ヒトツボクロ
ヒトツボクロ・・まだ山野を歩き始めたばかりの頃、この一枚葉を見て別の植物を思い浮かべました。そして初めて花を見たのは、急勾配の登山道脇でした。当初予想した植物とは、似ても似つかない地味な花でした。
ヒノキやスギの針葉樹林で見かけるこの一枚葉は、比較的点在して生えています。写真は通常見られる細めの葉ですが、もっと葉幅が広く縁が波打っている葉もあります。
この場所には、未開花株が多く見受けられました。将来が期待出来ます。
わが故郷では、もう子房が膨らみ始めていました。遅かったか・・。スギの葉や球果と比べて、この花が如何に小さいかお分かりだと思います。私には、とても撮り難い植物です。
こちらの個体は、二枚葉?なんて思って良く見ると、ツルリンドウが絡みついていました。通常、一枚葉のサイハイランやコハクランにも稀に二枚葉がありますから、ヒトツボクロにもあるかもしれません。希少植物を追い求めるだけでなく、形態変異を探すのも楽しいものです。
子房の膨らんだ(受粉した)ものが多かったので、また子孫を増やしてくれると思います。
上の方には、まだ少しだけ子房の膨れていない花が残っていました。
とっても小さな花なので、老眼ではモニターを見ても何処にピントが合っているのか良く分かりません。
光学4倍とデジタルズーム併用で・・。
ラン科ヒトツボクロ属ヒトツボクロ(Tipularia japonica Matsum.)。距の無い花をつける個体をヒトツボクロモドキ(Tipularia japonica Matsum. var. harae F.Maek.)と呼ぶそうです。最近、キンラン属の距なども気にするようになりました。老眼で近視なので確認が大変です。
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