センブリとコキンバイザサ
昨晩は、まるで台風のようでした。横風が強く、庇の下に置いたものはみんなびしょ濡れでした。
今日の記事も、不法投棄監視パトロールで出会った植物です。センブリとコキンバイザサは、同じところに生えていました。この場所のコキンバイザサを観察するのは、今回が三度目です。
これは、実生一年目のセンブリです。一年目は、このロゼット状の根生葉で越冬し、翌年茎が伸びて花を咲かせ果実を実らせて枯れて行きます。
もう花も終盤を迎えているようで、この日は開いている花が殆ど見られませんでした。
左の写真を良く見ると、花冠から膨らんだ子房が姿を現しています。そして、右の花なんか変・・通常5裂する花冠が4裂です。そういえば、同じくリンドウ科センブリ属のアケボノソウも、裂片の数の変異が多い花です。
次はコキンバイザサです。この状態では、カヤツリグサの仲間と区別するのは難しいと思われますが、見慣れると何となく分かるようになって来ます。そして、葉を指で軽く摘まんで滑らせてみると、カヤツリグサの仲間より柔らかく指に抵抗(摩擦)が感じられます。
こちらには果実が付いていました。そして、葉をシカに食べられたのではないかと思います。シカは、ジャノヒゲなどのこういう葉が好きなようで、各所で食痕を見かけます。
果実を接写してみました。右は虫の食痕と思いますが、どんな虫が食べたのでしょう?この日は、少し離れた同じような環境の場所も探してみました。すると、数株確認する事が出来ました。種子が虫に食べられて運ばれるのか、あるいは種沈があってアリに運ばれるのか知りたいところです。
コキンバイザサの標準花期は、5~6月だそうですが、ここでは9月上旬と下旬に花を確認しています。来春咲くのか興味深いです。
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