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2018年5月

2018年5月31日 (木)

サカネランとアオフタバラン

今年は、出会えないと思っていたサカネランに会う事が出来ました。「サカネランは、見上げるようなところで出会う事が多い」・・そんな事を考えながら歩いていると、林道脇の斜面に生えていました!

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花は終盤を迎えていました。この場所では、4株確認出来ました。これが一番小さな株です。

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アカマツの落ち葉が背景では、目立ちにくい植物です。背景を考えて撮ってみました。でも、急斜面なのでうっかりすると滑り落ちてしまいます。

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サカネランは、地上部に姿を現し花を咲かせると枯れてしまうようです。オニクなどと同じく、一稔性(一回結実性)の植物ではないかと思います。まったく同じ位置では見られなくても、その近くに生えて来る可能性はありますが・・。

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傷み始めていますが、花を接写してみました。フタバランの仲間と同じように、唇弁の先端が2裂しています。

サカネランは、葉緑素を持たず(光合成を行わず)菌類から栄養を得て生活している菌従属栄養植物です。サカネランがスリムになったようなヒメムヨウランも同属に分類されています。

ラン科サカネラン属サカネラン(Neottia nidus-avis (L.) Rich.  var. mandshurica Kom.)。

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こちらは、同じ林内に群生していたアオフタバランです。フタバランの仲間は、以前はフタバラン属(Listera)とされていましたが、DNA情報による解析の結果、サカネラン属(Neottia)に改められたそうです。

ラン科サカネラン属アオフタバラン(Neottia makinoana (Ohwi) Szlach.)。

同じサカネラン属でも、こちらは葉緑素を持ち光合成を行っています。素人目には、花の形が少し似ている事くらいしか同属に思えません。

※今日の記事は、昨晩作成したので時間指定でアップします。

2018年5月30日 (水)

甲斐犬「小桃と萌」の誕生日

今日は、姉弟犬「小桃と萌」の11回目の誕生日です。お姉さん犬「小桃」の飼い主さんから、写真を送って頂きましたので、掲載します。

ただ、私も家族も一緒に掲載するのを躊躇しました。その理由は、写真を見比べて頂ければ分かると思います。

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こちらは、お姉さん犬「小桃」です。とても艶やかで綺麗な毛並みをしていますね。

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小桃も萌と同じく、白い毛が目につくようになりました。

犬の老化は、中型犬で7歳ころから始まり、小型・中型犬の場合、11歳で人間の60歳くらい、大型犬では82歳くらいと考えられるそうです。団体により考え方は異なりますが、甲斐犬は凡そ中型犬の部類に入りますから、今年60歳の還暦です。

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小桃と萌の写真を並べてみました。右が萌・・なんか、都会の子と田舎の子みたいな感じですね。

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冬毛が抜けきれず、とても見ずらいでしょ?しかも、クールダウンするのに、土の上に寝転がっているから、汚れているし・・。

冬毛が抜けると、少しスマートに見えます。嫁さんがブラッシングする時は、大人しくしていますが、私がやると嫌がります(警戒しています)。悪戯されると思っているのでしょう。

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これは、一応お座りをしている姿です。後ろ足を崩していますので、我が家では「リラックスお座り」と呼んでいます。叱られている時は、足を揃えてちゃんとしたお座りをしますよ。

萌は、朝夕の散歩が欠かせません。もちろん、全天候対応です。毎日、運動させられています。たまには休ませてほしいものです。

遠く離れたところに住んでいる小桃と萌ですが、こうしてお互いに元気な姿を報告しあえるのは嬉しい事です。いつまでも長生きしてほしいと願っています。

2018年5月29日 (火)

マメヅタランとムギラン

事情があって、今日の記事は午前中にアップします。

マメヅタラン・・まだ、植物観察に興味を持っていなかった頃、地域で出会ったような記憶があります。そして、数年前、マメヅタ(シダ植物)の写真を撮ったつもりが、モニターを見たら蕾が写っていました。その二年後、家族を待たせて彼方此方探しましたが、見付ける事は出来ませんでした。

「いつか出会いたい!」・・ついに、その思いを遂げる事が出来ました!数年前、家族と共にこの自生地のすぐ手前まで行った事がありました。もちろん、その先に生えている事など予想もしませんでしたが・・。

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とても小さな野生ランの上に樹上に生えているので、接写撮影は出来ません。デジイチ18.8倍ズームで・・。

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左の木には、ムギランとマメヅタランが混生していました。ムギランの方が開花が遅いのか、マメヅタランの花だけしか確認出来ません。

右は、この辺りの樹木に比較的多く見られるシノブです。

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こちらはムギランです。カヤに着生しているムギランを見た事はありますが、コメツガに着生しているのは初めて見ました。タブノキ、カシノキ、アカシデ、ウメなどの常緑・落葉広葉樹、そして針葉樹と、樹種を選ばないようですね。

以前撮った花の写真を掲載します。

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ムギランはこんな花が咲きます。マメヅタランと比べると、あまり目立たない花です。

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こちらは高倍率のコンデジで・・。手持ちなので、ピンボケ写真ばかりでした

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それにしても花付が良いですね。手の届かないような樹上に生えている場合は、花の時期でないとマメヅタと区別するのが難しそうです。

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何枚も同じような写真で恐縮ですが、ストロボ発光で撮ってみました。

町内の鎮守の森には、ムギランが着生しています。もしかしたらその中に、マメヅタランが紛れているかもしれません。近々、確認に行って来ようと思います。

ラン科マメヅタラン属マメヅタラン(Bulbophyllum drymoglossum Maxim. ex Okubo)。

ラン科マメヅタラン属ムギラン(Bulbophyllum inconspicuum Maxim.)。

2018年5月28日 (月)

白い花

早春は黄色い花が多く見られますが、この季節は白花が目につきます。植物の葉が展開して緑いっぱいの山野では、白い花の方が目立つからでしょうか?

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彼方此方で、ヤマボウシの花が咲いていました。「富士に咲くロマンの花」は、遠く離れた渓谷にも咲いていました。

ミズキ科ミズキ属ヤマボウシ(Cornus kousa Buerger ex Hance  subsp. kousa)。

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樹木に絡みつく蔓性の植物・・装飾花の萼片が一枚ではありませんから、イワガラミではなくツルアジサイのようです。

アジサイ科アジサイ属ツルアジサイ(Hydrangea petiolaris Siebold et Zucc.)。

右も同じく樹木に絡みつく蔓性の植物、テイカカズラです。芳香がありますが、有毒植物だそうです。藤原定家の恋物語に因んで、和名がつけられたそうですが、芳香があり有毒なんて、ちょっと怖い伝説に思えて来ました。

キョウチクトウ科テイカカズラ属テイカカズラ(Trachelospermum asiaticum (Siebold et Zucc.) Nakai)。

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ガクウツギも咲いていました。薄暗い場所で、目立っていました。装飾花の萼片の大きさがバラバラ・・。

アジサイ科アジサイ属ガクウツギ(Hydrangea scandens (L.f.) Ser.)。

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こちらは、バイカウツギの花です。大きくて見応えがあります。

アジサイ科バイカウツギ属バイカウツギ(Philadelphus satsumi Siebold ex Lindl. et Paxton)。

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左は何だろうと思って近づいたのですが、これもバイカウツギのようです。梅の花には似ていないけど・・。

右の小さな花は、マルバウツギです。

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ウツギ、ヒメウツギ、マルバウツギ・・どれも似た花を咲かせます。花糸の翼も共通していますが、先端部の形で区別出来ます。マルバウツギは、花糸の先端が細くなっています(図鑑には撫肩と書かれています)。

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そして、葉がウツギより丸い事から和名がつけられたそうですが、見歩くと個体毎に違いがあります。葉裏には、ウツギと同じく星状の毛があります。ヒメウツギは、無毛です。ウツギの仲間は、どうして葉裏に毛のあるものと無いものがあるのでしょう?

