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2018年7月18日 (水)

コハクラン②

②では、花と受粉した子房の観察です。

Ap7091913 Ap7091964 Ap7091955

全体像を撮って見ると、小さくて地味な花です。右はどうしたのでしょう?花茎は無事そうなのに花や子房が傷んでいます。

Kohaku_24 Kohaku_11

霜降り肉のような唇弁は形や斑紋が個体毎に違っています。右の葉は、何者かに食べられたばかりのようです。

Kohaku_15 Kohaku_16

花も終盤を迎えているようで、側萼片が綺麗に開いた花が、殆どありませんでした。

Kohaku_22

横顔・・。今迄、気にして見てこなかったけど、小さな距がある・・。

Kohaku_19 Kohaku_18

自生地を歩いて自然破壊をしているので、時間のある時は償いのつもりで受粉の手助けをしています。

何年かこの野生ランを観察していて、熟した果実或いは翌年まで残るドライフラワーを数えるほどしか見た事がありません。中には、緑のままの果実が腐り始めているのも目にしました。病気なのだろうか?それとも虫の食害?心配です。

Kohaku_25 Kohaku_1

こちらは、少し離れたエリアで、何年ぶりかに姿を現した個体です。子房が膨らみ始めていました。果実が上を向いた頃、見に行けると嬉しいのですが・・。無事熟して、種子を飛散させてほしいと願っています。

少し新鮮な花を・・。

Kohaku_2

この花には、黒い背景が合います。

Kohaku_3

いつか、この花粉塊を後頭部に付けた送粉者に、会ってみたいと思っています(送粉者らしき虫には、幾度か出会いましたが、花粉塊が付いていませんでした)。

Kohaku_7 Kohaku_7a

この唇弁を表現すると、やっぱり霜降り肉ですね。

Kohaku_4 Kohaku_8

後と横顔。ランの後頭部は、舞台裏と言う感じで正面に比べてずっと地味ですね。

ラン科コケイラン属コハクラン(Oreorchis indica (Lindl.) Hook.f.)。

◇学名の「indica」が気になりました。コハクランと出会ったばかりの頃、台湾や中国に印度山蘭という植物がある事を知りました。日本のコハクランより霜降り部分が少なく、ずっと赤い唇弁ですが、とても良く似ています。そして、APG分類体系に従った「日本維管束植物目録」で、コハクランの学名を調べると、なんとこの印度山蘭と同じではありませんか!印度山蘭は、DNA解析に基づく分類体系でコハクランと同じだったという事ですね。

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