を見た事がありません。結実率は高いので、自動自家受粉するのではないかと思っています。

葉状体から、新たな根が伸びていました。

方向は違いますが、こちらは以前撮った写真です。開花に至ったクモランには、葉状体が見られません。どのくらいの時期に消失するのか、知りたいと思っています。

ついでに・・。

ボウランの茎に、蕾らしきものが姿を現していました。葉腋に咲くのかと思っていたのですが・・。

こちらも、ついでに・・。

萌は、朝散歩が終ると、夕散歩に向けて昼寝をします。12歳の誕生日が過ぎた頃から、睡眠時間が多くなりました。今年の5月末で13歳・・お歳なので仕方ありません。

今日は、シキミ屋が農薬散布にやって来ました。しかも、16時過ぎから・・。散布は頻繁で、一年中臭気の絶える事がありません。民家の近くでの栽培を、法規制する事が出来ないものでしょうか?噴霧した霧は、風向きによれば数百メートル飛散します。

2020年6月29日 (月)

オニノヤガラ

不法投棄監視パトロールは、月2回以上を義務付けられています。今月は、少し間の空いてしまった林道があるので、3回目のパトロールに行って来ました。

帰りに寄り道して入った林で、オニノヤガラに出会いました。別名をヌスビトノアシ、中国名は天麻(高赤箭)で、漢方薬に利用されています。

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デジイチとコンデジで撮ってみました。丈が大きく、先端まで1,300~1,400mmくらいあったと思います。図鑑では、400~1,000mmとなっています。

蕾と訪花昆虫です。訪花昆虫は、動きが早く一枚しか撮れませんでした。これは、ハナアブでしょうか?

花と花柄子房を接写してみました。

数年前に、東京ドームで撮ったオニノヤガラの花序芽と塊茎です。花序丈もありますが、塊茎は思ったより大きくて驚きました。

オニノヤガラは、ヤツシロラン類と同属です。葉緑素が無く光合成をしないため、100%共生菌に頼って生きています。しかも、発芽と成長期で菌根菌が違うという変わり者です。

ラン科オニノヤガラ属オニノヤガラ(Gastrodia elata Blume)。

2020年6月19日 (金)

気根に変形菌出現

良く降りました。散歩の時の萌は、雨降りでもハイテンションですから、手綱持ちは大変です。

梅雨に入り、彼方此方でキノコや変形菌が見られるようになりました。

こちらは、ボウランと師匠から頂いたボウランとフウランの属間交配種(仮名:ボウフウラン)です。上がボウランで、下とマウスを乗せた写真がボウフウランです。写真は、左へ90度回転してあります。

ボウランの古い気根(吸水根)を見ていると、カビのようなものが目に入りました。

「あっ、変形菌だ!」とても小さく、肉眼で見るとカビのようでした。

こちらにも・・。

新しく伸び始めた根にも、子実体が見られました。Web図鑑で見ると、シロジクモジホコリに似ています。

明日か明後日は、延期になっていたボランティアの草刈りがあります。明日も雨のようなので、明後日かな?

2020年6月17日 (水)

オノエラン

オノエランの生育場所は知っていても、タイミングが合わず花の写真が撮れずにいました。今回も少し遅いかと思いつつ、様子を見て来ました。

【第一の場所】

大岩の並ぶ渓流を遡行して、やっと目的地に着きました。やっぱり遅かったか・・。この場所では、4株ほど確認出来ましたが、どれも花は終盤を迎えていました。かなり画質が荒くなってしまいましたが、高倍率のコンデジでこれがやっとでした。

【第二の場所】

来年もっと早く来ようと決心して、別の植物を確認するために更に上流へ上りました。断崖を見上げていると、フウチソウの間に白い花らしきものが見えました。オノエランです!でもやはり遠い・・。

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辺りを見回すと、断崖に貼り付いたアセビの影に、このオノエランが咲いていました。デジイチ+ズームレンズで撮りましたが、ストロボが強すぎでした。

