不法投棄監視パトロールで出会った植物(3月)
今月2回目の、不法投棄監視パトロールに行って来ました。その林道沿いで、気になった植物を集めてみました。林道は、間伐作業が行われていました。走行注意です。
一番手はキブシです。静岡市では咲いていましたが、この辺りではやっと蕾が膨らみ始めたところです。キブシは雌雄異株です。これは雄株だと思います。
左が雌株、右が雄株です。花の付き方や花色に違いがあります。雌花の方が緑っぽく見えませんか?一般的に、雄花序の方が長いと思います。
花を接写してみました。左が雌花で右が雄花です。雌花は、オシベが退化しています。気にして観察すると、雌株は稀だと思います。
ウメガサソウは、昨年の果実(ドライフラワー)が残り、新芽が姿を現していました。近くに、イチヤクソウも生えていました。両者とも旧体系のイチヤクソウ科からAPG体系でツツジ科に改められました。
右は、桜の木に着生していたミヤマウズラです。「ミヤマウズラも木に登る」。
近くの林床にも・・。ベニシュスランなどと同じように、良く観察すると斑に変異があって面白いです。
こちらは、ヤクシマヒメアリドオシランです。このエリアでは、この場所で最初に見つけました。今まで見て来た場所と違い、落葉広葉樹林の林床になります。思ったより広範囲に分布していて、現在調査中です。
左が、ヤクシマヒメアリドオシランです。発芽間もないツルリンドウにも似ていますが、茎の様子など、見慣れると容易に区別出来ます。
ムヨウラン類の果実のドライフラワーが残っていました。ヤツシロラン類は、種子が飛散すると朽ちてしまいますが、ムヨウラン類は、漆塗りのような艶を保ちながら、翌年まで残っています。
シュンランが咲いていました。急勾配の斜面に、下を向いて咲いていたので、正面が撮れません。
木に摑まりながら、やっと撮った正面顔です。
この辺りには、ノヤマトンボ(オオバノトンボソウ)、クモキリソウなども生えています。でも、まだ冬眠中でした。寝坊助ですね。
不法投棄パトは、監視・報告だけが義務付けられていますが、簡単に出来るところは回収しています。この日は、ボランティア袋二つがいっぱいになりました。ゴミの日に出せばいいものを、どうしようもない輩は一向に減りません。
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