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2018年7月

不法投棄監視パトロールで出会ったアジサイの仲間

月二回以上を義務付けられている、不法投棄監視パトロールに行って来ました。今回は、林内に捨てられたコンクリート壁の解体クズを発見しました。このところ、ポイ捨ても少なくなったと思っていたのに、とても残念です。

今日の記事は、パトロールで出会ったアジサイの仲間を集めてみました。

【タマアジサイ】

Aimg_6992 Aimg_6986

他のアジサイ属の花がほぼ終わり、これから見頃になるタマアジサイです。

タマアジサイは、一般的に人の背丈ほどになりますが、写真は一尺ほどで蕾を持ち、花を咲かせています。断崖のような過酷な環境に生えると、小さくても花を咲かせるようですね。

Aimg_6949 Ap7310920

薄紫色の両性花を囲んで、白い装飾花が付きます。左側の花に集っているのは、ヨツスジハナカミキリでしょうか?

Ap7310921

両性花はまだ蕾ですが・・。「苞に包まれ玉状になった蕾が、裂けるように開花し・・」とあります。この状態を開花として見るのでしょうか?

アジサイ科アジサイ属タマアジサイ(Hydrangea involucrata Siebold)。

ところで、昨年撮った花ですが・・。

Ap9151362 Ap9151361

極稀に、こんな花を見る事があります。両性花は白/淡いピンクで、装飾花の中心も白色です。今年は、まだ開花しておりませんでした。

アジサイ科アジサイ属シロバナタマアジサイ(Hydrangea involucrata Siebold  f. leucantha Sugim.)。

【ノリウツギ】

Aimg_6980 Aimg_6953

花の時期も過ぎ、役目を終えた装飾花が下を向いています。

Aimg_6942

少しだけ見られる花もありました。この林道沿いでは、彼方此方で見る事が出来ます。

アジサイ科アジサイ属ノリウツギ(Hydrangea paniculata Siebold)。

【イワガラミ】

Aimg_6972 Aimg_6971

装飾花が一枚ですので、イワガラミと分かります。

アジサイ科イワガラミ属イワガラミ(Schizophragma hydrangeoides Siebold et Zucc.)。

【コアジサイ】

Aimg_6995

コアジサイも、多く見る事が出来ます。秋になると、黄色く黄葉して目を楽しませてくれます。

アジサイ科アジサイ属コアジサイ(Hydrangea hirta (Thunb.) Siebold et Zucc.)。

【ヤマアジサイ】

Ap7310901

こちらは、ノリウツギのように円錐状ではなく平たい事と、装飾花の形などからヤマアジサイだと思います。

アジサイ科アジサイ属ヤマアジサイ(Hydrangea serrata (Thunb.) Ser.  var. serrata)。

今夜は、用事がありますので、時間指定で早めにアップします。植物の名前が、間違っていたら教えてください。

ナギランとマヤラン

風は少し涼しさを感じますが、まだまだ暑い!今日も、除草作業で汗かきダイエットを行って来ました

ナギランとマヤラン・・共にシュンラン属で、似た環境に生える少し変わった野生ランです。

【ナギラン】

Ap7230548 Ap7230547

これは富士市某所で、昨年見付けた個体です。終盤を迎えた残り花で、その存在を知りました。残念ながら、今年は花を付けておりませんでした。

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左は、手の届かない断崖に生えていました。中と右は新芽のようです。葉だけ見るとノヤマトンボ(オオバノトンボソウ)に似ています。葉の先端部に細かい鋸歯がありますが、葉の付け根を見るとシュンランと同じように、枯れた鱗片葉が付いています。

昨年、別の場所で撮った花を掲載します。

Ap7161907 Ap7161917

細めの萼片は、良く開いています。

ナギランは、光合成を行いますが、菌類に栄養依存している部分的菌従属栄養植物だそうです。しかも菌への依存度が高いと書かれていました。地中の菌の状態で花を咲かせない事もあるようです。

ラン科シュンラン属ナギラン(Cymbidium nagifolium Masam.)。

【マヤラン】

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こちらは、葉を持たない菌従属栄養植物(腐生植物)です。マヤランは、キノコの菌糸から養分をもらい、その菌糸は特定の樹木の根から養分をもらって生きているそうです。少し前に登場した、ヒナノシャクジョウと同じで、三者共生を行っているという事ですね。厄介な生き方をしているものです。

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ナギランと同様に、萼片が良く開いています。園芸種のシンビジュームに似た花ですね。

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「側花弁は蕊柱を囲み・・」とあります。側萼片や背萼片は開いても、側花弁はこのままです。

右は、鱗片葉です。花径は緑色ですから、葉緑素を持っているようです。私はまだ実物を見た事はありませんが、果実も緑色になるそうです。

Ap7160143

小さなアリが訪問していました。山野で見た希少種は、時間のある時には受粉の手助けをしていますが、ナギランとマヤランは自家受粉するそうですので、手を触れませんでした。

Webに掲載されているマヤランの花は、萼片がもっと白いものが殆どですが、この花は珍しい色合いだと思います。

ところで、このマヤランの自生地では、秋に咲く個体もあると聞きました。ナギランの場合は、アキザキナギランが別種登録されていますが、秋に咲くマヤランは品種か変種?或いは別種?とても興味深いです。

ラン科シュンラン属マヤラン(Cymbidium macrorhizon Lindl.)。

一般的に、菌従属栄養植物の野生ランは、地味な花色で目立たないものが多いですが、このマヤランはご覧のように観賞価値があり、盗掘対象にされる恐れがあります。

光合成を行わず、菌類から養分をもらって生きている植物ですので、持ち帰っても栽培出来ません。採取は止めましょう!

フウラン

台風は、無事通り過ぎました。風は強かったですが、降水量はそれほど多くなかったように思います。

植栽のフウランを撮ってみました。フウランは、県中西部・伊豆では見かける事もありますが、県東部で自生の個体を見る事は極稀だと思います。

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樹木に着生させたフウランです。今まで見て来た樹種としては、イヌマキ、カキ、ウメ、カシ、アカマツ、イヌツゲなどです。中でも、イヌマキは一番相性が良いと思います。

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フウランは、葉が7枚以上にならないと花を咲かせないと聞いた事があります。成長の遅い野生ランだと思います。小さな花ですが、ヤマユリのようなとても良い香りがします。

白い花、夜に香る、蜜を溜める長い距などが、ヤガの仲間を呼び寄せるそうです。以前、インターバルカメラを仕掛けてみましたが、撮影は出来ませんでした

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こちらは、イヌツゲに着生させたフウランです。比較的滑らかな樹皮でも、ちゃんと根を伸ばしていました。

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良く観察すると、唇弁や萼片にも個性があります。

ラン科ヒスイラン属(バンダ属)フウラン(Vanda falcata (Thunb.) Beer)。

Ylist標準学名は、Neofinetia falcata (Thunb.) Huとなっていますが、日本のランハンドブックに「国際的にフウラン属(Neofinetia)として定着しているが、DNAを用いた解析の結果、Vanda属とする事が適当である事が分かった。」とありますので、これに従いました。

同じ時期に咲く、芳香花も掲載します。

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左はヤマユリ、右は八重咲のクチナシです。どちらも、フウランに似た感じのとても良い香りがします。

夏を感じるのは、暑さだけではありませんね。

セミとトンボの羽化

台風12号が、東海地方に上陸するとの予報なので、朝一雨樋の掃除をしました。枯葉や近くの焼却施設から飛散したと思われる粉塵を、多量に取り除きました。今のところ、気持ち良く流れています。定期的に、掃除しておくべきですね。反省です

今日は、セミとトンボの記事です。

【セミ】

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再生畑①で見付けたセミの抜け殻です。元の形がそのまま残っています。上手く抜け出るものですね。

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至る所にありました。右は、抜け殻に摑まって羽化したと思われます。

そして、生きているセミを発見!

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可愛い顔をしているでしょ?

