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2019年6月

2019年6月30日 (日)

近くに生える野生ラン

野生ランの蕾が、膨らんだり咲き始めています。比較的、身近なところで出会った野生ランを集めてみました

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萌の散歩道に生えるコクランです。軸や花色に変異があって、それを見比べるのも楽しいです。

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ネジバナも、庭先の芝生などで見る事が出来ます。こちらも、花色や花の付き方などに変異があって面白いです。ただ、数年前に比べて個体数は減少しているように思います。

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近くの山林で見る事が出来る、ノヤマトンボ(オオバノトンボソウ)です。沢山の開花株に出会いますが、食害や病気などで、無事花を見る事が少ない野生ランです。

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主として見ている自生地ではありませんが、ベニシュスランの開花も間近なようです。

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こちらは、ヒトツボクロの果実です。結実率が良いですね。毎年花の時期を逃しています。この個体は、葉が見当たりませんでした。偽球茎を持ち、共生菌への依存度が高いそうですから、枯れる事は無いかな?

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こちらは、昨日の外来植物駆除の時見付けたツチアケビです。多年草(地上に姿を現さなくても、根茎が生き続ける)ですが、毎年同じ場所で花を見る事の難しい植物です。場所によっては、5年後に再会した事もあります。

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ツチアケビはこんな花が咲きます。黄色い唇弁のフリルが、洋ランを思わせるようです。

この他にも、ヤクシマヒメアリドオシランやハコネランの蕾が膨らみ始めていました。最近、山野を歩く時間が少なくなりました。でも、たまに行って視点を変えて探索すると、新たな発見があって楽しいです。

2019年6月29日 (土)

コカモメヅルとその仲間

今日は、雨天にもかかわらず外来植物の駆除作業に参加しました。確か、11時半頃終了と聞いていたのが12時半・・昼食抜きで、午後からの打ち合わせにギリギリセーフでした。

再生畑①②に、コカモメヅルが生えています。本来なら除去対象ですが、観察用に残してあります。花が咲き始めたので、撮ってみました。

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老眼に優しくない、とっても小さな花です。

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花序は、葉腋につきます。

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コカモメヅルに対してオオカモメヅルがあります。花弁が幅広で毛があるのが特徴です。

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中にはこんな花も・・。花弁に毛がある事と、副花冠が暗紫色で星状に開出する事などからオオカモメヅルだと思いますが、花弁の形がコカモメヅルに似ている。交雑種?

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花を並べて見ました。左から、コカモメヅル、コバノカモメヅル、アズマカモメヅル(コバノカモメヅルの白花品)です。コバノカモメヅルの花冠裂片は細長いですが、コカモメヅルは三角状で短いですね。また、この写真では分かりませんが、コバノカモメヅルの方が花が大きいです。

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葉を並べて見ました。左から、コバノカモメヅル、コカモメヅル、オオカモメヅルです。神様は、紛らわしい植物を作るのがお好きなようですね。

2019年6月28日 (金)

クワガタソウ属

今日も、サウナでダイエットのような状態でした。肉体労働で、服が重たいくらい汗をかきました。

先日、コテングクワガタという植物を教わりました。出会ったのは二回目です。

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とても小さな花なので、デジタルズーム併用で・・。良く見ると、オオイヌノフグリの花に似ています。このコテングクワガタと、クワガタソウやヤマクワガタは、オオバコ科クワガタソウ属です。そう言えば、オオイヌノフグリも同科同属でした。似ているわけですね。

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果実が出来ていました。萼を外して見ると、ハート形の扁平な果実が出て来ました。

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オオイヌノフグリの花と果実です。似ているでしょ?こちらの果実は、よりハート形に近いですね。オオイヌノフグリなんて名前じゃなくて、コクワガタとかいう名前にしてやればよかったのに・・。

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こちらは、クワガタソウの花です。自生地によって、白っぽいものや赤味を帯びたものがあります。

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小さな花ですが、急斜面を登っている時などに出会うと癒されます。こちらの果実も、扁平で特徴的ですね。クワガタソウ属の果実は、どうして扁平なんでしょう?

2019年6月27日 (木)

ニワゼキショウ

台風が、こちらに向かっているそうです。やっと大きくなって来たトウモロコシが、倒れてしまわないか心配です。

ニワゼキショウの仲間は、田園地帯から山地までの広範囲で見る事が出来、いろいろな種類があるようです。

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家の近くで、見られるニワゼキショウの仲間は、この二種類です。小さいけど、綺麗な花だと思います。

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少し青みが刈った白い花の横顔です。羽根突きの羽根みたいですね。オオニワゼキショウの花は、横から見ると括れる傾向があるそうです。そうするとこれはオオニワゼキショウでしょうか?Wikipediaには、「花色が青味がかったものはオオニワゼキショウとの雑種である」とあります。また、別のWeb図鑑には、オオニワゼキショウの花は、淡青色でルリニワゼキショウの別名を持つと書かれていました。

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ある場所で、こんな花色のニワゼキショウの仲間を見ました。このような花に出会ったのは、三度目です。その中には、もっと青っぽい色のものもありました。

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見比べると、家の近くで見られるものは、オシベ(葯)が3個に分かれていますが、こちらは合着しています。また、花弁の形(特に先端部)も違います。似た花をWeb写真で探すと、アイイロニワゼキショウ(ルリニワゼキショウ)と書かれていました。ルリニワゼキショウは、オオニワゼキショウの別名のはずでは?また、ニワゼキショウは一年草だが、アイイロニワゼキショウは多年草ともありました。

色々合わせて考えると、上の白っぽい花はオオニワゼキショウで、この濃い色の花はアイイロニワゼキショウかな?さて、赤紫の花は、ニワゼキショウでしょうか?オオニワゼキショウの赤紫の花は、無いのかな?一年草なのかも確認しなければ・・。

ニワゼキショウで、こんなに悩んだことはありませんでした。普通に見られる植物の方が難しい!

