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2018年6月

アズマカモメヅル

久々の浮島ヶ原自然公園の記事です。我が家の周りは、霧に覆われていましたが、下界は良い天気でした。それに、とても蒸し暑かった!

少し前の記事で、カモメヅルの仲間を掲載しました。その中の、コバノカモメヅルの花色違い品種であるアズマカモメヅルを見付けましたので掲載します。

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蔓や蕾に赤紫の色素がありません。

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蕾の状態でも、違いが分かります。

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ちょうど見頃でした。木道沿いにあって良かった・・。地上部が枯れる頃まで、葦と一緒に刈り取られないでいてほしいものです。

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緑の背景で、緑の花は撮り難い・・。

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アリが蜜を吸いにやって来ていました。シロバナサクラタデやミゾソバも咲き始め、働きアリは忙しい季節です。

ついでに・・。

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母種のコバノカモメヅル(Vincetoxicum sublanceolatum (Miq.) Maxim.  var. sublanceolatum)です。

ところで、コバノカモメヅルの白花品種(forma)をアズマカモメヅルと呼び、変種(varietas)のシロバナカモメヅルもあると書かれていました。どう違うのだろう?

調べて見ると・・。

「シロバナカモメヅルは、葉が長さ6~12㎝の三角状狭卵形~三角状披針形、先が尾状に尖る。花は黄白色、直径12~20㎜と大きい。」とあります。Web写真を見ると、葉幅が広くまた葉も花もコバノカモメヅルやアズマカモメヅルより大きいようです。私はまだ見た事がありません。

キョウチクトウ科カモメヅル属アズマカモメヅル(Vincetoxicum sublanceolatum (Miq.) Maxim.  var. sublanceolatum f. albiflorum (Franch. et Sav.) H.Ohashi)。

シオデ

このところ、雨降りや霧の立ち込める日が続いています。屋外作業が進みません

今日も、今まであまり目を向けてこなかった植物の観察です。

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家の周りで、彼方此方の木に絡みついています。

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蕾と蔓の先端部の様子。葉の基部にある巻きヒゲは、托葉の変化したものだそうです。

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咲いている花序もありました。この雪洞のような花序を、散形花序と呼ぶそうです。中には、右のように半球のものもあります。

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白い葯がアクセントになって、綺麗でしょ?

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花をズーム・・あれっ、子房が無い!今迄、両性花だと思っていたのですが、これは雄花(単性花)のようです。全て同じ花でしたから、雌雄異株という事になります。

別のところを探すと・・。

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雌株が、ありました!子房が確認出来ますから雌花ですね。

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図鑑を見ると、シオデと良く似たタチシオデという植物があるそうです。同定ポイントの一つに、シオデは「茎に浅い稜がある」と書かれていました。この植物には稜があります。

また、シオデの場合「雄花・雌花とも花被片が反り返る」とあります。雌雄とも反り返っている事から、これはシオデであると思います。

サルトリイバラ科サルトリイバラ属シオデ(Smilax riparia A.DC.)。

※今夜は、会合があって下界へ下りますので、早めのアップです。

カキラン

先日、数年ぶりにカキランを見て来ました。

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終盤を迎えた花もありますが、彼方此方で見る事が出来ました。受粉率が良いようで、子房の膨らみ始めたものが沢山ありました。

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今にも雨の降りそうな空模様でしたので、フラッシュ撮影です。

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個体毎に花数にかなり違いがあります。発芽後の経過年数の違いか、それとも栄養分の違いだろうか?左右で、子房部の色や茎の色も違いますね。

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今回は時間の関係もあって、探せませんでしたが、萼片や側花弁が鮮黄色の個体もあります。また、唇弁の模様や色にも変異があります。

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少し下から撮ってみました。其々、蕊柱と唇弁の隆起にピントを合わせたつもりです。

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横顔。

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帰り道で出会った花です。無事に再会出来る事をを願って草原を後にしました。

ラン科カキラン属カキラン(Epipactis thunbergii A.Gray)。

どうしてカキランの名が付いたのか疑問でしたが、花が柿の色に似ているからだそうです。名前の付け方にも疑問・・標高1,000m~亜高山帯まで分布するエゾスズラン(アオスズラン)と同属です。

今日は、天気が良くなかったので、LAN-DISKへの写真の移動と、不法投棄パトの報告書作成、植物目録の備考欄の記入などをして過ごしました。

カモメヅルの仲間

オオカモメヅルの様子を見て来ました。こういう植物にあまり目を向けてこなかったので、似た植物も集めてみました。

【オオカモメヅル】

Ap6250445

標高1,300m辺りでしょうか?やっと咲き始めたところです。

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直ぐ近くで、色違いの花も見る事が出来ました。花冠の表面に綿毛がある事と副花冠(アズキ色の部分)が大きくて目立つ事が同定のポイントだそうです。

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蕾と葉の様子です。オオカモメヅル・・どこが大きいのかと思ったら、「葉が大きい」とありました。この近くには、キョウチクトウ科カモメヅル属のイケマが生えており、大きいという印象は持てませんでした。

キョウチクトウ科オオカモメヅル属オオカモメヅル(Tylophora aristolochioides Miq.)。

【コカモメヅル】

Aap8212171 Ap8212176

標高300m辺り・・再生休耕畑②に生えていました。刈り取らずに保護しています。「花冠の表面に綿毛があり、裂片の先が尖り、副花冠にも毛がある」とあります。

Ap8212178

副花冠の毛は、この写真では良く分かりませんね。次回はもっとズームして撮ります。

キョウチクトウ科オオカモメヅル属コカモメヅル(Tylophora floribunda Miq.)。

【コバノカモメヅル】

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標高1m・・浮島ヶ原自然公園で撮りました。

Aucp8272066 Ucp8272214

個体毎に花色に違いがあります。花が緑白色の品種をアズマカモメヅルと呼ぶそうです。「花冠は無毛で、裂片が長くて、花が大きい」とあります。

コカモメヅルとコバノカモメヅルなんて紛らわしいですね。コイチヤクソウとコバノイチヤクソウを思い浮かべました。こちらは、スズサイコと同じカモメヅル属に分類されます。

キョウチクトウ科カモメヅル属コバノカモメヅル(Vincetoxicum sublanceolatum (Miq.) Maxim.  var. sublanceolatum)。

旧ガガイモ科は、APG分類体系でキョウチクトウ科に含められました。植物の名前が間違っていたら教えてください。

幽霊が咲いた!

不明な植物が咲きました!

【6月16日】

Aap6160271 Aap6160286

数日前に、ヤツシロランの仲間だと思い、ブログ記事に不明な植物としてアップしました。

【6月20日】

Ap6200389 Ap6200394

蕾が膨らんで来ました。

【6月23日】

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蕾の一つが、立ち上がって来ました。開花するまで持つだろうか・・不安です。

【6月25日】

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ヤツシロランの実生栽培容器の蓋に頭が当たり、茎が曲がってしまいました。実験容器の蓋を外し、蓋付きのプラ衣装ケースに入れ少し明るい場所に置きました。

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夕方確認すると、茎が真っすぐに修正されて来ました。こちらが唇弁~側萼片側のようです。白っぽい・・。

【6月26日】

昼過ぎに覗くと・・。

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「あっ、咲いている!白い花だ!」・・これはもしかしてユウレイラン?

Ap6260588 Ap6260550

Web図鑑を見ると、ユウレイランは、常緑広葉樹林下に生えると書かれています。でも、実験容器は竹林の部材です(後記参照)。

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唇弁の隆起が黄色いのもユウレイランの特徴です。私はユウレイランだと思ったのですが、似たものにヒメヤツシロランという植物もあるそうです。ヒメヤツシロランの別名がユウレイランと書かれたWeb図鑑もありますが、Ylist及び日本維管束植物目録では別種とされています。さて、これはどちらでしょう?ユウレイランは、唇弁の先端が2裂するとの解説を見付けました。とすると、この花は2裂していないのでヒメヤツシロラン?