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これはヒグラシのようです。体色や翅の色などから、羽化して間もないと思います。

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少し暗い所にいたため、LEDライトを使って撮りました。「眩しい思いをさせてゴメン!」

徐草作業を終えて昼頃見たら、何処かへ飛び立っていました。外敵に襲われないように祈るばかりです。

セミ科ヒグラシ属ヒグラシ(Tanna japonensis)。

【トンボ】

Ap7280750 Ap7280748

左官用プラ舟で作った、我が家のミニビオトープです。左のタンクは、屋根に堆積したゴミや粉塵の濾過用です。

ヒツジグサ、コウホネ、アサザ、ミツガシワなどがひしめき合っています。これを作って、十年以上が経つと思います。毎年、数匹のヤゴ(トンボの幼虫)を見かけます。数年前までは、ヤマアカガエルが産卵していました。最近では、隣にあるコンクリートの貯水タンクに産卵しているようです。

周辺を探すと・・。

Ap7280767

ヤゴの抜け殻がありました。私には、抜け殻で種類が判別できません。

こうして、毎年いろいろな生き物が巣立っているのを見ると、とても嬉しいものです。

風雨が強くなって来ました。気弱な萌は、音で怯えています。被害が無いと良いけれど・・。

ヤクシマヒメアリドオシラン

数年前に、「ハクウンランのようですが、いつも見ているものと少し違う・・」とブログにアップしたところ、ヤクシマヒメアリドオシランではないかと、教えて頂きました。

①最初に見つけた自生地

Ap7200215 Ap7200216 Ap7200207

まだ蕾でした。この場所では、ハクウンランとヤクシマヒメアリドオシランが同居しています。

②もう少し標高の低い自生地

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咲いていました!ここでは、ヤクシマヒメアリドオシランだけが生えています。

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でも、中には紛らわしい花も・・。

Ap7230515 Ap7230512

同じ株なのに、唇弁の裾が斜めになっている花と、ハクウンランと思えるような花が咲いています。

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萼片周りは、褐色系です。

③①の場所で、別の時期に撮った花です。

Ap6301132 Ap6301153

茎は赤軸、萼片周りも褐色の個体です。唇弁の裾が斜めになっており、ヤクシマヒメアリドオシランの特徴通りです。右の背景には、ベニシュスランの花が写っています。

Ap6301155 Ap6301154

こちらは、萼片周りに少し緑色が入っています。唇弁の裾は、ハクウンランに近いかな?ここには、緑軸、緑の萼片を持ったハクウンランが点在しています。

④ハクウンランのみの自生地

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萼片周りが、全て緑色です。

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私が知る3ヶ所のハクウンランのみの自生地では、全て緑色の軸(茎)に、緑色の萼片と側花弁を持った花ばかりです。

でも、「日本のランハンドブック」には、「萼片と側花弁は淡い緑色、赤味を帯びる事もある」とあります。

探索範囲の狭い素人の考えですが、ハクウンランの萼片と側花弁は緑色、ヤクシマヒメアリドオシランの萼片と側花弁は褐色(赤味を帯びる)、交雑種は緑色を帯びた褐色なんて見方をすると、唇弁の形もほぼ合っているように思います。

私が見て来たハクウンランの自生地は、極狭いエリアで、ヤクシマヒメアリドオシランは、かなり広範囲に及びます。現在、3ヶ所目のヤクシマヒメアリドオシランのエリアを調査中です。

ラン科ハクウンラン属ヤクシマヒメアリドオシラン(Kuhlhasseltia yakushimensis (Yamam.) Ormerod)。

ナツエビネとエビネ

土日は、台風が来そうなので、今日も屋外作業を頑張りました。2~3日前の暑さに比べると、少しだけ楽な感じでしたが、衣類は汗で重たいくらいになっていました。

今日の記事は、近いエリアで見付けたナツエビネとエビネです。

【ナツエビネ】

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この株には、2本の蕾が上がっていました。別の一株は、蕾が見当たりません。見た目は元気そうでしたが・・。

Ap7230570 Ap7230568n

蕾を接写してみました。昨年はかなり傷んでいましたが、今年はまだ無事なようです。このまま傷むことなく、綺麗な花を咲かせてほしいと願っています。

Ap7230574

少し色付き始めた蕾があります。花は下から咲きます。

Aap8181866 Aap8181904

昨年撮った花を掲載します。反り返った萼片や側花弁が、この花を誇らしげな表情にしていると思います。エビネと違い距がありません。

ラン科エビネ属ナツエビネ(Calanthe puberula Lindl.  var. reflexa (Maxim.) M.Hiroe)。

【エビネ】

Aimg_6910 Aimg_6913n

ナツエビネから、そう遠くない場所に生えていました。山野を歩いていると、エビネは少しずつ復活していると思います。

Aap5102087

こちらはエビネの花です。ナツエビネには無い距が、左上に写っています。

ラン科エビネ属エビネ(Calanthe discolor Lindl.)。

学名を調べて見ると、母種の他にいろいろな品種(forma)が列記されています。我が家の近くでは、写真のような褐色の萼片や側花弁を持つ花と緑色のものがあり、唇弁の色も様々です。また、葉幅も個体によりかなり違いがあります。細かい変異の多い野生ランだと思います。

自生では考えられないような色の花が作出され、比較的安価で販売されていますので、もう盗掘の心配も無いだろうと思っていたら、まだ採取していく輩がいます。少し復活してきたとはいえ、安易な情報提供は控えるべきだと改めて思いました。

ベニシュスラン

この暑さでは、屋外作業も短時間しか出来ません。それでも、曇り空なら少しは頑張れるかと思っていたら、雨が降って来ました。恵みの雨だと思っていたら、止んでしまいました。なかなか、思ったようにはいかないものです

ベニシュスランの花を見て来ました。この自生地を見付けたのは、数年前の冬でした。ある植物を探して、かなり広範囲に探査して歩いていると、スギの葉に埋もれたシュスランのような葉が目に入りました。花の時期に再探索してベニシュスランである事が確認出来ました。

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数年間、この自生地を観察していると、開花株の多い年と少ない年があります。通常、一茎に1~3個の花を付けますが、稀に4~5個のものを見る事もあります。

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蕾は当初上を向き、横を向いてから開花します。果実の時期には、また上を向きます。ウバユリなども同じです。植物もいろいろ大変ですね。

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花は、同じ方向を向くものもあれば、反対方向を向いているものもあります。仲良しと、そうでないものがあり、人間関係のようですね。

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正面から撮ってみました。口を開けたアヒルを思い浮かべました。

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葉は、シュスランに似たものもあれば、このように斑の目立つものもあります。斑は、季節によって少し変化(葉色などが)して見えます。

ところで・・。

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手前の花に注目!

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二匹のアリが、オシベ(葯+花糸)を運んでいるように見えます。

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ズームして見ました。耳かきのような形です。

ベニシュスランは、ラン科植物ですから単体のオシベではなく蕊柱があります。とすると、この耳かきのようなものは何だろう?もしかしたら、カメムシタケのような冬虫夏草の仲間(キノコの子実体)かもしれません。

ラン科シュスラン属ベニシュスラン(Goodyera biflora (Lindl.) Hook.f.)。

この自生地は、以前調べたところかなり広範囲に渡っています。私は専門家ではありませんが、こういう自生地を幾度か見て来て、情報拡散による盗掘者の脅威だけでなく、環境の変化により、あっという間に消滅する懸念があると思っています。

ラン科植物は、光合成を行っているものでも、菌類へ依存している部分的菌従属栄養植物だそうです。このベニシュスランも、薄暗い林床でスギの葉に埋もれながら花を咲かせている事などから、菌への依存度がある程度高いのではないかと思います。スギの葉が堆積したエリアから外れると、その姿を見る事が稀になります。地元の希少植物が、何時までも無事でいてほしいと願いながら、藪蚊の飛び交う自生地を後にしました。

ヒメノヤガラとムラサキニガナ

富士市某所で見つけたヒメノヤガラとムラサキニガナです。両者の関係?近くに生えていただけです

【ヒメノヤガラ】

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花の時期は過ぎていましたが、この場所で出会えるとは思ってもいませんでした。富士市植物目録に記載されていますが、出う事は極稀だと思います。

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こちらはかなり子房が膨らんでいました。二株を観察すると、結実率が良いので自家受粉するのかもしれません。無事種子を飛散して、子孫を増やしてほしいと願っています。

ラン科ヒメノヤガラ属ヒメノヤガラ(Hetaeria sikokiana (Makino et F.Maek.) Tuyama)。

Ylist標準学名では、Chamaegastrodia sikokiana Makino et F.Maek.となっており、上記学名はシノニムとなっていますが、日本のランハンドブックで、「形態の特異性からChamaegastrodia属の種として発表されたが、Hetaeria属に含める事が適当である。」とありますので、それに従いました。

ところで、Hetaeria(ヘタエリア)・・米倉先生の「維管束植物分類表」には、オオカゲロウラン属(新称)とありましたが、大場先生の「植物分類表」では、ヒメノヤガラ属としてオオカゲロウラン、カゲロウラン、ヤクシマアカシュスランそして、ヒメノヤガラが挙げられていました。諸先輩のWebページなども参考に、Hetaeria:ヒメノヤガラ属としました。なんか、サカネランとフタバランの関係みたいでややこしいですね。