2019年6月26日 (水)

冬虫夏草

また、女子受けのしない記事ですが・・。昨日今日と続けて、冬虫夏草に出会いました。漢方の生薬や薬膳料理に使われる冬虫夏草は、オオコウモリガの幼虫に寄生しているキノコを指すそうです。薬学分野では、左記を冬虫夏草と呼びますが、日本の菌学分野では、広義の用例として冬虫夏草の呼称が普及しているそうです。今回見付けたのは、カメムシとセミに寄生しているキノコでした。

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こちらが、その一つです。貼り付いた枯れ葉を捲ると、セミが隠れていました。セミタケでしょうか?

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子実体を接写して見ました。左右で形が違うのはどうして?

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昨日見付けたカメムシタケです。カメムシは、地中に潜っておらず姿を現したままでした。それにしても、良くこの色を保っているものですね。
ついでに、以前見付けたカメムシタケなどを掲載します。

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カメムシタケ全体の様子です。二つを見比べると、子実体の先端が違います。

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子実体の先端部です。棍棒形でも微妙に違いがあります。中には左のような面白い形のものも見かけます。

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宿主のカメムシもいろいろです。土の中で腐ってしまうと思えるのに、原形を留めているのは、菌が腐食を抑制しているからでしょうか?

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最後に、ハナサナギタケと教えて頂きました。「地中に生活している鱗翅類の幼虫に寄生し,それが蛹となる頃,宿主を殺して細い円柱状の子実体となって地上に伸び出てくる。」とあります。鱗翅類(りんしるい)は、蝶や蛾の仲間を指すそうです。

2019年6月25日 (火)

地域に生える野生ラン

地域に生える野生ランの無事を、時々確認に行っています。この日は、奇しくも同じ日に見つけたナツエビネとナギランを見に行って来ました。「まだ、花の時期には早いだろう?」なんて思われる人がいるかもしれません。植物は、花の時期だけ追いかけていても、つまらないと思います。

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こちらは、ナツエビネです。まだ、蕾の姿はありませんでした。この時期に見ると、エビネと区別が難しいです。発見時は、エビネとは時期違いの蕾があったので気付きました。今のところ無事なようで、安心しました。

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ついでに・・。こちらは、直ぐ近くに生えていたエビネです。

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次はナギランです。おかしい、見当たらない・・。不安な気持ちで、更に探すと子株の葉が見つかりました。親株は、落ち葉に隠れていました。どちらも横倒しになっていたので、何者かに踏まれたようです。

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子株の接写と、断崖に生える親戚も撮ってみました。ここなら踏まれる事は無いと思いますが、がけ崩れが心配です。この個体を見付けたのは、一昨年の夏でした。終盤を迎えた花を見て、それと分かりました。昨年は花が咲きませんでした。今年もこの様子だとダメかもしれません。ナギランは、光合成をしていますが、共生菌への依存度が高い植物だそうです。この場所の、共生菌の状態が良くないのかも?

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株元を接写してみました。昨年見た時は、親株にも子株にも新芽がありました。無事なら葉の数が増えているはずなのに、どうしたのでしょう?誘拐されていなかった安心感と、元気のない事への不安感が交雑して複雑な心境です。

2019年6月24日 (月)

草原の野生ランとヒメハギ

雨天のため、予定していた行事が変更になりました。ポットへの野菜の種蒔きなどの合間に、ブログ記事を作成しました。

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数年前から、このような葉を持つ野生ランが気になっていました。この場所と、別の場所に咲く花の形が違っていたのです。でも、出会えた時はどちらも終盤を迎えていて、図鑑を見ても迷うばかりでした。今年は、ちゃんと確認したいと思っています。

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こちらは、ヤマトキソウです。初めて出会ったのは、十年以上も前になります。その後、姿が見えなくなりましたが、まだ生き残っていました。諦めかけていた希少種に再会できて、本当に良かった!

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接写してみました。蕾をつけた株が二つ並んでいました。きっと、他にも生き残っていると信じています。

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次は、ヒメハギの花です。もう終わりかと思ったら、まだ咲き残っていました。小さいけど、面白い花でしょ?房状の付属体が特徴的ですね。大きく左右に開いているのが側萼片で、花弁は房状の付属体の上に二枚(紫色の濃い部分)、下に一枚付いています。

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こちらは蕾?小さい方は側萼片が赤紫ですが、大きい方は緑色ですね。小さい方は蕾で、大きい方は側萼片の間に扁平な果実が見えています。側萼片は、花後に緑色になるそうです。変わっていますね。閉鎖化もつけるそうですが、あまりしっかり観察した事が無く、どれがそうなのか分かりません。扁平な果実の観察はまた後日・・。

ヒメハギの種子には、種沈(エライオソーム)がつくそうです。ところで、少し前に小学生との観察会に参加しました。まだ光合成を習っていないとの事でしたが、種の運ばれ方を尋ねたところ、「スミレは、アリが運ぶ!」と複数の生徒が答えてくれました。しかも、アリが運ぶ理由も知っていました。詳しく聞くと「理科ではなく、国語で習った」との事でした。うかうかしておれません。

2019年6月23日 (日)

草原に咲くカキランと訪問者

今日も、思っていたほどの雨は降りませんでした。明日まとめて降るのかな?

