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2018年8月

2018年8月31日 (金)

探し物ついでに見た植物②

今日も暑かった!早く涼しくならないかな・・。

樹上に居候する植物を集めてみました。久々に、高倍率のコンデジを使ったので、ボケた写真ばかりでした。お酒の飲み過ぎが原因の、手振れではありませんよ!いつも、ほろ酔い程度なんですから・・。

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オシャグジデンダ、ダイモンジソウなどが着生していました。山のダイモンジソウは、下界より早く咲きます。

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このエリアでは、オシャグジデンダを良く見かけます。こうして見上げると、とても綺麗なシダです。

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ソーラス(胞子嚢群)を撮ってみました。規則正しく並んだ、虫の卵のようです。

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富士山の樹上に生えるダイモンジソウは、愛鷹山の渓で見るダイモンジソウに比べて、全体的に葉が大きいと思います。

イワギボウシは、果実が出来ていました。この植物も、彼方此方の古木に着生しています。

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多肉植物の仲間・・アオベンケイとマツノハマンネングサです。マツノハマンネングサだけ、環境省、静岡県共絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されていますが、富士山南面ではアオベンケイの方がずっと少ないと思います。

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こちらは、フガクスズムシソウだと思います。稀に、良く似た葉を持つジガバチソウが着生している事もあります。

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手の届くところに着生していたヤシャビシャクです。鈎の付いた棒で欠き取って行く、悪い小父さんもいるようです。友人から種を送っていただき蒔いてみると、とても発芽率が良く、2年で花を咲かせる個体もありました。

最後に・・。

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音のする方向を見ると、リスらしき動物がいました。とても早く動くので、低価格のコンデジでは捉えるのが大変です。これはニホンリスでしょうか?

今日の夕方は、月一回の会合があります。一ヶ月はあっという間です。

2018年8月30日 (木)

探し物ついでに見た植物①

今日は、少し前まで晴れ予報だったと思いますが、今にも雨の降りそうな空模様でした。涼しくて助かりますが・・。

探し物(ギンリョウソウの果実)ついでに見た、気になる植物を集めてみました。

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かなり前に、不法投棄監視パトロールで見付けたキツリフネの花を掲載しました。でも、標高1,000mを超える辺りでは、今ツリフネソウが花盛りでした。

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これは・・ナデシコ科マンテマ属〇〇マンテマ?マンテマ属に、フシグロという植物もあるそうですが、節が黒くなかったと思います。

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この植物は何でしょう?ご存知の方教えてください。

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ハナイカリも、見頃でした。場所によっては、かなりな個体数を見る事が出来ます。初めて出会った時は、変わった花姿に感激しましたが、周囲を見るといっぱい生えていました。

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ブラシのような花を咲かせるテンニンソウの仲間。葉裏の中央葉脈に開出毛があると、フジテンニンソウとされています。この個体には開出毛がありました。

ただ、ずっと気になっているのは、同じ群落の葉裏を確認して見ると、開出毛のある個体と無い個体が混生している場所が結構あります。葉裏に毛のあるケヤマシャクヤクと毛のないヤマシャクヤク、ベニバナヤマシャクヤクとケナシベニバナヤマシャクヤクも同じ場所に混生している事があり、これらの関係を思い浮かべました。毛の有無以外に違いがあるのだろうか?人間なら、品種分けも無く同じですね。

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遠くからでも目に付く黄色い花・・キオンとミヤマアキノキリンソウです。

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こちらも、キオンとミヤマアキノキリンソウです。舌状花が少ないので、出来損ないの花みたいな感じです。

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さて、こちらも確信の持てない植物です。ミヤマシキミかツルシキミ?山野では、もっと茎の立ち上がったものを見る事があります。これは地を這うように見えるので、ツルシキミでしょうか?

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蕾と緑の果実に赤い果実が同居していました。季節感の無い奴ですね。

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ヤマトウバナも、接写して見ると綺麗です。

次は、樹上に生える植物を集めてみようと思います。

2018年8月29日 (水)

シュロソウ

今日も暑かった!

シュロソウ・・暗紫褐色の花を沢山つけます。

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蕾が膨らみ、一部咲き始めていました。花径や花柄に毛が生えています。

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イヌツゲの下にドイツスズランを植えてありますが、その場所に何年か前から勝手に生えています。

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蕾が開く様子です。花被片の裏は緑で、表側が暗紫褐色です。

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両性花と雄花がつくそうです。子房が確認出来ますから、両性花ですね。

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こちらも・・。

雄花を探しましたが、見つかりませんでした。「雄花は、花序の下部につく」とありますので、開花が進んだら観察してみようと思います。

別の場所で撮った雄花を掲載します。

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両性花にあった子房と柱頭がありません。

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赤い葯袋が残っています。花被片の色に対しては黄色の方が目立ますが、実際に見ると赤色も目につきます。

シュロソウ科シュロソウ属シュロソウ(シュロソウ狭義:Veratrum maackii Regel  var. reymondianum (O.Loes.) H.Hara)。

旧分類体系では、ユリ科とされていました。また、変異の多い植物のようで、ホソバシュロソウやアオヤギソウを含めてシュロソウと呼んでいるそうです(シュロソウ広義:Veratrum maackii Regel)。山渓図鑑には、「変種で花が暗紫褐色のものをシュロソウ(オオシュロソウ:Veratrum maackii Regel  var. japonicum (Baker) T.Shimizu)といい・・」とあります。面倒な植物ですね。

この植物は、一昨年沢山の花をつけ、昨年は花をつけませんでした。来年どうなるのか楽しみです。シュロソウ属の多くは、根茎にアルカロイドを含む有毒植物だそうです。アルカロイドを含むのは何のため?

2018年8月28日 (火)

探し物ついでに見たキノコ

富士山麓へ、探し物があって行って来ました。この日はとても暑く、?Kg分ほどの汗をかいたと思います。

目についたキノコを集めてみました。

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名前の分かるキノコ・・タマゴダケです。ウラジロモミに、守られるように生えていました。

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美味しいキノコですが、家族は誰も箸を付けようとしません。独り占め出来るので、その方が嬉しい・・。

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青みを帯びた朽木を、標高1,000m辺りから、2,000mを超す亜高山帯まで見かけます。ロクショウグサレキンやロクショウグサレキンモドキの菌で染まっているのだそうですが、子実体を見る事は稀です。

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こちらが、昨年見たロクショウグサレキンモドキの子実体です。綺麗でしょ?

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綺麗なキノコですが、名前が分かりません。

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イグチの仲間・・イグチの仲間は食用になるものが多いそうですが、名前の分からないものばかりです。比較的大きいキノコが多いので、食用になるのかとても気になります。

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この手のキノコも似たものが多くて、図鑑を見ていても時間が経過するばかりです。

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頂部に穴が開いていて、富士山のようですね。

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笠にささくれのあるキノコ。きっと、食用不適・・。

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これに似たキノコは、良く出会います。笠に突起がある・・スギタケモドキでしょうか?

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ニカワハリタケも彼方此方で見かけました。以前、食用になると知り、採取して水に浸けておいたところ、変な臭いがしたので食べるのを止めました

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ホコリタケの仲間でしょうか?こちらは幼菌かな?