【ムラサキニガナ】

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この植物に初めて出会ったのは、遠州森町の林内でした。変わった形の葉が印象的でした。その後、富士市内でも幾度か出会いましたが、個体数は多くありません。

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日照の悪い所に生えているせいか、花数も少なく弱々しい感じでした。

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各々、冠毛付きの果実と花にピントを合わせたつもりです。

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同属のアキノノゲシやヤマニガナは黄色系の花ですが、こちらは和名通り紫の花が咲きます。綺麗ですね。

キク科アキノノゲシ属ムラサキニガナ(Paraprenanthes sororia (Miq.) Chang ex C.Shih)。

ヒナノシャクジョウと変形菌

今日も暑い!萌の早朝散歩だけで、衣類が汗だくです。洗濯係にゴマをすらないと大変です

ヒナノシャクジョウが、姿を現す頃だと思い様子見に行って来ました。

【ヒナノシャクジョウ】

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ありました!とても小さな植物ですが、暗色の林床に白い姿が目立っていました。

この植物は、光合成を行わず菌類から養分をもらって育つ、菌従属栄養植物(腐生植物)です。しかもその菌類は、光合成をする植物から養分をもらっているそうで、これを三者共生というそうです。

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花は一つずつ順番に咲きます(稀に、二つ咲く事もあります)。先端が褐色になっているものは開花後の姿で、少し黄色味を帯びているのが次に咲く蕾です。

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こちらは、咲いていました!

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花の数は、2~10とあります。

右が開花した状態ですが、少し時期を逸するとこの状態を見逃してしまいます。

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こちらは、5番目の花でしょうか?

ヒナノシャクジョウ科ヒナノシャクジョウ属ヒナノシャクジョウ(Burmannia championii Thwaites)。

この植物と共生菌を共有し、高確率で同居するホンゴウソウは、もう少し後で出現すると思います。また後日、見に行こうと思っています。

ハルザキヤツシロランの実生~開花実験が成功したら、この植物の実生実験にも挑戦してみたいと思っています。師匠には、まだまだ元気で長生きして頂かなければなりません。

【変形菌】

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キノコかと思って良く見ると、ツノホコリ属の変形菌らしい・・。

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藪蚊に気をとられ、焦りながら撮ったためピンボケになってしまいました。サンゴの塊のような姿から、タマツノホコリではないかと思いますが、如何でしょう?

昨年、このエリアでナツエビネとナギランを見付けました。そしてこの日は、ヒメノヤガラを見付けました。幾度か足を運んでいる場所でも、見逃している希少植物がまだまだ潜んでいるものです。何よりも嬉しいのは、地元の山野で出会えた事です。

ノヤマトンボ(オオバノトンボソウ)

比較的身近なところで見る事の出来るツレサギソウ属・・ノヤマトンボ(オオバノトンボソウ)を観察してみました。

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この野生ランは、出会う個体数が多いにもかかわらず、無事花を見る事の少ない野生ランだと思います。左の株は、この状態で40cmほどありました。根元はロウタケらしき菌に侵食され、先端部は腐り始めていました。それ以外にも、シカの食害にも遭ったりします。

でも、今年は花を付けた個体を沢山見る事が出来ました。

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スギやヒノキの林床から落葉広葉樹林まで、彼方此方で見る事が出来ます。「茎は翼状になる稜が目立つ」とあります。かなりはっきりした稜です。

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トンボと言うより、足の生えたオタマジャクシに似ています。「側萼片は背萼片と共に兜状になる」・・分かり難い解説も、少しずつ理解出来るようになって来ました。

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ちょっと反則技を使って、表情を撮らせてもらいました。花の寿命はそれほど長くないようで、白い葯は直ぐに褐色になってしまいます。

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葯が目のようですね。頬かむりをしたひょっとこ小父さんかな?亜高山帯に咲く、キソチドリとホソバキソチドリは、この葯の間隔も見分けるポイントだそうです。

ラン科ツレサギソウ属ノヤマトンボ(Platanthera minor (Miq.) Rchb.f.)。

※今迄、オオバノトンボソウを標準和名として使っていましたが、米倉先生の「日本維管束植物目録」、大場先生の「植物分類表」で、ノヤマトンボが標準和名として扱われていますので、それに従いました。

ついでに・・。

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今年は、いろいろな花が早いと聞きます。でも、例年と変わらない時期に咲く花もありますので、撮影のタイミングを計る人はさぞご苦労されていると思います。

そして、予想を更に上回るフライングをするヤツもいます。このキツリフネは、7月7日に撮影しました。早いでしょ?

丸火自然公園の植物(7月)

今日は、丸火で観察会がありました。その下見を兼ねて、昨日の不法投棄監視パトロールのコースを少し変更しましたので、その時出会った気になる植物を集めてみました。

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これは、数あるオトギリソウの仲間でも、一番大きい花を付けるトモエソウです。「こどもの国」などの管理エリアでは、ある程度個体数もありますが、それ以外では稀にしか出会えません。

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左は、ミズヒキの葉です。紅白の花を付ける一般的なミズヒキの葉は、斑紋が赤褐色だと思います。でも、この葉は赤味が抜けたような感じです。

右は、ハナイカダの果実です。黒く熟した果実は甘くて食べられるそうです。

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上の葉を付けたミズヒキは、白い花が咲いていました。品種のギンミズヒキです。

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こちらにも、ハナイカダに似た感じの果実が生っていました。ツクバネソウです。ツクバネソウの和名は、果実が羽根突きの羽根(羽子)に似ている事から付けられたそうです。

台座になっている赤い不気味な部分は何だろうと思ったら、花糸の膨らんだものだそうです。赤と黒の色合いを見て、熟したヤマシャクヤクの果実を思い浮かべました。

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左はナツノタムラソウかアキノタムラソウか?正面から撮らなかったため分かり難いですが、オシベが花冠の上から突き出ていないし、花糸が下向きに曲がっているものもありますから、アキノタムラソウだと思います。

右はホタルブクロの花です。花色は、赤味の強いものもあれば白っぽいものもあります。

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良く似たヤマホタルブクロとの違いは、萼片で見ます。このように間が反り返っていればホタルブクロです。

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左はオオカモメヅルの花です。もう少し標高の高いところで見た花は、裂片の先端がこのように尖っていませんでした。でも、副花冠(小豆のような部分)が大きい事などからオオカモメヅルだと思います。コカモメヅルも見かけましたので交雑?なんて思いました。

右の赤い実は、トチバニンジンです。上の果実に見える黒い部分が半分ほどあれば、ソウシシヨウニンジンですが・・。

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こちらはイチヤクソウの果実です。イチヤクソウの仲間は、亜高山帯までいろいろな種類が分布していますが、果実はどれも花柱が下がった独特の形をしています。

果実が熟したら、種子の観察をしようと思っています。Web図鑑で見た種子は、ラン科植物の種子のようにとても小さく、その形も似ています。また、イチヤクソウは光合成も行いますが、菌類からも養分をもらっている部分的菌従属栄養植物だそうです。ヤツシロラン類の実生実験のような形で発芽するかも?

旧体系では、イチヤクソウ科でしたが、新体系ではツツジ科に分類されています。

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もう、気の早いコウヤボウキ属の花が咲いていました。斜面の上に咲いていたのを片手撮りしたため、ナガバノコウヤボウキかコウヤボウキかを確認しておりません。前者の方が少し早く咲きますので、これはナガバノコウヤボウキかな?

今日、観察会に参加された人たちは、私より(たぶん)二回りくらい若い世代の親御さんとその子供さんでした。みんな熱心に観察され、自然に親しんでおられました。山野を歩いている者としては、若い世代のこういう姿を見る事が出来て、とても嬉しい気持ちになりました。

変形菌(7月)

今日は不法投棄監視パトロールに行って来ました。今迄、ポイ捨ての目立っていた某林道は、近くの事業所がゴミ拾いをしてくれているので、見違えるようになりました。他の事業所も見習ってほしいものです。

今日の記事は、今まで以上に女子受けしない変形菌(粘菌)を集めてみました。

①ツノホコリ属

Ap7200290

エダナシツノホコリかと思ったのですが、今まで見て来たものと少し違う・・。

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良く見ると、枝分かれしている所があります。

Ap7200299 Ap7200298

私の持っている図鑑に掲載されたツノホコリとも違うし・・。成熟途中だろうか?

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こちらもツノホコリの仲間だと思います。

Ap7200313

根元で二分岐しているものもあるけど、これはエダナシツノホコリでで良いのかな?