ラン科ヒメヤツシロラン属ユウレイラン(Didymoplexis pallens Griff.)。ラン科ヒメヤツシロラン属ヒメヤツシロラン(Didymoplexis micradenia (Rchb.f.) Hemsl.)。

◇この実験容器には、2016年8月下旬、送っていただいた一握り程の自生地の土を入れました。ヤツシロラン類・・特にアキザキヤツシロランの実生床の一つとして、他地域の菌糸を増やしてみようと思ったのです。

竹林の土と思っていたので、赤玉土を敷いた上に、近くに生える竹林の部材を集め、煮沸して敷き詰めました。別に準備したアキザキヤツシロランの自生地の部材のように、白く目立った菌糸はあまり確認出来ませんでしたが、時々姿を現したり消えたりしていました。
地域の自生地の部材で発芽~開花実験が成功したら、アキザキの種子を蒔いてみようと思い、捨てずにいました。

そして、アキザキの実生~開花実験に成功し、静岡県に生えるヤツシロラン類の最難関、ハルザキヤツシロランの実生実験開始と共に、アキザキの種蒔きをしようとして、この植物を発見したのです。

土の中に潜んでいたプロトコーム或いは小さな塊茎が、約二年の間に中の菌糸から養分をもらい開花に至ったようです。アキザキの種蒔きは中止して、しばらく様子見です。

◇ヤツシロラン類もそうですが、光合成をせずキノコを消化して生きる野生ランは、通常の方法では栽培出来ません。持ち帰っても育ちませんので、採取は止めましょう!私は、師匠からヤツシロラン類の実生栽培実験の手ほどきをしていただき、上記のような理由で,、偶然この植物の姿を見る事が出来ました。この記事のアップを迷いましたが、ご理解いただけるものと思い、敢えて掲載する事にしました。

※コメントを頂き、ヒメヤツシロランを追記しました。Didymoplexis(ディディモプレクシス)をユウレイラン属とされたWeb図鑑もありますが、大場先生の植物分類表、米倉先生の維管束植物分類表に従い、ヒメヤツシロラン属としました。

ジガバチソウ

ジガバチソウは、「地生または着生」となっていますが、樹上に着生しているものはあまり見かけません。昨年、ミズナラの樹上に着生しているジガバチソウを初めて見ました。

そして、今年も・・。

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この辺りで、樹上に着生しているクモキリソウ属としては、フガクスズムシソウを良く見かけます。

「あれっ、フガクじゃない!」・・工夫して花を接写してみると、ジガバチソウでした。「クモイジガバチかもしれない!」と淡い期待を持ったのですが、残念・・。

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こちらは地生のジガバチソウです。クモキリソウに比べると、それほど出会えない野生ランですが、この日は何ヶ所かで見る事が出来ました。

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こちらは無班の個体で、アオジガバチソウと呼ぶそうです。別の場所に生えていた無班の個体は、今年は姿が見えませんでした。

クモキリソウ属は、花色などの変異が多い野生ランです。

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赤紫色の濃いタイプ。

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緑地に赤紫色の斑紋があるタイプ。フラダンスでも踊っているように見えませんか?

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斑紋もいろいろです。腕が見えないと思ったら、後方に伸びていました。

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赤紫色の濃いタイプも、横顔を撮ってみました。横から見ると、橇(そり)に乗っている人のようです。

人は蕊柱、その頭の上に伸びている屋根が背萼片、正面から見て人の腕のような部分が側花弁、ひざ掛けまたはエプロンが唇弁、下に伸びている二本の足が側萼片です。

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花の時期は盛りを過ぎ、子房の膨らみ始めたものもありました。無事に種子を飛ばしてもっと増えてくれ!

クモキリソウ属を観察していて、翌年姿を消している事が幾度かありました。悪い小父さんに連れ去られたのかと思ったら、どうもそればかりでは無いような気がします。悪い小父さんなら、根こそぎ持って行くと思いますが、花付きの良い開花株が残っていたりします。病気や急激な温度変化などにより、バルブが傷み易いのかも知れません。

ラン科クモキリソウ属ジガバチソウ(Liparis krameri Franch. et Sav.)。花が赤紫色の基本種をクロジガバチソウと呼び、花が緑色の個体をアオジガバチソウ(Liparis krameri Franch. et Sav.  f. viridis Makino)という品種名で呼ぶそうです。個体数のある場所では、アオジガバチも幾度か見かけました。

亜高山帯の植物

先日、亜高山帯の様子を見に行って来ました。今にも雨が降りそうな天気でしたので、暗っぽい写真ばかりですが・・。

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砂礫地に生えるのは、ミヤマオトコヨモギとフジハタザオです。ミヤマオトコヨモギはまだ蕾でしたが、フジハタザオは細長い果実を付けたものもありました。

Fa_1

雨露を纏ったフジハタザオの花です。

Fat_2 Fa_6 Fa_5

左はアオスズラン(エゾスズラン)です。下界で見る個体に比べて、全体的に太く頑固に感じます。私には種類が違うようにも見えますが、同じと判断されているそうです。

中は、ハクサンシャクナゲで、右はコメツガです。雨に濡れた針葉樹林は、とても良い香りがします。

林床には・・。

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コフタバランが生えていました。コフタバランやミヤマフタバランは、緑色の個体と、褐色を帯びた個体があります。

Fa_22 Fa0

唇弁の先端が2裂していて足のようです。小さな腕もあるし、人形のように見えませんか?

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中には、まだ花茎の伸びていない蕾もありました。どうしたのでしょう?

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こちらはキソチドリです。開花は、もう少し先のようです。

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下界では、大理石のような果実を付けたマイヅルソウも、この辺りではまだ蕾が残っていました。

深山の植物達も、賑やかになって来たようです。

スズサイコ

スズサイコとは、久々の出会いです。

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草原の中では、見逃してしまいそうな植物です。閉じている姿が「鈴」に似ている事から、和名にスズが付けられたそうです。

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開いている花がありました!

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「花は早朝に咲き、日が当たると閉じる」とあります。早朝ではありませんでしたが、曇り空だったので開いた状態で見る事が出来たようです。

日が当たると開く花が多い中で、当たると閉じるのはどうしてだろう?

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Web写真を見ると、褐色の色素の無い緑色の花が見受けられますが、この場所ではご覧のように褐色系の花ばかりでした。

勾玉のように見えるのは、副花冠です。エイリアンの口みたい・・。

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葉は主脈を中心に折れている上にとても細いので、イネ科の植物のように見えます。

キョウチクトウ科カモメヅル属スズサイコ(Vincetoxicum pycnostelma Kitag.)。旧体系では、ガガイモ科に分類されています。

環境省RDB、静岡県共に準絶滅危惧(NT)に指定されています。富士市植物目録にも掲載されていますが、私は富士市エリアではまだ出会った事がありません。

オニク

そろそろ、オニクが姿を現す頃だろうと思い、様子見に行って来ました。 

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ミヤマハンノキの下を覗くと・・。

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昨年のドライフラワーが残っていました。私が知る自生地は、何処もドライフラワーが最初の出会いでした。

その周辺を注意深く探すと・・。

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いました!まだ頭を覗かせたばかりです。

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こちらは、もう少し伸びていました。個体毎に、出現にかなり時間差があるようです。ドライフラワーの数からすると、まだこれから出現してくると思われます。あまりうろついて、うっかり踏みつけてしまうといけないので、この日は早々に引き上げました。

オニクは、ミヤマハンノキなどの根に寄生する植物で、地上に出現して花を咲かせると枯れてしまいます(一稔性/一回結実性)。

ハマウツボ科オニク属オニク(Boschniakia rossica (Cham. et Schltdl.) B.Fedtsch.)。

この植物に関して、素人ながらに知りたい事が幾つかあります。

①主に、種子を地中に運ぶのがアリだとしたら、スミレの種子のように種沈が付属しているのでしょうか?タイミングが合えば、観察したいと思っていますが・・。

②周辺にも、ミヤマハンノキが自生しているのに、限られた木の下にしか生えていないのはどうしてでしょうか?出現する個体は複数なのに、同じ木の下でばかり見かけます。アリが巣を作る木だけなのか、また発芽に特殊な条件があるのでしょうか?

