2019年の思い出④(地域に生える野生ラン)
いろいろあって、探索時間がとれない一年でしたが、来年を期待させるような野生ランとの出会いも少しだけありました。
富士市内某所で出会ったこの植物は、カゲロウランではないかと思います。周辺を探索してみましたが、今のところ最初に出会った3株以外見つかっておりません。来年、花を確認して間違いなければ、手元の富士市植物仮目録に追記予定です。
発見当初は、シュスランかと思いました(左)。ところが、よく見ると主脈の所の白い筋がありません(右)。かつ、葉柄が長くない事から、カゲロウランと判断しました。
こちらは、葉色の違うオオバノトンボソウ(ノヤマトンボ)です。比較のために、普通葉の写真も掲載します。開花状態が撮れなかったので、来年撮影予定です。
沢山生えていたのに、根こそぎ採取されてしまったと思われたオオバナオオヤマサギソウが、少しだけ生き残って花を咲かせていました。無事果実が熟して、種子を散布させてほしいと願いながら、自生地を後にしました。
富士山南面では出会う事の稀なアオチドリも、目につき易い場所だったせいか、2本あった開花株が採取されてしまいました。でも子株が1本だけ残っていました。目立たないところへ、避難させた方が良いのかも?
今迄、60Hzエリアで見ていたトサノクロムヨウランが、50Hzエリアに生えている事を知りました。ドライフラワーの状態(横向きの果実に注目)でしたが、かなりな個体数を確認出来ました。来年は、全開した花が撮れるかもしれません。
同じく50Hzエリアで、マヤランとも出会いました。来年、範囲を広げて探索してみようと思っています。自動自家受粉するそうですので、今頃果実が膨らんでいるかもしれません?
こちらは、本来の自生地より、1,000mほど低い場所に生えているイチヨウランです。数年前に出会ってから、毎年確認に行っています。今年は花をつけませんでしたが、晩秋に確認したところ葉の更新があり、新たな葉の基部に蕾が見られました。
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かるがもさん、お早うございます。
ここ数年、地域の野生ランが姿を消したり、踏みつけられていたのを幾度も見て来ました。
場所によっては、他地域の人の方が詳しい位置情報を持っていたりします。
そんな事もあり、自信では閉鎖的な考え方をせざるを得なくなりました。
持ちネタを開示すれば、もっといろんな希少種に出会えると思います。
でも、開示相手が、かるがもさんのように、保護に対して理解があるとは限りません。
私に出来る事は、不用意な情報拡散を防ぐ事と、受粉の手助けをしたり、見守る事くらいです。
今年も、私の拙いブログを見て頂き有難うございました。
来年も、懲りずに見て頂けると嬉しいです。
それでは、良いお年を!
投稿: やまぶどう | 2019年12月30日 (月) 05時08分
やまぶどうさん
野生ランの見守りと保護そして探索お疲れ様でした
未だ見ぬ沢山のランを見せて頂き嬉しくって楽しくってありがとうございました
来年も元気に芽生えてくれると良いですね
それにしても盗掘は許せません
持ち帰っても育たないのに自然のものは自然で咲くのが一番なのに
くる年も楽しみにしています
皆様お揃いでよいお年をお迎えください
投稿: かるがも | 2019年12月29日 (日) 16時11分