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こちらにも・・。この日は、ツノホコリの仲間を彼方此方で見かけました。

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こちらは、ひしめき合っている感じです。

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同じような写真ばかりで恐縮ですが、せっかく撮ったので・・。

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ツノホコリ属は、「子実体の外側に、無色の胞子(外生胞子)をつくり、子実体が主にゼラチン質で出来ている。」とあります。写真をクリックして見ると、外側に小さなホコリのようなものが見えます。それが胞子だだそうです。

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こちらも、ツノホコリの仲間だと思いますが、子実体(担子体というそうです)の根元が溶けたロウソクのようになっています。異変があったのか、元々こういうタイプなのか分かりません。

②ススホコリ属?

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この不気味なものは、今迄幾度か見た事があります。変形菌の存在を知らなかった頃、キノコの菌糸だろうと思っていました。

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所々に見える黄色い塊が「子実体形成を始めた変形体」だそうです。子実体も見に行かなければ!

③マメホコリ属

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比較的見かける事の多い橙色のマメホコリ属です。桃色のものもありましたから、色の変異があるようです。

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腐ったのかと思ったら、成熟すると褐色系に変色する事が多いそうです。左の個体の脇に見えるのは?

私の持っている図鑑は、写真が大きくて綺麗ですが、種類が少ないので、もっと種類を多く掲載したものが欲しいと思っています。

変形菌は、餌や光で形を制御する事が出来、これをコンピューターとして利用する研究が進められているそうです。スタートレックに登場したバイオコンピューターやバイオシップなどが遠い未来の話ではなく、少し現実味を帯びて来ているようです。でも、私が現世にいる間には難しいかな?

変形菌(粘菌)て、凄い奴なんですね。

クモキリソウ属三種

今日も蒸し暑かった・・。気象庁のHPでは、東海地方の梅雨明けは、7月9日頃となっていますが、どうなってしまったのでしょう?

最近出会ったクモキリソウ属(Liparis)で、登場の機会のなかった三種を掲載します。

【コクラン】

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萌の散歩コースにも生えるコクランです。とっても小さな花ですが、クモキリソウに似た形ですね。

拡大して花を見ると、コクランではなく別の名前をつけた方が良かったのでは?なんて思えてしまいます。花色などは個体毎に変異があり、それを見比べるのも楽しいものです。

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蕊柱の先端部・・葯帽は淡緑色ですが、南国方面には黒紫色になるユウコクランという種もあるそうです。

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アリが集っていました。アリはいろいろな花に集るけど、送粉者にはならないのだろうか?

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コクランの葉と昨年の果実のドライフラワーです。クモキリソウ属の中では珍しく、冬になっても葉が残っています(常緑性)。

ラン科クモキリソウ属コクラン(Liparis nervosa (Thunb.) Lindl.)。

【クモキリソウ】

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コクランほどではありませんが、クモキリソウも個体数の多い野生ランだと思います。結実した個体を良く見かけますが、このランは自家受粉するそうです。

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唇弁の巻き込みが特徴の一つです。

ラン科クモキリソウ属クモキリソウ(Liparis kumokiri F.Maek.)。

【シテンクモキリ】

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コンデジの調子が悪く、上手く撮れませんでした

自生する標高は高いですが、環境が合えば増え易い野生ランなのかもしれません。中には、右のように紫点の無いものもあります。新種記載されたのが最近であるため(2008年)、各地で様々な別名が付けられています。富士山ではフガククモキリと呼ばれていたようです。

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数年前、狭い範囲に50株以上群生している所を見付けました。ところが除草作業で刈り取られてしまい、無念な思いをした事があります。この日は、以前より広範囲に個体を確認する事が出来、嬉しかったです。

ラン科クモキリソウ属シテンクモキリ(Liparis purpureovittata Tsutsumi, Yukawa et M.Kato)。

クモキリソウ属は、虫のような花形の上に種類が多く、また個体毎の変異も多く興味深い野生ランだと思います。でも、身近に見る事の出来るコクランや、クモキリソウも、突然姿を消してしまう事があります。案外気難しい野生ランなのかもしれません。

コハクラン②

②では、花と受粉した子房の観察です。

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全体像を撮って見ると、小さくて地味な花です。右はどうしたのでしょう?花茎は無事そうなのに花や子房が傷んでいます。

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霜降り肉のような唇弁は形や斑紋が個体毎に違っています。右の葉は、何者かに食べられたばかりのようです。

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花も終盤を迎えているようで、側萼片が綺麗に開いた花が、殆どありませんでした。

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横顔・・。今迄、気にして見てこなかったけど、小さな距がある・・。

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自生地を歩いて自然破壊をしているので、時間のある時は償いのつもりで受粉の手助けをしています。

何年かこの野生ランを観察していて、熟した果実或いは翌年まで残るドライフラワーを数えるほどしか見た事がありません。中には、緑のままの果実が腐り始めているのも目にしました。病気なのだろうか?それとも虫の食害?心配です。

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こちらは、少し離れたエリアで、何年ぶりかに姿を現した個体です。子房が膨らみ始めていました。果実が上を向いた頃、見に行けると嬉しいのですが・・。無事熟して、種子を飛散させてほしいと願っています。

少し新鮮な花を・・。

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この花には、黒い背景が合います。

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いつか、この花粉塊を後頭部に付けた送粉者に、会ってみたいと思っています(送粉者らしき虫には、幾度か出会いましたが、花粉塊が付いていませんでした)。

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この唇弁を表現すると、やっぱり霜降り肉ですね。

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後と横顔。ランの後頭部は、舞台裏と言う感じで正面に比べてずっと地味ですね。

ラン科コケイラン属コハクラン(Oreorchis indica (Lindl.) Hook.f.)。

◇学名の「indica」が気になりました。コハクランと出会ったばかりの頃、台湾や中国に印度山蘭という植物がある事を知りました。日本のコハクランより霜降り部分が少なく、ずっと赤い唇弁ですが、とても良く似ています。そして、APG分類体系に従った「日本維管束植物目録」で、コハクランの学名を調べると、なんとこの印度山蘭と同じではありませんか!印度山蘭は、DNA解析に基づく分類体系でコハクランと同じだったという事ですね。

コハクラン①

今日は、予定通り再生畑①の草刈りと草取りを行いました。4~5日空けると、唖然とするような状態になっています。蒸し暑いし、うんざりします。

今日は、亜高山帯の針葉樹林に生える、コハクランの記事です。①は、開花前の様子です。

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コハクランは、基本的に一枚葉ですが、稀に二枚葉を見る事があります。一瞬、二枚葉で花芽をつけていると思いました。でも、近づいて見ると違いました。残念!

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早春には寝ていた葉が、このように立ち上がって来ます。晩秋には赤っぽくなっていた主脈の色も、白くなっていました。

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花芽の伸び具合にも、個体毎に差があります。

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このように傷んでいる葉を幾つか見かけました。場合によっては、花茎だけ伸びている事もあります。シカなどの食害か、それとも昆虫に食べられたのだろうか?

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苞に覆われたものもありましたが、所々で蕾が見えていました。開花も間近だと思います。

今年は、例年に比べて個体数が少ないように思いました。この野生ランは、花を咲かせると翌年或いは数年、休眠する事が多いようで、毎年気にして見ていると、開花株の位置が移動しています。また、過酷な環境に生えるため、葉が土砂に覆われてしまう事もあるようです。部分的菌従属栄養植物に分類されるようですが、菌類への依存度がかなり高い野生ランではないかと、素人ながらに思います。

Web写真を見ると、鉢に植わったものを見る事があります。自生地にあっても、とても難しい生き方をしている野生ランなので、持ち帰っても育てる事は出来ないと思います。採取は止めましょう!