③種子発芽してから、出現までにどのくらいの歳月が必要なのでしょうか?一年なのか、それとも数年かかるのかを知りたいです。

④基準標本(タイプ標本)はシベリアだそうです。ハンノキの仲間は、下界にも生えるのに、どうして寒冷地にだけ自生するのでしょうか?

ご存知の方教えてください。

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種沈は、アリの好む物質を含んでいて、アリは種子を巣に運んで、種沈だけ食べ、種子は食べないそうです。種子を運ぶ謝礼のようなものですね。上の写真は、スミレの種子で、白い部分が種沈です。

趣味の果樹畑(6月中旬)

10日ほど前になりますが、数ヶ月ぶりに趣味の果樹・野菜畑を覗いて来ました。再生畑①で野菜栽培を始めたため、こちらは放置状態でしたので、予想通り草ぼうぼうでした。

そんな中でも、果樹は花を咲かせ実をつけていました。

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別の場所に植えたクリの花はとうに落ちてしまいましたが、こちらではまだ咲いていました。品種による違いなのか、かなり開きがあります。

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クリは、雌雄異花ですが全ての穂状花序(すいじょうかじょ)に雌花が付くわけではありません。左は雄花だけの花序、右は付け根に雌花を付ける花序です。雄花の密度が違いますね。

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こちらが雌花です。栗の赤ちゃんです。

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ナシとリンゴも生っていました。ナシは、自家受粉を嫌うという事で、今迄殆どならなかったのですが、別の木に花が咲くようになって、受粉率が上がったようです。本当は、人工授粉しなければならないのですが・・。

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柑橘類も小さな果実が生っていました。左は夏ミカンの仲間、右はスダチかカボスだだったと思います。

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ブルーベリーとスグリです。スグリは、富士山の樹上に生えるヤシャビシャクの仲間です。甘酸っぱい味がします。

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ザクロも、沢山の花を付けていました。

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蕾から開花まで撮ってみました。今年は幾つ実が生るだろうか?

◇植物目録に関して

植物目録の学名などの見直しは、種子植物に次いでシダ植物もほぼ終わりました。富士市で確認されているシダ植物は、手元にある資料では現在228種類になります。

実は、あるWebシダ植物図鑑を参照に、学名と科・属名の見直しを一通り終えていました。ところが、Ylistや日本維管束植物目録で再確認すると、標準学名だけでなく、科・属名に関しても、かなりの違いがあったのです。そこで、Ylistを参照して全て見直す事にしました。一度終えたものをもう一度やるというのは、辛い作業です。

シダ植物は、交雑種も多く、資料に記載された和名がYlistや日本維管束植物目録に掲載されていないものもあります

科・属名の見直しが終わりましたので、この先は、科名による検索表や同定のポイント、主要図鑑の掲載ページなどを追記していく予定です。まだまだ先は長い・・。

ヒトツバショウマ

お気に入りの渓にこの植物が生えている事は、幼い頃から知っていました。でも、ブログに花を掲載したのは初めてかもしれません。この季節に行く事が殆ど無かったからです。

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花期が少しずれますが、同じくこの渓に咲くイワユキノシタの花にも似ています。

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花火を思わせる様な花で綺麗でしょ?比較的上流部が好みのようで、下流部ではあまり見かけません。

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薄紫の葯が、アクセントになっていますね。

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左は開花から時間の経った花です。開花間もない頃は、葯がピンクです。オシベは10個、ヘラのように見えるのが花弁で、その後ろに幅広の萼片が見えています。

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葉を撮ってみました。「ヒトツバ?」・・同じ株から何枚か出ているように見えます。図鑑によると、ヒトツバの名は、花茎に一枚の葉がある事から付けられたそうです。チャボショウマとかの方が良かったのでは?

ユキノシタ科チダケサシ属ヒトツバショウマ(Astilbe simplicifolia Makino)。

ついでに・・。

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父親が栽培していたアスチルベにも、花が咲いています。同じくチダケサシ属ですが、こちらは園芸品種だと思います。山野に咲くチダケサシの仲間です。

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残された植物で、枯れてしまったものも沢山ありますが、この植物はとても丈夫で毎年綺麗な花を咲かせてくれます。

今日は一日雨・・こういう日は、萌の朝夕の散歩が大変です。小雨の時を狙い、レインコートを着せて行って来ました。雨の日は休みたい!

ヒメムヨウラン

今日は、雨予報だったけど比較的良い天気でした。タマネギの仮干しに丁度良かった・・。

梅雨時になると、亜高山帯の針葉樹林にヒメムヨウランが姿を現します。

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コケの中などに生え、とても小さな花を咲かせます。右は昨年の果実のドライフラワーです。比較的結実率は良いように思います。

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花を接写してみました。ヒメムヨウランは、唇弁が上に付いています。変わり者ですね。

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軸(茎)色や花色も様々です。

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横顔。花は横向きで咲きますが、受粉後子房の膨らみと共に上を向きます。

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変なものが見えたと思ったら、枯葉を破って伸びていました。かわすよりも突き抜ける方を選ぶなんて、気の強い奴だ!

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こちらは色の濃いタイプです。

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接写。あっ、花粉塊が無かった・・。

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花粉塊の付いたものを撮ってみました。

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6年前、こんな個体に出会いました。毎年探しているのですが、あれ以来出会った事がありません。Webには、全体が白い個体もアップされています。こういう変異を探し歩くのも楽しいものです。

ラン科サカネラン属ヒメムヨウラン(Neottia acuminata Schltr.)。ムヨウランの名前が付きますが、ムヨウランはムヨウラン属(Lecanorchis)に分類されています。紛らわしいですね。

ホテイアツモリソウ

今日は雨、予報より早くから降り始めました。萌は、昨日騒ぎすぎて疲れたのか、朝から小屋の中で寝ています。

ホテイアツモリソウ・・富士市では見る事の出来ない植物です。昨年は、開花が遅れ見逃してしまいましたので、二年ぶりの再会です。似たような写真ばかりですが、何枚も撮ってみました。

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保護柵に守られていますが、観察路から誰でも見る事が出来るようになっています。

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普通のアツモリソウに比べて、唇弁が横に広がっていて、花も大きく、花色の濃いのも特徴です。

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アツモリソウよりも葉幅が広く、バイケイソウの葉に似ています。このように丈の高い個体もあれば、短い個体もあるようです。

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キバナノアツモリソウやパフィオペディラムに比べて、唇弁が横に広がっているのはどうしてだろう?

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横顔ばかり・・。

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一人佇む姿も良いですが、並んで微笑む姿もまた良いものです。

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こちらは、別の場所で撮りました。

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この花・・かなり黒みがかっています。見比べると、唇弁や萼片、花弁などの色も様々です。

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以前見た時、この場所には子株が沢山あったのに、今年はあまり見当たりません。誰かに持ち去られたのか、それとも何処かに移植したのだろうか?

