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腐生植物

2020年6月29日 (月)

オニノヤガラ

不法投棄監視パトロールは、月2回以上を義務付けられています。今月は、少し間の空いてしまった林道があるので、3回目のパトロールに行って来ました。

帰りに寄り道して入った林で、オニノヤガラに出会いました。別名をヌスビトノアシ、中国名は天麻(高赤箭)で、漢方薬に利用されています。

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デジイチとコンデジで撮ってみました。丈が大きく、先端まで1,300~1,400mmくらいあったと思います。図鑑では、400~1,000mmとなっています。

蕾と訪花昆虫です。訪花昆虫は、動きが早く一枚しか撮れませんでした。これは、ハナアブでしょうか?

花と花柄子房を接写してみました。

数年前に、東京ドームで撮ったオニノヤガラの花序芽と塊茎です。花序丈もありますが、塊茎は思ったより大きくて驚きました。

オニノヤガラは、ヤツシロラン類と同属です。葉緑素が無く光合成をしないため、100%共生菌に頼って生きています。しかも、発芽と成長期で菌根菌が違うという変わり者です。

ラン科オニノヤガラ属オニノヤガラ(Gastrodia elata Blume)。

2020年6月11日 (木)

実生栽培の植物

今日は、予報通り雨降りです。仕方ないので、PC作業をやって過ごしました。

山野の植物観察も良いですが、実生栽培の植物観察もいろいろ学べて興味深いです。

【独立栄養生物(植物)】

今迄、名前を伏せていた植物の、5月6日と5月25日の様子です。少し前の記事に掲載した時、植物名に気付かれた方もいるかと思いますが・・。

この後、先端部の葉が萎れてしまいました。良く見ると、茎の上部を小さな芋虫に齧られていました。萎れた葉の匂いで、この植物が期待していたものである事が分かりました。

植物名は、ヒメハッカです。時期が遅く、種子がたった一粒しか手に入りませんでした。半信半疑で、連結ポットの一角に蒔いたところ、無事発芽してくれました。

茎には稜があり、葉腋から新たな枝が伸びて来ます。そういう性質だったので、先端部を齧られても枯れずに済んだのだと思います。何とか、開花・結実まで育ってほしいと願っています。

【菌従属栄養植物(腐生植物)】

ヒメヤツシロランの容器内に、根状器官が伸びていました。笹の部材の中で、塊茎が生存している証です。撮影後、笹の部材に潜らせました。

今年は、花芽が上がってこなかったハルザキヤツシロランの容器です。こちらは、根状器官にカビのようなものが纏わりついています。良く見ると、菌糸です。この容器も、常緑広葉樹の部材で覆いつくしてありますので、根状器官で生存を確認する事になります。

ハルザキヤツシロランの容器内に、爪楊枝の先端よりも小さな子実体が生えていました。上の菌糸の子実体だろうか?キノコ名は分かりません。

2020年2月 6日 (木)

果実になっていたアキザキヤツシロラン

師匠から近況報告を頂き、久々にヤツシロラン類の実生栽培実験容器を覗いてみました。アキザキヤツシロラン栽培容器の蓋を開けると・・。

あっ、果実が出来ている!実は、昨年途中から無加温にしてみました。ところが、地域における通常の開花時期(9月下旬~10月上旬)になっても、花芽の姿がありませんでした。菌糸の状態は良かったのですが、温度の影響かもしれないと考え、そのまま放置していました。
10月下旬に、ワーディアンケースの配置換えをした時に、すべての容器を確認していますが、やはり花芽は見られませんでしたので、咲いたのは11月~12月頃でしょうか?

花茎と果柄を接写してみました。クロヤツシロランに比べると、花茎がずっと長くなっています。マウスを乗せると、花茎と果柄の境が見えます。

仮称根状器官に虫状器官が出来ています。イボのような虫状器官が出来ると、塊茎の成長が早くなります。共生菌の棲みか・・マメ科植物の根に出来る根粒のようなものだと思います。マウスを乗せると、花を咲かせず腐ってしまった花芽とその塊茎に切り替わります。二つ繋がった塊茎の途中から、小さな塊茎か芽のようなものが見えます。この辺りの変化は、まだちゃんと観察しておりませんので、今後の課題です。

果実の様子です。数えたら、9個ありました。初めて開花に成功した時は、ここまで成長する前に落ちてしまいました。

果皮の裂け目から零れ落ちた種子と菌糸が接触しています。この菌糸が共生菌かは分かりませんが、継続観察するつもりです。

ミミズみたいな写真ばかりでしたので、一昨年咲かせた花を掲載します。

この実生床は、竹林の自生地を再現したものです。次は、2018年に見つけたスギ林自生地の部材で、自生地再現栽培をしてみようと思っています。アキザキヤツシロランが、竹林でばかり見つかるのはどうしてだろう?

