ヤツシロラン類栽培実験(7月末)
少しは涼しくなったかと思ったら、今日も暑かった!屋外作業していると、水に浸かったように上下汗だくです。
ヤツシロラン類の栽培容器を覗いて見ました。
【ハルザキヤツシロラン】
実験容器の中で、この花を見られるのは何時になるだろうか?
以前、傷みかけた洋ランをもらいました。蕾が付いていましたが、殆ど変化が無く、このまま花茎が枯れてしまうと思っていました。ところが、通常の開花時期に比べ、数ヶ月遅れて咲きました。開花のスイッチが、どうして入るのか分かりませんが、ラン科植物の不思議な面を見た気がしました。
クロヤツシロランとアキザキヤツシロランは、秋に種を蒔き冬に発芽しました。アキザキは二年かかってしまいましたが、どちらも秋に自生地で花が咲く少し前に開花しました。私の温湿度管理法では、今のところ自生地の成長サイクルにほぼ準じています。
そうだとすると、ハルザキヤツシロランの塊茎が無事成長したとしたら、開花のスイッチを入れるために、クロやアキと違う時期に少し温度を下げた方が良いのかも?なんて素人ながらに考えてみました。塊茎が無事育つかも分からないし、まだまだ先の事ですが・・。
こちらは、7月21日の様子です。根状器官が、伸び始めたがものもあります。
7月31日の様子。上の写真と比較すると、成長しているものと殆ど変化の無いものがあります。
左が7月21日、右が7月31日の様子です。こちらも、変化しているものと殆ど変わらないものがあります。
こちらは、7月21日に撮った写真です。種子は、全て同じ日に蒔いたにもかかわらず、まだこんな状態のものもありました。まとまって落ちてしまったために、このエリアは菌糸不足になったのかもしれません。
塊茎とキノコの菌糸とのかかわり状態は、目で確認する事が出来ませんので、成長の変化の少ないところは、部材の追加などをするしかないと思います。こういうところが、キノコを食べて生きる植物の難しい部分です。
【ヒメヤツシロラン】 ユウレイランかと思いましたが、唇弁の形からヒメヤツシロランらしい・・。
自生地の土の中に潜んでいた種子、またはプロトコーム、或いは小さな塊茎から、2年後に咲いた貴重な花です。
左が7月21日、右が7月31日の様子です。花の咲いた塊茎以外の場所から、根状器官が伸びています。この栽培容器を準備してから2年間は、このような根状器官を見た事はありませんでした。来年また花を見られると嬉しいのですが・・。
勢い良く伸びているのが、ヒメヤツシロランに養分を与えてくれる菌糸だろうか?
今日は、放置状態になっている趣味の野菜畑に、何種類かの花を植えて来ました。こういう植物や野菜を育てるのも楽しいですが、キノコを食べて生きる植物(菌従属栄養植物)を育てるのは、予期せぬ変化や新しい発見が次々とあって、とても面白いです。
« 不法投棄監視パトロールで出会ったその他の花 | トップページ | オオナンバンギセル »
「植物観察」カテゴリの記事
- やまぶどうの徒然日記_2011年(2020.12.04)
- やまぶどうの徒然日記_2010年(2020.12.03)
- 不法投棄監視パトロールで出会った植物など(2020.12.02)
- カンアオイ属分布調査(オトメアオイ)(2020.12.01)
- テンナンショウ属の果実(2020.11.30)
「腐生植物」カテゴリの記事
- やまぶどうの徒然日記_2011年(2020.12.04)
- クロヤツシロラン果実の頃(2020.11.10)
- 土通草(ツチアケビ)三度(2020.10.18)
- ヤツシロラン類根状器官の様子(2020.10.04)
- 散歩道のクロヤツシロラン(2020.10.03)
「野生蘭」カテゴリの記事
- やまぶどうの徒然日記_2011年(2020.12.04)
- 晩秋の着生ラン(2020.11.28)
- クロヤツシロラン果実の頃(2020.11.10)
- 野生ランの生存確認とキノコ(2020.10.20)
- 土通草(ツチアケビ)三度(2020.10.18)
キンキラキン様、お早うございます。
暑い日が続きますね。
何時もコメントありがとうございます。
こちらこそ、とても励みになります。
このヒメヤツシロラン(?)の容器には、葉緑素を持つ植物(樹木)などは生えておりません。
三者共生の事は、ヒナノシャクジョウの観察の時に教わりました。
果実の熟した状態も分かりましたので、ハルザキが成功したら、こちらも挑戦してみたいと思っています。
研究者は、PDの時と違い、授業などが多くとても忙しいようです。
そのために研究にかける時間が減ったのかと思うと、逆に増えているようです。
身体を壊さなければ良いのですが・・。
今日は、第一回目のがん検診です。
富士市から催促の葉書が来ましたので、嫁さんに五月蠅く言われ行く事にしました。
時間が出来ても病院は苦手です。
投稿: やまぶどう | 2018年8月 4日 (土) 05時34分
励みになります。
素人ながらとは誰の事、ハルザキヤツシロランを人工的に
発芽させた人物は今の処二人のみであ~る。
ハイテク設備で開花スイッチを下げてやれば咲くかもです、
しかし禁断の実生なので常温で開花するか、それにかけて
いる、と云う感じ。
それよりヤツシロランでないのにヒメヤツシロラン
これは全くちがったもの、ヤツシロランは二者共生菌
ヒメヤツシロランは未だ誰も研究しないが姿格好から
三者だろうと大半はおもっていた。処が素人(?)が2年も
掛けてボックスで開花に成功だ。モミの苗でも生えてい
た?、否である。論より証拠とはこのことです。
ユウレイランもヒメヤツシロランも二者共生と云ったら
叩かれるだろう。ご同輩、誇りを!、結果を待ちたいです。
ヤツシロラン類はこの方法で全国あっちこっちで何時でも
難易順はあるが発芽している、又開花もしていると云うこ
とです。
投稿: キンキラキン | 2018年8月 3日 (金) 19時37分