トサノクロムヨウランと不明な植物

今日は、草刈りと草取り予定でしたが、出かけようと思ったら雨が降って来ました。仕方ないので、「何時でも良いよ!」と頼まれていたCADデーターの整理をする事にしました。

パソコンを起動したついでに、本日分のブログ記事も作成しました。

【トサノクロムヨウラン】

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最初の花です。撮影時間は午後でしたから、花は咲き始めではなく閉じ始めたのかもしれません。全開ではありませんが、花が開く事を自分の目で確認出来ました。

理由があって、ここからは片手での感撮りです。

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唇弁の淡い紫色が確認出来ます。暗めの写真ばかりですが、見た目の雰囲気を考えて、Photoshopでの加工はサイズダウンに留めました。

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モニターを見ながら撮れないので、何枚も撮ってみました。「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」です

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残念ながら、今回は諸先輩が掲載されているような、全開写真は撮れませんでしたが、開花する事が分かり、クロムヨウランではなくトサノクロムヨウランである事が確認出来ました。

※この植物を初めて掲載した時、トサノクロムヨウランとクロムヨウランの違いを取り上げた高知の先輩のブログ記事と研究者の論文・解説文の紹介をしました。その後、何人かの方からコメントやメールなどを頂きました。興味を持たれた方のために、下記に再掲載します。

高知の先輩のブログ記事

クロムヨウランの論文

論文に関する解説文

【不明な植物】

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鉢植え植物の脇に、見慣れない植物が姿を現しました。シダ植物のハナヤスリ属に似ていますが・・。

これがハナヤスリ属なのか分かりませんが、富士市植物目録(シダ植物)には、ハナヤスリ属としてコヒロハハナヤスリ、コハナヤスリの2種が掲載されています。

私は、ハナヤスリの仲間を、静岡市にあるお寺の一角でしか見た事がありません。胞子葉が出現すれば、ハナヤスリ属に間違いないのですが・・。

オニク開花

ミヤマハンノキなどの根に寄生する、葉緑素を持たない植物・・オニクの花を見て来ました。

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丈は個体毎に様々で、こちらは小さい方でした。オシベの様子からすると、まだ咲き始めのようです。

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左は昨年のドライフラワーの後ろに、今年のオニクが見えています。中には、一昨年のものと思われるようなドライフラワーもありました。長持ちするんですね。

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4本に見えますが、良く見ると左の小さなオニクの後ろに、更に小さなオニクが見えています。個体毎に出現にも時差があるようです。

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花を接写ズームしてみました。

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もう少しズーム・・。オシベが4本見えています。「花冠は上唇と下唇に分かれ、下唇は更に3裂する。」・・下唇は浅く3裂ですね。

オニクは、地上に姿を現して花を咲かせると枯れるため、一年草と書かれたWeb図鑑などがありますが、地中で数年養分を蓄えてから花を咲かせる多年草(一回結実性)だそうです。強壮・強精効果があるそうで、高値で売れるため根こそぎ採取されてしまい、富士山では極稀にしか出会えません。

ハマウツボ科オニク属オニク(Boschniakia rossica (Cham. et Schltdl.) B.Fedtsch.)。

アサギマダラの変化

7月12日に、アサギマダラの幼虫などをアップしましたが、その後の様子を掲載します。

【7月13日】

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蛹になった方は、中央下辺りにブルーに光る(反射する?)ものが目立っています。天敵対策でしょうか?

そして、もう一匹の幼虫は餌を食べなくなり、虫篭の上隅にぶら下がっています。時々腹筋運動をするように、まっすぐなったり、写真のように上に丸まったりしていました。蛹になるのが近いのだと思います。ストレスを与えないように、虫篭に触れるのを控える事にしました。

【7月14日】

この日は、特に変化が見られませんでした。

【7月15日】

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最初に蛹になった方は、黄緑色から薄い褐色に変化していました。

そして、もう一匹も幼虫の皮を脱ぎ捨て、蛹になっていました。側面を良く見ると翅のようなものが見えています。

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上段左の写真で気付かれたと思いますが、蛹から餌の葉に向かって糸が張られています。出来るだけ風通しの良いようにと思い、虫篭をぶら下げてありました。蛹が揺れるために、触れ止めを張ったようです。

ところで、二匹の蛹を比べてみると、目のような部分の位置が違います。これは、先の蛹を先日アップしたものと比べてみても変わりませんから、蛹になる段階で決まるようです。

羽化の日が待ち遠しい!

キノコ(7月上旬②)

今日も暑い!少し庭の草取りをしたら、汗だくになりましたので、小休止してブログ記事を作成しました。

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亜高山帯で見付けた黄色いキノコです。ビョウタケの仲間でしょうか?

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近くに生えていましたが、こちらは?

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遠目に見て、イヌセンボンタケかと思ったのですが、笠の筋や艶が違う感じです。

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これも時々見かけるけど名前が分かりません。アシベニイグチなんかが似ている・・。

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イグチの仲間のようですが、これも分かりません。

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左はアンズタケ科フジウスタケ?ウスタケは食用になり、フジウスタケは有毒だが、茹でこぼせば食べられると書いてありました。でも、怖いですね。

右は、クヌギタケでしょうか?

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こちらの白いキノコも、小枝に生えていました。シロホウライタケと言うキノコがあるそうですが・・。

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その近くの立ち枯れした幹にも・・。笠が開き切っていないから、幼菌かそれとも別のキノコかな?

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こちらも、立ち枯れした幹にびっしり生えていました。

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こちらは、ビョウタケの仲間のようですが、アクリルのような少し透明感のある白です。

何時まで経っても、「?」が外せません。それでも、数年前に比べれば、ホンの数種類ですが名前を覚えたものもあります。記事を見てくださった方のコメントとWebなどの図鑑を見ながら、少しずつ覚えて行きたいと思っています。

キノコ(7月上旬①)

7月の上旬に撮ったキノコの写真を集めてみました。①は、標高500mより低い所で見付けました。

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このキノコは、常緑広葉樹林の林床に生えていました。スッポンタケ科のキノコだと思うけど・・。キツネノエフデ、キツネノロウソク、コイヌノエフデなどが似ています。コイヌノエフデかな?

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左は、分かりません。右は、テングタケでしょうか?図鑑の写真では、笠の色がもっと濃いものばかりだけど・・。

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トサノクロムヨウランやハルザキヤツシロランの生える林床で見付けました。何者かに食べられている・・。ホウライタケの仲間で、色違いのハナオチバタケに似ています。

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小枝に生えるキノコ。柄に毛が生えています。こちらもホウライタケの仲間でしょうか?

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上とかさの開きが違うけど同じキノコかな?右は上のキノコと同じ写真でした

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黄色い傘のキノコは、キイボガサタケでしょうか?

ここまで同じ林内で見付けました。

次は、再生休耕畑で見付けたキノコです。

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良く見るスッポンタケに似ているけど、柄の色が違うしずっと細い・・。キツネノタイマツでしょうか?

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こちらは、再生休耕畑へ入る道に生えていました。

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カメムシタケを発見!小さな子実体ですが、スギやヒノキなどの薄暗い林床でも目につきます。

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こんなカメムシから生えていました。薬用となっていますが・・。

②に続きます。

※今夜は役員の会合があり、②は間に合いませんので後日アップします。キノコの名前が分かる方、コメントなどで教えてください。宜しくお願い致します。

タカネグンナイフウロ・お願い

今日は、趣味の野菜畑の草取りをしました。再生畑②のメンテなどに追われて放置状態でしたので、簡単には取り切れません。それに、とても蒸し暑いので半日もやるとヘトヘトになります

【タカネグンナイフウロ】

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フウロソウ属の中では、大きくて見応えのある花です。まだ彼方此方で見る事が出来ますが、花は終盤を迎えていました。

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斜め下向きに咲くので、斜面でないと花の表情が撮れません。

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中には、右のような恥ずかしがり屋もいます。

以前撮った写真ですが・・。

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一般的に見られる花より、赤っぽいタイプです。

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こちらは、純白ではありませんが、シロバナと呼んで良いと思います。

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山渓の図鑑には、「葉の裏面脈上にだけ開出毛がある」とあります。Web図鑑には、「葉裏の細脈にも毛が生えているのは、グンナイフウロ」と書かれたものもあります。見比べると、細脈にまで毛があるものと無いものが混在しています。山渓の図鑑に従い、タカネグンナイフウロとしました。

フウロソウ科フウロソウ属タカネグンナイフウロ(Geranium onoei Franch. et Sav.  var. onoei  f. alpinum Yonek.)。

【お願い】

このブログを見てくださっている、富士市か富士宮市辺りにお住まいの方に、お願いがあります。

ギンリョウソウとキヨスミウツボの果実を探しています。

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左がギンリョウソウの果実で、右がキヨスミウツボの花です。

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キヨスミウツボは、こんな果実が生ります。果実期は、もう少し先だと思いますので、花を見かけた場所の情報を頂けると助かります。場所によっては群生しますが、その場所に翌年姿を現さない事が多いので、今年見付けた場所の情報をお願いしたいと思います。

確認してある場所もありますが、この両者は野生動物の食害に遭う事が考えられます。キヨスミウツボは、イノシシに荒らされたと思われる場面に幾度か出会いました。見付けてあっても、果実の熟す時期に採取に行って全然見当たらなかった事があります。

種子採取が目的ですので、ギンリョウソウの果実は傷んでいても(傷があっても)かまいません。現地への案内は不要ですので、目印になるような標識、遊歩道からの凡その距離・方向などが分かれば助かります。

何卒、宜しくお願い致します。

yamabudou@hotmail.com

イケマとアサギマダラの幼虫

少し前に、ある植物を探しに行きました。その時、イケマの花が咲き始めていたので、撮ってみました。

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この場所では、やっと咲き始めた感じでした。

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葉裏を見ると、アサギマダラの幼虫が集っていました。観察をしようと思い、一匹連れて帰りました。

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咲き始めなのでまだ分かりませんが、このように花冠(黄緑色の部分)が反曲していなければ、変種のタンザワイケマだそうです。ただ、タンザワイケマの別の特徴として「退化した托葉」が記されていますが、この個体には見当たりませんでした。イケマよりやや小型のコイケマも、花冠の裂片が反り返らず斜上するとあります。

一匹だけ連れ帰ったつもりでしたが、餌用に採取した葉にもう一匹集っていました。でも、飼育籠の中を見ると、一匹しか見当たりません

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右のようなものが見つかりました。「共食いしたのだろうか?」

ところが・・。

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一匹は、蛹になっていました!