アジサイ科ウツギ属マルバウツギ(Deutzia scabra Thunb.)。

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遠目に見て、アセビの花かと思ったら、少し感じが違う・・。これはネジキの花だそうです。

ツツジ科ネジキ属ネジキ(Lyonia ovalifolia (Wall.) Drude  var. elliptica (Siebold et Zucc.) Hand.-Mazz.)。

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何気なく向けた視線の先に、シライトソウが咲いていました!昨年の記事にはアップしましたが、今年は見逃してしまったと思っていました。こんな所で出会うとは・・。

シュロソウ科シライトソウ属シライトソウ(Chionographis japonica Maxim.)。旧体系ではユリ科に分類されていました。

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「何だ、果実じゃないか!」・・これも白い(白っぽい)花が咲くので掲載しました。トリガタハンショウヅルだそうです。こんな手の届くところで咲くなんて、花の時期に見たかった・・。

キンポウゲ科センニンソウ属トリガタハンショウズル(Clematis tosaensis Makino)。

2018年5月27日 (日)

ドクダミの花

今日は、地区の「あるけあるけ大会」でした。役員になっているため、誘導係を行いました。大人も子供も、頑張って楽しい時間を過ごしました。皆様お疲れ様でした!

コース途中で見つけた、ドクダミの花を撮ってみました。

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ドクダミの花弁のように見えるのは総苞片で、通常はこのように4個あります。棒状の部分(花序)にオシベとメシベからなる小花(花弁も萼もありません)を密生させます。

そして、中には・・。

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5個の総苞片を持つ花も見かけます。

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こちらは斑入り葉を持つタイプです。花弁のように見える総苞片に、緑色の模様が入っています。また花も小さめです。

更に驚くような花を発見!

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八重咲の花のような、数えきれない総苞片を持つ花です。豪華な感じでしょ?

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こちらにも・・。変異は引き継がれるようで、この場所では幾つか見る事が出来ました。

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こちらは、少し緑の葉のようなものが混じったタイプです。

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白い総苞片が、半分普通の葉に戻ったようなタイプです。

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面白いでしょ?この花を見て、ハンゲショウを思い浮かべました。調べて見ると、ハンゲショウも同じくドクダミ科でした。

このように、極端な変異を持つ個体は稀ですが、小さな変異は比較的楽に見付ける事が出来ます。身近な植物の変異を観察するのも、楽しいものです。

ドクダミ科ドクダミ属ドクダミ(Houttuynia cordata Thunb.)。ヤエドクダミ(Houttuynia cordata Thunb.  f. plena (Makino) Okuyama)。フイリドクダミ(Houttuynia cordata Thunb. f. variegata (Makino) Sugim., n. n.)。

2018年5月26日 (土)

桃色のキランソウ属

桃色の花をつけるキランソウ属があると聞いてはいましたが、まだ実物を見た事はありませんでした。

県内某所・・。

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キランソウの仲間のようですが、いつも見ているキランソウと葉の感じが違う・・。あっ、花が桃色だ!

でも、もう花の時期も終わりのようです。気にしながら見歩くと、同じような葉を持つ個体が幾つか目に入りました。

そして・・。

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咲き残っている株がありました!山の神様、有難う!

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初めて見る桃色のキランソウ属です。

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こちらは我が家の周りで見るキランソウです。花色の違いはもちろんですが、全体的に毛が多い・・。

タイトルをキランソウ属としたのは、Ylistで検索すると、キランソウと名の付く植物がいろいろあり、最上段の葉を持つ植物が、普段目にしているキランソウと違って見えたからです。これも、キランソウで良いのでしょうか?ご存知の方教えてください。

キランソウの桃花品をモモイロキランソウ、白花品をシロバナキランソウと呼ぶそうです。白花もあるんだ・・。

シソ科キランソウ属モモイロキランソウ(Ajuga decumbens Thunb.  f. purpurea Honda)。

◇追記◇

この植物は、タチキランソウではないかと教えて頂き調べてみました。タチキランソウの解説に、「葉表には毛がほとんどなく、光沢があり・・、キランソウは、全体に毛が多い」とあります。葉の特徴で見ると、どうやらこの植物はタチキランソウのようです。

「タチキランソウは、花の上唇が2裂し、直立する。キランソウは、上唇が長さ1㎜以下の切形であるが、上唇が短く2裂する見誤りやすいものもある。」・・Webで諸先輩の花の写真を見比べると、形も様々で迷ってしまいます。

タチ・・「茎が立ち、全体の様子はキランソウよりニシキゴロモに似ている。株が大きくなって横に広がるとキランソウに似てくる。」あまり立ち上がって見えないのは、この解説で納得です。

キランソウ属は、交雑しやすい植物のようで、見誤りやすいものがあるとも書かれていました。

シソ科キランソウ属タチキランソウ(Ajuga makinoi Nakai)。別名をエンシュウニシキソウ。こちらは、桃色の花に品種名がつけられていないようです。

2018年5月25日 (金)

散歩道の植物観察(5月下旬)

今日は、再生畑①に野猿が来ていました。どうやら電気柵に触れたようで、少しワイヤーに緩みがありましたが、中には入っておりません。シカの足跡も電気柵の手前で止まっています。問題は、上から来る野鳥と一番下のワイヤーを潜って来るハクビシンなどです。現在対策思案中です。

今迄、希少種や変わった植物ばかり追い求めて来ましたが、散歩道の植物観察も楽しいものです。少しずつ名前を覚えなくては・・。

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ウツギが咲き始めました。

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ウツギの花とコゴメウツギの花です。

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コゴメウツギの花は、拡大してみると変わった形をしています。

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沢山の花をつけているのは、エゴノキです。注意して見ると、散歩道には結構生えています。

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ぶら下がって咲く白い花は、風情があって良いものです。でも、庭に植えたら落下した花弁の掃除が大変そう・・。

エゴノキ科エゴノキ属エゴノキ(Styrax japonica Siebold et Zucc.)。学名を調べて見ると、エゴノキの仲間はいろいろな種類があるようですね。

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林床には、オオバノトンボソウ、クモキリソウが生えていました。クモキリソウは、我が家の周りよりもっと上で見る事が多いのですが・・。