2019年12月26日 (木)

2019年の思い出①(ハルザキヤツシロラン栽培実験)

一年は早いもので、今年もあと少し・・。思い出記事を書く時期に、なってしまいました。今年は、事情があって、6月頃からあまり山野を歩きませんでした。それでも、嬉しい出会いが幾つかありました。

一番目は、何と言ってもハルザキヤツシロランの開花です。

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2018年6月下旬の播種後、20日ほど経ってプロトコームが姿を現しました。同じ容器内でも、成長にかなりの差があります(2018年7月11日撮影)。

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左右で、同じ場所を撮りました。こちらも、根状器官の伸びたものと、ほとんど変化の無いものがありました(2018年7月21日と7月31日撮影)。

この後、クロやアキの容器に比べて菌糸の繁殖が劣るように思い、塊茎は常緑広葉樹の葉と枝で覆いましたので、暫く観察記録はありません。

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暫くぶりに覗いた、ハルザキヤツシロラン実生栽培実験容器の中に、1本の花径が伸びて来ました。でも、この時点でハルザキだという自信はありませんでした(2019年2月25日撮影)。

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あっ、この感じ・・クロでもアキでもない!多分ハルザキヤツシロランだ!でも、ここからが気を揉む時間が続きます。花が開くまでは、安心出来ません(3月13日と16日撮影)。

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蕾が横を向いて来ました。開花が間近な証拠です(3月19日撮影)。

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ついに咲きました!播種の翌年、花が見られるとは思いもしませんでした(3月22日撮影)。

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花の大きさに比べてか細い花茎が、この植物の気難しさを物語っているようでした。

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何とか花芯を撮ってみました。容器が小さいので、コンデジでも感撮りです。下手に花を動かすと首から外れそうだし・・。

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これが最後の花の写真です。少し経つと・・。

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3月27日に花が落ちました。その後、花被片は小さなカタツムリに食べられ、子房部だけがまだ残っていました(5月1日撮影)。

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花後に、何本かの根状器官がリター(堆積した葉や枝の部材)の上に伸びて来ました。数や位置からすると、未開花株のものもあるようです。来年への期待を抱かせてくれる変化でした(5月1日撮影)。

追記:アキザキヤツシロランとクロヤツシロランの果実

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ご質問を頂きましたので、アキザキヤツシロランとクロヤツシロランの果実を掲載します。上がアキザキヤツシロランで、下がクロヤツシロランです。

2019年12月 9日 (月)

林床で気になった植物

年内予定していた、ササの伐採はほぼ終わりました。後は片付けが残っています。結構ハードで、毎回汗びっしょりになります。

山野を歩き始めた頃は、近くの山林など気にも留めませんでした。でも、のんびり歩くと、いろいろ興味深い出会いがあります。

紅い小さな果実・・ヤブコウジ(十両)です。日照の少ない林床でも、目につく果実です。ヤブコウジは、旧分類体系ではヤブコウジ科とされていましたが、APGではサクラソウ科に改められました。属は違いますが、サワトラノオと同科になります。

コウヤボウキ(木本)は、ドライフラワーになりつつあります。茎を束ねて箒にしたそうですが、こんなので上手く出来るのだろうか?マウスを乗せると、花期の写真になります。

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こちらは、ドライフラワーになっていました。冠毛が赤味を帯びています。冠毛付きの痩果が飛散した後に、総苞だけ残りますが、冬に咲く花のようで綺麗です。

クロヤツシロランの果実が割れ、種子を飛散していました。一鞘に数えきれないほどの種子が入っています。塵のようでしょ?