何年か山野を探索して歩くと、毎年同じような記事ばかり書いています。このブログも、そろそろ潮時かも知れません。最近では、開花時期になってもそわそわする事が無くなりました。でも、地域で無事を確認したい植物が幾つかあります。今日の記事は、草原に生えるカキランを掲載します。

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今年は、訳あって見に行けませんので、以前撮った写真を掲載します。

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日本の野生ランは、地味な花色のものが殆どですが、この花は暖色系で綺麗です。見比べると、萼片や花弁の色も様々ですね。

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この地で、子孫を増やしながら何時までも無事でいてほしいものです。

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これはハナアブの仲間でしょうか?花粉塊を背中につけています。

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静かに花を見ていると、ハナアブがやって来ました。背中にハート形の花粉塊をつけています。花に潜ると、丁度蕊柱の下に当たります。上手く出来ているものですね。

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こちらも・・。背中に、花粉塊をつけたポリネーターを最初に見たのは、ヤツシロラン類にやって来るショウジョウバエでした。その時、「背中に花粉塊をつけているので、ラン科植物を訪問した事が分かる」と教えてもらいました。

ちなみに、ネジバナのような小さな花の花粉塊は、ポリネーターの何処につくのでしょう?Webには、くちばしに花粉塊の付いた写真が掲載されていました。花粉塊は粘着力があり簡単に落ちないようになっています。

2019年6月22日 (土)

ヤツシロラン類根状器官

今日は、野菜だけでなく、いろいろな実生床の準備をしました。
また、女子受けのしない記事ですが・・。

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これは、再生畑②で伐採した笹の葉と茎を細かく刻んだものです。師匠のアドバイスで、ヒメヤツシロランの実生栽培容器に追加するマットとして準備しました。言わば共生菌の餌です。私は自生地に行った事はありませんが、写真で見たその場所は笹が生い茂っていましたので、孟宗竹ではなく笹を使っています。

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ヒメヤツシロランの容器を覗くと、何ヶ所からか根状器官が伸びていました。これを見ると、塊茎の無事が確認出来ます。

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こちらは、プラ容器の壁を這い上がろうとしていた根状器官です。菌糸と接触させるため、部材の上に寝かしました。

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こちらは、菌糸との接触部が変色しています。このまま、菌糸が枯れなければ、やがてイボのようなものが出来ると思います。

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5月29日に撮った、ヒメヤツシロランの様子です。今年は幾つかの蕾がつきましたが、開花に至らず一つ一つ落ちて行きました。

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本日の様子です。もう開花は望めないと判断し、花茎を切断しました。

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次は、ハルザキヤツシロランの容器です。同じく根状器官が伸びていました。それにしても、部材の中の塊茎が上手く育たなかったのか、数えるほどしか見当たりません。ヒトデの触手のように伸びて来た、クロヤツシロランに比べると雲泥の差です。

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こちらも、菌糸との接触部分が変色しています。

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ハルザキヤツシロランの容器に出現した、とても小さな子実体です。傘の感じからすると、ホウライタケの仲間でしょうか?

ところで、疑問に思っている事があります。ヒメヤツシロランとハルザキヤツシロランの根状器官は、花が終わり始めた頃、部材から顔を出しました。ハルザキヤツシロランは今年初めてですが、ヒメヤツシロランは昨年も同じでした。素人考えでは、開花前に根状器官を伸ばして養分を吸収し、花が終ると休眠するのではないかと思っています。ただ、根状器官を伸ばしたのが、開花株ではなく未開花株だけなのかは分かりませんが・・。

2019年6月21日 (金)

ヒメムヨウラン

亜高山帯の針葉樹林下に生える、ヒメムヨウランを掲載します。

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この辺りでは、咲き始めのようです。ヒメムヨウランは、腐生ラン(菌従属栄養植物)の仲間です。

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少し拡大。花はやや下向きに咲き、唇弁が上にあります。トラキチランなどと同じですね。花柄子房に180度の捻じれがないタイプで、ラン科植物の中では変わり者の部類に入ります。もっと変わり者は、360度捻じれて唇弁が上にあるホザキイチヨウランかな?

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もう少し拡大。ヒトデのような形の花ですね。毎年同じようなエリアで見る事は出来ますが、サカネランと同じく全く同じ位置では見られないと思っています。花を咲かせると枯れてしまうのか(一回稔性)、或いは休眠するのか分かりませんが・・。

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かなり画質の悪い写真で恐縮ですが、花茎や花色の変異を比べてみました。特に、右端の花は萼片や花弁が赤褐色系ではなく黄色ですね。右の写真は、昨年の果実のドライフラワーと当年の果実の様子です。ムヨウランの名がつきますが、ムヨウラン属ではなくサカネラン属になります。紛らわしいですね。ヒメサカネランの方が良かったのでは?

2019年6月20日 (木)

アオフタバランとタカネフタバラン

富士山南面(静岡県側)で出会ったフタバラン類は、ヒメフタバラン、アオフタバラン、タカネフタバラン、コフタバラン、そしてミヤマフタバランがあります。私の探索エリアに於いて、標高の低い所から高い所に向けて生える順に記載しました。地域によっては、違っているかもしれません。タカネフタバラン~ミヤマフタバランまでは、亜高山帯の針葉樹林下で見かけます。

この中で、幾つかの図鑑の解説に「花などが、アオフタバランとタカネフタバランは似ている・・」というような記述がありますので、比べてみました。

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まずは、アオフタバランから・・。葉に白い不鮮明な筋(斑)が入ります。葉の形や斑の状態は、産地によって多少の違いがあります。一見して、白っぽい印象を受けます。

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横から撮ってみました。この写真では分かりませんが、花径が伸びて来ると「葉は茎の下部(地面近く)」についているのが分かります。

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花は、「萼片と側花弁はほぼ同長、唇弁は先端がやや上向きに反り、浅く2裂して裂片は丸い」とあります。

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次は、タカネフタバランです。主脈などに白い筋が見えますが、極めて薄くアオフタバランのように全体が白っぽくありません。また葉の形もアオフタバランほど長くありません。

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花茎の伸びた時に見ると、葉の付く位置がアオフタバランは地際といった感じですが、タカネフタバランはもっと上につきます。

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タカネフタバランの花です。「唇弁の幅が先端から基部まで同じで、裂片は楕円形で、縁に微毛がある」とあります。この写真では、微毛までは確認出来ませんね。言葉で表現するのは難しいですが、こうして並べて見るとその違いが良く分かります。

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ついでに、上記以外のフタバランの花を掲載します。左から、ヒメフタバラン、コフタバラン、ミヤマフタバランです。並べて見るとかなり違いますね。特にコフタバランとミヤマフタバランは、軸や花の色にも変異があります。

フタバランの仲間は、DNA情報による解析の結果、フタバラン属からサカネラン属と改められました。富士山周辺で見ると、静岡県側よりも山梨県側の方が個体数がずっと多いと思います。同属のサカネランも、静岡県側ではまだ出会った事がありません。共生菌の繁殖条件が良いせいでしょうか?