右は何だろう?綺麗な斑入り葉です。

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ホウチャクソウでしょうか?斑入り葉の植物との出会いも嬉しいものです。

家の近くで・・。

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これは、数年前に挿し木したマタタビです。かなり大きくなりましたが、葉が白くなった事が無いので、どうしたのかと思っていました。良く見ると、初めての蕾が付いていました。花を咲かせるようになると、葉が白くなるのだろうか?移植した再生畑①のマタタビが、数年後にその答えを出してくれると思います。

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こちらは父親が植えた植物です。左はニワフジというそうです。勢いの良い植物で、邪魔なところに生えているのを切り取ってもすぐに再生して来ます。右は何度も登場したクレマチスです。次々と花を咲かせてくれます。エネルギー消費の激しい植物のようです。

マメ科コマツナギ属ニワフジ(Indigofera decora Lindl.)。フジの名が付きますが、フジ属(Wisteria)ではない事を知りました。

また、シキミの農薬散布にやって来ました。臭気の絶える事がありません。法律で規制出来ないものだろうか?

2018年5月24日 (木)

菩提寺の植物

10日以上前になりますが、親戚の法事があって菩提寺へ行って来ました。

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待ち時間があったので、植物を撮ってみました。

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境内の駐車場脇に、ソテツが植えられています。右は不定芽です。

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ソテツは雌雄異株です。ここでは、上のような果実が生りますので、雌株という事になります。

雌雄異株・・雄のソテツが、近くにあるのだろうか?

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シダが着生していました。冬には葉が枯れていたので、トキワシノブではなくシノブかな?

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ヤマボウシのアカバナです。今迄気付きませんでした。

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富士山麓で見るヤマボウシは、白花が一般的ですが、稀にこのようなアカバナもあるそうです。現在は園芸改良されて、かなり濃い色の花もあるようです。

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望遠で・・。チダケサシ属の花が咲いていました。

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裏山にはトキワツユクサ(ノハカタカラクサ)の大群落があります。こうして見ると案外綺麗な花です。

右は何だと思いますか?オドリコソウの花弁の落ちた後です。どんな種子が出来るのか見てみたい・・。

ソテツが登場したので、ついでに・・。

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こちらは、静岡県榛原郡吉田町にある能満寺のソテツです。樹齢1,000年と言われており、国指定の天然記念物です。静岡市清水区の龍華寺のソテツ、大阪府堺市の妙国寺のソテツと共に、日本三大ソテツに数えられています。静岡県に二つあるなんて自慢です。

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株元辺りを撮ってみました。支柱ばかりで、上手く撮れません。このまま伸びて行くと、門や本堂を改築しなければならないと思います。

ところで、右の房のようなものは何でしょう?垂れているけど、これが雄花のようです。能満寺の大ソテツは、雄株という事になります。

2018年5月23日 (水)

子房が膨らみ始めた野生ラン

今日は、再生畑①で、私の大嫌いな蛇を2匹も見てしまいました。そこで、間違って踏みつけないように、急遽未栽培エリアの草刈りをしました。面積があるので大変・・。その後、雨が降り始めたので、慌ててソラマメの第一回目の収穫をしました。晩酌の肴です。

いろいろな野生ランの咲く季節ですが、もう子房の膨らみ始めたものもあります。

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我が家の近くでは、花が終わり子房が膨らみ始めたギンランですが、隣県ではまだこれから見頃のようです。

ところで、このギンラン・・距が無い?葉の感じから、クゲヌマランなんて事は無いと思うけど・・。

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左も距が無い?右はその近くで見つけた距のあるギンランです。「距が長く突き出る」のは、もう少し開花が進んでから?それとも変異?ご存知の方教えてください。

さて、タイトルに戻って・・。

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ギンランの子房(果実)です。花は横向きで咲きますが、受粉するとこのように上を向いて来ます。

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こちらはキンランです。受粉しないで落ちてしまったものや、右のようにシカに食べられてしまったものを良く見かけます。私には、果実ではキン・ギンの区別がつきません。

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キンランの葉です。食物繊維が多そうな葉ですね。林内には、他にもいっぱい植物があるのに、わざわざこの植物を選んで食べる事は無いのに・・。

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こちらはクマガイソウです。

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クマガイソウの果実は、あまり見る機会がありません。私にとっては、貴重な写真です。

林内で見る野生ランは、結実率の低いものが多いと思います。更にその果実が、種子を飛散させる(熟す)まで育つ間にも、いろいろな試練に耐えなければなりません。また無事種子を飛散させたとしても、発芽の養分を持たないので、発芽を助ける菌が存在しない場所では、子孫を残す事が出来ません。

神様はどうして、野生ランにこんな過酷な試練を与えたのでしょう?

2018年5月22日 (火)

エンシュウムヨウラン

近くの山林に生える、エンシュウムヨウランの様子を見て来ました。萌の散歩道ですが、連れて行くと獣の臭いで戦闘モードに入りますので、この林内には入れられません。

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多年草だそうですが、年によって箒のような花茎の数が違うように思います。今年は少なめ・・。それに、時々シカの食害にも遭うようです。シカは、除去対象の植物だけを食べてくれれば良いのに・・。

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上段の右端と、これは同じ株です。新たに見付けた場所に生えていました。

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「花は筒状で完全には開かない・・」とあります。毎年見ていますが、図鑑の解説通り左のような状態が殆どです。右の花は、撮影用に萼片や花弁を広げてみました。

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同じ林内でも、左のように蕾の個体も見受けられました。右は、反則技で開かせた花です。

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こちらは、自力で開いていた貴重な花です。

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「唇弁の毛は黄色」・・近縁のウスキムヨウランは、唇弁の毛が赤紫色を帯びています。

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こちらは、色が変なので、傷み始めた花のようです。蕊柱にピントを合わせたつもり・・。

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横顔・・。右の花は、かなりひねくれ者ですね。

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「萼の基部に小さな副萼があり、副萼の下が膨らむ」とあります。ウスキムヨウランも、副萼の下が膨らみますが、唇弁の毛色が違う事で区別出来ます。ただ、彼方此方見て歩くと、個体毎にこの膨らみが顕著なものとそうでないものがあります。

エンシュウムヨウランは、タイプ産地が静岡県浜松市天竜区春野町だそうです。

ラン科エンシュウムヨウラン(Lecanorchis suginoana (Tuyama) Seriz.)。

2018年5月21日 (月)

隣県のコアツモリソウ

5月上旬に、秘密の場所のコアツモリソウを掲載しました。その場所では、少しの個体しか見つかっておりませんが、この植物は基本的に群生するものだと思っています。

まだ少し早いかと思いながら、群生している場所へ様子見に行って来ました。

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この自生地の難点は、写真でお気づきのように植物が花粉で汚れてしまう事です。脚絆も、花粉で白っぽくなってしまいました。

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まだ蕾の株が結構ありました。

でも・・。

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咲いている株もありました!通常は、このように花柄が垂れて、花は斜め下を向いて咲きます。

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これは、花柄が葉の上に乗っています。

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反則技を使い、花を葉の上に乗せてみました。不器用な人は、花を傷めてしまうので止めましょう!