ラン科アツモリソウ属ホテイアツモリソウ(Cypripedium macranthos Sw.  var. macranthos)。

◇富士市植物目録は、現在学名の見直しなどを行っています。旧分類体系(新エングラー体系やクロンキスト体系)からAPG分類体系に移行され、科・属名などが変更になったものもあります。種子植物の見直しがほぼ終了し、シダ植物に入りました。根気のいる作業です。

ヨウラクラン

我が家の周りでも、ヨウラクランの花が咲き始めました。県中部とは、20日くらいの開きがあります。

【県東部】

6月10日撮影。

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左はサクラの木、右は鎮守の森のアカシデの木に着生しています。

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このアカシデの木には、広範囲に着生しています。野生ランに好かれるようで、上部にはムギランも確認しています。

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蕾は、まだこんな状態でした。先端部に近い苞の密集したところに、蕾がまとまって隠れています。開花時期が近づくと、この部分が下のように伸びて蕾が姿を現します。

6月16日撮影。

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こちらは、裏のイヌマキの木です。隣に着生しているのは、葉の短いフウラン(富貴蘭)です。ヨウラクランは、八重枝垂れの樹上に着生したものの一部を、移植しました。花序の先端側と付け根側の蕾に注目してください。

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咲き始めている房(穂状花序)もありました!付け根側から開花する穂状花序が多い中で、この野生ランの特徴は、花が先端側から開花する事です。

【県中部】

5月26日撮影。

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地衣類に覆われたサクラの木に着生していました。

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一番良い時期に、見る事が出来ました。

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老眼に優しくない、とっても小さな花です。少し離れて見た方が良いかも?

ラン科ヨウラクラン属ヨウラクラン(Oberonia japonica (Maxim.) Makino)。

不明の植物

実生栽培容器の中に、他地域のヤツシロラン類が生える竹林の土を入れたものが一つあります。送っていただいた土はホンの一握りくらいでしたので、下に赤玉土を敷き詰め、煮沸した竹の部材で覆いました。当時は、アキザキヤツシロランの実生栽培に挑戦中でしたので、他地域の菌糸も繁殖させてみようと思ったのです。

あれから二年ほど経つと思います。時々覗いても、これといった変化がありませんでしたが、菌糸は時々姿を見せていたので捨てきれずにいました。

そして、今日覗くと・・。

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こんなものが姿を現していました(白飛びしてしまうので、暗めに撮りました)。

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ヤツシロランの仲間のように見えます。でも、この季節に姿を現すなんて・・。静岡県では、ハルザキヤツシロランが考えられますが、県中部の自生地ではもう種子が飛散した後だと思います。それに、立ち姿が違います。

もしかしたら、土の中に潜んでいたプロトコームか小さな塊茎が、2年の間に菌糸から養分をもらって花芽を伸ばしたのかもしれません。どんな花が咲くか、とても楽しみです。

変顔の萌

収穫したタマネギやニンニクを整理していると、興味深そうに傍に寄って来ました。萌には、嫌いな臭いだと思うのですが・・。

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コンデジで写真を撮ろうとすると、視線を逸らしてしまいました。「萌、動くな!こっちを向け!」

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今度は、カメラに鼻がぶつかるほど近づいて来ました。

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イヌ年齢11歳・・還暦(中型犬の場合)を迎えたので、顎の下もかなり白くなっています。

右は魚眼モードで撮ってみました。「萌、変な顔・・」。

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こちらも魚眼モードで・・。このアングルが一番可愛く見えるかな?

このところ、散歩道でシカに出会っていません。見付けると、両足を揃えて突進します。制止するのが大変です。

イヌ科イヌ属イエイヌ(Canis lupus familiaris)。Canis lupusは、タイリクオオカミの学名ですから、犬はその亜種と考えられているそうです。大きさや見た目が全然違うのに、甲斐犬もチワワもみんなイエイヌです。植物の学名のように変種や品種名が欲しい様な気がします。

季節だより観察会(西臼塚)

6月の季節だより観察会は、西臼塚で行われました。変形菌とキノコは、先に登場させましたので、それ以外で気になった植物を集めてみました。

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果実をつけているのは、ルイヨウボタンです。以前撮った花も掲載します。大きく花弁のように見えるのは萼片で、花弁は雄蕊のすぐ外側にあり、小さな扇のような形をしています。ヤマシャクヤクの花が咲く頃、この花も見る事が出来ます。

メギ科ルイヨウボタン属ルイヨウボタン(Caulophyllum robustum Maxim.)。

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足元に気になる葉を発見!アオホオズキです。

そして、薄暗い林内で黄色くなった葉が目につきます。バイケイソウです。開花株以外のバイケイソウは、早い時期に枯れて行きます。花が咲く頃には、殆ど姿を消してしまいます。

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アオホオズキの花です。花筒の先端まで開くと左のようになります。花色は違いますが、ハシリドコロの花と似た印象を受けました。

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決まって生える場所もありますが、出会おうと思って探すとなかなか見つかりません。季節だより観察会では、二月続けて出会えました。参加者の行いが良かったのかな?

ナス科イガホオズキ属アオホオズキ(Physaliastrum japonicum (Franch. et Sav.) Honda)。

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バイケイソウの花が開く頃、富士山麓にも本格的な夏がやって来ます。

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富士山麓の林内に入った時、初めてこの植物と出会いました。見た事の無いその姿に感動したものです。でも、標高1,000mを超す辺りから亜高山帯低域まで、彼方此方で見られることを知ったのはそのすぐ後でした。

富士山には、バイケイソウとテンニンソウの群落が彼方此方で見られます。どちらも、シカの不嗜好性植物です。そのため、これらが葉を展開する頃開花結実する希少植物で、シカの食害から守られているものもあります。ただ、増える一方で他の植物の繁殖の妨げになっている事も確かです。

シュロソウ科シュロソウ属バイケイソウ(Veratrum album L.  subsp. oxysepalum (Turcz.) Hultén)。旧体系では、ユリ科に分類されていました。

そして、危険な奴・・。

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これは、葉が互生である事とその形からミヤマイラクサでしょうか?葉腋に小さなムカゴのようなものが付いた個体もありましたので、コモチミヤマイラクサかもしれません。

撮り忘れましたが、この林内にはムカゴイラクサも生えています。何れも、棘に刺さると毒虫に刺されたような痛みがあります。しゃがんで花の写真を撮る時は、周囲を良く確認しましょう。

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蕾だけ・・左はウリノキ、右はトチバニンジンかソウシシヨウニンジン(果実を見ないと区別出来ません)です。

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茎に棘がありませんでしたから、アカネ科クルマムグラでしょうか?

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とっても小さな花ですが、ウラジロモミ人工林の薄暗い林床では良く目につきます。

昨日、タマネギを収穫しました。先に収穫した早生品種と併せ、コンテナボックス3ケース程になります。素人栽培なので、大きさが揃っていません。これから、少しずつ勉強です。

今日は雨・・仕方ないので、植物目録の追記とLAN-DISKの写真整理をしています。

キバナノアツモリソウ

キバナノアツモリソウ・・初めてこの植物を見たのは、隣県の某売店でした。バイオでの増殖法などが確立されているのか分かりませんが、もしかしたら山採品?・・複雑な思いで見る事になりました。

デジイチ+ズームレンズで・・。

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出会うのも稀な存在ですが、環境が合えば群生する性質の野生ランだと思います。

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それにしても、面白い形の花ですね。まるで、食虫植物のようです。

次は、コンデジマクロで・・。

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「袋のような唇弁に、水が溜まらないのだろうか?溜まった水で腐らないのだろうか?」なんて考えてしまいました。

覗いて見ると、少し水が溜まっていました。唇弁の吊元(付根)が筒状になっていて、ここを這い上がった虫が蕊柱に到達する構造のようです。

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正面から・・。

ラン科アツモリソウ亜科アツモリソウ属キバナノアツモリソウ(Cypripedium yatabeanum Makino)。

富士市植物目録に掲載されているアツモリソウ属は、アツモリソウ、コアツモリソウ、クマガイソウです。この内、アツモリソウはもう見る事は出来ないと思われます。でも、何処からか、風に乗ってやって来た種子が奇跡的に発芽して、また現れるかも?

