カキノハグサ再び
昨年初めて出会ったカキノハグサの花を、今年も見て来ました。
葉の形が似ている事から、カキノハグサと名付けられたそうです。普通のカキの葉より、むしろ老爺柿に似ていると思います。
かなりの個体数が確認出来ました。広範囲に点々と生えている様子から、スミレのように蟻が種子を運ぶのかもしれないと思いました。
調べてみると、「種子に種沈がつく・・」とあります。種沈ってなんだろう?スミレやカタクリなどの種子は、蟻を誘引する(餌になる)種沈という付着物があるため、蟻によって種子が運ばれるそうです。持ちつ持たれつ(win-win)の関係なんですね。
この先端部の髭のような部分(付属体)が、同科のヒメハギを思わせます。ヒメハギの花は、昆虫が訪れた時、付属体の付いた花冠が下がり、オシベやメシベが姿を現すそうです。蓋を開けるための、ペダルみたいなものですね。カキノハグサも同じかな?
まだ蕾の株もありました。右は花弁が落ちた後の果実です。ちょっと扁平・・。
この葉の違い・・。花が咲いていなければ、同じ植物とは思えません。ナガバカキノハグサという品種(forma)があるそうです。Web図鑑で見ると、右がナガバカキノハグサのようです。どのくらいからナガバと区別するのか分かりませんが、双方の中間くらいの葉も見かけました。葉形の変異の多い植物のようです。カキノハグサではなく、別の和名をつけた方が良かったかも?
ヒメハギ科ヒメハギ属カキノハグサ(Polygala reinii Franch. et Sav.)。ナガバカキノハグサ(Polygala reinii Franch. et Sav. f. stenophylla Yonek.)。
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とんちゃん、今晩は。
静岡県内では、東部にも記録はあるそうですが、富士川以西でしか見る事が出来ません。
この場所には、かなりの個体数があって、将来的にも楽しみです。
私の探索エリアは、富士市周辺が主ですが、県内に生える希少植物も機会があれば見て歩きたいと思っています。
投稿: やまぶどう | 2018年5月19日 (土) 19時58分
カキノハグサは素敵ですね
いつも普段は見られない植物をこちらで見せていただけるのでとっても楽しみ!
このカキノハグサにも心打たれます~
ヒメハギ科なんですね 驚きがいっぱいです
附属体を見るとヒメハギの花に似ているような・・・
種沈が種子につきアリに運んでもらうのですか! 生きるための工夫しているのですね
投稿: とんちゃん | 2018年5月19日 (土) 08時21分