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こんな写真を掲載する人は、殆どいないと思います。正面顔を見せたがらないので、後ろから撮ってみました。

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袋のような唇弁の斑紋もいろいろです。無班の個体も稀に見る事があります。

ラン科アツモリソウ属コアツモリソウ(Cypripedium debile Rchb.f.)。

2018年5月20日 (日)

キンリョウヘンとセッコク

キンリョウヘンに、花が咲きましたので撮ってみました。

【キンリョウヘン】

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我が家には、二鉢のキンリョウヘンがあります。同じ場所で栽培していても、開花時期にずれがあります。左はまだ蕾・・。

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同属だけあって、シンビジューム(園芸用に品種改良された洋ラン)の花に似ています。驚いたのは、二鉢とも7房くらいの花茎が確認出来ます。シンビジュームは、私の放置栽培でこんなに花茎が上がる事はありません。

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唇弁には二列の隆起があり、黄色く染まっています。シンビジュームに比べると、地味な花が多いようです。

キンリョウヘンは、ニホンミツバチを誘引する事で知られています。昨年は、沢山結実しました。目にする事は出来ませんでしたが、ミツバチ軍団がやって来たのではないかと思っています。

中国原産で戦国時代(文明年間)に渡来したそうです。古くから愛されて来たランなのですね。静岡県西部には栽培農家があり、道の駅の売店でも見かける事があります。

ラン科シュンラン属キンリョウヘン(Cymbidium floribundum Lindl.)。

【セッコク】

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植物観察の友人からセッコクを頂き、鉢植えにしました。何人かで分け、私は蕾の付いたものと付かないもの、二株を頂きました。左と中が頂いたもので、右は父親がイヌツゲの幹に着生させたものです。茎の色がかなり違います。

このセッコクは、「隠岐の島」を旅した方がお土産に買って来て増やしたものだそうです。隠岐・・島根県の気候を私は知りません。セッコクは、富士市の山間部でも屋外で育ちますが、安全を考え鉢植えにしました。上手ではありませんが、一応「空洞植え」にしてあります。

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縁に淡いピンク色が滲む可愛い花です。

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横顔・・。セッコクは芳香があります。

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こちらは、父親から引き継いで育てている鉢植えのセッコクです。蕾の沢山付くものと、全然つかないものがあります。栽培法をちゃんと勉強しなければダメですね。それにしても面白い形の蕾です。

ラン科セッコク属セッコク(Dendrobium moniliforme (L.) Sw.)。セッコクの仲間はいろいろあって、掲載したものがどれにあたるか分かりませんので、セッコク標準学名を記載しました。

2018年5月19日 (土)

スミレ属の果実

カキノハグサの種子には、スミレ属と同じく「種沈」が付属している事を知りました。そこで、スミレの果実と種子を観察してみました。暗っぽい写真ばかりですが、見易さを考慮して敢えて明るくしませんでした。

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タチツボスミレです。花が終わると、草丈が伸び果実が目につくようになります。

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果皮を破ると、透明感のある種子が出て来ました。まだ未熟種子のようです。

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こちらは果皮に模様が付いています。葉裏が紫褐色のスミレの果実は、みんなこうなるのかな?

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こちらはアリアケスミレだったと思います。種子が茶色くなっていますので熟した果実のようです。良く見ると、白く小さな付属体が見えています。これが種沈です。種子は簡単に零れ落ちそうですが、果皮にしっかりくっ付いています。

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果皮に模様のあるタイプも、種子を観察してみました。こちらにも白い付属体が確認出来ます。熟した果実の果皮は意外と固く感じます。

白い付属体・・種沈(エライオソーム/elaiosome)は、アリの好む物質(脂肪酸、アミノ酸、糖など)を含んでいるそうです。アリは、種子を巣に運んで種沈のみを食べ、種子は巣の外などに捨てるので、そこで発芽する事が出来ます。種子は不味いのか、それとも固くて食べられないのだろうか?

そして、生えたであろうスミレが・・。

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フイリゲンジスミレが、車庫の前に生えていました。この株の下には、アリの巣があります。種子をアリが運んで来たようです。

アリは、役に立つ生き物なんですね。時々、私に噛みつくのは止めてほしいけど・・。

果実写真ばかりだったので、少し目の保養に・・。

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我が家のミニビオトープ脇に咲く、ナヨナヨワスレナグサです。実生で代を繋げ十年以上花を咲かせていますが、あまり増えません。長く住み着いていると、愛着が湧いて来ます。

2018年5月18日 (金)

カキノハグサ再び

昨年初めて出会ったカキノハグサの花を、今年も見て来ました。

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初対面で、この色合いがとても気に入りました。

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最近出番の少ないデジイチで、全体像を撮ってみました。

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葉の形が似ている事から、カキノハグサと名付けられたそうです。普通のカキの葉より、むしろ老爺柿に似ていると思います。

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昨年は少し遅めの訪問でしたが、今年はちょうど見頃でした。

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かなりの個体数が確認出来ました。広範囲に点々と生えている様子から、スミレのように蟻が種子を運ぶのかもしれないと思いました。

調べてみると、「種子に種沈がつく・・」とあります。種沈ってなんだろう?スミレやカタクリなどの種子は、蟻を誘引する(餌になる)種沈という付着物があるため、蟻によって種子が運ばれるそうです。持ちつ持たれつ(win-win)の関係なんですね。

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この先端部の髭のような部分(付属体)が、同科のヒメハギを思わせます。ヒメハギの花は、昆虫が訪れた時、付属体の付いた花冠が下がり、オシベやメシベが姿を現すそうです。蓋を開けるための、ペダルみたいなものですね。カキノハグサも同じかな?

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花色が違う?左は盛りの花で、右は終盤を迎えた花です。

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まだ蕾の株もありました。右は花弁が落ちた後の果実です。ちょっと扁平・・。

ところで・・。

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この葉の違い・・。花が咲いていなければ、同じ植物とは思えません。ナガバカキノハグサという品種(forma)があるそうです。Web図鑑で見ると、右がナガバカキノハグサのようです。どのくらいからナガバと区別するのか分かりませんが、双方の中間くらいの葉も見かけました。葉形の変異の多い植物のようです。カキノハグサではなく、別の和名をつけた方が良かったかも?

ヒメハギ科ヒメハギ属カキノハグサ(Polygala reinii Franch. et Sav.)。ナガバカキノハグサ(Polygala reinii Franch. et Sav. f. stenophylla Yonek.)。

2018年5月17日 (木)

再生畑①五月中旬

今日の午前中は、梅雨入りしたような空模様でした。それに蒸し暑い!

