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腐生植物

実生開花のハルザキヤツシロランその後

また、女子受けしない記事ですが・・。実生栽培で開花した、ハルザキヤツシロランのその後の様子です。

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3月22日に、実験容器を覗くと開花していました。一輪だけですが・・。

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自生地では見られない、色白のハルザキヤツシロランです。

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花の命は短く、3月25日には花筒の先端部が萎れ始めていました。横を向いていた花柄が、上を向いている・・自動自家受粉したのだろうか?

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萼片、側花弁が萎れ、口を塞ぐような感じになっていました。

ところが・・。

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3月27日には、花柄子房とも落下していました。残念・・。

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花が落ちた後の花茎。もう一つの蕾は予想通り、成長せず萎んでしまいました。

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こちらは、3月30日の様子です。落ちた花に、カタツムリの仲間が寄って来ていました。

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部材に紛れ込んでいた卵が孵ったのでしょう。小さい目が可愛いけど、容器内で見付けた生き物は排除します。

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とても細い柄を持つ子実体が生えていました。

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デジタルズーム併用で・・。何というキノコだろう?ハルザキヤツシロランの共生菌だろうか?

そして、露出状態の塊茎を見ると・・。

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細い暗褐色の菌糸が分かるでしょうか?塊茎と接触しています。ここで変化があれば、共生菌だと思います。キノコを消化して生きる腐生ラン栽培実験の面白さは、こんな所にもあります。とても小さな容器ですが、いろいろなドラマが展開されています。

日本のランハンドブックには「クロヤツシロランやアキザキヤツシロランよりも、共生する菌根菌の種がずっと多様である」とあります。その割に、両者より栽培が難しいのはどうしてでしょう?

実生のハルザキヤツシロランが咲いた!

ここ数日、気になっていました。今日は暖かだったので、「もしかしたら」と思い、覗いて見ると、ハルザキヤツシロランの花が咲いていました。これで、静岡県内に自生の確認されているヤツシロラン類は、全て実験容器で開花を確認する事が出来ました。
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塊茎は、部材で覆ってしまいましたので、唯一露出している塊茎を掲載します。葉の上に乗っているため、菌糸不足であまり変化がありません。でも、良く見ると細い菌糸が見えています。
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2月25日実験容器の中を覗くと、花径が伸びていました。この時点では、ハルザキヤツシロランなのか自信がありませんでした。
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3月13日と3月16日の様子です。少し蕾が横を向き始めていました。右の様子を見て、ハルザキらしいと思いようになりました。
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3月19日には、蕾が横を向いていました。花筒の長さや角ばった感じが、自生地で見たハルザキヤツシロランを思い出させてくれました。花柄子房の付け根に小さな蕾が見えていますが、これはこのまま枯れてしまうと思います。
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同日、蕾の先端部に変化がありました。開花まで、何とか枯れずに持ってくれそうです。

そして、本日・・。
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「あっ、咲いている!」自生地より、一月以上早い開花です。花茎が長いのは、暗闇栽培だからかな?
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横顔です。自生地の花に比べて、色白です。実生栽培実験容器は、蓋をした上に寒冷紗で覆っていますので、クロヤツシロラン、アキザキヤツシロランも色白な感じでした。
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オレンジ色の耳のような部分は、側花弁でしょうか?背萼片、側萼片とも合着して筒状になっています。
200×300程度の小さな実験容器ですので、デジイチは使えず、コンデジで撮るしかありません。ピント合わせが難しく、ピンボケになってしまいましたが、花の中のお坊さんを撮ってみました。
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唇弁の先端が綺麗ですね。
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デジタルズーム併用。
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光学4倍+デジタル4倍=8倍です。蕊柱は、袈裟を纏ったお坊さんのようです。
2月25日に気付いた時は、とても細い花茎なので、開花には至らないだろうと思っていました。環境を変えたくなかったのですが、菌糸の活性化を考え、3月中旬にヒメヤツシロランの栽培容器と共に、パネルヒーターの入ったプラ製衣装ケースに移しました。
この花は、ヒメヤツシロランと同じく「偶然、運良く咲いた」という印象を持っています。赤玉土の上に、自生地の実生床を模して作りましたが、クロヤツシロランやアキザキヤツシロランの実生床のように、菌糸の繁殖が良くないと思っています(白い菌糸があまり見当たりません)。それが、今後の課題です。
最後に、実生栽培の手解きをしていただいた師匠、そして自生地を教えてくれた友人、その地を監視してくれている友人に感謝の言葉を送らせていただきます。有難うございました。