2019年6月19日 (水)

トサノクロムヨウラン

エンシュウムヨウランの花が終わり、棒のような果実が姿を現し始めた頃、花茎を伸ばし始めるムヨウラン類があります。近くに行ったついでに、様子を見て来ました。

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短いのも入れて、4本の花茎が確認出来ました。無事、開花に至ってほしいものです。

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上の蕾を、ズームして見ました。右は、昨年の写真です。初めて見た薄青緑の茎に感動しました。

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こちらは、昨年の7月上旬・・一番下の蕾が、開花間近を予感させてくれました。

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そして、7月中半に撮った一番目の花です。全開状態を撮りたかったのですが・・。どうも、この花は午前中に咲き、午後は萼片や花弁が閉じるらしい・・。今年は、リベンジしたいと思います。この場所の場合、撮影適期は7月下旬くらいかな?

※午後に閉じる事は無いそうです。開花情報を聞いてから見に行ったので、この花は終盤を迎えていたのかも知れません。

2019年6月18日 (火)

サワトラノオ観察記④

ずっと気にはしていたのですが・・。前回記事から20日以上経ってしまいました。そろそろ果実が熟し始めるかと思い、下界へ降りたついでに様子を見て来ました。

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アシが伸びて、木道に覆い被さるような感じでした。アシとスゲをかき分け、手の届くところのサワトラノオを探すと、沢山の果実が付いていました。

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以前から気になっていたのですが、この結実率の良さはどうした事でしょう?一部未熟なところもありましたが、殆どの花(果)柄に果実が付いていました。

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撮れる場所が限られているので、同じような写真ばかりですが・・。まだ、採種には少し早いようです。それにしても、こんな小さな葉を持って、受光条件の悪いアシの中に生えているのはどうして?もっと日当りの良い場所は、苦手なのだろうか?

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こちらは、茎や果柄が枯れ始めていました。良く見ると、茎の中間部はまだ緑を帯びて、水に浸かった下の部分が腐っていました。種子散布は、重力散布と水散布のようですので、親株の位置から少しでも離れたところに種子を散布するために、株元が先に枯れて(腐って)倒れるのでしょうか?そうだとしたら、支えになるアシは邪魔者ですね。埼玉の市の川小学校さんの栽培しているサワトラノオの写真を拝見しましたが、花が終盤を迎え果実期が近づくと、茎が株元で倒れる様な感じになっていました。

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こちらは、果皮が裂開し始めていました。果実は、直径1.5~2mm以下位です。

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熟した果実をつぶしてみました。いかに小さな種子か、分かると思います。ヤツシロラン類の種子よりも、小さいような気がします。この種子の寿命も、気になるところです。6ヵ月~1年くらいまでは、確認済みのようですが・・。

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未開花株は、まだ青々として光合成産物を根茎に蓄えているようです。

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こんな環境では、どう育つのかも確かめたいところです。

2019年6月17日 (月)

サンショウバラとイザヨイバラ

土曜の記事に「冷える」と書きましたが、今日は暑かった・・。何をやっても汗だくでした。

富士山周辺では、サンショウバラを見る事が出来ます。6月の初め、用事があって裾野・御殿場方面に行きました。その帰り道、早くも咲いている木を見付けました。あれから、2週間ほど経ちますので、もう遅いかと思っていたら、場所によってはまだ蕾の所もありました。

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帰りがけに、道沿いで見かけた花です。脇見運転には気をつけましょう!

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ズームして見ました。虫に好かれる花のようで、何種類か集っています。中には花弁を食べてしまう虫もいて、綺麗な状態で見る事が難しい花でもあります。
この日見た花は、薄めの色でしたが・・。

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中には、こんな色の花も見かけます。上と比べると、かなり濃いでしょ?

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こちらは、更に濃い色の花です。実は、これは日本に自生するサンショウバラではありません。中国南西部に生えるヒナ(ヒメ)サンショウバラで、京都府立植物園で撮りました。「八重咲のものは、イザヨイバラ(十六夜薔薇)として知られる」とありました。

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こちらが、イザヨイバラです。父親が、裏庭に植えたものです。

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「花が八重で、花弁が密集し、一部欠けるため、これを十六夜の月にたとえた」のが和名の由来だそうです。

2019年6月16日 (日)

第一回「滝川の土手普請」

昨日予定されていた、滝川沿い遊歩道の草刈りは、本日に変更になりました(延期の連絡が無かったため、昨日30分ほど刈って来ました)。

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日本製紙吉永工場南門の西側に、田宿川との合流点があります。ここから、下流に向かって進み、新滝川橋の北側辺りまでが今回の対象エリアです。

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北を向くと、富士山や愛鷹連峰が見え、南を向くと、製紙工場のサイロやパイプラインが見えています。富士市を象徴する景色と言えます。

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今年は、ヒガンバナを植えてある法面だけでなく、歩道にもかなりの草が繁茂していました。それにしても、イタドリが増えました。

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刈り終わった後の様子です。今回は遊歩道を主として刈り、次回ヒガンバナの葉が出る前に法面を主体に刈る事になります。

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今回も、ジヤトコさんが大勢参加してくれました。別のエリアは、ジヤトコさんを含めた滝川沿いの9社の企業で組織された「滝川の水辺と遊歩道を育てる会」が、自社に面した土手の草刈りを、適時やってくれているそうです。また、芙蓉橋のすぐ南辺りは、地域の方が刈ってくれているそうで、既に綺麗になっていました。
一つの団体だけでなく、いろいろな団体や個人が協力して遊歩道の整備をしているところが良いですね。