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指で摘まんでみたら、変形してしまいました。→アラゲホコリタケモドキと教えていただきました。

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左は何者かに食べられていました。ナメクジやザトウムシが食べている所を見た事があります。ザトウムシは、あの小さな体で大食漢のようですね。→ツルタケだそうです。

右はスギタケモドキの成長した姿でしょうか?乾燥するとますますわからない・・。→ヌメリスギタケモドキらしい・・。

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カイガラタケかカワラタケか?裏側にヒダがあればカイガラタケだそうです。ヒダが無いからカワラタケの仲間かな?→ウチワタケの仲間だそうです。Web図鑑を見ると、堅いキノコもいろいろあるようで難しい・・。

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遠くからでも目に付く色彩のキノコです。これは、ベニヤマタケでしょうか?そうなら「可食」とありました。ヒノキの根元で見る事が多い様な気がします。

もっと名前を覚えられたら、森林探索が更に楽しくなる事でしょう。名前の分かる方教えてください。

探し物はこれです。

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ギンリョウソウの果実です。

毎年見かけた場所は、土砂が大量に流れだし、とても荒れていました。別の場所で、もう少し早い時期に見つけて置いたものは、何者かに食べられてしまったようです。結局、この日は見付ける事が出来ませんでした。

富士市、富士宮市辺りで見かけた方は教えてください。出来れば採取しておいていただけると助かります。食痕があってもかまいません。どうぞ宜しくお願い致します。

2018年8月27日 (月)

アリドオシラン

アリドオシランは、とても小さな野生ランです。花の季節でなければ、その存在に気付くのは至難の業です。無事でいるか、確認に行って来ました。

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私が知る自生地は、亜高山帯の針葉樹林です。このエリアでは、斑の目立つ個体が多く見られます。

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ハンノキ類の球果と比べてみてください。小さいでしょ?

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斑の目立つものと、そうでないものを並べて見ました。右はハクウンランに似ています。

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果実が膨らんでいました。花数の割に、結実するものが少ないように思います。

今年は、花の季節に行けませんでしたので、以前撮った写真を掲載します。

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花は小さいですが、白いので目につきます。

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花茎などが緑軸のものと褐色のものがあります。どちらも同じエリアに生えていました。この自生地では、一茎一花が殆どで、稀に一茎二花を見る事があります。

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先端が2裂したハート形の唇弁が印象的です。

「根を出す事は稀」・・ハクウンランと同じく、菌への依存度が高い野生ランのようです。ただ、自生している場所では、(狭い範囲ですが)かなりな個体数が確認出来ます。

ラン科アリドオシラン属アリドオシラン(Myrmechis japonica (Rchb.f.) Rolfe)。

2018年8月26日 (日)

ジイソブとバアソブ

今日は、地区役員として救命救急の講習に参加しました。現役時代にも幾度か機会がありましたが、年一度くらいのペースなので忘れている事ばかり・・。AEDを初めて扱いました。講習の手順がとても良く吟味されていて、分かり易かったと思います。

少し前から、実生のジイソブとバアソブの花が咲いています。ジイソブはツルニンジンの標準和名があります。バアソブはヒメツルニンジンが標準和名かと思っていたら、Ylistにはバアソブしか掲載されておりませんでした。どうしたのだろう?

【ジイソブ】

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富士山麓や愛鷹林道だけでなく、萌の散歩道でも見かける事があります。

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開花までの様子です。

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内側の色は、時間の経過とともに濃くなって来ます。

キキョウ科ツルニンジン(Codonopsis lanceolata (Siebold et Zucc.) Trautv.)。

【バアソブ】

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Web図鑑に登場する花と少し感じが違うかもしれませんが・・。

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萼片が捲れ、釣鐘状の花冠が姿を現したところです。Web写真では、花冠の外側が紫褐色の花が殆どで、解説にもそう書かれています。でも、この花は開花して時間が経過すると上のように色が出て来ますが、開花間もない内はジイソブと似ています。

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内部の様子も、個体毎に違いがあります。

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こちらは、昨年の写真です。左がジイソブで右がバアソブです。

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蔓を引き寄せ、並べて見ました。左がバアソブ右がジイソブです。スリムな釣鐘とメタボな釣鐘といった感じですね。

キキョウ科バアソブ(Codonopsis ussuriensis (Rupr. et Maxim.) Hemsl.)。

実は、実生発芽した年の初花を見た時、この花がバアソブなのか不安になりました。上にも書きましたが、諸先輩の掲載されているバアソブは、花冠の外側が最初から色付いているようなものばかりだからです。ジイソブもそうですが、花には個体変異が多く見受けられます。Ylistには、ミドリツルニンジンという品種が掲載されていましたが、無班の個体なのか資料不足で分かりません。

ただ、花以外にも決定的な違いがあります。それは、春の芽出しの時の姿と熟した種子です。芽出しの時は、バアソブにかなり目立つ毛が生えており、ジイソブには生えておりません。でも、成長するとその違いがあまり目立たなくなります。またバアソブの種子が黒くて翼が無いのに対して、ジイソブはクリーム色で翼があります。このバアソブは、種子でも確認しております。

2018年8月25日 (土)

富士山南麓果実の頃

今日の午前中は、お願い事があって町内を歩きました。車で・・とも思ったのですが、運動も兼ねて徒歩にしたため、汗びっしょりになりました。何時までも暑い!

探し物があって、久々に訪れた富士山南麓の林内で、気になったものを撮ってみました。

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ルイヨウボタンの果実が、黒紫色に熟していました。

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こちらは、バイケイソウの果実です。バイケイソウの未開花株は早い時期に枯れてしまいますが、開花株だけは果実が熟す秋まで残っています。

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同じような写真ばかりで恐縮ですが、私の富士山探索は、早春のバイケイソウの芽覚めから始まります。そういう訳で、秋に見る果実も思い入れがあります。

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左はゴマキ(ギ)の果実です。赤から黒く熟します。葉を揉むとゴマのような臭いがします。

右は、エビガライチゴのようです。

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バライチゴにエビガライチゴの果実です。どちらも食用になります。味?お腹が空いていればみんな美味しいです。もう時期が過ぎてしまいましたが、この辺りに生える木苺では、モミジイチゴが一番美味しいと思います。

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トチバニンジンの果実も熟しているようです。いろいろな薬効があり、育毛にも良いそうなので、再生畑の山菜コーナーに、蒔いてみようと思っています。

右は小さなリンゴ・・オオウラジロノキの果実です。食用になるとありますが、渋くてあまり美味しくありませんでした

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こちらはイケマの果実です。花は小さいのに大、きな果実を付けますね。

ところで・・。

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まだ花を付けているものもありました。種類で花期が違うのだろうか?

