近くの山林探索②
今日も良い天気でした。富士山が良く見えていましたが、最近オイデオイデをしてくれません。気が進まない時は、出かけない事にしています。
再生畑①の除草とソラマメの植え付け、再生畑②の笹刈を行いました。一日、肉体労働をするとかなりきつい!歳には勝てません。
山林探索の記事の続きです。
【キノコ類】
ヒノキの小枝に生えていたとても小さなキノコです。姿形から、ホウライタケの仲間のようです。
以前も掲載した、ヒメロクショウグサレキンがまだ残っていました。子実体の寿命が長いキノコのようです。
この赤い粒粒は、アカツブタケ科のキノコだと以前教えて頂きました。
また新たなエリアで発見しました。左はヒノキ林で、右は落葉広葉樹林内で撮りました。
「みどりの学校」で、子供たちにヤマユリの果実の話をしました。ヤマユリは、花の重みで茎が撓り、横を向いているものがあります。でも果実はどれも上を向きます。もし横を向いたままだと、種子が一気に零れ落ちてしまうから、修正されるのです。
同じように、クロヤツシロランも、何らかの原因で果柄が横を向いても、果実は上を向きます。植物達は、どういう仕組みでこういう事が出来るのでしょう?
クロヤツシロランの果柄はとても弱々しく、少し無理をすると曲がってしまいます。折って見ると、ストローのように中空です。同じく光合成をしないムヨウラン類の花茎や花柄は中空ではありません。果実の寿命(果実期)が長いため、ヤツシロランのような構造では、長持ちしないからだと思います。
ところで、ヤツシロランとムヨウランの果実の寿命の違いはどうして?
まだ果柄が伸び始めたばかりのものもあれば、このように種子を飛散させ始めたものもありました。
こちらは、塊茎を覆っていたヒノキの落ち葉を取り除いた様子です。殆どの塊茎は、このように浅い所にあります。場合によっては、茎や柄を軽く摘まんだだけで、塊茎ごと抜けて来るものもあります。
何度も同じような記事が登場して恐縮ですが、私にとってクロヤツシロランの果実は、植物観察を始める切っ掛けになった特別な存在なんです。もし家の裏に、この変わった果実が生えていなかったら、そして、それを前ブログに掲載しなかったら、その後の植物観察や、それに関わるいろいろな方との出会いは無かったと思います。
同じように、我が静岡県には、この植物に特別な思いを持たれている植物学者の先生がおられます。「静岡県のムヨウラン類とヤツシロラン類」・・縁あってこの著書を拝読する機会を得ました。「静岡県にも凄い人がいる!」その内容をまとめるために費やされた時間や労力が、素人の私にも容易に想像できました。場合によっては、クロヤツシロランの学名が今と違っていたかもしれません。
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