スギ林に生えるアキザキヤツシロラン
萌の散歩道で、クロヤツシロランの花を見た時から、アキザキヤツシロランの事がずっと気になっていました。あれから10日以上経ちます。「もう、花は無理かもしれない。しかも猛烈な台風の後だし・・。」そう思いながらも、竹林より標高の高いスギ林の自生地を覗いてみました。
予想通り、スギの葉が沢山落ちていました。堆積した葉をそっと退かすと、まだ蕾や花の咲いているアキザキヤツシロランが残っていました。
こちらにも・・。アキザキヤツシロランを、同じ場所で時期をずらして観察した事は殆どありませんが、クロヤツシロランの場合は、同じ場所で半月以上遅れて咲く個体もありました。
撮っていた時は気付きませんでしたが、右の花には虫が写っています。ヤツシロラン類のポリネーターとして、ショウジョウバエが確認されていますが、この日は出会えませんでした。ところで、この虫は何でしょう?
大半は子房が膨らみ、果柄が伸び始めていました。茶色い部分が花茎で、白っぽい部分が果柄(花柄)です。花後に果柄が伸び、果実が熟すと果皮が裂開して塵のような種子を飛ばします。
このスギ林には、クロヤツシロランも生えています。アキザキヤツシロランと似た果実ですが、色が違いますね。
一般的に、アキザキヤツシロランは竹林に生えます。ところがこの場所は、スギ林の上にクロヤツシロランよりも個体数が多く確認出来ました。クロヤツシロランも竹林で見る事はありますが、スギ林に生えるアキザキヤツシロランはかなり稀だと思います。
「腐生植物」カテゴリの記事
- やまぶどうの徒然日記_2011年(2020.12.04)
- クロヤツシロラン果実の頃(2020.11.10)
- 土通草(ツチアケビ)三度(2020.10.18)
- ヤツシロラン類根状器官の様子(2020.10.04)
- 散歩道のクロヤツシロラン(2020.10.03)
「野生蘭」カテゴリの記事
- やまぶどうの徒然日記_2011年(2020.12.04)
- 晩秋の着生ラン(2020.11.28)
- クロヤツシロラン果実の頃(2020.11.10)
- 野生ランの生存確認とキノコ(2020.10.20)
- 土通草(ツチアケビ)三度(2020.10.18)
あきさん、今晩は。
個体数の多い竹林に行くつもりだったのですが、もう遅いかと思いこの場所へ行ってみました。
スギ林の落ち葉の中でも、アキザキの方が背が高く見つけやすいと思います。
クロは、地面にへばりつくような感じで咲きます。
こちらの実験容器では、菌糸はかなり繁殖していますが、大きな塊茎がスカスカになってしまいました。
違う菌糸が繁殖したのかな・・。
開花の写真、楽しみにしております。
投稿: やまぶどう | 2019年10月18日 (金) 19時30分
こんにちは
アキザキヤツシロランのご報告待ってました
例年だと月始め頃でしたよね。気候不順で季節感不明です。
金木犀今頃でしたでしょうか盛んに香ってきてますが。
クロザキは蕾が上がった順から咲くようですがアキザキは
ある程度花柄が伸びてからほぼ一緒に咲くのかな~。
中々咲いてくれませんね、今、実生実験中なので咲いたら
添付したいです、観て下さい(又赤っ恥かも)。
投稿: あき | 2019年10月17日 (木) 11時00分