ヤツシロラン類栽培実験(2月)

久々に、ヤツシロラン類の実験容器を覗いて見ました。

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アキとクロの自生していたスギ林の部材から、キノコの子実体が姿を現していました。蓋を開けると、煙のように胞子が飛びました。人体に影響を及ぼす、スエヒロタケのような種類もあるので要注意です。

アキの生えていた竹林の部材を入れた容器では、沢山の菌糸が繁殖していました。塊茎は、まだ休眠中かも?塊茎の根状器官が伸びた頃、こうなってくれれば良いのですが・・。

そして、ハルザキヤツシロランの実験容器では・・。

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「あっ、花茎が伸びている!」何枚か撮ってみましたが、容器内なのでピンボケばかり・・。

色からして、アキではないと思いますが、クロにも見えるし・・。これはハルだろうか?ハルザキヤツシロランの種子しか撒いておりませんが、鼻息で飛ぶくらいの微細種子なので、他種が紛れ込んだ可能性も零とは言えません。

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それにしても細い・・。あまり細い花茎の蕾は、開花に至らない場合が多く、このまま萎んでしまうかもしれません。その事は、師匠からも伺った事があります。

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静岡県での開花は、5月頃だと思います。クロヤツシロランは、自生地の開花時期より1~2ヵ月くらい早く開花しました。ただ、今回は、パネルヒーターを使わず、容器ごと10℃設定のワーディアンケースの最下段に入れてありますので、もっと温度の下がる時があると思います。

それと、常緑広葉樹の部材で実験床を作ったため、菌糸の繁殖が難しいと思い、根状器官が伸び始めた塊茎を、切り刻んだ枯れ木で覆いました。そのため、その後の変化は観察出来ませんでした。

この花茎を伸ばしたのが、容器内で発芽した塊茎なのか、自生地の土に紛れ込んでいた塊茎なのか、正直分かりません。

国立科学博物館①

田舎者は、家族の有給消化に付き合い、電車に乗って上野へ行って来ました。都会は疲れます。

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目的地は、国立科学博物館です。昨年は筑波実験植物園へ行きましたので、何時かこちらにも行きたいと思っていました。

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こんなミニ展示がありました。パンフレットは、国立科学博物館のホームページの展示→特別展・企画展からダウンロードできますが、プラウザがInternet Explorerだと途中で止まってしまいます。原因は分かりません。

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とても小さな展示コーナーですが、一般の人には、ここでしか見る事の出来ないものが展示されています。右の標本瓶に入っているのは、2018年に「世界の新種トップ10」に選ばれたオモトソウです。

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こちらがWeb資料をコピーしたオモトソウの花と、展示ブースにあった図解の原画です。細かく書くものですね。私にはとても無理!

オモトソウは、ホンゴウソウの仲間で、とても良く似ていますが、雄花の先端にある球状の突起がホンゴウソウが3個なのに対して、オモトソウは6個あるそうです。老眼では見るのも辛いようなとても小さな花です。良く気付いたものだと感心しました。さすが研究者は違いますね。

ホンゴウソウ科ホンゴウソウ属オモトソウ(Sciaphila sugimotoi Suetsugu & T. Nishioka)。

ついでに、富士市で見たホンゴウソウを掲載します。

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この植物と出会ったのは、2014年の9月末頃でした。スギの枝を除けると、上のような見慣れない植物が姿を現しました。

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周辺を探すと、数個体見付ける事が出来ました。右後ろに見える緑の葉は、ヤクシマヒメアリドオシランです。爪楊枝と背比べするほど小さい上に、スギ・ヒノキの林床でこの色ですから見付けるのも大変です。

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こちらは、もう少し離れたところで、2016年に見つけました。

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野イチゴの果実のようでしょ?こちらが雌花です。

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上手く撮れませんでしたが、先端部にあるのが雄花です。

ホンゴウソウ科ホンゴウソウ属ホンゴウソウ(Sciaphila nana Blume)。

ハルザキヤツシロラン実生実験容器

久々に、ハルザキヤツシロランの実生実験容器を覗いて見ました。

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第一の容器に、シダが生え始めました。ワーディアンケース内に入れて、寒冷紗をかけて置いたのがずれていたためだと思います。

右はシダの赤ちゃんです。白い髭のようなものが見えています。以前から気になっていたのですが、これが根なのか疑問を持っています。と言うのは、スギの葉に覆われていたベニシュスランの根元に、同じようなものが生えているのを見た事があるからです。でも、別の時期に見ると姿を消していました。

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こちらが、ベニシュスランの茎に生えていた髭のようなものです。これは何でしょう?カビそれとも共生菌から養分をもらうために出現した器官?