2019年6月15日 (土)

ミヤマザクラ

山間部とはいえ、やけに冷えます。深山の植物達は、大丈夫だろうか?今日の記事は、亜高山帯低域で見たミヤマザクラです。

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「あの白い花は何だろう?」ちょっと手の届く高さではありません。

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ズームして見ると、ミヤマザクラのようです。花だけ見ると何だろうと迷うけど、葉を見るとサクラの仲間だと思えます。葉の縁には、欠刻状の重鋸歯があります。

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一番下の枝を引き寄せ、コンデジで撮ってみました。一般的に、桜の仲間は花が下向きに咲きますが、ミヤマザクラは上向きに咲きます。総状花序(柄のある小花が長い円錐形または円柱形に並び、下から咲いていく)である事や、展葉してから花が咲くのも、他種と違うところだそうです。

バラ科サクラ属ミヤマザクラ(Cerasus maximowiczii (Rupr.) Kom.)。

ついでに、隣に咲いていた花も掲載します。

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まだ、アオダモの花が見られました。雌雄異株ですが、この写真では区別出来ません。アラゲアオダモ、ヤマトアオダモ、マルバアオダモ、ミヤマアオダモなどがあるそうですが、自生していた場所と葉の縁に鋸歯がある事などから、ミヤマアオダモでしょうか?
ところで、どうしてアオダモなんでしょう?調べてみると、「雨が降ると樹皮が緑青色になり、樹液が青色の塗料になる事から」名付けられたそうです。

2019年6月14日 (金)

トリガタハンショウヅルとハンショウヅル

富士市植物仮目録に記載されているキンポウゲ科センニンソウ属の中で、蔓性で園芸品種のクレマチスに近い形の花をつけるものは、シロバナハンショウヅル、ハンショウヅル、トリガタハンショウヅル、ミヤマハンショウヅルがあります。オオミネテンナンショウの調査域を広げてみたところ、トリガタハンショウヅルに出会いました。

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緑の中に緑白の花をつけるので上手く撮れませんでしたが、かなりの花数でした。今まで見て来たものでは、一番だと思います。

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一番下の蔓を引き寄せ、コンデジで撮ってみました。開花が進むまで緑白色なのは、シロバナハンショウヅルと同じですね。

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こちらは別のところで撮りました。蔓は、所々で見かけますが、開花株に出会うのは稀です。

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もう少し標高の低い所では、ハンショウヅルの蕾を見付けました。今迄に、何ヶ所か見付けてありますが、こちらも開花株に出会うのは比較的稀です。

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蕾ばかりだったので、以前撮った花を掲載します。

最近、平日に探索する事にしているため、怪しい軽トラックと出会う事が度々あります。カメラも持っていないし、山菜のある場所ではないし、まだキノコには早いし、駐車場では無いところに突っ込んでいるし・・。疑えばキリがありませんが、やるせない思いを幾度もして来たので・・。この日は、3ヶ所の希少植物(ラン科植物)の自生地確認をして来ました。1ヶ所は、数年前に開花株を根こそぎ採取されましたが、目残しされた子株が辛うじて残っていました。子株でも残っていて良かった・・。そして、2番目の場所は一株も姿を見る事が出来ませんでした。3番目の場所は、奥地なため何とか無事でした。無念な思いと安心感とが入り混じって、とても複雑な気持ちで林床を後にしました。

2019年6月13日 (木)

変形菌それともキノコ?

今日はとても良い天気でしたが、午前中は書き物、午後は収穫したタマネギを吊るしました。手がタマネギ臭い・・。

萌の散歩道で、変形菌(粘菌)のようなものを見付けましたので、掲載します。

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直径2~3mmのとても細い枝に生えていました。シロジクモジホコリなどに、似て見えました。

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ズームすると、柄の上部が球形ではなく、キノコの傘のように見えます。変形菌ではなく、とっても小さなキノコだろうか?

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別の場所を見ると、傘のような部分が溶けてくっつき始めています。更には、右のように全体が溶けて枝に纏わりついています。「溶けて」という表現が正しいか分かりませんが、そう見えます。

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最後に、青空を背景に撮ってみました。これは、変形菌でしょうか?それともキノコの子実体でしょうか?どなたか、教えてください。

2019年6月12日 (水)

オオミネテンナンショウ

ミクニテンナンショウの自生地より、もう少し標高の高いところで、新たなテンナンショウ属を見付けました。

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こんなテンナンショウ属です。オオミネテンナンショウと教えて頂きました。オオミネテンナンショウの特徴として、ユモトマムシグサと似ているが、全体に小型で仏炎苞は紫褐色、時に淡緑色を混じえて小さく、付属体は紫褐色の班があり、棒状で直径1.5〜4mm。花が先に開き、後に展葉する。花が先か展葉が先かも、同定の大切なポイントだそうです。

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葉は1〜2個、基本的に小葉は5(〜7)枚で全縁または不揃いの鋸歯がある。

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仏炎苞を捲ったものと、横顔です。

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棍棒のような付属体に、はっきりしたムラサキの斑が入っています。

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別の花も撮ってみました。

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素人目に見て、この植物の難しいところは、仏炎苞や付属体の形、そして色などに変異が多い事です。オオミネテンナンショウも、富士山周辺の産地は最近見つかったばかりで、まだ図鑑に記載されていないそうです。これらの写真は、富士宮市域で撮影しましたが、富士市域でも確認出来ましたので、こちらも富士市植物仮目録に追記したいと思います。

サトイモ科テンナンショウ属オオミネテンナンショウ(Arisaema nikoense Nakai subsp. australe (M.Hotta) Seriz.)。

2019年6月11日 (火)