 我が家にも似た花があります。

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洋ランのパフィオペディラムです。平成6年2月東京ドームのラン展で手に入れました。我が家の洋ランの中では、古参の一つです。怠け者の栽培者の試練に耐えながら、毎年花を咲かせてくれます。

ラン科アツモリソウ亜科パフィオペディラム属パフィオペディラム・ハイナネンシス(Paphiopedilum hainanensis )。

※Paphiopedilumをパフィオペディルムと書かれた図鑑もありますが、このランの生産者「江尻光一」さんの著書の表示に従いました。

◇ある本を調べていたら、植物保護に関して気になる記述がありました。考えさせられる内容で、頷ける部分もありました。解説者は、みんなが思っていても言い難い事を、勇気をもって書かれたと思います。「植物保護は何のためにするのか?」・・原点に戻って考える必要があると思いながら読ませていただきました。

変形菌とキノコ②

「季節だより観察会②」の予定でしたが、今朝萌の散歩で変形菌らしきものを見付けましたので、整理の都合で「季節だより①」のタイトルを「変形菌とキノコ①」に変更します。

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萌の朝の散歩コースは、林内の赤道が主体です。笹で覆われていたのを、仮払機で綺麗にしました。その途中に転がっている朽木に、これが生えていました。

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昨年頃から、その変わった生態に興味を持ち、変形菌に目を向けるようになりました。

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とても小さいので、薄暗い場所では気付き難い・・。右は同じ朽木に生えていましたが、キノコの菌糸でしょうか?

そして、別の朽木には・・。

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灰色の帽子を被った小人が、沢山生えていました。

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これも小さいので、立ったままでは白っぽいシミのように見えます。

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こちらは、胞子を飛散させ始めたようです。

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左には胞子で白くなったコガネムシの仲間が写っています。生きているのだろうか?

茶色いのも灰色のも、コムラサキホコリ属の変形菌に似ています。

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朽木を裏返してみると、白く粉を吹いたようになっていました。

接写すると・・。

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マカロニパスタのようなものが見えます。左は出始めのようです。

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少し位置をずらして撮りました。筒状の物体です。これも変形菌だろうか?

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こちらも似ているけど、少し感じが違う・・。

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センマイのような突起があります。これはキノコ?

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こちらはキノコの子実体(しじつたいと読むそうです)・・名前は分かりません。

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こちらにも・・。右の小さな茶色い物体は、変形菌?

私が持っている図鑑は、写真は大きくて綺麗ですが、掲載されている種類が少な過ぎます。また、素人向きの良い図鑑を探さなくては・・。変形菌は、成長過程で姿が七変化するので、図鑑で調べるのも大変です。また、変なものに興味を持ってしまったものだ・・。

変形菌、キノコとも名前の分かる方教えてください。

変形菌とキノコ①

今月の季節だより観察会は、西臼塚でした。雨予報にもかかわらず、多くの方が参加されました。みんな、もの好きな・・否、熱心な方たちばかりでした。→整理の都合で、タイトルを「季節だより観察会①」から標記に変更しました。

①では、季節だより観察会(西臼塚)で見付けた変形菌やキノコです。

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変形菌・・実は、これを一番に期待して参加しました。

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エダナシツノホコリでしょうか?これを撮った時は雨が降っていました。胞子を纏う前の透明な角(ツノ)を撮りたかったのですが・・。

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もう一種類発見!

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左と右、似ているけどちょっと違うように見えます。どちらもマメホコリの仲間でしょうか?

昨年は、袋を潰して不気味な内容物が流れ出るのを見ました。「パフパフするとマメホコリの思うつぼ」と書かれていました。安易にいじらない事ですね。

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さてこれは?地衣類かキノコの菌糸か、それとも変形菌か?森の中は不気味なものばかりです。

更に不気味な奴・・。

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ロウタケだと思います。これからの季節、富士山麓では彼方此方で見る事が出来ます。不気味ですけど、野生ランやイチヤクソウの仲間などで、ロウタケ属を発芽共生菌に選ぶものがあるそうです。役立つキノコなんですね。

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幹を覆った苔の中から小さなキノコが出ていました。名前?分かりません・・。写真も見難くて恐縮です。

右のキノコは、落ちた枝先に付いていました。山姥の髪の毛も見えています。ホウライタケ属でしょうか?

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左は少ししか出ていませんが、イヌセンボンダケに似ています。右は粉が吹いたようなキノコでした。

キノコの名前が分かる方教えてください。遊々きのこさん、お元気かな?

ササユリとヒメユリ

富士川以西では、ササユリの花はもう終わる頃だと思います。富士市では、標高の高い林道沿いはまだですが、下界では咲き始めました。

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淡いピンクがこの花の魅力です。花色は個体毎に様々で、中にはシロバナと思われるようなものもあります。Webで見ると、とても濃い色の花もあるようですが、私が目にするササユリの中では、この花は綺麗な方だと思います。

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今年の初花なので、何枚か撮ってみました。近づくと良い香りがします。

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横顔と後ろから・・。外花被片が、一番色付いています。

ユリ科ユリ属ササユリ(Lilium japonicum Houtt.)。

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ヒメユリの花も咲いています。これはマクロレンズで・・。

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コンデジ+LEDライトでも撮ってみました。

ユリ科ユリ属ヒメユリ(Lilium concolor Salisb.)。

同じ花なのに、別種のような写真ですね。目で見た感動のままに撮るのは難しい・・。

不法投棄監視パトロールで出会った植物

年数回、ゲートで閉鎖された許可車両以外通行禁止の林道パトロールを実施しています。今日の記事は、その林道沿いで出会った植物を集めてみました。

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サワギクが咲いていました。薄暗い林内で、黄色い花がとても目立っていました。暗いところの似合う花だと思います。

キク科サワギク属サワギク(Nemosenecio nikoensis (Miq.) B.Nord.)。

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ヤマジオウが生えていました。この付近の林内では、群生している所が彼方此方で見受けられます。

シソ科オドリコソウ属ヤマジオウ(Lamium humile (Miq.) Maxim.)。

右は、ヤクシマヒメアリドオシランだと思います。花芽らしきものが見えています。現在、自生エリアを調査中です。

ラン科ハクウンラン属ヤクシマヒメアリドオシラン(Kuhlhasseltia yakushimensis (Yamam.) Ormerod)。

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双方、オオバノトンボソウ(ノヤマトンボ)です。右は、下の葉が丸みを帯びていて、キソチドリを思わせます。オオバノトンボソウは、花茎の上部が虫による食害なのか、開花前に枯れてしまう事の多い野生ランです。

ラン科ツレサギソウ属オオバノトンボソウ(Platanthera minor (Miq.) Rchb.f.)。Ylist標準和名は、ノヤマトンボとなっています。

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ミヤマウズラも、林道脇に生えていました。

ラン科シュスラン属ミヤマウズラ(Goodyera schlechtendaliana Rchb.f.)。

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これはウメガサソウの蕾です。この辺りでは、同じくツツジ科のイチヤクソウと共に所々で見る事が出来ます。

ツツジ科ウメガサソウ属ウメガサソウ(Chimaphila japonica Miq.)。

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こちらは、クモキリソウだと思います。周辺にかなりな個体数が確認出来ました。クモキリソウ属の中では、比較的数を見る事の出来る野生ランですが、最近では稀な存在になりつつあります。

ラン科クモキリソウ属クモキリソウ(Liparis kumokiri F.Maek.)。

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まだ蕾の株もありましたが、コアジサイが咲き始めていました。この植物は花柄の色も綺麗ですね。

アジサイ科アジサイ属コアジサイ(Hydrangea hirta (Thunb.) Siebold et Zucc.)。

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オカタツナミソウの花も、少しだけ見る事が出来ました。薄紫の花を気に入っています。この林道沿いでの、本格的な花の時期はもう少し先になると思います。同じような写真ですが、少しだけ角度を変えて撮ってみました。