再生休耕畑①・・果樹・野菜・山菜などを栽培し始めましたので、休耕を外して再生畑①と呼ぶ事にしました。この時期は、メンテナンス(草取り)が大変・・。

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左はジャガイモとソラマメ、右は晩生のタマネギです。

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ソラマメの莢は、当初右のように空を向いています。やがて、莢が膨れ左・中のように下を向いて来ます。そして、莢の背筋が黒くなって来たら収穫時期だそうです。

初めての頃は、収穫時期が分からずに傷み始めた頃採ったりしていました。

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ソラマメは初心者向きとの事なので、毎年ビニルポットの種蒔きから栽培しています。今年は、普通種、大粒種、長莢種、赤豆種を植えました。アブラムシの集りやすい野菜ですが、基本的に無農薬で栽培しています。

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こちらは、ジャガイモの花です。花は、出来るだけ切り取った方が良いそうですが、あまりマメに取る事はありません(気にしていません)。上の花はメイクイーンだと思います。

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こちらは、イモの外皮が赤いタイプだと思います。

この他に、紫色の品種も植えてあります。茹でた時、ピータンみたいな色になりますが、見た目とは裏腹にとても美味しいです。

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ミニトマトの花です。今迄、同じ種類だけ植えていましたが、今年はそれ以外に糖度が高いと書かれた高級品を、4種類植えてみました。

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品種により、花も少しずつ違っています。

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果実が生り始めていました。収穫が楽しみです。

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初心者向き野菜の定番・・サトイモも元気そうです。昨年、連作障害を嫌い趣味の野菜畑から、こちらに移植しました。その効果はテキメンで、私の背丈を超すくらいに育ちました。連作障害が如何に怖いかを知りました。

右は、家族が好きなパプリカです。そろそろビニルの囲いを外しても良いかな?

素人農業も、少しずつ進歩していると思っています。悩みの種は、今迄使っていた趣味の野菜畑と果樹畑です。このところ、放置状態になっています。行くのが怖い・・。

2018年5月16日 (水)

ヤマシャクヤク

今日も蒸し暑い!半日肉体労働をすると、衣類がびっしょりです。その後、頭脳労働をと思っても、低稼働状態で捗りません。困ったものだ・・。

ヤマシャクヤクの花を、見て来ました。

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私が山野を歩き始めた頃、林内でヤマシャクヤクの蕾を見付け、大喜びした事があります。そろそろ咲いているだろうと思い見に行ったところ、開花株の姿がありません。どうやら、悪い小父さんに連れ去られたようです。そんな、やるせない気持ちを幾度もして来ました。

でも、最近は山歩きする元気な年寄り(監視人)が多くなったせいか、以前に比べて個体数も増えて来たと思います。まだ、不届き者はいますが・・。

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左のヤマシャクヤクの立ち姿を見て、ベニバナヤマシャクヤクの姿が目に浮かびました。ベニバナは、長身の美人で、ヤマシャクヤクに比べて葉柄が上を向いています。

花の時期は少し過ぎていたかと思ったら、まだ蕾がありました。見慣れると、萼片でも(花弁が見えていなくても)ベニバナかどうか判断出来ると思います。

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この花の魅力は、この中途半端な開き具合です。表現が可笑しい?

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花を見比べると、花弁の幅や形、個数、メシベの数などが様々です。

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メシベの数は、何で決まるのでしょう?開花した年数でもありません。初花でも、複数個つきますので・・。栄養状態だろうか?

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この日出会った一番の大輪です。離れたところからでも、目を惹く存在でした。

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花弁が6個のものを多く見かけますが、これは8個確認出来ます。花の美しさに見とれるばかりでなく、個性を観察するのも楽しいものです。

ところで・・。

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葉裏の葉脈が、無毛のものと有毛のものがあります。毛のあるものをケヤマシャクヤクと呼びます。同様に、ベニバナヤマシャクヤクにも毛のあるものと無毛のものがあります。こちらは、基本種(母種)に毛があるという事で、毛の無い方をケナシベニバナヤマシャクヤクと呼んでいます。各々の品種(forma)は、希少という事は無く、比較的出会えるものと思っています。

ボタン科ボタン属ヤマシャクヤク(Paeonia japonica (Makino) Miyabe et Takeda)。ケヤマシャクヤク(Paeonia japonica (Makino) Miyabe et Takeda  f. hirsuta H.Hara)。

2018年5月15日 (火)

イチヨウラン開花

そろそろ咲き始めているかと思い、様子見に行って来ました。

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イチヨウランの蕾は、上を向いて伸び始め、やがてこのように横を向きます。横を向くと開花間近です。

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咲いていました!

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こちらにも・・。個々の花を見比べると、唇弁の形や斑紋に個性があります。

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斜め横顔と横顔・・。横顔は、かなり違った印象を受けます。

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この花も、上二列と違うでしょ?

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花が見え易い(目立つ)場所の写真を掲載しました。これが、林床に生えるコケを含めた緑の中ではとても見付けにくいのです。そんな訳で、毎年林床が賑やかになる前に下見に行っています。

イチヨウランも、シカの食材対象になってしまったようです。事前に確認した位置で、見られない事があります。

ラン科イチヨウラン属イチヨウラン(Dactylostalix ringens Rchb.f.)。

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ミヤマスミレもポツポツ咲いていました。本格的な開花時期は、もう少し先のようです。

スミレ科スミレ属ミヤマスミレ(Viola selkirkii Pursh ex Goldie)。

今日も暑かった!午前中草刈りをしましたが、汗びっしょり・・ビールで水分補給しなくては!

2018年5月14日 (月)

ゴヨウマツの花

今日は、暑い一日で、黒い毛皮を着ている萌は、朝散歩からへばり気味でした。

鉢植えのゴヨウマツに花が咲きましたので、観察してみました。

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雄花は新芽の下の方に、雌花は新芽の先端部につきます。

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こちらは雄花です。一見、マツボックリのように見えましたので、雌花かと思っていました。雄花は、雌花に比べて沢山つきます。

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やがて黄色い花粉を飛散させ、右のようになって枯れて行きます。

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こちらは雌花です。2~3個つくとありましたが、我が家では1~2個でした。肥料不足かな?

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受粉時は、こんなに綺麗な色になります。

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並べてみました。左が雄花、右が雌花です。同じ木では、雌花に比べて雄花の方が早く開きます。時間差があるのは、自家受粉を嫌うせい?

父親から、新芽が伸びて来たら、指で摘み取るように言われていました。真面目に摘み取っていたため、今迄雌花に気付かずにいました。私は盆栽についてちゃんと学んだ事がありませんので、自己流に剪定して枯らさないようにしているだけです。恥ずかしいので全体像は掲載しません。

マツ科マツ属ゴヨウマツ(Pinus parviflora Siebold et Zucc.)。ゴヨウマツには、いろいろな種類があるようです。見分け方(詳細名)が分かりませんので、広義の学名を記載しました。

登場の機会が無いので・・。

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クレマチスの花が咲きました。我が家にあるのはこの一種類だけ・・。三ヶ所に分散して毎年花を咲かせてくれます。

2018年5月13日 (日)

謎の髭

ついでに・・。

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これは、アキザキヤツシロラン実生栽培実験容器の一つです。部材の中に含まれていたシダの胞子(?)が成長してこんな状態になりました。

本来なら、除去した方が良いのかもしれませんが、前記事掲載の容器と少し違った環境も面白いと思い、そのままにしてあります。

少し気になる事が・・。

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シダの赤ちゃんや子株の根元に髭が見えています。これはシダの根?

