ベニシュスラン
朝一、確認したい事があって、ベニシュスランの生育地へ行って来ました。その後、このところ放置状態だった再生畑①の草刈りをしました。本当に「危険な暑さ」です。年寄りはウロウロ出歩かない方が良い!と口の悪い家族に言われています。
花に目を奪われない時期の訪問も、いろいろな事に気がついて興味深いものです。主目的ではありませんでしたが、ベニシュスランを観察してみました。
個体の多くがスギの葉に隠れたこの林では、花期の方が見つけやすいと思います。「茎は匍匐して立ち上がり・・」とありますが、匍匐の範囲は思っていたよりもずっと短く、少し離れたものは個別株と思われます。
初めてこの場所を見付けた時に比べて、開花株が少なくなり、葉も矮小化しつつあるように思います。このようにスギの葉のマットに覆われたところの方が、生育が良いようです。
個体数の割に、結実率は低いと思います。果実をつけた個体は、数えるほどしかありません。マウスを乗せると、一茎で二果実に変わります。ここでは極めて稀です。
この野生ランは根が殆ど無く、覆い被さったスギの葉を除けると、一緒に抜けて来る事があります。根は地中というよりスギの葉と表土との間に伸びている事が多いようです。
同じシュスラン属ですが、本家シュスランはこのように葉表に艶があり、中央の白い筋がはっきりしています。どちらも同じ菌根菌に依存しているそうですが、落葉広葉樹や針葉樹などの落ち葉に覆われている事が多く、それでも花を咲かせる事から、菌への依存度が高い植物だと思われます。
ラン科シュスラン属ベニシュスラン(Goodyera biflora (Lindl.) Hook.f.)。
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