まさか、こんなに早く蛹になるとは・・。観察したかったのですが、仕方ありません。

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こちらは、春先の伊豆半島で、キジョランの葉裏に集っていた幼虫です。背の模様が少し違います。地域変異があるのででしょうか?

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二匹とも、無事羽化して飛び立ってほしいと願っています。

餌の葉を切らさないようにしなくては!

ヤツシロラン類実生栽培実験(7月中旬)

ヤツシロラン類の実験容器を覗いて見ました。

【ヒメヤツシロラン属/ユウレイラン属の実験容器】

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ユウレイランの仲間・・ヒメヤツシロランと思われる植物の花は2輪だけ咲きました。残りの蕾は開花が難しいと判断して、鑑定のため茎を専門家の所へ送りました。

茎を切断した所には、根状器官が確認出来ます。そして、その横には未開化株の塊茎が見えています。もしかしたら、もっとあるかも?竹林の部材を追加しておかなくては!

【ハルザキヤツシロランの実験容器】

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種子を蒔いてから、20日以上経ちました。左の白っぽい塵のようなものが種子です。コンデジで接写ズームして見ると、中央部分が飴色になり、膨らんでいるのが分かります。

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変化があって良かった・・。

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所々に、プロトコームも確認出来ます。

容器内を見まわすと・・。

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このスギの球果の部分に目が行きました。プロトコームが沢山見えます。中には根状器官の伸び始めたものまであります。「これって、ハルザキヤツシロランだよな・・。」

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更にズームして見ると、菌糸とプロトコームの接触が確認出来ます。中央右には、上の写真のような小さなものもあります。同じ日に蒔いても、成長にかなり差があります。これが、菌に頼る植物の面白いところであり、また難しいところでもあります。

この実験容器には、ハルザキヤツシロランの種子しか蒔いてないはずですから、私はハルザキヤツシロランだと思っています。

私が間違っていなければ、ハルザキヤツシロランの共生菌は、スギの球果にも繁殖する事になります。そうだとしたら、スギ林にも生える事が考えられますが・・。日本のランハンドブックには、「常緑広葉樹林下に生育」と書かれており、この種子を採取した自生地もそうでした。

尚、同ハンドブックには、アキザキヤツシロランやクロヤツシロランよりも「共生する菌根菌の種がずっと多様である。」とも書かれています。それでも、スギ林や竹林には生えないのでしょうか?

いずれにしろ、ハルザキヤツシロランの実生栽培実験は、動き出しました。マメに、成長を見守りたいと思います。

ラン科オニノヤガラ属ハルザキヤツシロラン(Gastrodia nipponica (Honda) Tuyama)。

ギボウシラン

今日は、天気が良いはずだったのに、萌の朝散歩はレインコート着用でした。

ギボウシラン・・この野生ランがあるらしいとの情報を、昨年教えて頂きました。その時は、花期も終わる頃でしたので、今年出会えるのを楽しみにしていました。そして、時々小雨の降る林内を探し回ると・・。

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「いました!」丁度花が咲いています。

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和名の通り、ギボウシの葉に似ていますね。以前、葉幅のあるコクランの葉を見て、もしやギボウシラン?なんて思った事があります。でも、こうして実際に葉を見ると、その違いに気がつきます。

右は、偽鱗茎(養分を溜めるところ)を撮ってみました。クモキリソウと似ていますね。

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薄暗いので、LEDフラッシュを使って撮りました。暗っぽい写真ばかりで恐縮です。

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この花は、クモキリソウのように、唇弁が裏側に反り返らず平開しています。

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横顔。クモキリソウやジガバチソウのように、背萼片が蕊柱の上に被っていないで、後ろに反り返ったようになっています。

ラン科クモキリソウ属ギボウシラン(Liparis auriculata Blume ex Miq.)。以前は、この学名がクモキリソウにあてられていたそうです。

植物の分布とは不思議なものです。「まさかこんな所に?」と思えるような、意外な場所で希少種と出会う事が多々あります。特定の菌類の助けが無いと発芽出来ない、ラン科植物に関しては尚更です。この場所には、ある程度まとまった数が生えていました。種子が飛散して、更に自生地を広げてほしいと願っています。

ホザキイチヨウラン

ここ数日、雨で草刈りが出来ませんでした。再生畑①へ行ってみると、唖然とするくらい伸びていました。猛暑の中、半日も草刈りをするとヘトヘトになります。まぁ、年寄りは無理をして家族に心配をかけない事ですね

今日は、ホザキイチヨウランを観察してみました。この野生ランは、登山道沿いなどで出会う事が多いです。

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穂状花序(すいじょうかじょ)で、通常一枚葉である事から和名が付けられたそうです。

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周辺を見渡すと、幾株か確認出来ました。無くなっていなくて良かった・・。

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老眼に向かない、とっても小さな花です。花を良く見ると、唇弁が上を向いています。

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子房部に注目!ぞうきんを絞ったような感じです。図鑑には「360度捻じれている」と表現されていました。360度って、捻じれないのと一緒ですね。ラン科植物は変わり者が多いけど、このランも相当なひねくれ者ですね。

右は、以前撮った果実です。この植物との最初の出会いは、果実を実らせた姿でした。

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デジタルズーム併用で、接写拡大してみました。蕊柱が短いのも、この属の特徴だそうです。

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通常一枚葉ですが、二枚葉も時々見かけます。小葉が、もう少し大きいものもありましたが、写真が見つかりません

ラン科ヤチラン属ホザキイチヨウラン(Malaxis monophyllos (L.) Sw.)。

ミスズラン

この小さな野生ランに、4年連続で出会えるなんて、とても幸せな事だと思います。

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全体像が、かなりピンボケしてしまいましたので、以前撮った写真を左に掲載しますです。とても小さな上に、この色彩ですから見付けるのは至難の業です。

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こんな一枚葉をつけます。右は、多分ミスズランだと思いますが・・。
花径が伸びていなければ、キソチドリの苗と区別するのは困難ですね。

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トーテンポールのような花序です。

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一般的に見られるネジバナのように、一つ一つの花が向きを変えて咲きます。

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「アカンベー」をしたような花ですね。花粉塊が変色していますから、花の盛りは過ぎたようです。これで受粉しているのだろうか?

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右は、昨年別の場所で撮った花です。花粉塊が目玉のようでしょ?