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こちらは、アサギマダラの幼虫の餌として切り取って来たイケマです。水を入れたコップに挿しておいたところ、発根していました。アサギマダラは、羽化して飛び立って行きましたので、裏庭植物園に植え付けようと思っています。

さて、明日の午前中は、地区役員の用事があります。早く終わると嬉しいけど・・。

2018年8月24日 (金)

マネキグサ

昨晩から今朝にかけて、凄い暴風雨でした。少し前に、東海地方を直撃した台風以上だったと思います。まだ時々強風が吹き荒れています。

早春に、お気に入りの「フクロウの森」で見た不明の葉の正体が分かりました。

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この葉です。

数年前から気になっていましたが、この季節に訪れる事が無く、成長した姿を確認しておりませんでした。当初、キバナアキギリを思い浮かべましたが、葉の形が違います。「マネキグサかも?」と聞いていたのですが、成長した姿と結び付ける事が出来ずにいました。

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先日訪れたところ、おびただしい数のマネキグサが生えていました。やっぱり、マネキグサだったんだ・・。

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羽音のする方を見ると、蜂が蜜を吸っていました。目まぐるしく移動するので、上手く捉えられません。

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花は少し下向きに咲くので、反則技を使って撮ってみました。

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とても小さな花ですが、こうして接写拡大して見ると案外綺麗な花です。

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オシベ、メシベ共に、上唇にくっついています。葯が目のように見え、奴凧を思い浮かべました。

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斑入り葉の個体がありました。普通葉に比べて、少し小さめの株でした。

シソ科マネキグサ属マネキグサ(Loxocalyx ambiguus (Makino) Makino)。

オドリコソウ属(Lamium)に分類された学名も、シノニムとして記載されていました。環境省、静岡県とも準絶滅危惧(NT)に指定されています。この場所を見ると、絶滅危惧種と思えないくらい広範囲に、林床を埋め尽くしています。

2018年8月23日 (木)

キヨスミウツボ

今日は予報通り、昼頃から雨が降って来ました。早めに退避したので、少し濡れただけで済みました。

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萌の朝散歩に出る寸前・・6時頃の富士山です。この後、姿を隠してしまいました。

昨年の今頃、キヨスミウツボの果実を探して歩きました。熟す前に見付けてあったのですが、何者かに食べられ姿を消していました。再チャレンジです。

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こちらは、キヨスミウツボの花です。アジサイ科などの植物の根に寄生する寄生植物です。オニクやヤマウツボなどと違い、「寄主は多岐にわたる」とあります。

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キヨスミウツボの花にやって来たマルハナバチの仲間です。背についている花粉塊は、近くに咲いていたキバナノショウキランのものだろうか?

さて、果実の探索です。

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ありました!

今年は、無事見つかりました。良かった・・。

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熟すと少し黒っぽくなり、指で摘まむと柔らかくなっています。

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花の時期に確認してあった場所でも、左のように何者かに食べられたり、腐ったりしている場合が多く、中には果実を付けて(結実して)いないものもあります。また、果実の大きさにも個体差があります。

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こちらは、果実に食痕がありました。

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果実を食べ種子散布する生き物の一つとして、カマドウマが研究者によって確認されています。

種子を切ってみました。小さな果実が見えています。アジサイの根元に蒔いてみようと思っています。

ところで、Wikipediaに興味深い事が記載されていました。

花には芳香型と無芳香型があり、其々花の構造が違っていて、芳香型は虫などにより受粉し、無芳香型は自家受粉するそうです。同じ植物なのに、花の構造を変えて二種の受粉法を選択しているなんて面白いですね。

更に、結実して地上部が枯れ、1年で寿命を終えると思っていたら、7年以上生育している株もあるとあります。7年の寿命を確認した研究者の根気も凄い!

キヨスミウツボは、まとまって沢山生えている所を良く見かけますが、翌年行くと姿を消している事が多々あります。同じく寄生植物のオニクやヤマウツボは、毎年同じ場所で見る事が出来るのに、どうしてでしょう?

ハマウツボ科、キヨスミウツボ属キヨスミウツボ(Phacellanthus tubiflorus Siebold et Zucc.)。

2018年8月22日 (水)

ハクウンラン

少し涼しくなって来たと思ったのも束の間・・昨日に引き続き、今日も暑かった!

ハクウンランは、ヤクシマヒメアリドオシランとだいたい同じ頃開花します。もう遅いだろうと思いつつ、少し標高の高い自生地へ行ってみました。

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間に合いました!

この自生地は、極狭い範囲ですが、毎年開花株の位置が移動しているように思います。また、ハクウンランは、いつの間にか姿を消してしまう事もあります。地中には、短い根茎があるだけで、根が退化しています。菌への依存度が高い野生ランのようです。

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ここで、一番花数の多かった個体です。

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薄暗い林内で、この白い小さな花はとても撮り難い・・。ストロボを使うと白飛びしてしまうし、困ったものです。

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ヤクシマヒメアリドオシランは、唇弁の裾が斜めなのに対して、こちらは揃っています。

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葉は、株元に2~3個付いており、中には苔に隠れたものもありました。

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萼片の色は、一般的に緑色ですが、赤味を帯びたものもあると書かれています。私が今まで見て来た富士山麓の単独自生地では、全て緑色でした。ヤクシマヒメアリドオシランと混在している場所のみ、唇弁の裾が揃っていて、赤味を帯びたものも見受けられます。その中間型のようなものもあり、交雑しているのかもしれません。

また、ヤクシマヒメアリドオシランに比べて花径がしっかりしていると思います。ヤクシマヒメアリドオシランは、ひょろ長く、時として斜傾しているようなものが見受けられます。あくまで素人の私見ですが・・。

ラン科ハクウンラン属ハクウンラン(Kuhlhasseltia nakaiana (F.Maek.) Ormerod)。

今迄、Vexillabiumとされて来たそうですが、Kuhlhasseltiaに含めるのが適当と、日本のランハンドブックに記載されていましたので、それに従いました。

2018年8月21日 (火)

ミヤマウズラの花

ミヤマウズラの花が咲いていました。何ヶ所かの自生地を知っていますが、この場所へは毎年様子見に行っています。とても小さな株で、十数年見続けて来ましたが、殆ど変わりません(増えません)。

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花は、昨年同様僅か3個です。他へ行けばもっと花数の多い個体と出会えますが、ここに拘るのは初めて花を見た場所だからです。それに、心無い輩に連れ去られていないかの確認も兼ねています。

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正面から見ると、面白い形の花です。

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「花は一方に偏って咲く」とありますが、この個体は下と中が反対を向いています。

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左右に開いた側萼片は、小鳥の羽根のように見え、口を開けて餌を待つ赤ちゃんみたいでしょ?

どうしてミヤマ(深山)の名を付けたのか分かりませんが、どちらかというと低山で見る事の多い野生ランです。ミヤマの名が相応しいのは、亜高山帯の針葉樹林に生えるヒメミヤマウズラだと思います。

ラン科シュスラン属ミヤマウズラ(Goodyera schlechtendaliana Rchb.f.)。

2018年8月20日 (月)

アキノギンリョウソウ

一日一記事を目標に掲載していると、毎日山野を歩いているように思われているかもしれません。決してそんな事は無く、日々何かと忙しいのです。このところ、富士山へも行っておりません。

今月2回目の、不法投棄監視パトロールに行ったついでに、アキノギンリョウソウの様子を見て来ました。

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姿を現し始めていました!

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タイトルをアキノギンリョウソウとしましたが、Ylistでは「ギンリョウソウモドキ」を標準和名としています。〇〇モドキなんて、可哀そうな名前は、付けないでほしいものですね。

ギンリョウソウの名が付いていますが、シャクジョウソウの仲間です。また、ギンリョウソウの果実は、目玉おやじのような液果ですが、アキノギンリョウソウはシャクジョウソウと同じく蒴果です。

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ギンリョウソウには、ベニバナギンリョウソウが品種として登録されていますが、アキノギンリョウソウにも右のようにピンク系の個体があります。どうして、このような色が付くのだろう?

