低山に生えるイチヨウラン
県内で見るイチヨウランは、亜高山帯の針葉樹林に生えています。でも、その場所より高度1,000mも低いヒノキの林に生えているものがあります。
このイチヨウランに初めて出会ったのは、2014年5月上旬でした。右の葉の付け根に花茎が見えています。
2015年5月上旬には、2株に花が咲いていました。
ところが、その後シカの食害に遭ったようで、2016年には真ん中の葉が、そして2017年春には、全ての葉が姿を消していました。無念な思いでその場所を後にしました。
昨年、諦め半分で確認に行ったところ、また2枚の葉が姿を現していました。葉が無く光合成で養分を得る事が出来ませんから、根茎が地中の共生菌から養分を得ていたのではないかと思います。
そして、今年・・。
昨年と同じく、2枚の葉が姿を現していました。片方には蕾が見えています。
波打っている葉縁は、やがて平らになってくると思います。無事で良かった!
通い続けている亜高山帯の自生地でも、行く度花の咲く位置が変わっています。開花株まで成長したとしても、養分の供給が足りず咲かない年もあるようです。
ラン科イチヨウラン属イチヨウラン(Dactylostalix ringens Rchb.f.)。
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