この小さな野生ランは、私にとっては最上位の希少種です。探してもなかなか出会えない上に、とても小さな植物なので、翌年再会するのも容易ではありません。

ラン科ミスズラン属ミスズラン(Androcorys pusillus (Ohwi et Fukuy.) Masam.)。

※最近、彼方此方で、ピンクのテープが目につきます。森林管理者が表示杭などの場所を分かり易くするためのものや、遊歩道のルート表示などに使われている場合は良いのですが、希少植物の場所を忘れないためにつけられているようなものが、多々見受けられます。不用意な情報拡散の原因になり、心無い人を誘導する事にもなりかねません。場所を記録するなら、GPSを使用するとか、写真を撮るなど他の方法でやって頂きたいと思います。

ツチアケビ

ツチアケビ・・初めてこの植物を見たのは果実期でした。赤いウインナーソーセージのような果実を、不気味な印象を持って見ました。富士山麓を歩いていると、稀に見かける事はありますが、2~3本程度の自生地では、同じ場所で翌年出会う事は少ないと思います。

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左の場所を初めて見つけた時、2~3本自生していました。今年で3年目になると思いますが、また生えていました。連続して見られた稀な例だと思います。

右は、今迄出会ったツチアケビの中で一番本数の多かった自生地です。写真のような塊が3か所以上ありました。全部で数百本に及ぶと思います。もう二度と、こんな大群落に出会う事は無いと思います。

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花を撮ってみました。ツチアケビはラン科植物です。洋ランのような唇弁を持ち、こうして見ると綺麗な花です。この花は、蕊柱の先端にある花粉塊が落ちていました。

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こちらは唇弁に傷があります。このところの暴風雨で、どの花も傷んでいました。

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左のような果実をつけます。他の野生ランと違い、果肉の中に種を宿す液果です。種子は野鳥(ヒヨドリなど)によって運ばれる事が、研究者によって確認されています。果実の赤い色彩も野鳥の好みだそうです。

右は、上の大群落で姿を現していた根茎です。晩秋に地上部は枯れますが、根茎は生き続けます。ツチアケビは光合成を行わず、ヒラタケなどの菌類から養分をもらって生育している菌従属栄養植物(腐生植物)です。地中の菌類の状態によって、翌年姿を現さず休眠するのかもしれません。

ラン科ツチアケビ属ツチアケビ(Cyrtosia septentrionalis (Rchb.f.) Garay)。

ナガバハエドクソウとハエドクソウ

雨は上がりましたが、蒸し暑い!部屋の中も、じめじめしています。

今日は、ハエドクソウ属の観察です。我が家の近くで見るものは、ハエドクソウの品種であるナガバハエドクソウばかりです。いつか母種のハエドクソウも見てみたいと思っていたら、60Hzエリアで見る事が出来ました。

【ナガバハエドクソウ】

富士市で撮影。

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我が家の近くで見るハエドクソウ属です。このような穂状花序をつけます。蕾は上向きについていますが、横を向いて開花し、果実は下を向きます。面白いですね。

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一輪だけ咲いていた花と葉を撮ってみました。

別の所で撮った花を掲載します。

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花冠は、唇形です。ハエドクソウとの違いは、このように2裂した上唇の両脇に出っ張りが無い事です。

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ナガバハエドクソウの横顔です。

ハエドクソウ科ハエドクソウ属ナガバハエドクソウ(Phryma leptostachya L.  subsp. asiatica (H.Hara) Kitam. f. oblongifolia (Koidz.) Ohwi)。

【ハエドクソウ】

静岡市で撮影。

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藪蚊軍団に襲われながら撮りました。

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ナガバハエドクソウと同じく、上唇が2裂していますが、その両脇に出っ張りがあります。

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上唇の両脇の出っ張り具合は、個体毎にいろいろで、顕著なものとあまり目立たないものがあります。

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これは、顕著な方です。Web図鑑によると、「肩がある」と言うように表現されています。

ハエドクソウ科ハエドクソウ属ハエドクソウ(Phryma leptostachya L.  subsp. asiatica (H.Hara) Kitam.)。

ナガバハエドクソウとハエドクソウは、葉の基部の形や葉裏の細脈などでも区別出来るそうですが、葉の付く位置により違う事と個体差などがあり、私には難しそうです。花で見るのが一番分かり易いと思います。

※普通に見られる植物を勉強中です。名前が間違っていたら教えてください。

浮島ヶ原自然公園(6月下旬)

6月30日に、浮島ヶ原自然公園へ行って来ました。その時見付けたアズマカモメヅルは、少し前に掲載しましたので、それ以外で気になった植物を集めてみました。

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サワトラノオの果実が熟して種子が撒かれる頃、このヌマトラノオの花が咲きます。同時期に、山野ではオカトラノオの花も咲いています。

◇素人考え

サワトラノオの種子を観察してみました。とっても小さな種子・・微細種子でした。微細種子は、好光性のものが多いそうです。花が終わり、葦などが伸びて来たこの環境で、どのくらいの率で発芽するのだろうか?以前、同じような微細種子のタコノアシを、鍋焼きうどんのアルミ鍋に蒔いた事があります。覆い土をしないで、湿らせた種蒔き用土に蒔きました。とても発芽率が良く、鍋いっぱいに可愛い苗が出て来ました。サワトラノオも、同じく好光性種子だとしたら、現在親株が生えているのとは違う環境で発芽させた方が良いのかも?なんて、素人ながらに思いました。

サクラソウ科オカトラノオ属ヌマトラノオ(Lysimachia fortunei Maxim.)。

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木道脇では、白くなったハンゲショウの葉が、季節を感じさせてくれます。

ドクダミ科ハンゲショウ属ハンゲショウ(Saururus chinensis (Lour.) Baill.)。ドクダミの仲間なんですね。知らなかった・・。

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左は、面白い果実を付けるゴキヅルです。

ウリ科ゴキヅル属ゴキヅル(Actinostemma tenerum Griff.)。

右は、午後になって開花するミズオトギリです。午前中だけ咲く花もあれば、午後にならないと咲かない花もあり、いろいろな個性を持った植物があって面白いですね。

オトギリソウ科ミズオトギリ属ミズオトギリ(Triadenum japonicum (Blume) Makino)。

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牛の顔のような葉を持つ、ミゾソバの花も咲き始めていました。小さいけど綺麗な花です。

タデ科イヌタデ属ミゾソバ(Persicaria thunbergii (Siebold et Zucc.) H.Gross)。

右の面白い花は、チゴザサです。こちらも小さな花です。紫色のブラシのような部分が花柱だそうです。イネ科の花は、変わっていますね。

イネ科チゴザサ属チゴザサ(Isachne globosa (Thunb.) Kuntze)。

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シロバナサクラタデの花も、彼方此方で見る事が出来ます。この植物は、雌雄異株(しゆういしゅ)です。

こちらの花は、花柱が花被より長いので、雌花のようです。

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こちらは、蕾と葯がピンクです。田圃や畔では、除去対象植物ですが、こうして見ると綺麗でしょ?花柱が短く、オシベが花被より長いので雄花のようです。

タデ科イニタデ属シロバナサクラタデ(Persicaria japonica (Meisn.) Nakai ex Ohki)。

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園内を一周して最後の橋を渡ると、ヤブガラシが生えていました。ビンボウカズラと言う別名を持っています。我が家の再生休耕畑にも生えていましたので、貧乏神を退散させるために除去しました。

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橙色の部分を接写してみました。「朝開花し、午前中に花弁とオシベが落ちる」とあります。どうやら、この花は、花弁とオシベの落ちた後のようです。橙色の部分を花盤(盤状の花托)と呼ぶそうです。上の写真に、花盤の蜜を吸いにやって来た蟻が写っています。

ブドウ科ヤブガラシ属ヤブガラシ(Cayratia japonica (Thunb.) Gagnep.)。

各地で、大雨の被害が伝えられていますが、富士市でも、昨晩から今朝にかけて驚くほどの雨が降りました。散歩道で見る水無川は、轟音を立てて流れ、近づくのが怖いくらいでした。これ以上被害が大きくならない事を願うばかりです。

渓で出会ったその他の植物

雨天続きで、憂鬱になって来ます。萌も元気がありません。不法投棄監視パトロールの報告書と内職の図面は、メールで提出したし、後は天気の回復を待つのみです。

愛鷹山渓で出会った、「その他の」気になった植物を集めてみました。

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「あれっ、この葉・・オオカモメヅル?」

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花を接写してみました。花冠の表面に綿毛があり、副花冠(小豆色の部分)が大きくて目立ちます。今迄気にして見てこなかったので、今回まで気付きませんでした

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こちらは、オクモミジバハグマでしょうか?この断崖には、かなり生えていました。

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蕾を撮ってみました。虫や野生動物に食べられないで、無事花を咲かせてほしいものです。

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渓だけでなく、この周辺の林道脇で良く見かけるヤエムグラ属です。「輪生する葉は、一対ずつやや大きさが異なる」とあります。ヤマムグラだと思います。

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とっても小さな花なので、私の腕ではこれがやっとです。「花冠は4裂し、外側に刺毛がある」・・ヤマムグラの特徴の一つです。ヤエムグラ属は、いろいろあって紛らわしい植物です。

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こちらも小さな花です。ヤマトウバナだと思いますが、葉の鋸歯がWeb写真に比べて丸みを帯びているように感じます。

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こちらは、ナツノタムラソウでしょうか?