大きな写真は、ロールオーバー効果を使っていますので、マウスを乗せると別の写真が表示されます。ココログのシステム変更以降、慣れないHTMLで記事を書いています。写真を横並びして、中央でポップアップするするよりもずっと短くて済みますので、忙しい時はこちらを使っています。

2019年10月16日 (水)

スギ林に生えるアキザキヤツシロラン

萌の散歩道で、クロヤツシロランの花を見た時から、アキザキヤツシロランの事がずっと気になっていました。あれから10日以上経ちます。「もう、花は無理かもしれない。しかも猛烈な台風の後だし・・。」そう思いながらも、竹林より標高の高いスギ林の自生地を覗いてみました。

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予想通り、スギの葉が沢山落ちていました。堆積した葉をそっと退かすと、まだ蕾や花の咲いているアキザキヤツシロランが残っていました。

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こちらにも・・。アキザキヤツシロランを、同じ場所で時期をずらして観察した事は殆どありませんが、クロヤツシロランの場合は、同じ場所で半月以上遅れて咲く個体もありました。

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撮っていた時は気付きませんでしたが、右の花には虫が写っています。ヤツシロラン類のポリネーターとして、ショウジョウバエが確認されていますが、この日は出会えませんでした。ところで、この虫は何でしょう?

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大半は子房が膨らみ、果柄が伸び始めていました。茶色い部分が花茎で、白っぽい部分が果柄(花柄)です。花後に果柄が伸び、果実が熟すと果皮が裂開して塵のような種子を飛ばします。

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このスギ林には、クロヤツシロランも生えています。アキザキヤツシロランと似た果実ですが、色が違いますね。

一般的に、アキザキヤツシロランは竹林に生えます。ところがこの場所は、スギ林の上にクロヤツシロランよりも個体数が多く確認出来ました。クロヤツシロランも竹林で見る事はありますが、スギ林に生えるアキザキヤツシロランはかなり稀だと思います。

2019年10月 4日 (金)

クロヤツシロラン

昨年、萌の散歩道の新たな場所で、クロヤツシロランの果実を見付けました。そろそろ花が咲く頃だと思い、様子見に行って来ました。クロヤツシロランは、葉緑素が無く光合成で養分を得る事が出来ません。お気に入りのキノコの菌糸から養分をもらって発芽・生育する変わり者です。

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枯れ枝などをそっと取り除くと、咲き始めていました。地際に咲く上にこの色彩ですから、花の時期に新たな場所で出会うのは至難の業です。果柄が長く伸びる果実期に、自生地を見つけておいて、翌年の花の時期に再訪する事になります。

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こちらは、3個とも咲いています。

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左は、咲き始めのようです。どちらも唇弁が閉じて(上がって)います。ショウジョウバエなどが、臭いに釣られて唇弁に止まると、蝶番が動いて花の内部に閉じ込められ、受粉する仕組みになっているそうです。今年追いかけたテンナンショウ属の雌花にも、通ずるところがあります。

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耳のような、側花弁が可愛いでしょ?

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こちらの花は、唇弁が開いています。唇弁の毛も、特徴の一つです。

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唇弁の所に見える白い物体は、花粉塊かな?

ここのようなヒノキの林床では、スギの葉の堆積した自生地より、花茎が更に短く地面に置かれたような咲き方です。クロヤツシロランは、スギ、ヒノキの林、竹林、そして稀(富士市では)に常緑広葉樹林の林床でも見る事があります。多様な共生菌に対応しているのだと思います。古い記録では、アキザキヤツシロランと混同されていたようで、クロヤツシロランの自生地と思われる場所に、アキザキヤツシロランが記載されていました。アキザキヤツシロランの自生地は竹林が多く、稀にスギ林に生える事もあります(昨年確認しました)。

最近、コメントへ返信してもテンプレートの「最近のコメント」だけでなく、記事中への表示が遅い事があります。ココログの不具合だと思います。ご容赦ください。

2019年9月11日 (水)

アキノギンリョウソウと青いキノコ

今日は小学生との観察会でした。みんな熱心に、私の下手な解説を聞いてくれて嬉しかったです。まだ学校で学んでいない光合成を、ちゃんと言える子がいました。そこで、簡単に光合成をしない植物の話をしました。実物を見ないと分かり難いので、探しながら歩いていると・・。