ツツジ科シャクジョウソウ属アキノギンリョウソウ(Monotropa uniflora L.)。

友情出演で、同属のシャクジョウソウも掲載します。

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写真は亜高山帯の針葉樹林で撮りましたが、低山にも生えています。こちらは、白っぽいもの、黄色や右のようなオレンジ色のものまで様々です。

ツツジ科シャクジョウソウ属シャクジョウソウ(Monotropa hypopithys L.)。

ギンリョウソウ、シャクジョウソウ、アキノギンリョウソウなどは、樹木と共生している菌類から養分をもらって生活しているそうです(三者共生)。林の中の植物達は、人の目に見えないいろいろな関係性の中で生活しているのですね。

2018年8月19日 (日)

シュウカイドウ

シュウカイドウ・・父親が育てていた植物です。

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江戸時代初期に、中国からやって来た帰化植物だそうです。耐寒性が高く、山間の我が家でも屋外地植えで彼方此方に繁殖しています。

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シュウカイドウは、雌雄異花同株です。左の写真で一番大きなピンクの花が雄花で、その付け根についている羽のある子房を持った方が雌花です。

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同じ花柄の場合、雄花の方が先に咲くようです。

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こちらが雄花です。4枚の花弁のように見えますが、小さな方が花弁で、大きな方は萼です。紛らわしい花ですね。

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こちらは雌花です。開花しているものが見つからない・・。

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一つだけ、ありました!メシベの先端が螺旋状になっています。アラレちゃんが、棒に刺して持っているものに似ていると家族が言っていました。

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花が終ると子房が茶色くなって来ます。

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葉は、「扁心形で左右非対称」とあります。左右対称の葉を持つ植物が多い中で、この植物はなぜ非対称なんだろう?

葉腋にムカゴを付けますが、花が終ってからのようです。種子以外にムカゴでも増えます。

シュウカイドウ科シュウカイドウ属シュウカイドウ(Begonia grandis Dryand.)。

今日は、隠れ家の屋根のペンキ塗りをしました。平らに近い折板なので、歩くのは楽だと思ったら、バランスを取りながら歩くため、とても足が疲れました。まだまだ暑い時間帯はありますが、吹き抜ける風は少し涼しく感じました。

2018年8月18日 (土)

斑入りツユクサ

我が家には、所々に斑入りのツユクサが生えています。ツユクサは一年草なので、実生(零れ種)で代を繋ぐことになります。実生で引き継がれない斑入り葉もありますが、このツユクサは引き継がれています。

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斑の入り方は、同じ個体でもこのように変化があって面白いです。

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中には、右のようなアルビノに近い葉も見受けられます。

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また、左のように斑の目立たないものもあります。

そして、斑は苞にも入ります。

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苞の斑も様々です。

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我が家の場合、花は普通種と変わりません。でも、Web写真を見ると、花弁に変異のあるものも出現するようです。

斑入り葉の緑の部分は葉緑体があり、白い部分は葉緑体がありませんから、この斑入りのツユクサは、普通種に比べて光合成(二酸化炭素から糖を合成)で得られる養分が少ない事になります。ツユクサは勢いの良い植物なので、あまり目立ちませんが、普通種に比べると少し小さく感じます。

ツユクサ科ツユクサ属ツユクサ(Commelina communis L.)。

家の周りでは、こんな花も咲き出しました。

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ハゼランです。少し前に登場したミズオトギリと同じように午後の開花になります。ミズオトギリは、浮島ヶ原自然公園の場合2時半頃から開花するようですが、このハゼランはもっと遅く開花するようです。

杉野孝雄先生の「静岡県の植物」に掲載された調査論文によると、15時10分~16時50分の間に順次開花し、16時頃が最も多く開花したと書かれています。三時草の別名がありますが、これによると四時草の方が適合した名前のようですね。

ハゼラン科ハゼラン属ハゼラン(Talinum paniculatum (Jacq.) Gaertn.)。

今日は、がん検診の2回目でした。初めて胃カメラを使った検診を受けました。昔は大変だったようですが、現在では寝ている間に終わってしまいます。現役時代、幾つかの病院さんの電気設備関連の仕事を頂いて来ました。でも、自分のために行った事は殆どありません。私もそうですが、若い頃健康だった人は、健康診断や病院に行く事に関心が薄いと思います。歳をとったら何があるか分かりません。そういう人は、要注意ですね。

2018年8月17日 (金)

ナンバンギセル

お盆と雨で、再生畑①の除草作業が滞っていました。暫くぶりに行ってみると、唖然とするくらい繁茂していました。「雑草」と呼ばれる植物達は、どれも逞しい!

今日は、ミョウガエリアに生えるナンバンギセルを観察してみました。ナンバンギセルは、ススキなどのイネ科の植物やショウガ科のミョウガなどの根に寄生する一年生の寄生植物です。

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図鑑では、オオナンバンギセルとの区別点として、花の大きさや萼の先端の形状などを挙げています。でも、萼の色や筋で区別するのが、一番分かり易いと思います。オオナンバンギセルは、萼がもっと白っぽく、このように淡い紅紫色の筋が入りません。

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ナンバンギセルとは、面白い名前をつけたものですね。分かり易くて、良い名前だと思います。

いろいろな生き物の、面白い名前に関する番組を見ました。正直、学者さんと私のような素人の考え方には、大きな隔たりがあると思いました。「分かり易くて短い名前」が私の求めるところですが、学者さんは、名前に経緯や形態的な特徴なども盛り込もうとしているので、とても長い名前の付けられたものが沢山登場しました。植物にも、付け損ないではないかと思えるような名前のものがありますね。

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花冠の中には、黄色いメシベの柱頭が見えています。その下に見えるのは(オシベの)花糸?

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今まで見て来た花は、メシベの下にオシベが隠れていました。でもこの花は、花柱が垂れ下がっているせいか、上に見えています。

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花冠の落下したものがあり、メシベが良く見えました。図鑑には「異様に大きい柱頭」というような表現がされています。受粉しやすいためと思われますが、他の花に比べて大きくなった訳を知りたい・・。

ハマウツボ科ナンバンギセル属ナンバンギセル(Aeginetia indica L.)。

2018年8月16日 (木)

気になった植物など

今日は、除草作業の予定でしたが、雨が降ったり止んだりなので中止しました。

愛鷹山の探索で、気になったものを集めてみました。

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枯れ枝についていました。これは変形菌でしょうか?それとも、原生粘菌?或いはキノコ?

原生粘菌という微生物について書かれたWeb記事を見ました。変形菌の構造に似るが、子実体の構造が異なっているそうです。子実体の表面に胞子を付けるツノホコリの仲間を、原生粘菌とする説もあるようです。何時までも「?」マークが外せません

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先端部が尖っていて、白いサンゴのようです。写真は、接写しているので大きく見えますが、手に取って顔を近づけないと、この姿に気付きません。

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こちらは、同じ枝に発生していたものです。小粒のアラレを思い浮かべました。

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小枝や、スギ枝のこぶ(スギコブ病というそうです)に生えた小さなキノコが目につきました。

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左は、ホウライタケの仲間でしょうか?右も、良く見かけるけど名前が分かりません。

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ヒメノヤガラは、子房がかなり膨らんで来ました。もう一株は、枯れてしまったのか姿が見えませんでした。無事、種子を飛散させてほしいと願っています。

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ヒナノシャクジョウは、花筒の先端が全部褐色になっていましたので、咲き終わったようです。通常、花は一つ一つ咲きますが、短期間に咲き終わるので、つい見逃してしまいます。

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今年は、花を付けなかったナギランです。新葉が伸びて来ました。エネルギーを溜めて、来年は咲いてくれるかな?