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薄暗い渓谷で、濃い紫色の花が目を惹きました。ハルノタムラソウ、ナツノタムラソウ、アキノタムラソウは、葉とその付き方で区別出来るそうです。

そして、右が花を確認したかった野生ランです。「しまった、また遅かったか!」

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葉の形・幅などから、オノエランではないかと思いつつ、数年の歳月が経ちました。この渓で、ウチョウランの咲く時期に既に花が終っている事、花茎が直立している事などから、やはりオノエランだと思います。

今迄、イワシャジンやシラヒゲソウの咲く季節にばかり訪問していたので、いろいろな植物の花を見逃していました。これからは、季節を変えて探索しようと思っています。ただ、富士山を歩く方がずっと楽です。

植物の名前が、間違っていたら教えてください。

※本日、やっと700,000アクセスを越えました。まだまだ先は長いけど、山歩きが続けられるなら1,000,000まで頑張ろうかな・・。でも、現契約の容量が足りるだろうか?

ヒトツバショウマ・イワユキノシタ・フジアカショウマ?

今日は、お盆の棚経でした。我が地域では8月盆ですが、方丈さんのご都合もあって7月にお願いしました。何時になく、仏壇周りが綺麗になって、父親やご先祖様はさぞ驚かれた事でしょう

愛鷹山渓植物観察の続きです。

【ヒトツバショウマ】

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岸壁には、イワユキノシタに紛れてヒトツバショウマが生えていました。右は、乗り越えようとした大岩の上で見付けました。個体毎見比べると、葉の形に少しずつ違いがあります。

この地より標高の低い場所で見付けたヒトツバショウマは、少し前に花盛りでしたが、ここではまだ蕾でした。個体数からすると、この辺りが本来の自生地ではないかと思います。

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蕾です。花径に疎らな腺毛が見えます。

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以前掲載した花の写真です。花径や花柄に毛が生えています。

ユキノシタ科チダケサシ属ヒトツバショウマ(Astilbe simplicifolia Makino)。

【イワユキノシタ】

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この渓では、イワタバコと共に岸壁を覆いつくすほど群生しています。こちらはもう花も終わり、果実が確認出来ました。

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果実の接写。

ついでに・・。

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別の渓で撮ったイワユキノシタの花です。開花時期は違いますが、遠目に見ると花序のサイズなどヒトツバショウマの花と似ています。

ユキノシタ科イワユキノシタ属イワユキノシタ(Tanakaea radicans Franch. et Sav.)。

【フジアカショウマ?】

チダケサシ属(Astilbe)・・この手の植物も、今まであまり目を向けて来ませんでした。

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葉に光沢があり、茎や花序軸、葉柄などが赤い、花序が分岐していない上に短い、花がやや赤みを帯びる・・などの事から、フジアカショウマではないかと思っているのですが・・。

アカショウマの名の由来は、茎が赤い事ではなく、地下茎の根皮の色が赤い事で名付けられたそうです。

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花を接写してみました。

富士市植物目録には、チダケサシ属として、チダケサシ、ヒトツバショウマ、アカショウマ、ハナチダケサシ、フジアカショウマが掲載されています。県西部や中部にあるトリアシショウマは、富士市ではまだ見つかっていないのかな?

この植物は、フジアカショウマで良いのでしょうか?ご存知の方、教えてください。

今日は、PC作業をしているので、気分転換にブログ記事を作成しました。早めのアップになります。

ケイワタバコ

愛鷹山の渓谷・・愛鷹山渓と呼んでいます。水の流れるところもあれば、水無川もあります。

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巨岩を乗り越えての遡行は、元渓流釣り師でも楽ではありません。この日は、バランスをとるための相棒、武道具の杖(じょう)君を忘れてしまいました

右手の岩肌を覆いつくしているのは、イワタバコ属の葉です。

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まだ蕾の所が多かったのですが・・。

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咲き始めている岸壁もありました。ちょっと高い・・。

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爪先立ちして、上右の花を接写しました。ケイワタバコは、「花茎や萼、葉の裏面脈上に軟毛が生える」とあります。

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渓谷が良く似合う花だと思います。

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こちらは、爪先立ちしないでも撮れる場所に咲いていました。

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綺麗でしょ?

ケイワタバコの花期は6~7月、母種のイワタバコの花期は7~8月だそうです。この日見た花の萼や花柄には、毛が生えていましたので、タイトルをケイワタバコとしました。

次回探索で、母種のイワタバコの花が見られたら、また掲載したいと思います。ところで、花期がずれるそうですが、あわてんぼうとのんびり屋さんで交雑する事は無いのだろうか?Web図鑑には、花柄や萼、葉裏の脈上の毛以外にも同定ポイントが書かれていました。品種登録した論文には、その詳細が記載されているのかも?

イワタバコ科イワタバコ属ケイワタバコ(Conandron ramondioides Siebold et Zucc. var. pilosus Makino)。

ハコネラン

今日は、ハコネランの記事です。

【愛鷹山渓】

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別の野生ランの花を(種別)確認に行ったのですが、この巨岩の隅にハコネランが咲いていました。左側先端のシダが生えている辺りです。私にとっては、このエリアでは初めての出会いです。

中と右は、コンデジズームで・・。とても小さな花なので、上手く撮れません。何とかして、接写出来ないだろうか?

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思い切って、巨岩によじ登りました。スズタケに摑まりながら、片手撮影です。怖い・・。

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少し下がった場所に咲いているので、唇弁が撮れない・・。

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シダの葉を縫って伸びているので、折れないようにそっと外しました。

更に腕を伸ばすと、何とか唇弁の鋸歯が確認出来ます。唇弁の両脇に鋸歯があるのは、ハコネランの特徴です。

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カメラの向きを変えて撮ってみました。左の写真で分かるように、花茎の短いものを含めて、3株咲いていました。でも、やっぱり怖い・・。

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同じような写真ばかりで恐縮ですが、デジタルズーム併用で撮ってみました。唇弁の先端が傷み始めた花もあります。

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渓流を背景に・・。

【富士山】

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この日は時間が無く、一株だけ見付けて帰路につきました。

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上のハコネランの葉です。一般的に、このような形の葉が見られますが、もっと細長く葉柄の長いものもあります。上の愛鷹山渓のハコネランは、手が届かず撮れませんでしたが、後者でした。

ラン科コイチヨウラン属ハコネラン(Ephippianthus sawadanus (F.Maek.) Ohwi ex Masam. et Satomi)。

富士山で撮影されたハコネランは、その大半が同じ場所で撮られているように思います。この野生ランは休眠性があるのか、一株ずつ点在しているような場所では、翌年見られない場合が多いです。今回、愛鷹山渓で見つけられた事は、私にとって富士山よりも更に嬉しい出会いでした。

※二段目の写真が、PCだと横並びで見られたのに、スマホだと縦並びになっていました。この辺りの事について、詳しい説明があると助かるのですが・・。

トサノクロムヨウラン(7月上旬)

義母の家に行ったついでに、気になっていた植物の様子を見て来ました。そして、藪蚊軍団の襲撃に遭いました

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左と中が、トサノクロムヨウランの昨年のドライフラワーと、新たに伸びて来た花茎です。そして右は、丈から見てエンシュウムヨウランかウスキムヨウランの今年の果実だと思います。

果実(鞘)の付き方でも区別出来ると聞きました。トサノクロムヨウランは、右のようにすべてが上を向くのではなく、左右に開くそうです。その確認は、今年の花が終ってから、もう一度・・。

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新しい花茎が、かなり伸びていました。

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こちらは、更に伸びていました。

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右下の蕾は下を向いていましたから、開花が近いと思われます。

以前、この地で出会った方に伺ったら、昨年の開花は7月末頃で、今年は早いから7月中旬ではないかとの事でした。もしかしたら、もう少し早いかもしれない・・。

記事のタイトルを見て、名前が間違っていると思われたかもしれません。私は、この個体の花をまだ直接見た事はありませんが、昨年撮った写真を見させて頂きました。薄紫の唇弁を持ったとても綺麗な花でした。

花が開くという事は、クロムヨウランではなく、トサノクロムヨウランだそうです。この野生ランに出会うかなり前から、いろいろ参考にさせて頂いている高知の先輩のブログ記事に「クロムヨウランは花が咲かない」と幾度か掲載されていました。

そして、今年の初旬、下記のような論文が発表されました。

The taxonomic identity of three varieties of Lecanorchis nigricans (Vanilleae, Vanilloideae,
Orchidaceae) in Japan

数十年間も別の花を勘違い 本物の「クロムヨウラン」は花が咲かない

ラン科ムヨウラン属トサノクロムヨウラン(Lecanorchis nigricans var. patipetala)。

もしかしたら、静岡県には、花の咲かない「本物のクロムヨウラン」は無いのかもしれません。

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