ハクウンラン
少し涼しくなって来たと思ったのも束の間・・昨日に引き続き、今日も暑かった!
ハクウンランは、ヤクシマヒメアリドオシランとだいたい同じ頃開花します。もう遅いだろうと思いつつ、少し標高の高い自生地へ行ってみました。
間に合いました!
この自生地は、極狭い範囲ですが、毎年開花株の位置が移動しているように思います。また、ハクウンランは、いつの間にか姿を消してしまう事もあります。地中には、短い根茎があるだけで、根が退化しています。菌への依存度が高い野生ランのようです。
薄暗い林内で、この白い小さな花はとても撮り難い・・。ストロボを使うと白飛びしてしまうし、困ったものです。
ヤクシマヒメアリドオシランは、唇弁の裾が斜めなのに対して、こちらは揃っています。
葉は、株元に2~3個付いており、中には苔に隠れたものもありました。
萼片の色は、一般的に緑色ですが、赤味を帯びたものもあると書かれています。私が今まで見て来た富士山麓の単独自生地では、全て緑色でした。ヤクシマヒメアリドオシランと混在している場所のみ、唇弁の裾が揃っていて、赤味を帯びたものも見受けられます。その中間型のようなものもあり、交雑しているのかもしれません。
また、ヤクシマヒメアリドオシランに比べて花径がしっかりしていると思います。ヤクシマヒメアリドオシランは、ひょろ長く、時として斜傾しているようなものが見受けられます。あくまで素人の私見ですが・・。
ラン科ハクウンラン属ハクウンラン(Kuhlhasseltia nakaiana (F.Maek.) Ormerod)。
今迄、Vexillabiumとされて来たそうですが、Kuhlhasseltiaに含めるのが適当と、日本のランハンドブックに記載されていましたので、それに従いました。
« ミヤマウズラの花 | トップページ | キヨスミウツボ »
「植物観察」カテゴリの記事
- やまぶどうの徒然日記_2011年(2020.12.04)
- やまぶどうの徒然日記_2010年(2020.12.03)
- 不法投棄監視パトロールで出会った植物など(2020.12.02)
- カンアオイ属分布調査(オトメアオイ)(2020.12.01)
- テンナンショウ属の果実(2020.11.30)
「野生蘭」カテゴリの記事
- やまぶどうの徒然日記_2011年(2020.12.04)
- 晩秋の着生ラン(2020.11.28)
- クロヤツシロラン果実の頃(2020.11.10)
- 野生ランの生存確認とキノコ(2020.10.20)
- 土通草(ツチアケビ)三度(2020.10.18)
コメント