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ガンクビソウの花も、咲き出していました。それにしても、面白い名前をつけたものですね。

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こちらは、ミョウガの花です。

独身時代に、寮のおばあさんから糠漬けについて教えてもらいました。ミョウガは、生えているように入れると早く漬くそうです。

「家で漬けた糠漬けが食べたい!」と言ったら、「どうせ酒の肴なんだから、自分でやれば?」と返され、漬ける事にしました。もう半年くらいになりますが、まだ無事です。

2018年8月15日 (水)

ナツエビネ

早朝、天気が良いと思ったら、突然のゲリラ豪雨・・どうなっているのでしょう?

今日の記事は、エビネ以上に稀な存在となってしまったナツエビネです。

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デジイチ+ズームレンズで・・。

エビネに比べて、花序が長く見えます。昨年は、虫の食害か軟腐病のような感じで、かなり傷んでいましたが今年は無事なようです。

でも、もう一株は花序が噛み切られていました。

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エビネの花序は、新葉に包まれ真っすぐ伸びて来ますが、ナツエビネは蕾の時下を向いて項垂れています。

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開き始めた蕾がありました。開くのにあまり時間をかけないようで、萼片や側花弁の反り返ったものばかりで、このような状態のものは一つしかありませんでした。

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後ろに反り返る萼片や側花弁が、誇らしげで上品なイメージを与えてくれます。

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横顔・・。エビネと違い、この花には距がありません。

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どちらの花序も、先端部にクモの番人がいました。花を、外敵から守っているのだろうか?

ラン科エビネ属ナツエビネ(Calanthe puberula Lindl.  var. reflexa (Maxim.) M.Hiroe)。

今日は、現役時代に仕事でお世話になった方のお葬式に参列して来ました。長く勤めた仕事を引退して、趣味の写真に時間がとれると喜んでいました。写真撮影について学んだ事の無い私に、いろいろ教えてくださると約束してくれたのに、とても残念です。

私も、後何年生きられるのか分かりませんが、日々悔いの無いように過ごして行きたいと思っています。

2018年8月14日 (火)

ホンゴウソウ

ヒナノシャクジョウと共生菌を共有し、高確率で同居するホンゴウソウを観察して来ました。ヒナノシャクジョウの花から少し遅れて、姿を現すように思います。

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LEDフラッシュを使用し、顕微鏡モードで撮ってみました。とても小さいので、接近して撮ると一部ボケてしまいます

そこで・・。

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LEDフラッシュを使用しないで、深度合成モードで撮ってみました。

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こちらの方が、少し見易いかな?

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下のノイチゴのような部分が雌花で、上部につくのが雄花です。右の下部に写っているのは、昨年の花茎のようです。多年草のようですが、昨年見たところから姿を消しているものもありました。共生菌に頼って生きているので、その状態によって休眠或いは消滅してしまうのかも?

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こちらは根が露出していました。地上部だけが赤紫色になっています。以前、枯れ枝の下敷きになったホンゴウソウを見ましたが、茎の大半がこの根のような感じでした。光が当たる部分だけ、赤紫になるようです。

雌雄同株のはずですが、右は雄花ばかりのように見えます。

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ちょっと分かり難いですが、先端部の雄花が咲いています。

ホンゴウソウは、とても小さい上に、スギの葉の堆積した林床では、ヒナノシャクジョウに比べてとても見付けにくい植物です。

ホンゴウソウ科ホンゴウソウ属ホンゴウソウ(Sciaphila nana Blume)。

2018年8月13日 (月)

ヒメヤツシロラン根状器官の変化

今日は、雨が降ったり止んだりの一日でした。萌の散歩は、合間を縫っていつもより早いペースで行いました。とても不満そうでしたが・・。

ヒメヤツシロランの実験容器で、少し変化がありましたので掲載します。

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サイズと角度が違いますが、同じ場所を撮ったものです。左は根状器官と菌糸が接触し始めたところです。数日後、菌子束が塊茎の根状器官に絡み付き、イボのようなものが出来ました。

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根状器官のイボは幾度か見た事はありますが、このような状態は初めてだと思います。

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これを、何と呼べば良いのでしょうか?

以前、クロヤツシロランの根状器官に出来たイボを掲載します。

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このようなイボが出来ると、塊茎が急激に成長するような気がします。でも、このイボは、上のヒメヤツシロランのような状態で出来たのではないと思います。

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こちらは、根状器官の先端が枯れ始めたところを撮りました。新たな成長点のようなものが見えます。他の根状器官も同じでした。

根状器官が、空中へ伸びているのは、地中の菌糸不足のせいかもしれません。部材の追加を、しなければならないと思っています。部材を煮沸するか、アキザキヤツシロランの菌糸を入れるか迷っています。やっぱり前者が無難かな?

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別の容器ですが、この辺りも興味深いところです。菌従属栄養植物は、未知の変化が多く、しかも各々個性的なところがあって面白いです。

女子受けのしない写真ばかりでしたので・・。

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蓮の花を掲載します。夕方撮ったため萎んでいましたが、この状態も綺麗でしょ?

2018年8月12日 (日)

ハグロソウとサネカズラ

今日は、家の周りの植物観察です。

【ハグロソウ】

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左官のプラ舟で作ったミニビオトープの脇に生えています。暗い緑の葉から、ハグロソウの和名が付けられたそうです。

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ちょっと変わった形の花ですね。2唇形の花冠です。

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下唇にピントを合わせて・・。下唇に貼り付くように、2個のオシベと1個のメシベが並んでいます。オシベの葯が面白いですね。各々の花糸に、2個ずつ並んでいます。

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上唇にピントを合わせて・・。

キツネノマゴ科ハグロソウ属ハグロソウ(Peristrophe japonica (Thunb.) Bremek.  var. subrotunda (Matsuda) Murata et Terao)。

【サネカズラ】

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花が咲いていました。標準和名をサネカズラ、別名をビナンカズラとされていますが、我が家の周りでは後者で呼んでいます。

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色合いが良いですね。雌雄異株、または同株だそうです。異株の個体は少ない様な気がします。これは雄花だと思います。雌花を探してみましたが、開いているものが見つかりませんでした。

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青い果実が見つかりました。やがて、右のように赤く熟します。

マツブサ科サネカズラ属サネカズラ(Peristrophe japonica (Thunb.) Bremek.  var. subrotunda (Matsuda) Murata et Terao)。

学会の帰りに帰省した家族が、遠い勤務地へ帰って行きました。他の家族も外出して、今日は萌と留守番です。時々雨が降るので、殆ど部屋で過ごしています。雨降りはつまらない・・。

2018年8月11日 (土)

気になった植物(季節だより観察会)

8月の季節だより観察会・・「浮島ヶ原自然公園」の続きです。ミズオトギリの他にも、いろいろな植物の花を見る事が出来ました。

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ヌマトラノオの花も、まだ彼方此方で咲いています。

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コバノカモメヅルの品種、アズマカモメヅルの花です。この植物は、次から次へと花を咲かせるようです。

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こちらは母種のコバノカモメヅルです。以前に比べて、増えたと思います。

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ミゾソバの花は、小さいけれど綺麗ですね。クサレダマの花も、まだ少しだけ咲き残っていました。

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この植物は、遊歩道沿いに沢山生えていましたが、名前を知りませんでした。クマツヅラと教えて頂きました。

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タコノアシの花です。膨らみ始めた子房が、タコノアシの吸盤を連想させます。

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シロバナサクラタデも、まだ楽しませてくれます。この植物は、雌雄異株で、左が雄花、右が雌花です。花弁よりオシベが出ているかメシベが出ているかで区別出来ます。

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ヤブガラシの花です。「朝開花し、午前中に花弁とオシベが落ちる」・・オシベは残っていましたが、花弁は既に落ちてしまったようです。更に時間が経過すると、オシベが落ち、橙色の花盤(盤状の花托)は、右のように淡いピンクに変色していきます。

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ヤブガラシは、ビンボウカズラの別名などからも想像出来るように、嫌われ者の植物です。でも、若芽をアク抜きして茹でると、粘り気のある山菜として食べられます。また生薬として利用される事もあるそうです。

考え方によっては、こういうものを利用していた時代の方が、楽しかったのかも?