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透明感のある岩ノリのようなものから、通常見る葉が伸びて来ます。右の写真にはまっすぐ伸びた根が写っています。シダの成長を観察するのも面白いですね。この前の段階が観察出来ないだろうか?

もう一つの容器では・・。

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ハルザキヤツシロランの共生菌か分かりませんが、元気な菌糸が姿を現していました。

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こちらにも・・。

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部材を捲らないで、観察出来る塊茎はこれだけです。この状態では、開花に至る事は無いでしょう。部材に覆われている塊茎がどうなっているのか、覗きたい気持ちをこれで我慢しています。

地味な写真ばかりなので・・。

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ワーディアンケースの横で咲いている、シャコバサボテンの花を掲載します。

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オシベとメシベを接写。この距離は、自家受粉を避けるため?

2018年の思い出②

二番目も、光合成をしない植物・・寄生植物と菌従属栄養植物です。

【寄生植物】

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オニクの無事を確認して来ました。ミヤマハンノキの根に寄生する一稔性(一回結実性)の植物です。強壮効果があるとの事で、根こそぎ採取され、出会う事は極めて稀です。

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周囲にもミヤマハンノキがありますが、特定の樹下にだけ生えていました。種子発芽に特殊な条件があるのかも?

【菌従属栄養植物】

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ヒメノヤガラです。富士市植物仮目録に記載されていますが、記録と違う場所で確認しましたので追記しました。

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一般的なギンリョウソウは、全体が透明感のある白色ですが、稀にこのようなピンクのギンリョウソウを見る事があります。

そして・・。

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こちらは、更に稀な鱗片まで色づいているベニバナギンリョウソウです。

シャクジョウソウ科やイチヤクソウ科に分類されていましたが、APG分類体系では、ツツジ科に分類されています。

共生菌から養分をもらって生きていますが、その共生菌は樹木が光合成によって作った有機物を得て生きています。これを、三者共生と呼ぶそうです。

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県内では、比較的出会う事の多いムヨウラン類・・エンシュウムヨウランです。ただ、通常は左のように萼片や花弁が殆ど開かず、右のように開くのは稀です。タイプ産地は、天竜区春野町です。学名(Lecanorchis suginoana (Tuyama) Seriz.)に注目です。

次は、初めて目にした植物です。

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こちらは、富士市では未確認のトサノクロムヨウランです。今迄は、図鑑などでもクロムヨウランとされて来ましたが、研究者によって別種である事が調査・報告されました。花の構造の違いもありますが、開花する方はトサノクロムヨウランで、開花しない方がクロムヨウランだそうです。

こちらも、初対面の植物です。

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富士市では確認されていない植物・・マヤランです。共生菌に依存する植物は、地味な花色のものが殆どですが、こちらはご覧のように観賞価値の高い花を咲かせます。でも、光合成をしない植物ですので、通常では栽培出来ません。採取は止めましょう!

そして・・。

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アキザキヤツシロランです。竹林に生えるものは見た事がありますが、スギ林に生えるアキザキヤツシロランを初めて確認しました。とても興味深いです。

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この場所には、スギ林に多いクロヤツシロランも生えていました。菌糸を採取して、実生床として増殖中です。

2018年の思い出①

少し早いけど、ネタ切れ気味なので、今年の思い出を掲載します。一番目は、何と言ってもヤツシロラン類の栽培実験です。

【ヒメヤツシロランの開花】

2016年8月下旬、自生地の土と根状器官を取り除いたヤツシロラン類の塊茎を少し頂き、赤玉土+煮沸した竹林の部材の栽培容器に入れました。一年経った頃、掘り起こして見ると、塊茎は全て枯れていました。でも、菌糸だけでも繁殖させようと、そのまま保管して置きました。

そして・・。 

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今年の6月半ばに、不明な植物の塊茎が伸びて来たのに気付きました。右は6月25日の様子です。

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6月26日に、白い花が咲きました!

