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2019年3月30日 (土)

スルガテンナンショウ

の指令・・ターゲットは、テンナンショウ属です。富士市植物仮目録には、サトイモ科テンナンショウ属が、現在10種掲載されています。今迄、この植物をあまり気にして見て来ませんでした。良い機会なので、ちゃんと観察して少しでも覚えようと思っています。

萌の散歩コースに、スルガテンナンショウが姿を現し始めましたので、撮ってみました。テンナンショウ属の多くは、雌雄異株です。株の栄養状態によって性転換し、一般的には、大きな株が雌で小さな株が雄だそうです。面白いですね。

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「あっ、イノシシが掘ったのだろうか?」テンナンショウ属の塊茎を掘られたのは、初めて見ました。

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葉の展開する様子を観察するのも面白いです。上手く折りたたまれているのもですね。右は、左側が斑入り、右側が普通葉です。斑入りは、実生で引き継がれるようですが、同じ個体の種子からどちらも出現するのかもしれません。

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開花しているものが、2~3株ありました。以前は、蛇を連想させるこの植物が苦手でした。

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仏炎苞の中を覗くと、付属体が姿を現しました。カントウマムシグサ(ムラサキマムシグサの仏炎苞が緑色のもの)と似ていますが、付属体の先端が「鍵状にくびれる」のが、スルガテンナンショウの特徴です。

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付属体の形は、個体毎に違いがあります。この写真、クリックして仏炎苞を良く見ると、付属体の頭の後ろと合わせ目の縁に花粉らしきものが付着しています。小昆虫が訪れたようです。

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昨年気がついたのですが、上と左右の写真を見比べてください。合わせ目が逆ですね。でも、衣類のように、これで雌雄の区別は出来ません。

右の写真を撮ったのは、雌雄を判別するためです。「雄花の仏炎苞の合わせ目の下端には小さな孔状の隙間があって、花粉をつけた小昆虫はここから脱出する。雌花ではこの穴がないため、閉じ込められた小昆虫は外に出られず、いずれ死亡する。」とあります。

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花粉を付けたハエが出て来るところが撮れれば面白いのですが・・。センサーカメラでは、小さすぎて関知しないだろうな・・。

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ピンボケになってしまいましたが、ハエがやって来ました。この花を訪れる小昆虫にとっては、厄介な花のようですね。まるで、食虫植物のようだ・・。

この日は雄株しか見つかりませんでした。同じ場所では、雌株の芽出しが遅れるのでしょうか?昨年は雌株もあったのですが・・。栄養不足で、雄株になってしまったのかも?

サトイモ科テンナンショウ属スルガテンナンショウ(Arisaema yamatense (Nakai) Nakai subsp. sugimotoi (Nakai) H.Ohashi et J.Murata)。エンシュウテンナンショウの別名があります。

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