浮島ヶ原自然公園に関する詳しい情報は、こちらで見てください。→「浮島ヶ原自然公園」HP

2018年8月10日 (金)

ミズオトギリ(季節だより観察会)

今月の季節だより観察会は、浮島ヶ原自然公園でした。7月には参加出来ませんでしたので、2ヶ月ぶりの参加になります。

今回のメインは、午後から咲くミズオトギリの花の観察です。

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13時前の様子です。ホンの少し、花弁の先端部が見えている蕾もありますが、開花はまだ先のようです。

園内の他の植物を観察して、14時45分頃また見に行くと・・。

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咲いていました!「オシベは3束に分かれ9個、基部に3個の腺体、花柱は3個あって離生し、互いに寄り合って直立する」とあります。

まだ開き始めの花を、時間をずらして撮ってみました。

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14時51分、52分、54分。

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55分、58分、15時00分・・10分くらいの間に、ほぼ全開しました。

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黄色い花を咲かせるオトギリソウ属が多い中で、ミズオトギリはこのように淡い紅色の花を咲かせます。

図鑑には、「午後に開き、夕方萎む」と書かれています。浮島ヶ原自然公園では、14時30分頃から観察すると、開く様子が見られると思います。午後咲く理由と、開花のスイッチが何で入るのか知りたい・・。

オトギリソウ科ミズオトギリ属ミズオトギリ(Triadenum japonicum (Blume) Makino)。

2018年8月 9日 (木)

ヒヨドリジョウゴとマルバノホロシ

台風は、ほとんど雨も降らせず通り過ぎて行きました。出来れば、農作物のために大人しい雨が降ってほしいものです。

今日は、裏庭植物園に生えている少し似た植物を観察してみました。

【ヒヨドリジョウゴ】

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朝顔のような形の葉で、全体に毛が生えています。葉の形は、付く場所によっていろいろですが・・。

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「花冠は5裂し、裂片は反り返り、基部に緑色の斑点がある」。基部の斑点が、同定ポイントの一つになっています。

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「オシベは5個、花糸は太く短い」・・図鑑の解説通りです。

一般的に、花は白で果実は赤く熟しますが、紫色の花を付ける品種をムラサキヒヨドリジョウゴ(f. purpuratum Konta et Katsuy.)、黄色い果実を付ける品種をキミノヒヨドリジョウゴ(f. xanthocarpum (Makino) H.Hara)と呼ぶそうです。いつか出会えたら掲載したいと思います。

ナス科ナス属ヒヨドリジョウゴ(Solanum lyratum Thunb.)。

【マルバノホロシ】

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「マルバノホロシの葉の基部は、楔形~円形で、良く似たヤマホロシの葉は、基部が浅い心形~円形~切形」とあります。変異があり、慣れないと区別が難しいようですね。

右は、茎と葉柄の付け根辺りを撮ってみました。毛が無く翼が見えます。

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次々と花が咲きます。この花は薄紫色ですが、白色もあるそうです。

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花冠の基部が淡緑色で、斑点がありません。ヒヨドリジョウゴやヤマホロシは、斑点があります(園芸用に改良されたものは除きます)。

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まだ堅い蕾もあれば、右のように果実が膨らんだものもあります。花柄と果実の接続箇所の形でも、ヒヨドリジョウゴと区別出来ますが、果実が熟した時に比較してみたいと思います。

ナス科ナス属マルバノホロシ(Solanum maximowiczii Koidz.)。

何年間か、植物観察などのブログ記事を書いて来ましたが、振り返って見ると毎年ほぼ同じような記事が並んでいます。稀に、地域外で見た目新しい植物を掲載しますが、遠方で見たものは幾度も見に行く気になれません。それが静岡県内或いは富士市内に生えているなら、季節を変えて幾度も見に行くと思います。地域の植物目録に触れ、自分の求めるところが変わって来たのだと思います。

2018年8月 8日 (水)

カノコユリ

お盆の頃に咲くユリ・・カノコユリです。我が家では、オニユリの次に咲きます。

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静岡県では、栽培品の逸出以外、山野で見る事はありません。和名は、花弁に鹿の子模様の斑点がある事から付けられたそうです。

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左が、通常みられるカノコユリですが、中には右のように白花品もあります。オニユリなどと同じように、花弁の反り返りが強いですね。

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白花のカノコユリは、父親が栽培していたものの実生品です。ユリは、ウィルス病などにもかかりやすく、突然枯れてしまう事もあります。元気なのは、オニユリばかり・・。ムカゴで増えるところが強みですね。

ユリ科ユリ属カノコユリ(Lilium speciosum Thunb.)。

2018年8月 7日 (火)

某中学校のハイキング

キャンプ行事の一環で行われた、某中学校のハイキングに参加しました。学ぶ事が多く、また違う世代との交流も楽しいものです。

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涼しい風穴を見学してから、針葉樹林、落葉広葉樹林の遊歩道を歩きました。洞窟で右のようなものを見ると、つい注目してしまいます。何時かは、保護柵の中以外でヒカリゴケに出会いたいと願っています。

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樹海の説明を聞きました。自分の知らなかった事を解説して頂き、とても勉強になりました。いろいろな分野に、興味の輪が広がって行くのも楽しいです。

※写真は、参加者以外の人から人物の特定がし難い様に、後ろ向きで撮り小さく加工したつもりです。問題があるようでしたら、コメント或いはメールください。

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数年前に上った大室山です。目的があって、二日続けて登りました。あの頃のエネルギーが、段々失われて行きます。

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少し右を向くと、竜ヶ岳~天子山塊などが見えています。正面に見える湖は、本栖湖です。その右手にある精進湖は、この場所からだと湖面が見えません。

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更に右を向くと、西湖が見えます。幻の魚・・クニマスの生息が確認された湖です。

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静岡県側では、比較的珍しい存在のツルアリドオシが、彼方此方に生えていました。富士山周辺を探索して見ると、北面と南面に生える同じ植物であっても、個体数にかなりの違いがあります。もちろん、片方でしか見かけないような植物もあります。

右は、トチバニンジンの果実です。南面では、結構見る事が出来ますが、この辺りでは、あまり見かけませんでした。

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左は、オオバショウマ?