ミクニテンナンショウ

以前も書きましたが、今年はわけあって沢山のテンナンショウ属の花を見て来ました。今迄、名前が分かったのは、スルガテンナンショウとウラシマソウくらいでした。これを機会に、地域に生えるテンナンショウ属の名前を少しでも覚えようと思っています。少し前に、ホソバテンナンショウと、ヒガンマムシグサ(ハウチワテンナンショウ型)を教えて頂き掲載しました。また一つ教えて頂きましたので、掲載します。

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暗い写真ばかりで恐縮です。林の中で、緑色の花を撮る事の難しさを実感しました。ホソバテンナンショウの生えていた林の中に、仏炎苞の屋根の部分(舷部)がやけに大きいテンナンショウ属がありました。ミクニテンナンショウと教えて頂きました。

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仏炎苞を、正面と上から撮ってみました。

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横と後ろから・・。筒部口辺はやや広く湾曲、または耳垂れ状。

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仏炎苞をの屋根部分(舷部)をめくってみました。ホソバテンナンショウは、仏炎苞の内側に数条の白い筋が庇の先端近くまで伸びていますが、こちらはご覧の通りです。左右で、仏炎苞の合わせが逆ですね。雄株と雌株で違えば面白いのですが、そうでは無いようです。

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筒部口辺は湾曲。付属体の太さもいろいろですが、ホソバテンナンショウに比べて、先端部がちょっぴり膨らんでいます。

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帰りがけに、道路脇でも見つかりました。ミクニテンナンショウは、富士市植物仮目録に未掲載ですので、追記したいと思います。富士山周辺は最近見つかった産地で、図鑑などにも記載されていないそうです。

サトイモ科テンナンショウ属ミクニテンナンショウ(Arisaema planilaminum J.Murata)。

2019年6月10日 (月)

遅れて咲いたヤマシャクヤク

雨予報が出ていたので、肉体労働は午前中で切り上げました。午後から夕方にかけて、予想外の雨量でした。でも、サトイモが喜んでいると思います。

フライング気味に咲く花もあれば、遅れて咲く花もあります。今日は、遅れて咲いた一輪のヤマシャクヤクを掲載します。

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ヤマシャクヤクは、早春に赤っぽい新芽が伸びて来ますが、葉が展開するに連れ、だんだん緑色を帯びて来ます。

この辺りでは、もう花は終わってしまっただろうと思いながら歩いていると、視線の先に白いものが見えて来ました。「あっ、まだ咲き残っている!」

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ヤマシャクヤクの花の寿命は短く、この残り花には比較的良い状態で出会えたと思います。神様に感謝です。

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何処から見ても、花弁のふんわり感が良いですね。

花芯を撮ってみました。メシベ(花柱)の数は、3個と書かれた図鑑(Web図鑑含む)もありますが、実際には1~6個くらいまで見かけました。ベニバナヤマシャクヤクもそうですが、花柱の数は個体により違いがあります。

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他の株は、既に花弁やオシベの姿はなく、果実(袋果)が膨らみ始めていました。

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秋になると、果皮が裂開しこんな派手な姿になります。清楚な白い花とは対照的な色合いですね。黒いのが種子で、赤いのは未熟種子です。赤色は、野鳥を呼ぶためでしょうか?

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そして、今年の地上部が枯れた晩秋には、株元に新芽を持って厳しい冬を迎えます。

2段目と5段目の写真は、マウスを乗せると別の写真に切り替わります。

2019年6月 9日 (日)

地域で見た野生ラン

梅雨入りしてしまうと、予定が立たず困りものです。今日は、地域で見た野生ランを掲載します。まずは、亜高山帯低域から・・。

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「なんだ、葉だけかよ!」・・実は、一昨年まで、この場所に二本の開花株が生えていました。その時撮った花は・・。

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こんな花です。他地域では、出会い易い場所もあるようですが、私の探索エリアではとても稀な野生ラン・・アオチドリです。草むらの中ですが、ちょっと目につき易い場所なので心配していました。動物の食害に遭った痕跡もありませんでしたから、連れ去られたのだと思います。賛否はあると思いますが、移植しておけば良かったという思いが過りました。

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アオスズラン(エゾスズラン)とササバギンランです。亜高山帯低域では、まだこんな状態でした。そして、低山へ下がって見たのは・・。

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クモキリソウとコクランです。コクランの近くには・・。

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最初は、コクランの新しい葉かと思ったのですが、よく見ると丸みを帯びています。これは、ギボウシランではないでしょうか?一昨年、別の場所でその存在を聞き、昨年念願の花を見る事が出来ました。この場所の個体数はずっと少ないですが、開花時期が楽しみです。

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萌の散歩道に生えていたクモキリソウです。上の場所では、まだ花茎の伸びているものが見当たりませんでしたが、ここでは花が咲いていました。

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花を接写して見ました。クモキリソウ属(Liparis)の中では、比較的出会い易い野生ランですが、地域で見かけると嬉しいものです。

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最後に、エンシュウムヨウランの様子です。蕾を見かけたと思ったら、あっという間に棒のような子房が起き上がっていました。

2019年6月 8日 (土)

タマシャジン

タマシャジン・・キキョウ科タマシャジン属(フィテウマ属)。自生地は、欧州アルプスの山地だそうです。以前、ホームセンターの園芸コーナーで手に入れました。NHKみんなの趣味の園芸によると「この仲間は株の寿命が短く、タネ撒きによる更新を繰り返す事が維持につながる」とあります。株の寿命って何年だろう?もう、十年以上経つと思うけど・・。

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キキョウ科の花というと、一般的には釣鐘形を思い浮かべますが、この花やシデシャジンのように変わったものもあります。

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開花してから、ある程度時間の経過した花です。メシベとオシベ(黄色い紐のような部分)が見えています。右の写真に注目してください。下部にオシベが見えていますが、柱頭は花弁に包まれたままです。

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メシベ(柱頭)は花弁に包まれていますが、オシベは花粉を放出しています(雄性期)。他のキキョウ科と同じく、雄性先熟である事が分かります。

