樹海の林床で出会った植物
今日も暑い一日でした。最近、萌は散歩の後ぐったりしています。暑さもそうですが、歳のせいだと家族で話しています。今日の記事は、隣県の樹海の林床で気になった植物を集めてみました。
ラン科ヒトツボクロが、彼方此方に生えていました。花茎の伸びているものもありました。時々、黒っぽい葉(中)の個体を見かけます。私は、カラス葉と呼んでいます。
次は、ミヤマウズラです。この辺りでは、ササバギンランと共に比較的出会う事の多い野生ランです。葉の形や斑が個体毎に様々です。
こちらは、少し暗めの葉を持つタイプです。
静岡県側では、あまり見かけないツマトリソウです。花冠の裂片は、7個のものが多いですが、中には変わり者もいます。また裂片の幅もいろいろです。
和名の由来は、「花弁の先端にしばしば淡い紅色の縁があり、その色の入り方が鎧の威色目の一つである褄取りに似ているため」とありますが、この特徴は、比較的日照の良い場所に出やすいと思います。こちらは、以前別の場所で撮りました。少しですが、紅色が出ています。
次は、マイヅルソウです。このマイヅルソウは、静岡県側で見られるものに比べて葉が細長です。
良く見ると、葉裏や葉柄、上部の茎などに毛が生えていますから、ヒメマイヅルソウです。図鑑によっては、花柄や茎上部の毛を特徴として挙げていますが、混生している場所などを見歩くと微妙なものもあります。多くの図鑑にあるように、葉裏の毛を確認するのが一番分かり易いと思います。
最後に、ギンリョウソウ(Monotropastrum humile (D.Don) H.Hara)です。ギンリョウソウは、葉緑素を持たないため光合成を行いません。そのため、お気に入りのキノコの菌糸から養分をもらって生活している菌従属栄養植物です。その菌糸は、周囲に生える木の根から光合成産物(有機物)をもらって生きています。持ち帰っても栽培出来ません。
一般的に、左のような白色ですが、稀にピンクがかったものを見る事もあります。更に、右のような鱗片まで赤味を帯びたものもあり、品種としてベニバナギンリョウソウ(Monotropastrum humile (D.Don) H.Hara f. roseum (Honda) Yonek. )の和名が付けられています。
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