ヤシャビシャクの花
実生栽培の、ヤシャビシャクの花が咲き始めました。何時も見に行く自生地よりも、2月以上早い開花だと思います。
淡い緑色の目立たない花です。長い花弁のような部分は萼裂片で、その半分くらいの方が花弁です。図鑑によると、萼裂片は5裂、花弁は5個とありますが、例外もあります。
こちらの花は、萼裂片の先端部が紅色です。ホンの少しですが・・。
オシベ5個、メシベ1個。オシベの花糸は、太くて丈夫そうですね。
横顔です。葉腋(ようえき)に1~2個の花をつけます。
この花は、オシベが6個あります。萼裂片は7裂に見えます。変わり者を探すのも楽しいです。
ヤシャビシャクは、園芸用に採取される事も多く、絶滅危惧種に指定されています。観光地の売店で売られているのを見て、山採り品ではないかと知人に話したところ、「採り撒きすれば、いっぱい出るよ!」と言って、熟した果実を送ってくれました。半信半疑で撒いてみると、翌春沢山の双葉(苗)が姿を現しました。発芽してから2年目の春には、花をつけた株も幾つかありました。
ブナなどの樹上に着生します。果実を食べた野鳥などによって、別の木へ種子が運ばれるのでしょう。発芽率が高い割には、樹下(地上)で見る事は殆どありませんので、自生地の環境では苗が育たないのだと思います。それで、木に登ったのかもしれません。
スグリ科スグリ属ヤシャビシャク(Ribes ambiguum Maxim.)。
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