私は、当初ユウレイランだと思っていました。でも、コメントを頂き調べて見ると、唇弁の形状などからヒメヤツシロランである事が分かりました。以前、両者は同じものと考えられていたようです。

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南国に生えるヒメヤツシロランを、静岡県で見る事が出来るなんて夢のようです。

夢は、まだ続きます。

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花が終わって少し経つと(7月末頃)、別の場所から根状器官が伸びて来ました。その根状器官を、菌糸の所へ誘引しました。8月半ば頃には、接触部分にイボのようなものが出来ました。

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こちらにも・・。このイボ状の部分は、ヒメヤツシロランが菌糸から養分を吸収する組織のようです。11月頃になると、根状器官は枯れて休眠に入りました。

枯れてしまったと思っていた塊茎が生き残っていたのか、それとも土に紛れていた種子が発芽したのか分かりませんが、この実験容器は来年にも期待が持てそうです。

【ハルザキヤツシロラン実生栽培実験】

クロヤツシロラン、アキザキヤツシロランと、実生~開花に成功しました。そして、静岡県に自生が確認されているもう一つのヤツシロラン類、ハルザキヤツシロランの実生栽培に挑戦しています。

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塵のような微細種子を蒔きました(6月中旬)。

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プロトコームが姿を現し、一部変形を始めていました(7月11日)。

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根状器官が伸び始めました(7月21日)。

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更に根状器官が伸びて来ました(7月31日)。この撮影の後、常緑広葉樹の部材で覆いましたので、この場所での成長の観察は出来ません。

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こちらは、葉上にある塊茎です。菌糸との共生は、意外な場所でも行われるようです。

師匠のハルザキヤツシロランは、既に花茎が伸びて来たそうです。私の方は、常温より少し加温しているだけですので、2~3年後を目標に、自生地と同じ5月頃の開花を目指します。不安なのは、自生地を模した現在の実生床の場合、今までやって来たスギや竹林の部材より、菌糸の生育が劣るように感じている事です。

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オレンジ色の袈裟を纏ったお坊さんを、無事見る事が出来るだろうか?

その後の夢も、幾つか持っています。

ヤツシロラン類実生栽培実験と洋ランの蕾

【ヤツシロラン類実生栽培実験】

①ヒメヤツシロラン

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気がついてから、もう2週間ほど経ちましたが、全ての根状器官が萎びて来ました。塊茎が休眠に入ったのでしょうか?

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菌糸と根状器官の接触点に出来たイボのようなものは、一部変形していました。塊茎は、無事養分を吸収してくれたかな?

②ハルザキヤツシロラン

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観察出来るのは、この塊茎だけです。他は、木くずで覆ってしまったので観察出来ません。

③アキとクロが混生していたスギ林の菌糸

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アキザキヤツシロランとクロヤツシロランの混生する竹林の菌糸は、アキの実生栽培実験で実生床に使い、現在も生き残っています。

両者の混生するスギ林は初めて見ましたので、そこの菌糸を繁殖させアキザキヤツシロランを蒔いてみようと思っています。

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とっても小さな子実体が出現していました。共生菌の子実体だろうか?

【洋ランの蕾】

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実験容器を収納しているワーディアンケース内の洋ランに、蕾が見えましたので撮ってみました。

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左は新芽、右が蕾です。

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良く見ると、蕾は沢山付いていました。

洋ランの名前は、ラン科ディネマ属ポリブルボン(Dinema polybulbon)です。

「性質は極めて強健で、繁殖力も旺盛」と書かれていました。我が家にある洋ランは、どれも初心者向きの栽培が楽なものばかりです。難しいものは枯れてしまうので、避けています

近くの山林探索②

今日も良い天気でした。富士山が良く見えていましたが、最近オイデオイデをしてくれません。気が進まない時は、出かけない事にしています。

再生畑①の除草とソラマメの植え付け、再生畑②の笹刈を行いました。一日、肉体労働をするとかなりきつい!歳には勝てません。

山林探索の記事の続きです。

【キノコ類】

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ヒノキの小枝に生えていたとても小さなキノコです。姿形から、ホウライタケの仲間のようです。

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以前も掲載した、ヒメロクショウグサレキンがまだ残っていました。子実体の寿命が長いキノコのようです。