右は、ツルウメモドキです。果実が熟す頃は、さぞ見事な事でしょう。

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左はハエドクソウ、右はナガバハエドクソウです。この場所には、両方生えていました。並べると、違って見えますね。

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左が、この場所で撮ったハエドクソウの花です。右は、以前静岡市で撮ったものです。下唇の切れ込み深さが違います。

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こちらが、ナガバハエドクソウの花です。2裂した上唇の両側に、出っ張りがありません(肩が張っていません)。

とても小さな花ですが、萌の散歩道ではこのナガバハエドクソウだけを見る事が出来ます。近い範囲で、両方生えているのを初めて見ました。

そして、息を切らしながら上った登山道脇に・・。

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フシグロセンノウが咲いていました!この植物は、私が幼い頃、近くの山林でも見る事が出来ました。でも、最近では極稀にしか出会えなくなってしまいました。

「昔のように、誰でも見る事が出来るように・・」保護対象植物は、年々増える一方です。

2018年8月 6日 (月)

コウリンカ

今年は、エアコンの売れ行きが伸び、部品製造会社などでは目の回るような忙しさだそうです。

父の日と誕生日のプレゼントで、家族にエアコンを買ってもらい、隠れ家に取り付けました。私は、冷媒配管が出来ませんので、窓用のタイプにしました。それでも、アルミと木の二重サッシュなので、レベル合わせの板と補助金物を取り付け、半日近くかかってしまいました。

でも、とても涼しい!ナマケモノになってしまいそうです

草原に咲く、コウリンカを見て来ました。少し遅かったかな・・。

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数年前に比べて株数が減り、草丈もずっと小さくなってしまいました。その原因として、思い当たる事があります。それは、また別の機会に・・。

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ベニシジミが、蜜を吸いにやって来ました。接写しようと思ったのですが、吹き抜ける風に揺られて、何処かへ飛んで行ってしまいました。

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舌状花の数は、個体毎に違います。

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「濃橙黄色」の花をつけ、ススキの中で目立っています。

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舌状花が垂れ下がるのも、この花の特徴です。

静岡県、環境省とも絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されています。足元を良く見ると、未開花株が沢山見られ、環境が合えば増え易い植物だと思っています。

キク科キオン属コウリンカ(Tephroseris flammea (Turcz. ex DC.) Holub  subsp. glabrifolia (Cufod.) B.Nord.)。

同じ草原では・・。

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アキノタムラソウの花や、ウメバチソウも見る事が出来ます。草原には、いろいろ魅力的な植物が生えます。他県のように、もっと残ってほしいものです。

夕方は、急な雷雨でした。その後、少し長めの停電がありました。仕方ないので、夕涼み散歩に行きました。涼しかったのですが、結局汗だくでした

2018年8月 5日 (日)

再生畑①

今日は、町内の清掃作業の後、新盆のお参りに行って来ました。

その帰り、再生畑②の様子を覗いて来ました。この季節は、2~3日空けただけでかなり状況が変わっています。

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こちらはトウガンです。みそ汁や餡掛けが好きなので、一本植えました。この野菜はとても勢いが良く、私のような初心者向きだと思います。

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カボチャも元気です。もう二つほど食べられそうなのが生っていました。

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父親が好きだった、モロヘイヤを植えてみました。

右は、ヒョウタンです。台風で、笹の支柱が折れてしまいました。もっと頑丈なもので作らなければ・・。

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ヒョウタンの雄花と雌花です。数年前に、ヒョウタンだと思って植えたら、カンピョウでした。苗を間違って買って来たようです。乾燥して飾り物にしてあります。

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左はツルムラサキです。炒め物などにすると美味しいそうです、血糖値の上昇抑制作用があると書かれていました。「体に良い!」なんて聞くと、植えて見たくなるものです。

右は、少し遅れて挿したサツマイモです。今年はマルチングでやってみました。シカやイノシシは電気柵がありますが、足の短い(体高の低い)ハクビシンなどには、別の対策が必要です。収穫間際のトウモロコシが狙われ、残り物を食べる事になりました

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落花生も、かなり遅れて植えました。売られている苗は高いので、ポットで発芽させて植え付けました。種が古いと、急激に発芽率が下がります。中には、期限内でも殆ど発芽しないものもあります。

雑草対策も兼ねて、シソを植えてあります。零れ種で、毎年彼方此方に生えて来ますので、移植しています。

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趣味の野菜畑から、再生畑①へ移植したサトイモです。元の畑では、連作障害で膝くらいしか伸びていません。「サトイモなんて放って置いても育つ」なんて思っていました。ところが、何年か植えて置いたところ年々貧弱になって行きました。

昨年、移植したところ、私の背丈よりも大きく育ちました。それを見て、初めて連作障害の怖さを知りました。ただ、障害が起きる年数は、その土の状態にもよるようで、数年連作しても、土壌改良無しに大きく育っている畑もあります。

素人農業は、日々勉強です。失敗があっても、学ぶ事が多くて楽しいものです。

2018年8月 4日 (土)

ヤブミョウガ

今日は、健康診断に行って来ました。現役時代は、病院さん関連の仕事も何件かして来ましたが、自分のために行く事は殆どありませんでした。萌と同じく病院は苦手です

裏庭植物園に、ヤブミョウガが咲いていたので観察してみました。

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ミョウガに似た葉をつけます。花はかなり前から咲いていたので、もう果実になっているものもありました。花径は、鈎の付いた毛が密生していて、ざらつきます。

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「同じ株に、両性花と雄花がある」とあります。これは雄花のようです。

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左には子房が見えていますので、両性花のようです。果実は、最初白っぽくなります。

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花茎の先に花が輪生状に数段つきます。もっと早く撮れば良かった・・。身近にあるものは、つい遅れがちになります。

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白っぽい果実は、少し緑がかり、褐色を帯びた後、藍紫色に熟します。

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熟した果実です。ヤブミョウガは、実生の他に地下茎でも増える多年草で、群生します。ただ、引き抜くのは楽なので、マメに抜いて除草しています。

ツユクサ科ヤブミョウガ属ヤブミョウガ(Pollia japonica Thunb.)。

同じツユクサ科なので、友情出演で・・。

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斑入りの葉を持つツユクサです。ツユクサは一年草ですが、数年間斑入り葉の個体を見ていますので、斑は実生で引き継がれるようです。

ツユクサ科ツユクサ属ツユクサ(Commelina communis L.)。

「暑い!暑い!」を、毎日呪文のように繰り返しています。それにしても、今年は暑い!

2018年8月 3日 (金)

オオナンバンギセル

今日も半端なく暑かった!

ススキの中に生えるオオナンバンギセルを見て来ました。ナンバンギセルと共に、ススキなどの根に寄生する一年生の寄生植物です。

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例年に比べて、数が少ない上に、丈の低いものが多い・・。ススキも、全体的に短めであまり元気がなかったように思います。

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右は萼に覆われた蕾です。ナンバンギセルは、萼の色が黄褐色で淡紅紫色の筋が入るのに対し、オオナンバンギセルはこのように白っぽいものが多く、筋が入りません。

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花冠の縁の鋸歯も、ナンバンギセルとの違いです。

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右は花冠や萼が変色しています。もう、咲き終わったのだろうか?

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ススキの中に潜む虫達には、柔らかくて良い食糧なのかも?

ハマウツボ科ナンバンギセル属オオナンバンギセル(Aeginetia sinensis G.Beck)。

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以前撮った写真ですが、稀に白花に出会う事もあります。

ハマウツボ科ナンバンギセル属シロバナオオナンバンギセル(Aeginetia sinensis G.Beck  f. albiflora K.Asano)。

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左はオオナンバンギセルで、右はナンバンギセルです。中央に見える黄色い塊は「異様に大きい」メシベの柱頭です。

オシベは何処だろうと覗くと、メシベの下側に隠れていました。左の写真でも少し分かりますが、花冠を解体しないで撮った写真で、右が一番分かり易く写っていましたので掲載します。

比較のために・・。

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ミョウガエリアに生えるナンバンギセルです。「オオナンバンギセルは花が大きい」と書かれていますが、宿主の種類や状態によっても花の大きさは違うと思います。萼の色や筋で区別するのが一番分かり易いと思います。

我が家のナンバンギセルは、まだ姿を現しておりませんでした。標高はオオナンバンギセルの方が高いのですが、花の時期はずっと早いようです。

ハマウツボ科ナンバンギセル属ナンバンギセル(Aeginetia indica L.)。

2018年8月 2日 (木)

ヤツシロラン類栽培実験(7月末)

少しは涼しくなったかと思ったら、今日も暑かった!屋外作業していると、水に浸かったように上下汗だくです。

ヤツシロラン類の栽培容器を覗いて見ました。

【ハルザキヤツシロラン】

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実験容器の中で、この花を見られるのは何時になるだろうか?

