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2019年5月 3日 (金)

ヤツシロラン菌糸との絡み合い

実生栽培実験容器内での、クロヤツシロランとヒメヤツシロランの菌糸との絡み合いをまとめてみました。クロヤツシロラン以外は、部材で覆ってしまったため観察出来る場面が限られてしまいましたが・・。

Aky1

実験容器内で咲いたクロヤツシロランの花です。箱入り娘は、自生地の花より色白です。

Aky07

開花に至る前(発芽一年に満たない)の根状器官の様子です。

こちらは、二年目の根状器官です。

Aky05

根状器官に、白い菌糸が絡み付いています。

やがて、根状器官にこのようなイボが出来ます。すると、塊茎が急に大きくなるように思いました。

その後、根状器官は褐色になり枯れて行きます。塊茎が、休眠に入ったのだと思います。

Ahy1

こちらは、南国の地に生えるヒメヤツシロランです。たった一本ですが、実験容器で花を見る事が出来ました。

根状器官に菌糸が接触して、暫くするとイボが出来ました。

こんな現象を目にすると、光合成を放棄した植物の不思議さを垣間見たような気がします。

こちらの根状器官とイボも、やがて変色して枯れました。ヒメヤツシロランの花は、6月下旬に咲き、7月下旬には根状器官が何ヶ所か空中へ伸びて来ました。それが、菌糸と接触して8月中旬にはイボが出来、11月下旬には枯れました。部材の中の事なので、あくまでも想像ですが、花が終わった後、根状器官を伸ばしたのは未開花の塊茎で、開花株の塊茎はそのまま休眠に入るのかもしれません(或いは枯れてしまうのかも?)。そう思ったのは、ハルザキヤツシロランもヒメヤツシロランも、開花前に空中に伸びた根状器官を見た覚えがないからです。確認したい事は尽きません。

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コメント

ヒメさん、お早うございます。
コメントありがとうございました。
クロの虫状器官が、空中に長く伸びてくる様子は、イソギンチャクが触手を伸ばしているように見えます。
二年目の容器を見た時、不気味な感じさえしました。
また、虫状器官を見て、マメ科植物の根粒を思い浮かべました。
植物と菌類の関わり合いを、興味を持って観察する事は今迄はありませんでした。

ヒメとハルの部材は、煮沸して追加するつもりでいます。
ヒメの実家は、Web写真で見たら、笹の密生するところでした。
丁度、笹刈で積み重ねた材料があります。
ハルの部材は、鎮守の森の常緑広葉樹を使っています。

植物観察が好きな人でも、こんな話をすると「変わっている」と思われてしまいます。
かかわった人にしか分からない面白さがあります。
またいろいろ教えてください。

こんばんは
良く観察されていると思います。ヤツシロランの
実験ではクロヤツシロランのみが布団(腐葉土)を
掛けずとも花茎が立ち上がりますね、なので
根状器官、イボ(虫状器官(仮)の形成される様子も
観察出来ますね。処がアキやハルの塊茎の生長点
は露出して置くと地下に潜ろうとする性質があるので
観察は難しいようです、ヒメの根状器官は拝見すると
クロに似て居りますね。

根状器官は何故か上方に向かいますね、もしこれが
根だと認めるならば根は重力に反応して下方に向か
うと思うのですが如何思いますか。専門家でも根と
表現してますね。前記イボ(虫状器官(仮)が多数付く
程調子は良いですね。この虫状器官(仮)は共生菌の
巣ですね。
姫ヤツシロランがイボを作ったという事は
この箱にはヒメの共生菌あるわけですね、殺菌部材
の布団で何とか菌繁殖させたいものです。この研究
は未だ誰もやっていない分野ですからね。

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