2024年11月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
無料ブログはココログ

« サカネランとアオフタバラン | トップページ | 観察会(愛鷹ツツジ群生地) »

2018年6月 1日 (金)

ギンランとササバギンランの仲間

ギンランの距なんて、一昨年頃まではあまり気にして見る事はありませんでした。ギンランとササバギンランしか見た事が無かったからです。このところ、気になる出会いが続いたのでまとめてみました。

◇静岡県◇

【距のあるササバギンラン】

Ap6010911 Ap6010912

誰かのように少し捻くれていますが、一般的に見られるササバギンランです。

Ap6010914

「距は短く突き出る」・・確かに短い距が確認出来ます。

【距の無い斑入りササバギンラン】

Ap6010899 Ap6010901

初めて、斑入りのササバギンランに出会いました。あまり目立たない斑ですが・・。一つだけ残った花を見ると、距が無い!

Ap6010910 Ap6010907 Ap6010908

もう出会えないかもしれないので、同じような写真を何枚か撮りました。

◇山梨県◇

【距のあるササバギンラン】

Ap5300755 Ap5300757

私が探索した範囲では、山梨県はササバギンランが豊富だと思います。

Ap5300758

「距は短く突き出る」

【距のあるギンラン】

Ap5300775 Ap5300762

「距は長く突き出る」・・花の大きさに比べれば長いかな?静岡県で見たものの方が長く感じます。

【距の無いギンラン】

Ap5300779 Ap5300780

前回探索で見付けました。あれから10日程経ちましたので殆どの花は散り、子房が膨らみ始めていました。

距の無いギンランは、ヤビツギンラン(Cephalanthera erecta (Thunb.) Blume var. oblanceolata N.Pearce & P.J.Cribb)という変種名がつけられているそうですが、ヤビツギンランは花が六弁花だそうです(距の無い花は六弁花なのだろうか?)この個体の花の形は未確認です。またこの場所では、距の無い個体と距のある個体が混在して生えていました。

まず頭に浮かんだのは、距が極めて短い(無いように見える)クゲヌマランですが、標高1,000mを超す場所には無いだろうと思い除外・・ところが、最近では1,500mを超すところでも確認されているそうです。先入観を持って、ものを判断してはいけませんね。

同じように、唇弁が花弁化した六弁花のキンランもあるそうで、こちらはツクバキンラン(Cephalanthera falcata f. conformis )という品種名がつけられています。同じような変異なのに片や変種(varietas)、片や品種(forma)・・素人ながらに疑問符?です。

Ylistで検索すると、まだ記載されておりませんでした。

距の有無よりも、斑入りのササバギンランて珍しくありませんか?私は初めて見ました。キンランの斑入りは、以前出会った事があり、諸先輩のWebページにも掲載されています。

Ak337 Ak312

こちらが、数年前に富士市で撮影した斑入りのキンランです。アルビノに近いような綺麗な個体でした。残念ながら、翌年は姿を現しませんでした。

◇追記

唇弁が花弁(花被片)化したユウシュンランをオンタケユウシュンラン(Cephalanthera subaphylla Miyabe et Kudo f.conformis Hiros. Hayak.)と呼ぶそうです。キンラン属は、どれもこういう形態変異があるようですね。

« サカネランとアオフタバラン | トップページ | 観察会(愛鷹ツツジ群生地) »

植物観察」カテゴリの記事

野生蘭」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ギンランとササバギンランの仲間:

« サカネランとアオフタバラン | トップページ | 観察会(愛鷹ツツジ群生地) »