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2018年7月11日 (水)

ヤツシロラン類実生栽培実験(7月中旬)

ヤツシロラン類の実験容器を覗いて見ました。

【ヒメヤツシロラン属/ユウレイラン属の実験容器】

Ap7110073

ユウレイランの仲間・・ヒメヤツシロランと思われる植物の花は2輪だけ咲きました。残りの蕾は開花が難しいと判断して、鑑定のため茎を専門家の所へ送りました。

茎を切断した所には、根状器官が確認出来ます。そして、その横には未開化株の塊茎が見えています。もしかしたら、もっとあるかも?竹林の部材を追加しておかなくては!

【ハルザキヤツシロランの実験容器】

Ap7110109 Ap7110111

種子を蒔いてから、20日以上経ちました。左の白っぽい塵のようなものが種子です。コンデジで接写ズームして見ると、中央部分が飴色になり、膨らんでいるのが分かります。

Ap7110146

変化があって良かった・・。

Ap7110144 Ap7110137

所々に、プロトコームも確認出来ます。

容器内を見まわすと・・。

Ap7110083 Ap7110082

このスギの球果の部分に目が行きました。プロトコームが沢山見えます。中には根状器官の伸び始めたものまであります。「これって、ハルザキヤツシロランだよな・・。」

Ap7110087

更にズームして見ると、菌糸とプロトコームの接触が確認出来ます。中央右には、上の写真のような小さなものもあります。同じ日に蒔いても、成長にかなり差があります。これが、菌に頼る植物の面白いところであり、また難しいところでもあります。

この実験容器には、ハルザキヤツシロランの種子しか蒔いてないはずですから、私はハルザキヤツシロランだと思っています。

私が間違っていなければ、ハルザキヤツシロランの共生菌は、スギの球果にも繁殖する事になります。そうだとしたら、スギ林にも生える事が考えられますが・・。日本のランハンドブックには、「常緑広葉樹林下に生育」と書かれており、この種子を採取した自生地もそうでした。

尚、同ハンドブックには、アキザキヤツシロランやクロヤツシロランよりも「共生する菌根菌の種がずっと多様である。」とも書かれています。それでも、スギ林や竹林には生えないのでしょうか?

いずれにしろ、ハルザキヤツシロランの実生栽培実験は、動き出しました。マメに、成長を見守りたいと思います。

ラン科オニノヤガラ属ハルザキヤツシロラン(Gastrodia nipponica (Honda) Tuyama)。

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コメント

キンキラキン様、お早うございます。

二つの容器とも、変化があって本当に嬉しかったです。
クロの時は、二つ用意した容器の片方が全然発芽しませんでした。
でも、スギの球果おそるべしですね。
クロの発芽が一番早かったのもスギの球果でした。
部材を追加する時、煮沸したスギの球果を入れようと思っています。

ここまで来られたのも、師匠のお陰です。
こういう事を理解し、頑張っている人がいる事で、長く続けられます。
南国のヤツシロランも、未記載の種がまだあるそうです。
夢は広がりますね。

おう~ハルザキヤツシロランの発芽

三年前クロヤツシロランに挑戦して開花に成功、
其の後アキザキヤツシロランの開花に成功して
その間、ユウレイランの開花にも成功

そして今回は念願のハルザキヤツシロランの
実生からの発芽です。しかも培地は殆ど同じ
静岡産で有る。しかも季節に関係なく
発芽開花する腐生ラン(愛称)。
これはラン界の革命ですね、やっぱり。

在野、引退者の特権でもありますが
何方が先にハルちゃん咲かせられるか
楽しみであ~る。とに角短期間で結果が出る
ので面白い。ヤツシロラン全てに挑戦も夢で
はありませんね、続けましょう。


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