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次は、接写用のコンデジ「TG-4]で撮ってみました。顕微鏡モードだと焦点距離が短いので、上と同じような写真ですが、アセビに摑まり片手撮りしました。

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もう少し、接近しました。正面から見ると、アニメのキャラクターのような花です。

折角だから、爪先立ちして片手撮り・・W形の黄色い模様が襟の様で、チャームポイントになっています。半透明の距も特徴的ですね。

この後、足を滑らせ腰まで水に浸かってしまいました。濡れたズボンはとても歩き難く、疲れが倍増しました。TG-4は、水に浸かっても平気でした。流石、Tough!

ラン科カモメラン属オノエラン(Galearis fauriei (Finet) P.F.Hunt)。

2020年6月12日 (金)

ムカデラン

昨日は、よく降りました。一日空けただけで、畑の雑草が伸びていました。待ちに待った雨ですが、これから草取りが更に忙しくなります。

ムカデやクモの名がつけられた野生ランがあります。和名をつける時は、もう少し愛情を持ってほしいと思う事が多々あります。

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新しい着生根が伸び、コケの中に潜り込んでいます。

匍匐している茎よりずっと太い着生根が、印象的な野生ランです。

ムカデランは、向陽地の岩に貼り付く事が多いようです。もう少ししたら、そんな生育場所を調査に行こうと思っています。

ラン科ムカデラン属ムカデラン(Pelatantheria scolopendrifolia (Makino) Aver.)。

Cleisostoma scolopendrifolium (Makino) Garayと書かれた図鑑がありますが、DNAを用いた解析の結果、Pelatantheria属とする事が適当であると分かったそうです。

明日は、ボランティアで沼川土手の草刈り予定でしたが、雨なので次週に変更になりました。主催者さんも、連絡が大変です。

2020年6月10日 (水)

ツレサギソウ

昨日水遣りが出来なかったので、午前中再生畑②へ行って来ました。天気予報コムの前日予報では、午前中くらいは降らないと思っていたのに、降られてしまいました☂。

少し前の事になりますが、案内していただきツレサギソウの花を見て来ました。

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目的の花は、薄暗い林床に咲いていました。こういう場所に咲く白い小さな花は、ストロボを暗めに設定したコンデジの方が撮り易いです。

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下見していただいたお陰で、丁度良いタイミングで訪問する事が出来ました。

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背萼片と先端が内に巻いた側花弁は、兜状になっています。唇弁は、長い舌状(13~15mm)で下垂しています。仙人の髭のようですね。唇弁の基部は、両側に立ち上がった突起状の広がりがあります。

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距は3~4cmと長く「子房に沿って伸びる」とあります。子房に沿って・・という表現は分かり易いですね。

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側萼片は後方に反っています。白いサギが連れ立っている様子に見立てて、和名がつけられたそうです。中国名は、舌唇蘭・・舌のような唇弁を持つ蘭という事でしょうか?他のランでも、和名と中国名を比較すると、ちょっぴり国民性を感じる事があります。

この場所には、2本の開花株が並んで生えており、周囲を見回すと未開花株の葉も幾つか確認出来ました。実生繁殖したものとばかり思っていましたが、「地中で水平に伸びる多肉の紐状根から不定芽を出して繁殖する。」とありますので、栄養繁殖したものかもしれません。

ラン科ツレサギソウ属ツレサギソウ(Platanthera japonica (Thunb.) Lindl.)。

2020年6月 2日 (火)

サイハイランとカヤラン

久々に、夢を見られる場所へ行って来ました。二回目の自生植物調査は、少し間を空け過ぎ花の終ったものばかりが目につきました。

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サイハイランの花は、今が見頃でした。比較的出会い易い野生ランではありますが、何処でもと言う訳には行きません。この場所は、生育環境が向いているのか彼方此方で見る事が出来ます。