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花弁の先端からメシベが姿を現してますが、まだ柱頭が3裂しておらず、赤紫のタラコのようなもので覆われています。

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こちらは、花柱が伸びて柱頭が3裂しています(雌性期)。

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やがて花弁は解け、柱頭を付近を覆っていた物質も落下して、メシベが姿を現します。

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参考までに、以前撮ったシデシャジンを掲載します。

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こちらも、同じようにメシベの柱頭付近が、赤紫の腺毛のような物質で覆われています(雄性期)。柱頭が3裂する頃には、オシベは萎れています(雌性期)。植物達は、いろいろな戦略を持って生きているのですね。

2019年6月 7日 (金)

不法投棄監視パトロールで出会った植物②

今日は、予報通り雨が降りました。たまには降ってほしいけど、もう少し待ってほしかった・・。

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毛深い蕾を発見!葉裏に星状毛(せいじょうもう)が密生している事から、ヤブムラサキだと思います。

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葉裏の星状毛を撮ってみました。忍者の使うマキビシを連想しました。「星状」って、誰が最初に表現したのでしょう?

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クワガタソウとコチャルメルソウです。この近くの渓では、コチャルメルソウを彼方此方で見る事が出来ます。

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こちらは、クワガタソウの果実(蒴果)です。面白い形をしているでしょ?「扁平な三角状扇形」と表現されていました。ヤマクワガタは、「菱形状扇形、基部が広い楔形」とあります。底辺(果柄側)が、平ではないんですね。茎の毛だけでなく、果実でも区別出来る事を知りました。

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イワタバコも彼方此方で見かけます。そして、シコクスミレは、薄暗い林床に群生しています。そういえば、花の季節に来た事が、殆どありません。

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ナルコユリに、蕾がついていました(老眼なのでピンボケ・・)。ナルコユリ、アマドコロ、ミヤマナルコユリなど似た感じの植物で分かり難いですね。図鑑を見ると、いろいろな違いが書かれています。最初の頃迷ったのは、Web図鑑などに掲載されている葉が、「この仲間では葉が最も細い」と書かれながらも、この辺りで見られるものに比べて幅広だった事や幼い株の葉との違いなどです。

もっといろいろ撮りましたが、今日はこのくらいで・・。花の時期だけでなく、芽出しの頃、蕾の時、果実期などに見ると、今まで知らなかった新しい発見があって楽しいです。

2019年6月 6日 (木)

不法投棄監視パトロールで出会った植物①

不法投棄監視パトロールの報告書は、早起きして作成・送付しました。報告書、報告用地図、写真帳をメールにて送っています。紙ベースに比べると、ずっと楽です。今日の記事は、パトロールで出会った植物を集めてみました。

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ホウノキの花が、まだ咲き残っていました。良く見ると、蕾のものもあります。同じ木でも、開花時期にかなり開きがあるようですね。

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これは、キリではないでしょうか?「こんな山中に、どうして?」と思いましたが、思い起こせばかなりな山中で出会った事もあります。翼の付いた種子が風に運ばれて飛んで来たのかも知れません。参考のために、別の場所で撮った花を貼り付けてみました。

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このエリアでは、花を見た事の無かったウリノキに、沢山の蕾がついていました。

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ウリノキは、面白い形の花が咲きます。開花したら掲載します。葉も特徴がありますね。

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林道沿いでは、彼方此方でサルナシを見る事が出来ます。蕾がついていました。これは、以前野猿の群れが集っていたので、メスの木だと思います。

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ウツギは、まだ蕾でした。

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コゴメウツギは花盛り。接写して見ると、面白い形の花ですね。

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こちらは、マルバウツギです。ヒメウツギ、マルバウツギ、ウツギの花は、どれも似ていますが、開花時期や葉裏の毛、そして花糸の翼の形で区別出来ます。マルバウツギは、花糸の上部がなだらかな肩になって歯はありません。ウツギは、花糸の先端が歯牙状に尖ります。ヒメウツギは、翼の先端がやや細く伸びます。

この他にも、コアジサイの花が咲き始めていました。ベニウツギやニシキウツギの花も、見る事が出来ました。次回は、パトロールではなく植物探索に行こうと思います。

2019年6月 5日 (水)

亜高山帯低域林床の植物

亜高山帯を歩き始めた頃、下界では見られないいろいろな植物に感激したものです。そこでは、普通に見られる植物も、簡単に行く事の出来ない人にとっては、希少植物と同じですね。

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倒木の上にツルシロカネソウとイワセントウソウが生えていました。こんな光景が、随所で見られます。

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見慣れた植物ですが、季節が来て再会すると、この地へ来た事を実感させてくれます。

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ツルシロカネソウは、どうして「蔓」がつくのだろう?初めて出会った時は、それが疑問でした。根茎が横に這って増えて行く事から名付けられたそうです。見た目の印象と合わないので、私はシロカネソウ(別名)と呼んでいます。花弁のように見えるのは萼片で、花弁は黄橙色の部分です。

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バイケイソウとフジテンニンソウです。どちらも大群落を作りますが、シカが食べないこの植物達に守られている希少植物もあります。また、悪い小父さんに、見つからないようにもしてくれています。

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数えきれないほど見て来ましたが、どちらも斑入り葉の個体に出会う事は稀です。特に、フジテンニンソウの斑入り葉には、一度しか出会った事がありません。

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コウモリソウとカニコウモリも、この辺りを象徴する植物です。コウモリソウは、葉がコウモリに似ている事から、カニコウモリは、カニの甲羅に似たコウモリソウ(属)である事から名付けられたそうです。

今日は、林道の不法投棄監視パトロールを行いました。最近、ポイ捨てが減って来たと安心していたのも束の間・・ボランティア袋4袋回収して来ました。山野へ遊びに行って、ごみを捨ててくる輩なんて地域の恥さらしですね。持ち帰って、ゴミの日に出す程度の事も出来ないなんて、人として最低だと思います。