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この赤い粒粒は、アカツブタケ科のキノコだと以前教えて頂きました。

【クロヤツシロラン】

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また新たなエリアで発見しました。左はヒノキ林で、右は落葉広葉樹林内で撮りました。

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「みどりの学校」で、子供たちにヤマユリの果実の話をしました。ヤマユリは、花の重みで茎が撓り、横を向いているものがあります。でも果実はどれも上を向きます。もし横を向いたままだと、種子が一気に零れ落ちてしまうから、修正されるのです。

同じように、クロヤツシロランも、何らかの原因で果柄が横を向いても、果実は上を向きます。植物達は、どういう仕組みでこういう事が出来るのでしょう?

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クロヤツシロランの果柄はとても弱々しく、少し無理をすると曲がってしまいます。折って見ると、ストローのように中空です。同じく光合成をしないムヨウラン類の花茎や花柄は中空ではありません。果実の寿命(果実期)が長いため、ヤツシロランのような構造では、長持ちしないからだと思います。

ところで、ヤツシロランとムヨウランの果実の寿命の違いはどうして?

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まだ果柄が伸び始めたばかりのものもあれば、このように種子を飛散させ始めたものもありました。

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こちらは、塊茎を覆っていたヒノキの落ち葉を取り除いた様子です。殆どの塊茎は、このように浅い所にあります。場合によっては、茎や柄を軽く摘まんだだけで、塊茎ごと抜けて来るものもあります。

何度も同じような記事が登場して恐縮ですが、私にとってクロヤツシロランの果実は、植物観察を始める切っ掛けになった特別な存在なんです。もし家の裏に、この変わった果実が生えていなかったら、そして、それを前ブログに掲載しなかったら、その後の植物観察や、それに関わるいろいろな方との出会いは無かったと思います。

同じように、我が静岡県には、この植物に特別な思いを持たれている植物学者の先生がおられます。「静岡県のムヨウラン類とヤツシロラン類」・・縁あってこの著書を拝読する機会を得ました。「静岡県にも凄い人がいる!」その内容をまとめるために費やされた時間や労力が、素人の私にも容易に想像できました。場合によっては、クロヤツシロランの学名が今と違っていたかもしれません。

クロヤツシロラン果実の頃

クロヤツシロランの果実が、姿を現す頃になりました。花は地際に咲き見付けにくいので、花柄が伸びたこの時期に自生地を探します。

本日、不法投棄監視パトロールで行った新たなエリアで発見しました。先日、笹刈をして延長した萌の散歩道にもその姿がありましたので、撮ってみました。

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この周辺は、ヒノキの林です。

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上の果実を別々に撮ってみました。左は8個、右は5個の果実が付いています。8個の果実が付いている個体は、初めて見たと思います。

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この周辺には、結構生えていました。来年は、花を見に行かなくては!

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鞘が割れ、種子を飛散し始めた果実です。種子の飛散が終ると、鞘や花柄は間も無く枯れます。果実(ドライフラワー)が、来年の芽出し頃まで残るムヨウラン類とは対照的です。

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花茎と花柄の境目を撮ってみました。花はこの境目辺りに咲きます。花径は短く、受粉すると花柄が伸びて来ます。

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受粉出来なかった花柄の痕跡があります。

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雪洞の骨組のような帯が見えます。このラインで裂けます。

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種子を放出し終わった果実。雪洞の骨組みが6本あります。

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赤道の中央付近にに生えていた個体を、標本用に持ち帰りました。まだ花柄が伸び切っていないようです。

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塊茎を接写して見ました。この時期には、根状器官が無くなっています。

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塊茎にはこのようなイボが見受けられることがあります。根状器官のイボとは違うのだろうか?

花の時期には、気がつきませんでしたので・・。

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クロヤツシロランは、こんな花が咲きます。スギやヒノキの林床で、この色彩ですから花の時期に見つけるのは至難の業です。果実期に見つけて置いて、翌年の花期に探すのが一番です。

群生を見付けても、数年するとポツポツになってしまう事が多々あります。そのエリアの菌糸を食べ尽くして、他へ移動していくのかもしれません。

ラン科オニノヤガラ属クロヤツシロラン(Gastrodia pubilabiata Y.Sawa)。この学名、少し時期がずれればGastrodia pubilabiata suginoanaとなっていたかも?

より以前の記事一覧