以前、傷みかけた洋ランをもらいました。蕾が付いていましたが、殆ど変化が無く、このまま花茎が枯れてしまうと思っていました。ところが、通常の開花時期に比べ、数ヶ月遅れて咲きました。開花のスイッチが、どうして入るのか分かりませんが、ラン科植物の不思議な面を見た気がしました。

クロヤツシロランとアキザキヤツシロランは、秋に種を蒔き冬に発芽しました。アキザキは二年かかってしまいましたが、どちらも秋に自生地で花が咲く少し前に開花しました。私の温湿度管理法では、今のところ自生地の成長サイクルにほぼ準じています。

そうだとすると、ハルザキヤツシロランの塊茎が無事成長したとしたら、開花のスイッチを入れるために、クロやアキと違う時期に少し温度を下げた方が良いのかも?なんて素人ながらに考えてみました。塊茎が無事育つかも分からないし、まだまだ先の事ですが・・。

一番最初に発芽した、スギの球果の所では・・。

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こちらは、7月21日の様子です。根状器官が、伸び始めたがものもあります。

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7月31日の様子。上の写真と比較すると、成長しているものと殆ど変化の無いものがあります。

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左が7月21日、右が7月31日の様子です。こちらも、変化しているものと殆ど変わらないものがあります。

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こちらは、7月21日に撮った写真です。種子は、全て同じ日に蒔いたにもかかわらず、まだこんな状態のものもありました。まとまって落ちてしまったために、このエリアは菌糸不足になったのかもしれません。

塊茎とキノコの菌糸とのかかわり状態は、目で確認する事が出来ませんので、成長の変化の少ないところは、部材の追加などをするしかないと思います。こういうところが、キノコを食べて生きる植物の難しい部分です。

【ヒメヤツシロラン】 ユウレイランかと思いましたが、唇弁の形からヒメヤツシロランらしい・・。

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自生地の土の中に潜んでいた種子、またはプロトコーム、或いは小さな塊茎から、2年後に咲いた貴重な花です。

そして・・。

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左が7月21日、右が7月31日の様子です。花の咲いた塊茎以外の場所から、根状器官が伸びています。この栽培容器を準備してから2年間は、このような根状器官を見た事はありませんでした。来年また花を見られると嬉しいのですが・・。

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勢い良く伸びているのが、ヒメヤツシロランに養分を与えてくれる菌糸だろうか?

今日は、放置状態になっている趣味の野菜畑に、何種類かの花を植えて来ました。こういう植物や野菜を育てるのも楽しいですが、キノコを食べて生きる植物(菌従属栄養植物)を育てるのは、予期せぬ変化や新しい発見が次々とあって、とても面白いです。

2018年8月 1日 (水)

不法投棄監視パトロールで出会ったその他の花

不法投棄監視パトロールで出会った、アジサイ科以外の花を集めてみました。

【クサギ】

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少し標高の高い林道沿いでは、クサギの花が見頃でした。

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名前に反して、案外綺麗な上に良い香りがします。以前、ブログを見てくださった方から、果実を草木染に使う事を教わりました。独特の臭いがして苦手でしたが、若葉は食用になるそうですし、役に立つ植物なんですね。

シソ科クサギ属クサギ(Clerodendrum trichotomum Thunb.)。似た名前のクサギは、ミカン科ですが、こちらはシソ科なんですね。コクサギの香りは、好む人もいます。

【ヘクソカズラ】

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こちらも名前に反して綺麗な花です。別名のヤイトバナの方が良いかも?薬用や化粧用にも利用されると書かれていました。少し見る目を変えなければなりませんね。

アカネ科ヘクソカズラ属ヘクソカズラ(Paederia foetida L.)。

【リョウブ】

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林道沿いの断崖を見上げると、リョウブの花が咲いていました。虫に好かれる花のようです。飢饉の時は、食用にされたそうです。

リョウブ科リョウブ属リョウブ(Clethra barbinervis Siebold et Zucc.)。

【マツカゼソウ】

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この植物は、富士市では広範囲に見る事が出来ます。果実は4分果・・右の写真で4つに分かれた子房が確認出来ます。ドライフラワーも面白いです。

ミカン科マツカゼソウ属マツカゼソウ(Boenninghausenia albiflora (Hook.) Rchb. ex Meisn. var. japonica (Nakai ex Makino et Nemoto) Suzuki)。Ylistでは、ケマツカゼソウの変種としているようです。

【ミズタマソウ】

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とても小さいけど、面白い形の花です。

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果実には、鈎の付いた毛が沢山生えています。ひっつき虫の仲間ですね。

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タニタデ、ミズタマソウ、ウシタキソウ・・小さい花を付ける上に、どれも似たような植物で苦手です

タニタデに似ていますが、花弁が明瞭に2裂しているのでミズタマソウだと思います。ウシタキソウは、茎や節が赤味を帯びない事や、全体的に毛が密生します。

アカバナ科ミズタマソウ属ミズタマソウ(Circaea mollis Siebold et Zucc.)。

【オトギリソウ】

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和名の由来を聞くと、とても不吉な花に思えますが・・。汚れているのかと思ったら、葉や花弁、萼片に黒斑が見られます。

オトギリソウ科オトギリソウ属オトギリソウ(Hypericum erectum Thunb.)。オトギリソウの仲間はいろいろあるようです。この花が、オトギリソウで良いのか分かりません。正式名称の分かる方は教えてください。

そして・・。

【ヤクシマヒメアリドオシラン】

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少し前に登場したばかりですが、これは新たに見付けた3番目の自生地です。数年前から葉を確認して来ましたが、花の咲いた状態で見るのは今回が初めてです。

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唇弁の裾が斜めに切れ込むのが特徴です。

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唇弁の形は、個体毎に微妙に変化があります。

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この写真は、角度を変えて同じ花を撮ったものです。右は、ハクウンランのようでしょ?

今のところ、この自生地にハクウンランは見当たらず、ヤクシマヒメアリドオシランのみです。やはり、萼片周りは褐色(図鑑では、赤味を帯びると表現)のものばかりです。混在している1ヶ所の自生地を除き、萼片の色でもハクウンランとヤクシマヒメアリドオシランが区別出来ると思っています。

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ハクウンランは、ポツポツ生えていますが、ヤクシマヒメアリドオシランは、このようにまとまって生えています。

3ヶ所の自生地はどれも広範囲で、其々かなりな個体数が確認出来ました。スギやヒノキの林内に急速な勢いで増えているように思います。GPSで位置関係を確認すると、山を隔ててはいますが、直線距離ではそれほど離れておらず、風の道で繋がっているように思います。発芽条件が難しく、全体的に個体数の少ない野生ランの中では、特異な存在のように思います。

ラン科ハクウンラン属ヤクシマヒメアリドオシラン(Kuhlhasseltia yakushimensis (Yamam.) Ormerod)。

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