2019年6月 4日 (火)

ズダヤクシュ

今日は、よその空き地の草刈りをしました。地主さんは、腰痛で出歩けないとの事なので、承諾を得て私が刈る事にしたのです。隣接する民家では、地主さんに刈ってくれとは言いずらく、ずっと我慢していたそうです。その後、草取りをしましたので、今日は午前中でヘトヘトでした。

今日の記事は、亜高山帯低域に生えるテンナンショウ属の写真を撮りに行って見た、ズダヤクシュの花を掲載します。

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こちらは、以前撮った写真です。葉が展開し始めて、蕾が確認出来ます。今年は、いろいろあってこの時期に行けませんでした。

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とっても小さい花ですが、見慣れると案外目につきます。

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接写してみました。柱頭が出ています。花茎、花柄、萼筒などに腺毛が密生しています。腺毛にはいろいろな役割があるようですが、この植物の場合は送粉者以外の生き物が花に到達するのを避けるためでしょうか?

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デジタルズーム併用で・・。「萼筒は杯状で、白色の萼裂片は5個、花弁も白色で5個、針形で萼裂片より長い。オシベは10個、花外に長く突き出る。」とあります。萼裂片の間に見える髭のようなものが、花弁なんですね。オシベが花外に長く突き出る? もっと開花が進み、萼裂片が反り返った時の様子を、表現しているようです。

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こちらは、以前撮った果実期の写真です。カモノハシの口のようですね。右は熟した状態の果実(蒴果)です。

初めてこの植物の名前を聞いた時、「ズダってなんだろう?」と思い、図鑑を調べると「喘息薬種」となっていました。「ぜんそくやくしゅ?」解説を見て、その意味が分かりました。ズダは、木曽地方の方言でぜんそくの事を言うそうです。花期の全草を乾燥させて煎じて飲むと、喘息に効果があるそうです。

2019年6月 3日 (月)

イチヨウラン

時間のある時に、テンナンショウ属を追いかけています。低山では咲き終わりましたが、標高1,000mくらいから上では、まだ(仏炎苞の萎れていない)花を見る事が出来ます。その足で、亜高山帯低域まで行ってみました。こちらでは、テンナンショウ属は花盛りでした。今日の記事は、その時見たイチヨウランを掲載します。

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私が、イチヨウランを観察する場所は幾つかありますが、毎年不安な気持ちで訪れています。この野生ランも、悪い小父さんの誘拐対象になっているばかりか、シカの食害にも遭っているからです。イチヨウランは、晩秋の葉の更新時期を除いて、その名の通り肉厚の一枚葉を持ちます。

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針葉樹林の林床に佇む姿を見ると、安心するとともにとても癒されます。私は、この花のように側花弁が下を向いている花が好きです。

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横顔です。唇弁の裏側側面に、目玉のような斑紋があります。

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側花弁と背萼片が立ち上がって、誇らしげな印象の花です。開花が進むと、こうなるものが多いですが、この野生ランの雰囲気に合っていないと個人的には思っています。

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花を見比べると、唇弁の形や斑紋などに変異があります。亜高山帯高域で見る花は、ずっと丈が短く萼片や側花弁が垂れて、俯き加減に咲きます。また、斑紋も薄目の花が多いように思います。

この日は、昨年ある程度の開花株を確認した辺りで、全然花を見る事が出来ませんでした。花径が伸び始めた頃に降った雪の影響か、それともシカの食害か、或いは悪い小父さんに見つかってしまったのか?それ以外にも、この野生ランは続けて花を咲かせない事があると思っています。地域に生える希少植物の無事を願いながら、薄暗い林床を後にしました。

2019年6月 2日 (日)

不明な植物⇒マメガキ

庭木の傍を通ると、異様な音が聞こえて来ました。何だろう?と思って見上げると、花の蜜を吸いにやって来た、無数の蜂などの羽音でした。

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この木は、父親が植えたもので、深く剪定しても直ぐに伸びて来ます。ところで、私はこの木の名前が分かりません。ご存知の方教えてください。

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一番下の枝を引き寄せ、花を接写してみました。形は、カキやロウヤガキの花に似ています。

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葉の様子です。葉表は艶があり、葉柄や葉脈、葉裏には毛が生えています。

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樹高が高く、羽音を響かせている蜂などが、なかなか撮れませんでした。ピンボケばかりで、この写真が一番マシです。左側は、足についている花粉が見えます。

マメガキと教えて頂きました。雌雄異株だそうです。有難うございました。

2019年6月 1日 (土)

プテロスティリスの塊茎

例年より少し早めですが、プテロスティリスの塊茎を植え替えました。実は、以前から気になっていた事があります。150mmくらいの高さのある鉢底に、塊茎がくっついている事があります。植えた塊茎は、鉢上部なのにどうしたのだろう?と思っていました。

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こちらが掘り起こした塊茎です。ウチョウランなどのように細長いのではなく、球形です。

鉢底についていた塊茎です。マウスを乗せると、鉢底から撮った写真になります。

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植え替え時期が早かったお陰で、この野生ランの分球での増え方(栄養繁殖の仕方)が分かりました。

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葉腋から根のようなものが伸びて来ます。

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やがて先端部が膨らんで来ます。なんとなく、落花生の果実の出来方に似ていますね。

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そして白かった先端部は、褐色の塊茎になり、根のような部分は枯れます。親の塊茎のすぐ隣ではなく、鉢底にまで伸びるのは密生しないための進化でしょうか?

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ドライフラワーになった葉も綺麗なので、撮ってみました。

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我が家のプテロスティリスは、3種ありますが、全てもこままさんから頂いたものです。その内、2種だけ花が咲きましたので、その時の写真を掲載します。左はオブツサで、右はヌタンスアルバです。面白い形の花でしょ?塊茎は、毎年増え続けています。

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