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2020年4月 4日 (土)

ミツバツツジ

マメザクラの花が咲く頃、ミツバツツジの花も咲き始めます。マメザクラに続いて、ミツバツツジの花も撮ってみました。

【ミツバツツジ】Rhododendron dilatatum Miq. var. dilatatum

新芽の膨らみ始めた落葉広葉樹林内で、紅紫色の花が目立っていました。

ミツバツツジは、葉が枝先に3個輪生し、オシベが5個です。葉柄に粘りがあります。

ところが、同じ林内でオシベが5個のミツバツツジより、少し遅れて咲く花を観察するとオシベの数の多いものが見受けられます。以降に、地域で生育の確認されているミツバツツジの仲間を掲載します。

【ワタナベミツバツツジ/アワミツバツツジ】Rhododendron x kuratanum S.Watan.
(注)アワミツバツツジ(Rhododendron dilatatum Miq. var. lasiocarpum Koidz. ex H.Hara)ではありません。タイプ産地が安房清澄山である事から和名がつけられました。

葉柄に少し粘り気があり、オシベが7~9個です。ミツバツツジとキヨスミミツバツツジの交雑種とされています。

【キヨスミミツバツツジ】Rhododendron kiyosumense (Makino) Makino

葉柄に粘りが無く、オシベが10個あります。

【トウゴクミツバツツジ】Rhododendron wadanum Makino

キヨスミミツバツツジと同じくオシベが10個ですが、花柱の下半分くらいに腺毛が生えています。また、地域では標高の高いところに生育します。

【コバノミツバツツジ】Rhododendron reticulatum D.Don ex G.Don

県西部には、オシベが10個で花柱に腺毛の無いコバノミツバツツジが生育します。葉が小さい(ミツバツツジ:葉幅3~5cmに対して、2~3cm)事と、若葉に褐色の毛が多い事で識別するそうです。

県西部で、ミヤマツツジという名称を良く耳にします。海岸近くでも深山?と疑問に思っていました。Ylistで検索すると「ムラサキヤシオツツジ」の別名となっています。でも、実際に見るとミツバツツジの仲間だと思われます。どうも、コバノミツバツツジをミヤマツツジと呼んでいるのではないかと思います。ご存知の方教えてください。

この他に、下記の報告があります。幾つかの特徴が挙げられていますが、オシベの数と花柱の腺毛のみ記載します。

【ハコネミツバツツジ】Rhododendron x hasegawae S.Watan.

トウゴクミツバツツジとキヨスミミツバツツジの交雑種。オシベは10個。花柱の下部に腺毛がある。

【ソウウンミツバツツジ】Rhododendron x mizumotoi S.Watan.

ミツバツツジとキヨスミミツバツツジ、そしてトウゴクミツバツツジの交雑種。オシベが9~10個。花柱の下部に腺毛が散生。

※写真の撮り方が悪く、記述したオシベの数の分かり難い場合があります。ご容赦ください。

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