別の植物で、似たものを見ました。

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これは、ベニシュスラン下部の茎に生えた髭です。

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こちらにも・・。

これは何でしょう?もしかしてカビ?それともキノコの菌糸の仕業?

ご存知の方教えてください。

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梅雨も間近です。写真は、ベニシュスランの葉に集るカタツムリの赤ちゃんです。まだ、2~3mmでした。

ヤツシロラン類の実生栽培床

午前中、草取りをしていたら、予報通り雨が降って来ました。仕方ないので、午後からは庫内の片づけをしながら、ワーディアンケースに収めてあるヤツシロラン類の実生栽培床を覗いて見ました。

【クロヤツシロラン床】

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このところ放置したままでしたが、このように菌糸の姿が見えていました。

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左は菌糸、右はクロヤツシロランの根状器官(仮称)です。

【アキザキヤツシロラン床】

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実験開始当初は、竹林の部材に菌糸が繁殖してくれなくて悩みました。でも、このように菌糸が絶えず繁殖するようになって来ました。

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左は孟宗竹の根元部分です。これも菌で白っぽくなって来ました。右は、山姥の髪の毛のような感じです。

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左はアキザキヤツシロランの根状器官。右ののところには花茎らしきものが見えています。生きているのか枯れているのか未確認です。下手に触れたくないので・・。

【ハルザキヤツシロラン床】

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なかなか菌糸が繁殖してくれず悩んでいたのですが、少しずつ姿が見えるようになって来ました。時々、右のような菌糸も姿を現しますが、比較的短い間に姿を消します。カビかキノコの菌糸か分からないですね。

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こちらは、クロやアキの容器内の菌糸と違い、クリームっぽい・・。

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これが、ハルザキヤツシロランの種子を発芽成長させてくれる菌糸だろうか?

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こちらにも山姥の髪の毛のようなものが姿を現していました。

もっと前に、師匠から頂いた種子を蒔こうと思っていたのですが、菌糸の姿があまり見えなかったので躊躇していました。そろそろ大丈夫かな?

ヤツシロラン類はキノコ(菌類)を食べて成長し、そのキノコは、スギ、竹、カシなどの枯材を食べて(分解・吸収して)生きています(※)。植物の実生栽培というよりも、生き物を飼っているような面白さがあります。

※素人の理解です。表現が間違っていたら教えてください。

2018年5月12日 (土)

モクレン科の植物

裏庭植物園で、甘い香りが漂って来ます。父親が植えたカラタネオガタマです。今日は、良い香りのするモクレン科の植物を集めてみました。

【カラタネオガタマ/トウオガタマ】

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芳香の主は、この花です。図鑑には「バナナのような甘い香り」と表現されていました。

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あまり開きませんが、中を覗くとホウノキの花に似た構造をしています。

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花柄や細枝に毛が生えています。

私は以前の記事でオガタマノキと書きましたが、オガタマノキは日本原産でもっと高木になり、カラタネオガタマは中国原産の中低木と書かれていました。Web図鑑で検索すると、カラタネオガタマの園芸品種ベニバナカラタネオガタマ(PortWine)のようです。

モクレン科オガタマノキ属カラタネオガタマ(Magnolia figo (Lour.) DC.)。

【ウンナンオガタマノキ】

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筑波実験植物園で見たウンナンオガタマノキの蕾です。残念ながら、開花しているものは見かけませんでした。他の種と違い花弁が反り返るくらいに開くそうです。

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左がウンナンオガタマノキ、右がカラタネオガタマの蕾です。どちらも毛が多いですね。

モクレン科オガタマノキ属ウンナンオガタマノキ(Magnolia yunnanensis)。

【タイサンボク】

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葉の感じは違いますが、ホオノキの花と良く似ています。京都府立植物園で撮りました。芳香があります。

モクレン科モクレン属タイサンボク(Magnolia grandiflora L.)。

【ホオノキ】

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裾野市の山中で撮りました。綺麗な花でしょ?こちらも独特の芳香があります。

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斜面だったため、横顔を撮る事が出来ました。オシベが落ち始めています。両性花ですが、自家受粉を嫌うためオシベ期とメシベ期があるそうです。

モクレン科モクレン属ホオノキ(Magnolia obovata Thunb.)。

2018年5月11日 (金)

季節だより観察会「富士山こどもの国」

10日は、今年度第二回目の「季節だより観察会」でした。場所は、富士山こどもの国です。この日は、保管庫の中で眠っていた高倍率のコンデジを連れ出しました。重たいデジイチ+16-300mmのレンズは留守番です。

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園内から見た愛鷹連峰。そう言えば、ここ数年越前岳に登っていない・・。

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こちらは、ビオトープです。この周辺に、今回観察のメイン植物が植えられています。周囲の網は、シカ対策だそうです。

「この高さでは簡単に飛び越えてしまうだろう?」との意見もありましたが、これでもあれば抑止になります。飛び越えてまでも入りたい何かがあれば別ですが・・。

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ニシキギ科の植物に蕾が付いています。右はクヌギの葉です。若葉は綺麗ですね。

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左の植物はマユミかと思ったら、一部の枝に翼がありました。ニシキギには翼がありますが、生け垣などで見るニシキギに比べて、一部の枝にしか翼がありません。

枝に顕著な翼があればニシキギ、無いものをコマユミというそうです。「性質はニシキギそのものであり、葉の形状や実の様子もニシキギと同様。両者は同じ木で、枝にコルク質の「翼」が出来るものをニシキギ、出来ないものをコマユミと呼んでいるに過ぎないと解釈する説もある。」との事です。

ニシキギ科ニシキギ属コマユミ(Euonymus alatus (Thunb.) Siebold var. alatus  f. striatus (Thunb.) Makino)。

Ylist標準学名では、ニシキギの変種(varietas)として扱っており、樹木図鑑では、Euonymus alatus (Thunb.) Siebold f. ciliatodentatus (Franch. et Sav.) Hiyamaとなっており、ニシキギの品種(forma)として扱っています。変わり者の多い植物のようで、沢山の学名が記載されていました。

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花を撮ってみました。「花弁、オシベ共に4個」です。ツリバナは、5個ですから花で区別する事が出来ると教えて頂きました。

さて、本日のメイン・・。

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サクラソウです。花の盛りは過ぎていたようですが、まだまだ楽しめました。

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以前は県内でも、彼方此方で見る事が出来たそうです。

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山野に自生する植物の風情には及びませんが、こうして誰でも見る事の出来る場所があるのは有り難いと思います。

サクラソウ科サクラソウ属サクラソウ(Primula sieboldii E.Morren)。

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クリンソウも花盛りでした。

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中にはシロバナも・・。

サクラソウ科サクラソウ属クリンソウ(Primula japonica A.Gray)。シロバナクリンソウ(Primula japonica A.Gray  f. albiflora Hort.)。