シソ科タツナミソウ属オカタツナミソウ(Scutellaria brachyspica Nakai et H.Hara)。私は、まだ出会った事はありませんが、白花品種もあるそうです。

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サルナシの蕾が、沢山ぶら下がっていました。この林道では、マタタビよりもサルナシの方が多く見受けられました。

マタタビ科マタタビ属サルナシ(Actinidia arguta (Siebold et Zucc.) Planch. ex Miq.)。

この日は、当初予定していたルートが工事中で通行止めでしたので、別のルートをパトロールしました。林道にゲートを設けられると、一般の人は徒歩で探索するしかありませんが、そのお陰で、ポイ捨てや産業廃棄物の不法投棄が殆ど無くなり、連れ去られる植物が減るのも事実です。ゲートの設置は、仕方ないと思っています。

変形菌と不明の植物

今日は、暑い一日でした。黒い毛皮の番犬は、日陰でぐったりしていました。

【変形菌】

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三週間ほど前になりますが、今年初の変形菌を見る事が出来ました。イソギンチャクの触手のようなこの変形菌は、ツノホコリの仲間だと思います。

左の写真の中央下に見える透明な物体は「未熟な子実体」でしょうか?

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他の変形菌は、胞子を子嚢という袋の中に作るそうですが、この変形菌は少し変わっています。触手のような部分(子実体)の外側に埃のようについているのが胞子だそうです。触手が枝分かれしていないので、エダナシツノホコリでしょうか?

ツノホコリ科ツノホコリ属エダナシツノホコリ(Ceratiomyxa fruticulosa (O. F. Mull.) T. Mac. var. descendens Emoto)。

昨年は、「変形菌の図鑑」を買いました。変形菌は、カビやキノコの仲間だと思っていました。ところが、川上新一著「変形菌」には次のように解説されていました。

「移動できる『動物』的な性質と、子実体を作って胞子を飛ばす『菌類』や『植物』的な性質を併せ持つ変形菌は、分類上、動物や植物、菌類とも異なる独立した生き物である。」

面白いですね。アメーバのような状態から、変形体へ、そして子実体の姿も変化するそうです。胞子発芽からの変化を追った図鑑があると良いのですが・・。

【不明の植物】→ギンレイカと教えて頂きました。

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60Hzエリアで見かけた植物です。車中から気が付き、撮ってみました。

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葉と花の横顔。草丈は40cm以上あったと思います。

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花はとても小さく、平開しません。

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花柱の残る果実が付いていました。キンポウゲ科の果実に似ています。

この植物は何でしょう?ご存知の方、教えてください。

→ギンレイカと教えて頂きました。有難うございました。

サクラソウ科オカトラノオ属ギンレイカ(Lysimachia acroadenia Maxim.)。

◇追記◇

富士市植物目録にも、掲載されていました。別名をミヤマタゴボウと言うそうです。「少ない」とあります。地元でも出会いたいものです。

ベニバナギンリョウソウ

そろそろ、ベニバナギンリョウソウが見頃を迎えそうだとの情報を得て、見に行って来ました。

【ギンリョウソウ】

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普通のギンリョウソウは、鱗片葉や花弁が痛み始めていました。

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果実が膨らみ、目玉おやじのようになっていました。面白い形でしょ?

ツツジ科ギンリョウソウ属ギンリョウソウ(Monotropastrum humile (D.Don) H.Hara)。

【ベニバナギンリョウソウ】

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別のところで見たピンクのギンリョウソウは、鱗片の中に隠れた子房(果実)だけがピンクでした。でも、これは鱗片葉にも色が付いています。

上のギンリョウソウと同じ場所に生えていました。ベニバナの方が、遅れて姿を現すようです。ヤマシャクヤクとベニバナヤマシャクヤクの関係を思い浮かべました。

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こちらはもっと濃い・・。

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同じ場所に生えていても、染まり方が微妙に違っています。

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これが一番濃いと思います。ベニバナギンリョウソウの定義が、私には良く分かりませんが・・。

ツツジ科ギンリョウソウ属ベニバナギンリョウソウ(Monotropastrum humile (D.Don) H.Hara  f. roseum (Honda) Yonek.)。

※旧体系では、イチヤクソウ科(クロンキスト)、或いはシャクジョウソウ科(エングラー)となっていたが、APGではツツジ科に分類されています。

アキノギンリョウソウもピンク系があります。こちらは茎もピンクでした。→昨年見たアキノギンリョウソウ

隣県で気になった植物

元職時代の方が、隣県を訪れる機会が多かったように思います。休日出勤や時間外労働の多い因果な仕事だったため、休める時は雨でも出かけて行きました。時間がとれるようになると、何時でも行けるという安心感から、動きが鈍くなりました

隣県某所・・この場所には、久々に訪れました。

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マイヅルソウ?・・良く見ると、茎や葉柄、葉裏などに毛が生えています。

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富士山南面で、一般的に見られるマイヅルソウには、毛が生えておりません。このように、毛の生える品種をヒメマイヅルソウと呼ぶそうです。ただ、この場所では毛の生えていない個体と混在していましたので、交雑しているのかもしれません。

キジカクシ科マイヅルソウ属ヒメマイヅルソウ(Maianthemum bifolium (L.) F.W.Schmidt)。旧体系では、ユリ科に分類されていました。

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ツマトリソウも少しだけ咲いていました。以前は、歩道からも見えるくらい沢山咲いていた記憶があります。株数は多く見受けられましたが、開花株が少ない・・刈り取られた影響かも?

サクラソウ科ツマトリソウ属ツマトリソウ(Trientalis europaea L.)。

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隣県では、ミヤマウズラも彼方此方の林内で見る事が出来ます(静岡県に比べて豊富だと思います)。面白い果実をつけているのは、バイカオウレンです。

そして・・。

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少し前の記事とは違う自生地のコアツモリソウです。

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初めてコアツモリを見たのは、この周辺でした。最初見た時に比べて、個体数がかなり減ったと思います。コアツモリは、群生する場合が多いのですが、その数が変動しやすい植物のように思います。

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子房の膨らみ始めたイチヨウランがありました。果実が直立して、種子を飛散する頃出会いたいと思っています。

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とっても小さな野生ラン・・コフタバランです。左の暗い写真は、ズームしないでストロボを使うと白飛びが激しいので、無しで撮ってみました。コフタバランは、このように緑系の花と赤紫を帯びたものがあります。ミヤマフタバランも同様です。

ラン科サカネラン属コフタバラン(Neottia cordata (L.) Rich.)。旧体系では、フタバラン属とされていました。

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同じ林内に生えるギンリョウソウも、その姿は様々です。右は鱗片葉が発達していて別種のようでしょ?

今日は、不法投棄監視パトロールの報告書を作成して、メールで送りました。報告書、地図、アルバムを作成するので、割と面倒です。でも、電子データーで送るようになってから、郵送期間が短縮されるので助かります。

最近出会ったヤツシロラン類とムヨウラン類

ハルザキヤツシロランの監視人の方から、「もう種子が飛散し始めた」と聞いて慌てて行って来ました。小雨降る自生地に着くと・・。

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「しまった、遅かったか!」莢が割れて、種子の残っていない果実ばかりでした。

私が知る自生地のクロヤツシロランやアキザキヤツシロランに比べると、ずっと少ない個体数です。「せっかく教えて頂いたのに、種子の採取が出来ない・・」。不安な気持ちで、探し回ると・・。

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まだ種子の残っている果実がありました!

