シュンラン
近くの山林で、シュンランの株元を覗くと・・。
蕾が姿を現していました。深山の野生ランと同じく、蕾を持って冬を越します。
2月半ば頃になると、苞が外れ花弁や萼片が姿を現して来ます。
標準和名の通り、春を告げる野生ランです。地域では、ジジババの別名で呼ぶ事があります。花形や花色、斑紋などに変異が多く、それを観察するのも楽しいです。
送粉者は、ハナバチの仲間が確認されているそうですが、私はまだ訪問中の送粉者に出会った事がありません。花数の割に、果実に出会うのは稀です。
鞘(果皮)が割れ、種子を飛散し始めた果実です。中には、沢山の種子が詰まっています。発芽~発葉に関する興味深い記述がありました。それに関しては、もう少し勉強してから・・。ラン科植物は、変わった性質を持つものが多くて面白いです。
ナギランとマヤランがあります。
ナギランは、葉を持ち光合成を行いますが、共生菌への依存度が高いそうです。マヤランは、葉を持たず光合成を行わない菌従属栄養植物です。両者ともかなり薄暗い林床で出会いました。自動自家受粉するのも、そういう環境に生えるための進化だと思われます。
ラン科シュンラン属シュンラン(Cymbidium goeringii (Rchb.f.) Rchb.f.)。
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