最後に・・。

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雨に濡れて葉の開いたハマキゴケです。老眼では見るのも大変なほど小さなコケですが、コンデジで接写ズームすると案外綺麗なものです。

センボンゴケ科ハマキゴケ属ハマキゴケ(Hyophila propagulifera Broth.)。ハマキゴケの名がつくコケも沢山あって、私にはとても難しそう・・。

今日は、ビニルポットに蒔いた落花生とトウモロコシを、再生休耕畑に植えて来ました。どれも、他の人よりは遅れてしまいます。まぁ、自分のペースでやれるので、それなりに楽しんでいます。

2018年5月10日 (木)

富士山麓で見た白い花

今日は、富士山こどもの国で、今年度第二回目の「季節だより観察会」でした。観察会の開始前に、ある林内を探索して来ました。

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落ち葉が敷き詰められた林床と苔むす林床・・どちらも良いものです。林内に入って間もなく、氷霰が降って来ました。思えば、昨年もこの場所で雨に降られました

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巨木の根元に、ワチガイソウの花が咲いていました。

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白い花に、チョコレート色の葯がアクセントになっています。この植物は、2,000mを越える亜高山帯でも見かけます。

ナデシコ科ワチガイソウ属ワチガイソウ(Pseudostellaria heterantha (Maxim.) Pax)。

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こちらは、イワセントウソウです。セントウソウの花が終わってから、花を咲かせます。花火のような小花柄が、印象的な植物です。

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オオカメノキ(ムシカリ)の花は、散り始めていました。今年は昨年より早いと思います。

昨年は、例年に比べていろいろな植物の開花が遅かったから、尚更そう感じる事と思います。でも、例年と変わらない植物もあります。人間と同じで、植物も様々な個性を持っています。

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ヤマシャクヤクの花は、大雨で傷んだものばかりでした。この弱々しさも、この花の魅力かもしれません。

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こちらは、ミヤマハコベです。萼に長毛が目立ちます。

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雨に濡れて、深く切れ込んだ花弁同士がくっついていました。下界で見るコハコベなどに比べて大きな花を咲かせ、出会うとちょっと得した気分になります。

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昨年初めてこの花を見ました。オトコエシのような葉が印象的でした。

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ブログを見てくださった方から、ツルカノコソウと教えて頂きました。他では、比較的出会う事の多い植物のようです。

植物との出会いは案外そんなもので、私の探索エリアでは希少種と思っていても、他では普通に見られるものが多々あります。逆もまた然りです。

そして・・。

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もう散ってしまったと思っていたイチリンソウが、まだ咲いていました。しかもこの場所は、開花株が沢山確認出来ました。

イチリンソウの写真を撮り終って昼食を食べ始めると、雨脚が更に強くなって来ました。でも、午後からの観察会では雨もあがっていました。参加者の方たちの行いが良かったようです。午前中の雨は、私の行いが悪いせい??

2018年5月 9日 (水)

フタリシズカ

ヒトリシズカの花が終わり、果実(子房)が膨らみ始めた頃、フタリシズカの花が咲き出します。

フタリシズカ(二人静)とは言っても・・。

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二人、三人・・。

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四人、五人・・。静かではなくとても賑やかです。ここでは見つかりませんでしたが、一人の個体もあるようです。

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一本ちぎらせてもらいました。この花ってどんな構造なのだろう?

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千成ウリのような白い部分を外すと、子房が見えて来ました。透明な部分が柱頭のようです。

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白い部分の内部を覗くと、4個の葯が見えています。この白い部分は、花弁ではなく花糸(かし)だそうです。花糸は、通常糸状で葯を支えていますが、この花は手を握ったような感じで葯を包んでいます。

上の写真全部でオシベ(花糸+葯)という事になります。ヒトリシズカもそうですが、チャラン属の花は、変わり者ですね。

センリョウ科チャラン属フタリシズカ(Chloranthus serratus (Thunb.) Roem. et Schult.)。

2018年5月 8日 (火)

コアツモリソウ

一人で山野を歩いていると、予期せぬ場所で偶然希少種と出会う事があります。知人やWebの情報を頼りに探索した希少種との出会いも嬉しいものですが、前者の場合はその比ではありません。今迄、幾度かそんな嬉しい出会いがありました。

そしてこの日も・・。 

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コアツモリそうです!まさかこんな所で出会うとは・・。

それにしても早い開花です。今まで訪れた自生地では、5月下旬から6月下旬が見頃だったと思います。

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恥ずかしがり屋の花なので、そのままでは顔を見せてくれません。

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ちょっと反則技を使って撮りました。

この場所には、私が知る他の自生地のような個体数はありません。この地に種子を飛散させた本家が、どこかにあると思っています。それは今後の探索課題として、この地で子孫を増やしてくれることを願いつつ、秘密の場所を後にしました。

ラン科アツモリソウ属コアツモリソウ(Cypripedium debile Rchb.f.)。

富士市植物目録にも記載されていました。環境省RDBで準絶滅危惧(NT)、静岡県では絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されています。

◇疑問◇

PC画面では、横並びの画像がちゃんと表示されるのに、スマホではPCモードで見ても、縦に並ぶことがあります。この記事の二段目もそうでした。一旦切り取って貼り付け直すと、横並びに表示されました。これはどうして?

2018年5月 7日 (月)

シロバナノヘビイチゴとヘビイチゴ

ヘビイチゴの名を持つ植物・・シロバナノヘビイチゴとヘビイチゴを観察してみました。

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この写真には、シロバナノヘビイチゴとヘビイチゴが写っています。これは我が家の裏庭です。シロバナノヘビイチゴは、数年前に5~6株植えたものが、繁殖して1㎡以上に広がっています。イチゴは匍匐茎(ほふくけい/ランナー)で増えます。上の写真に写っている蔓状の茎です。

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左がシロバナノヘビイチゴ、右がヘビイチゴです。こうして見ると葉の形はかなり違いますね。葉色も少し違います。

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こちらはシロバナノヘビイチゴの花です。

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横顔と実(※)です。

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実(※)は赤く熟し、食用になります。小さいけど、とても良い香りがして美味しいです。

バラ科オランダイチゴ属シロバナノヘビイチゴFragaria nipponica Makino)。

※実と書きましたが、種のような粒粒が果実(痩果)で、赤い部分は花托(花床)の発達したものだそうです。美味しく食べているのは、花の一部という事になります。

そして・・。

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こちらはヘビイチゴの花です。名前にそぐわない綺麗な花ですね。

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実を撮ってみました。左側の周囲にある葉のようなものは、副萼です。何となく可愛いでしょ?こちらも球形の花托の表面につく粒粒が痩果です。有毒ではないそうですが、スカスカして美味しくありません。

バラ科キジムシロ属ヘビイチゴ(Potentilla hebiichigo Yonek. et H.Ohashi)。

シロバナノヘビイチゴとヘビイチゴは似た和名を持ちますが、片やオランダイチゴ属、片やキジムシロ属に分類されています。オランダイチゴ属は、一般的にイチゴ(Strawberry)と呼ばれる仲間です。