そして、監視されているところから少し外れた場所に、割れていない莢を幾つか発見しました。私が初めてこの場所を訪れた時、とても気になった辺りです。藪蚊に刺されながら調べてみると、前回花を撮影したところより多い個体数が確認出来ました。白っぽい果柄が長く伸びるこの時期だからこそ、見つける事が出来たのです。

実生栽培実験用に、少し種子を採取させていただきました。

ラン科オニノヤガラ属ハルザキヤツシロラン(Gastrodia nipponica (Honda) Tuyama)。

ホッとして、周辺を見渡すと・・。

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これって、ムヨウラン類の果実ではないでしょうか?低めの丈からすると、エンシュウムヨウランか、ウスキムヨウラン?他にも数株見付けました。

更に・・。

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昨年のドライフラワーの根元を見ると、新しい蕾が姿を現していました。魅力的な軸(茎)の色から、花の咲くクロムヨウラン(※トサノクロムヨウラン)のようです。開花が楽しみです。

ラン科ムヨウラン属トサノクロムヨウラン( Lecanorchis nigricans var. patipetala)。

ムヨウラン類が登場したついでに・・。

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5月30日、富士市内某所・・エンシュウムヨウランがまだ咲いていました。全開する事の少ない花ですが、右のように綺麗に開いていました。

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この場所へは、別の目的で行ったのですが、見事に開いた見納めの花に出会えて良かったです。

ラン科ムヨウラン属エンシュウムヨウラン(Lecanorchis suginoana (Tuyama) Seriz.)。

さて、いよいよ静岡県内に自生する三種のヤツシロラン類中、最難関のハルザキヤツシロランの実生栽培に挑戦です。果実の生育状況を、教えてくださった監視人の方に感謝です。

※トサノクロムヨウランについて

静岡県でクロムヨウランと呼ばれている植物は、白い唇弁の先端が淡い紫色を帯びるとても綺麗な花を咲かせます。ただ、花の寿命は短く直ぐに萎んでしまうと、ハルザキヤツシロランの監視人さんが教えてくれました。ところが、高知の先輩のブログで「クロムヨウランは花が開かない」と書かれていた記事を幾度か見た事があります。そして、今年初旬に下記のような論文が発表されました。

「本物のクロムヨウランは花が咲かない」

ヒトツボクロ

ヒトツボクロ・・まだ山野を歩き始めたばかりの頃、この一枚葉を見て別の植物を思い浮かべました。そして初めて花を見たのは、急勾配の登山道脇でした。当初予想した植物とは、似ても似つかない地味な花でした。

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ヒノキやスギの針葉樹林で見かけるこの一枚葉は、比較的点在して生えています。写真は通常見られる細めの葉ですが、もっと葉幅が広く縁が波打っている葉もあります。

この場所には、未開花株が多く見受けられました。将来が期待出来ます。

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葉裏は、紫色・・どうして葉裏が紫なんだろう?

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隣県では、まだ蕾でしたが・・。

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わが故郷では、もう子房が膨らみ始めていました。遅かったか・・。スギの葉や球果と比べて、この花が如何に小さいかお分かりだと思います。私には、とても撮り難い植物です。

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こちらの個体は、二枚葉?なんて思って良く見ると、ツルリンドウが絡みついていました。通常、一枚葉のサイハイランやコハクランにも稀に二枚葉がありますから、ヒトツボクロにもあるかもしれません。希少植物を追い求めるだけでなく、形態変異を探すのも楽しいものです。

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子房の膨らんだ(受粉した)ものが多かったので、また子孫を増やしてくれると思います。

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上の方には、まだ少しだけ子房の膨れていない花が残っていました。

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正面と下面から・・。

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背面からも撮ってみました。

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とっても小さな花なので、老眼ではモニターを見ても何処にピントが合っているのか良く分かりません。

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光学4倍とデジタルズーム併用で・・。

ラン科ヒトツボクロ属ヒトツボクロ(Tipularia japonica Matsum.)。距の無い花をつける個体をヒトツボクロモドキ(Tipularia japonica Matsum.  var. harae F.Maek.)と呼ぶそうです。最近、キンラン属の距なども気にするようになりました。老眼で近視なので確認が大変です。

ギンリョウソウ

今日は、不法投棄監視パトロールで林道を走りました。山間部に住んでいると、対象エリアが広くて大変・・。

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梅雨時になると、ギンリョウソウが姿を現します。光合成を行わず、キノコなどの菌類の菌糸を食べて(養分をもらって)生きているそうです。

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一人が好きな奴もいれば、群れるのが好きな奴もいます。

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そして、長身の美人もいれば、足の短い奴、スリムな奴、メタボな奴もいます。場所によって、その姿は様々です。

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花を接写してみました。中央の青っぽい部分が雌蕊で、その周りにある黄色味を帯びた部分のが雄蕊です。

一般的には、透けた白色ですが・・。

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稀に、ピンク系のタイプもあります。場所によっては、鱗片葉までピンクや赤味を帯びた個体もあるそうです。

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果実は、目玉親父のような液果です。薄暗い林内を歩いていると、割と目につきます。見方によっては不気味な果実です。

ギンリョウソウは新体系(APG植物分類体系)でツツジ科に分類されています。「ギンリョウソウが、ツツジ科?」なんて思ってしまいますよね。旧体系では、イチヤクソウ科、シャクジョウソウ科などに分類されていましたが、どちらもツツジ科に含まれる事になったそうです。

ツツジ科ギンリョウソウ属ギンリョウソウ(Monotropastrum humile (D.Don) H.Hara)。ベニバナギンリョウソウ(Monotropastrum humile (D.Don) H.Hara f. roseum (Honda) Yonek.)。

最近出会ったクモキリソウ属

最近、出会ったクモキリソウ属(Liparis)の野生ランを集めてみました。クモキリソウ属は、花の形態変異が多く興味深い野生ランです。

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冬に地上部が枯れるものが多いクモキリソウ属の中でも、このコクランは基本的に常緑です。今年はまだ新芽が出ていない・・。

ラン科クモキリソウ属コクラン(Liparis nervosa (Thunb.) Lindl.)。

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左はフガクスズムシソウです。他は、まだ芽が伸び始めた頃ですが、この個体だけフライング気味でした。目の高さにいるので、悪い小父さんに連れ去られないか心配です。

右は、クモキリソウの花です。我が家の近くではまだ蕾ですが、少し標高の高い場所に生えていたこの株はもう開花していました。

ラン科クモキリソウ属フガクスズムシソウ(Liparis fujisanensis F.Maek. ex F.Konta et S.Matsumoto)。

ラン科クモキリソウ属クモキリソウ(Liparis kumokiri F.Maek.)。

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左がクモキリソウ、右がジガバチソウです。

クモキリソウとジガバチソウは、葉の網目模様で区別出来ると書かれています。確かに右の方が網目が目立ちますが、見方によっては左にも・・。顕著な違いの個体ばかりではありませんので、慣れないと難しいと思います。

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電源周波数60Hzエリアで撮ったジガバチソウの花です。全体像はピンボケなので未掲載。富士山麓ではこれからだと思います。

ラン科クモキリソウ属ジガバチソウ(Liparis krameri Franch. et Sav.)。

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こちらは、スズムシソウです。緑の中では目立たない花なので、背景の暗い所を選んで撮りました。

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花は終盤を迎え、一部子房が膨らんでいました(右の写真の下部)。周辺を探索すると、子株と思われる葉が点在していました。この果実が、無事育って種子を飛散させ、子孫を増やしてほしいと願っています。

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和名は、この花の形から付けられたそうです。

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幼い頃、父親に連れられて行った林の脇で、この植物の群生を見ました。今では出会えるのも稀な存在となってしまいました。

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面白い形の花ですね。

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横顔・・。

ラン科クモキリソウ属スズムシソウ(Liparis makinoana Schltr.)。

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この林内に、花粉をまき散らしている植物が分かりました。針葉樹の雄花は、雌花に比べて数が多く、沢山の花粉を飛ばすようです。

昨年は、筑波実験植物園で、幻のシマクモキリソウ(Liparis hostifolia (Koidz.) Koidz. ex Nakaiに偶然出会う事が出来ました。クモキリソウ属で、静岡県も自生地となっているクモイジガバチ(Liparis truncata F.Maek. ex T.Hashim.)に出会えたら・・なんて思いを持っています。

