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2018年12月19日 (水)

2018年の思い出②

二番目も、光合成をしない植物・・寄生植物と菌従属栄養植物です。

【寄生植物】

Zp6190097 Ap7091867

オニクの無事を確認して来ました。ミヤマハンノキの根に寄生する一稔性(一回結実性)の植物です。強壮効果があるとの事で、根こそぎ採取され、出会う事は極めて稀です。

Ap7091879 Ap7091868b

周囲にもミヤマハンノキがありますが、特定の樹下にだけ生えていました。種子発芽に特殊な条件があるのかも?

【菌従属栄養植物】

Xp8140129 Xp8140131

ヒメノヤガラです。富士市植物仮目録に記載されていますが、記録と違う場所で確認しましたので追記しました。

Xgpa240 Xgp238

一般的なギンリョウソウは、全体が透明感のある白色ですが、稀にこのようなピンクのギンリョウソウを見る事があります。

そして・・。

Ap6081662 Ap6081665

こちらは、更に稀な鱗片まで色づいているベニバナギンリョウソウです。

シャクジョウソウ科やイチヤクソウ科に分類されていましたが、APG分類体系では、ツツジ科に分類されています。

共生菌から養分をもらって生きていますが、その共生菌は樹木が光合成によって作った有機物を得て生きています。これを、三者共生と呼ぶそうです。

Ap5300860 Ap5300867

県内では、比較的出会う事の多いムヨウラン類・・エンシュウムヨウランです。ただ、通常は左のように萼片や花弁が殆ど開かず、右のように開くのは稀です。タイプ産地は、天竜区春野町です。学名(Lecanorchis suginoana (Tuyama) Seriz.)に注目です。

次は、初めて目にした植物です。

Ap7011210 Xp7110071

こちらは、富士市では未確認のトサノクロムヨウランです。今迄は、図鑑などでもクロムヨウランとされて来ましたが、研究者によって別種である事が調査・報告されました。花の構造の違いもありますが、開花する方はトサノクロムヨウランで、開花しない方がクロムヨウランだそうです。

こちらも、初対面の植物です。

Ap7160147 Ap7160156

富士市では確認されていない植物・・マヤランです。共生菌に依存する植物は、地味な花色のものが殆どですが、こちらはご覧のように観賞価値の高い花を咲かせます。でも、光合成をしない植物ですので、通常では栽培出来ません。採取は止めましょう!

そして・・。

Ap9260330

アキザキヤツシロランです。竹林に生えるものは見た事がありますが、スギ林に生えるアキザキヤツシロランを初めて確認しました。とても興味深いです。

Apa051059 Apa051033

この場所には、スギ林に多いクロヤツシロランも生えていました。菌糸を採取して、実生床として増殖中です。

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