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子供たちが見つけてくれました!アキノギンリョウソウ(ギンリョウソウモドキ)です。

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良く似たギンリョウソウは、場所によってピンクがかったものを見る事があります。このアキノギンリョウソウも、ご覧のようにピンク系のものがあります。

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アキノギンリョウソウとギンリョウソウは、花期の姿は似ていますが果実が違います。アキノギンリョウソウは蒴果(左)、ギンリョウソウは液果(右)です。シャクジョウソウと似ていますが、シャクジョウソウは複数の果実をつけ、アキノギンリョウソウは一つの果実をつけます。いずれも、旧分類体系ではイチヤクソウ科或いはシャクジョウソウ科でしたが、イチヤクソウと共にツツジ科に改められました。

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次は、青いキノコです。青いキノコには、ロクショウグサレキン(柄が中心にある)やロクショウグサレキンモドキ(柄が偏っている)があるそうです。これは?

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以前撮った写真も掲載します。花もキノコも、青い色のものは不思議な魅力がありますね。

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私の探索範囲では、いろいろなキノコを目にしますが、この色のキノコに出会う事は稀です。

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こちらは、比較的低山出会いました。上のキノコよりずっと小さいタイプです。ヒメロクショウグサレキンと教えて頂きました。

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接写してみました。

このところ、山野を歩く機会が少なく、LAN-DISKの蔵出し画像が多く登場しています。DISK内のフォルダ整理を始めましたが、撮ってすぐにやっておかないと、返って手間がかかりますね。

2019年8月11日 (日)

ギンリョウソウ

少し前に、野生ランの調査に行って、ギンリョウソウの果実を見付けました。

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遅い時期のギンリョウソウは、小さな丈のものが多いように思います。右は、果実が膨らみ始めていました。昨年、一昨年とこの果実を探し歩きました。探すとなかなか見つからないものですが、その必要がなくなると彼方此方で見かけます。

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ギンリョウソウの果実は液果です。数年前に、この果実を食べ種子を運ぶ生き物として、モリチャバネゴキブリが確認され話題になりました。その後、別の研究者によってカマドウマの仲間も種子を運ぶ生き物である事が確認されました。しかも、キバナノショウキランやキヨスミウツボの種子を運ぶ事も、併せて確認されたのです。ゴキブリやカマドウマというと、家の近くで見るだけのような気がしますが、いろいろな種類がいるようですね。

カマドウマの仲間は、富士山南面の標高1,200mを超す辺りで見た事があります。こちらは、コロニーを形成するのか、同じ場所で数十匹確認しました。森林に棲むというモリチャバネゴキブリは、どのくらいの標高まで生息しているのでしょう?ギンリョウソウは、標高2,000mを超す亜高山帯にも生えています。カマドウマの仲間やモリチャバネゴキブリは、亜高山帯にも生息するのでしょうか?

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ギンリョウソウには、左のように花の部分がピンクのものや、青みがかったものもあります。そして、右は鱗片まで紅色の品種ベニバナギンリョウソウです。こちらは極めて稀で、果実も紅色を帯びるようです。

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花の先端部を接写して見ました。メシベの先端は平たく紺色です。その周りに、オシベが並んでいるのが分かります。ギンリョウソウは、APGでツツジ科に分類されています。

2019年8月 5日 (月)

トサノクロムヨウラン

雨続きはジメジメして苦手だけど、晴れれば晴れたで、毎日暑くて大変です。神様は、きっと「我が儘な奴だ!」と思っている事でしょう。

藪蚊に刺されながら、トサノクロムヨウランの様子を見て来ました。ところが、タイミングが悪く全開の花を見る事は出来ませんでした。

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残念、またダメだ!でも、蕾はいっぱいあるから、チャンスはまだある!

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萼片や側花弁が少し開いている所に、的を絞ってみました。

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撮れる方向が限られてしまい、同じような写真ばかりですが・・。でも、蕊柱が見えています。唇弁の先端しか見えなかった昨年に比べれば、かなりな進歩です。

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モニターが見れないので、感で下から撮ってみました。半開くらいには見えるでしょ?懲りずに、また挑戦してみるつもりです。

それにしても、雌の藪蚊に好かれて困りものです。痒くてたまりませんでした。

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