垂れ下がって咲くので、花芯はコンデジでなければ撮れません。

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こちらは、キンモクセイの木に着生していたカヤランです。カヤランは、着生樹種を選ばないようで、今まで見たのは、スギ、ヒノキ、サクラ、ウメ、アセビ、ツツジ、イヌマキ、カシ、クヌギ、そしてこのキンモクセイです。裂開した蒴果は昨年のもので、未熟な棒状のものが今年の果実です。それにしても結実率が高いですね。

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良く見ると、根(着生根)の周りに実生苗が沢山ついていました。

この日は、蒸し暑い一日でした。ざっと一周したのと渓谷までの上り下りだけで、畑作業と同じくらいの汗をかきました。

2020年5月19日 (火)

コアツモリソウ

今日は朝から雨なのでPC作業をしています。午後は用事がありますので、ブログ記事を早めにアップします。

コアツモリソウ・・初めての出会いは隣県でした。凡その場所を聞き、同じ場所を何度も行ったり来たりしてやっと出会えました。掲載した記事の場所は、今後見守っていきたい別の場所です。

花の撮り難い野生ランで、このように斜め下を向いて咲きます。

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背萼片と合着した側萼片が上下に花を挟むようについています。頬かむりのような側花弁も、萼片と同じ色です。

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葉は2個で艶があります。背萼片が、ツッパリの髪の毛のようですね。ツッパリなんて言っても分からないか・・。

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反則技を使い、花を接写してみました。カメラのモニターを見て、少し違和感を覚えました。頬に貼り付いている側花弁のせいか、他で見るものより花が細長く(面長に)見えます。

比較のために、他の場所で撮った花を掲載します。

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これは、私が知る自生地で一番早く開花するところで撮りました。上と唇弁(袋状の部分)の感じが違うでしょ?

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こちらは、また別の場所です。直上と似ていますね。アツモリソウとホテイアツモリソウのように、唇弁の形に違いがあるように見えます。

風の道を想定して生育範囲を調べてみると、結構広範囲に生えていました。コアツモリソウは、翌年まで果実のドライフラワーが残りますが、個体数の割に結実する事は少ないように思います。それなのに、群生する事が多いのは、地下茎で栄養繁殖するのではないでしょうか?

2020年5月18日 (月)

クマガイソウとの再会

不要不急の外出自粛は、家族のため自分のためにも心がけているつもりです。

でも、地域でどうしても確認したい希少植物があって、見に行って来ました。

この写真は、2011年5月下旬に撮りました。当時は、休日もなかなか取れないような勤務状況でした。やっと取れた休日は生憎の雨・・呆れた表情の家族を尻目に、一人で探索に出かけました。

遠目にフキの葉かと思って近づくと、クマガイソウでした。開花株は一つだけでしたが、葉は数十個確認出来ました。

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この倒木の間に上の開花株があり、未開花の葉も倒木に沿って結構見られました。翌年は花が咲かず、更に毎年葉の数が減って行き、ついには二つしか確認出来なくなりました。もう絶えてしまうだろうとの思いから、その後確認に行っておりませんでした。

ところが、生き残っていたのです!以前の写真と見比べると、一度何かがあって絶えかけた事は確かだと思います。でも、生き残った根茎から新たに増え始めているように思えます。

そして、少し先には・・。

開花株もありました!

別の場所では、もっと大きな群落を見る事が出来ます。でも、個体数は少なくても地域に生き残っていた事がとても嬉しい!

蕊柱を接写してみました。唇弁の基部は、臓器のようで不気味ですね。両側に丸みを帯びた黄色の葯がついています。送粉者は、マルハナバチだそうです。

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これは別の場所で見た群落です。多数の個体が集まっているように見えても、少数の個体が根茎で繋がり広がっている場合が多いそうです。

クマガイソウは、群落をつくる割に気難しい野生ランのようで、自生地においても、突然姿を消してしまう事があります。見つけても採取したりせず、そのまま見守ってほしいと願っています。失われた希少植物を、山野に復活させる事は容易ではありません。

より以前の記事一覧