イトヒバ
現役時代、休日も殆ど無い時期がありました。亜高山帯の針葉樹林へ行く時間がとれなかったので、平鉢に針葉樹の実生苗を寄せ植えしました。十数年の歳月が経ちましたが、剪定で切り詰めているため、現在でも10cm程度の樹高です。それでも、雨が降った後などは、針葉樹の匂いがたち針葉樹林に行ったような気分になれます。
裏庭植物園には、私が集めた針葉樹のミニ盆栽と父親が育てていたものも含めて、針葉樹のエリアを作ってあります。その中で、一番大きな木の名前が分かりませんでした。
こんな針葉樹です。ヒノキの葉が垂れ下がったような感じです。寒くなると、葉の色が変色して来ます。
知人から、イトヒバ(ヒヨクヒバ)だと教わりました。こんな細い葉なのに、ヒバ?
そこで、葉裏を観察してみました。ヒノキの気孔(白っぽい部分)は、細いY字形ですが、これは幅広で場所も違います。葉先が、かなり尖っていますね。
こちらが、ヒノキの葉裏にある気孔です。上とは違いますね。ここから下の写真は、Onmouseで葉表に変わります。
次は、ヒバ(アスナロ)の気孔です。イトヒバよりも更に幅広です。アスナロが標準和名ですが、地域ではヒバと呼んでいます。
ついでに、斑入り葉のヒバ(アスナロ)です。これは、客先から剪定枝を頂いて来て挿木したものです。発根率は高く、ほとんどの枝が活着しました。ところで、こんなに緑の部分が少ない葉で、ちゃんと光合成が出来るなんてどうして?
いろいろ調べてみると、イトヒバはサワラの園芸品種で、よく似たスイリュウヒバは、ヒノキの園芸品種とありました。サワラは、裏庭植物園に無いため、後日葉裏の気孔を観察してみようと思います。
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