諸先輩のWeb写真を見ると、近接写真以外は花が終盤を迎えたフガクスズムシソウのように見えます。もしかしたら、フガクだと思って撮り溜めた写真の中に写っていたかも?LAN-DISKをチェックしなくては・・。同じ撮影場所のような写真が多く見受けられますので、情報が拡散しているようです。この植物には、静岡県・・出来れば富士山南面で出会いたいものです。

図鑑には、フガクスズムシソウやクモイジガバチは、ミズナラに着生するので巨木の保護が必要と書かれています。ミズナラ?私はまだミズナラに着生するフガクスズムシソウに出会った事は無いと思います。ミズナラは、着生ランの探索対象から除外していました。富士山麓には、ミズナラの巨木が沢山あります。今後は、探索対象に含めなくては・・。

観察会(愛鷹ツツジ群生地)

十里木別荘地の中にある「愛鷹ツツジの群生地」で観察会が行われました。例年、5月下旬から6月上旬が見頃のはずのアシタカツツジは、既に散っていました。

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溶岩の上に生えるヒノキなど・・。過酷な環境に生える植物は強いですね。浅黄塚から水ヶ塚辺りにかけて、こんな光景を良く目にします。

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「ふじに咲くロマンの花」ヤマボウシは、彼方此方で花盛りです。思ったより花期が長い・・。

右はサラサドウダンです。沢山の花をつけますね。

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ミツバウツギの花がまだ咲いていました。イワガラミも蕾をつけていました。ツルアジサイも似た姿をしていますが、装飾花の萼片が一枚なので区別出来ます。花が咲いていないと分からない?この時期まで、ドライフラワーが残っている事がありますので、探してみましょう。

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左はタンナサワフギと教えて頂きました。この手の植物は、殆ど分かりません。左はカバノキ科の花のようです。種名は、遠くて良く分かりません。

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まだツボスミレの花が咲いていました。

そして、今迄興味を持って見る事の無かったアカネ科の植物・・。

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ヒメヨツバムグラと教えて頂きました。葉の幅が狭く、先が尖るのが特徴だそうです。この写真では分かりませんが、葉の縁に毛が生えています。

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ヒメヨツバムグラの花です。花は深く4裂しています。

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こちらは、クルマムグラだそうです。

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「花は4裂稀に5裂する」・・稀な5裂の花です。

アカネ科に興味を持たない原因は、休耕畑の再生作業で、この仲間の植物に痛い目にあわされて来たからです。手袋に絡みつくし、腕捲りしていると傷だらけになります。要注意植物です。

参加者の方から「これは何?」と尋ねられました。「あっ、アオホオズキだ!」

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花が咲いていました。富士市植物目録にも掲載されていますが、出会う事は比較的稀な植物です。名前は分かりませんが、これに似た葉を持つ植物があります。花がぶら下がっていなければ気付き難い植物だと思います。

ナス科イガホオズキ属アオホオズキ(Physaliastrum japonicum (Franch. et Sav.) Honda)。環境省RDBで絶滅危惧Ⅱ類(VU)、静岡県では準絶滅危惧(NT)に指定されています。

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こちらは、クモキリソウかジガバチソウか?「横に走る2次脈が目立ち、網目模様がはっきりする」場合は、ジガバチソウです。これは網目模様が見えませんからクモキリソウだと思います。ただ、いろいろな個体を見比べると、網目の顕著なものとあまり目立たないものもあります。花で判断するのが一番確実ですね。

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この葉は?と問われても、自信を持って答えられません。これは、シロヨメナだそうです。

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西臼塚やそれ以上の標高で良く出会うコケ植物です。コセイタカスギゴケと教えて頂きました。拡大して見ると、葉の縁に鋸歯があります。

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我が家の近くには、裂片の先に鋸歯のあるコウヤコケシノブが生えています。この植物には鋸歯がありません。これは?

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このシダは、フクロシダと教えていただきました。

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「包膜が白くて袋状になっている」のが特徴です。こういう、他にない特徴を持つものばかりだと、少しは覚えられるのですが・・。

そして、本来の目的だった花が、少しだけ残っていました。

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葉が5枚(中には4枚の小枝もありました)、オシベが10本・・アシタカツツジのようです。アシタカツツジは、我が静岡県の植物学者・・故杉本順一先生と牧野富太郎博士が同じ頃別々に命名されたそうです。

杉本先生の見解では、オシベが6~9本とされており、杉野孝雄先生の著書「静岡の植物図鑑」でもこの説を採用されています。渡辺健二著「富士山の植物たち」には、オシベが10本と固定していると記されています。同著では、「スルガヤマツツジは、アシタカツツジとヤマツツジの自然交配種で、オシベは6~10本までと数が一定せず・・」と書かれています。スルガヤマツツジは、Ylistに掲載されておりません。素人考えでは、「全てひっくるめて、アシタカツツジで良いじゃないか?」です。

ツツジ科ツツジ属(Rhododendron komiyamae Makino)。

ギンランとササバギンランの仲間

ギンランの距なんて、一昨年頃まではあまり気にして見る事はありませんでした。ギンランとササバギンランしか見た事が無かったからです。このところ、気になる出会いが続いたのでまとめてみました。

◇静岡県◇

【距のあるササバギンラン】

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誰かのように少し捻くれていますが、一般的に見られるササバギンランです。

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「距は短く突き出る」・・確かに短い距が確認出来ます。

【距の無い斑入りササバギンラン】

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初めて、斑入りのササバギンランに出会いました。あまり目立たない斑ですが・・。一つだけ残った花を見ると、距が無い!

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もう出会えないかもしれないので、同じような写真を何枚か撮りました。

◇山梨県◇

【距のあるササバギンラン】

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私が探索した範囲では、山梨県はササバギンランが豊富だと思います。

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「距は短く突き出る」

【距のあるギンラン】

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「距は長く突き出る」・・花の大きさに比べれば長いかな?静岡県で見たものの方が長く感じます。

【距の無いギンラン】

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前回探索で見付けました。あれから10日程経ちましたので殆どの花は散り、子房が膨らみ始めていました。

距の無いギンランは、ヤビツギンラン(Cephalanthera erecta (Thunb.) Blume var. oblanceolata N.Pearce & P.J.Cribb)という変種名がつけられているそうですが、ヤビツギンランは花が六弁花だそうです(距の無い花は六弁花なのだろうか?)この個体の花の形は未確認です。またこの場所では、距の無い個体と距のある個体が混在して生えていました。

まず頭に浮かんだのは、距が極めて短い(無いように見える)クゲヌマランですが、標高1,000mを超す場所には無いだろうと思い除外・・ところが、最近では1,500mを超すところでも確認されているそうです。先入観を持って、ものを判断してはいけませんね。

同じように、唇弁が花弁化した六弁花のキンランもあるそうで、こちらはツクバキンラン(Cephalanthera falcata f. conformis )という品種名がつけられています。同じような変異なのに片や変種(varietas)、片や品種(forma)・・素人ながらに疑問符?です。

Ylistで検索すると、まだ記載されておりませんでした。

距の有無よりも、斑入りのササバギンランて珍しくありませんか?私は初めて見ました。キンランの斑入りは、以前出会った事があり、諸先輩のWebページにも掲載されています。

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こちらが、数年前に富士市で撮影した斑入りのキンランです。アルビノに近いような綺麗な個体でした。残念ながら、翌年は姿を現しませんでした。

◇追記

唇弁が花弁(花被片)化したユウシュンランをオンタケユウシュンラン(Cephalanthera subaphylla Miyabe et Kudo f.conformis Hiros. Hayak.)と呼ぶそうです。キンラン属は、どれもこういう形態変異があるようですね。

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