2018年5月 6日 (日)

家の周りの気になる植物

萌の散歩道や家の周りの植物を集めてみました。

【ベニバナニシキウツギ】

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「ニシキウツギは、二色・・白色から紅色に変わるじゃないか?」

でも、これは紅花ばかりでした。葉裏を見ると、脈上に毛が生えています。Ylistを検索するとベニバナニシキウツギ(Weigela decora (Nakai) Nakai  f. unicolor (Nakai) H.Hara)という品種がありました。

紅白の花が見られる普通のニシキウツギは、ハコネウツギと良く似ています。ニシキウツギは、葉裏の脈上に毛が生えていて、ハコネウツギは殆ど無毛だそうです。

また、タニウツギは、葉裏の葉脈上に毛が散生し、裏前面には白い毛が密生します。ヤブウツギは、若枝や葉柄に開出毛があります。また、葉の裏面には密に汚白色の軟短毛があり、主脈上の毛は開出し、若枝が赤味を帯びるのも特徴だそうです。

葉裏の毛の特徴などから、ベニバナニシキウツギだと思います。間違っていたら教えてください。

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さて、これは何だか分かりますか?

実は、ヤマルリソウの果実です。花は観察しても、果実を知る人は少ないのでは?面白い果実ですね

以降は、自宅植物園の住人です。

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ドウダンツツジの仲間は、庭木や生垣用として植栽されているのを良く見かけます。これはドウダンツツジで、葉の展開する前に花が咲きます。

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花は垂れ下がって咲きますが、果実は上を向きます。開花時期が早く、もう果実が膨らみ始めていました。

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こちらはベニドウダンです。ベニサラサドウダンという種類もありますが、サラサドウダンの仲間は、下のように花弁の先端が反り返ります。細かい切れ込みもベニドウダンの特徴です。

そして・・。

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父親が鉢植えにしてあったドウダンツツジの仲間・・開花まで十年以上待ちました。サラサドウダンの花が咲きました。

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サラサドウダンは、花色に個体変異もあるようですが、このくらいの色合いが一番好きです。アリはいろいろな花で見かけます。働き者ですね。

前庭には・・。

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ドイツスズランの花が咲いています。

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我が家には、日本在来のスズランはありませんので、花形の違いを写真で比較する事は出来ませんが、釣鐘の中を覗いてこのような紅紫の模様があればドイツスズランです。

今日は午後から風が強くなりました。明日は天気が悪いようですね。さて、予定変更になるかな・・。

2018年5月 5日 (土)

他の野生ラン

キンランの生える林で出会った、他の野生ランを集めてみました。

【エビネ】

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数年前に見つけた時は未開花株でしたが、やっと花を咲かせるようになりました。このまま無事育ってほしいものです。

夏に咲くエビネの仲間・・ナツエビネは右のような距がありません。

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萼片と側花弁、唇弁の色は、個体毎に多少の違いがあります。

エビネは、野生ランブームで急激に数を減らしました。でも、少しずつ復活をしているように思います。このまま、子孫を増やしてほしいものです。

【オオバノトンボソウ・クモキリソウ】

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オオバノトンボソウは比較的近場で出会えますが、無事花を見る事が難しい野生ランです。虫による食害のせいだと思います。

右は、クモキリソウです。私には、この状態でジガバチソウとの区別は出来ませんが、昨年花を確認しているので・・。

【エンシュウムヨウラン】

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この林内にも、エンシュウムヨウランが増え始めました。ハルザキヤツシロランの記事に掲載した、クロムヨウランより早く姿を現すようです。

ついでに・・。

【カヤラン】

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少し前に登場した、枝と共に落下していたカヤランの花が咲きました。

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内側の暗紫色の斑紋は、個体毎に多少の違いがあります。

いろいろな野生ランの花が、見られるようになって来ました。今年も嬉しい出会いがあるだろうか?山の神様、宜しく!

2018年5月 4日 (金)

ギンランとササバギンラン

キンランと言えばギンラン・・今日は、キンランと同じ林に咲いていたギンランとササバギンランを観察してみました。

【ギンラン】

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薄暗い所に咲く、白い小さな花は撮り難い・・。富士山周辺の私の探索範囲では、ササバギンランは良く見かけますが、それに比べてギンランは少ないと思います。でも、この林内では、ギンランの方が多く見受けられました。

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開いている花を探したのですが、この日は見つかりませんでした。

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横顔。「距が長く突き出る」とあります。同属の中では・・ですね。

ラン科キンラン属ギンラン(Cephalanthera erecta (Thunb.) Blume  var. erecta)。

【ササバギンラン】

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ギンランに比べて丈が大きく、葉が長いですね。

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開いている花を見付けました。ピントが合っているのか、分からずに撮りました

日本のランハンドブック①に、「花は白色、・・・わずかに開く」とあります。これって、わずか?

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こちらも横顔。「距は短く突き出る」・・ギンランに比べると、短いのが分かります。

ラン科キンラン属ササバギンラン(Cephalanthera longibracteata Blume)。

この他に、ギンランに似たクゲヌマランは、「距が極めて短い」・・実際に見ると、無いようにも見えます。距の長さの違いはなぜ?

2018年5月 3日 (木)

キンラン

現役時代は、二足の草鞋の仕事関係もあって宵っ張りでしたが、最近は早寝早起きの生活に変わりました。しかも歳のせいで薄暗い内に目が覚めてしまいます。と言う訳で、本日分は朝のアップです。

キンランは、エビネと並び比較的身近で見る事の出来る野生ランでした。私が幼い頃は、花を摘んで持ち帰れるくらい沢山生えていました。ところが、最近ではどちらも絶滅危惧種に指定されていて、簡単に出会える植物ではなくなりました。

園芸採取や自生地の環境の変化により、減少したものだと思われます。特に前者の影響が大きいと思っています。しかも、根こそぎ採取していく輩もいます。

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左は落葉広葉樹林内、右はかなり暗い常緑広葉樹林内に生えていました。暗い場所で、黄金色の花が目立っていました。

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左の花を接写してみました。一輪だけ開いていました!

そして、また別の林内で・・。

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こちらは開いている花が多い・・。

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綺麗でしょ?花弁や萼片が白っぽくなっていますが、開花から時間が経つとこのようになって来ます。稀に、蕾の時から白っぽい(薄クリーム色の)花もあります。シロバナキンランという品種(forma)だそうです。

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唇弁の隆起が凄いですね。「花は全開せず、半開き状態のまま」です。

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こちらの花は、蕊柱(葯帽)の下に何かついています。

ところで・・。

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左は、エンドウ豆の葉の天敵が浸入したのかな?右は、別の場所で撮った花です。ここの花は、どれもこのように齧られていました。キンランの敵は、悪い小父さんだけではないようです。

ラン科植物は、光合成を行っていても菌への依存度が大きいそうです。中でも、キンランは、朽木や落葉などを食べて生きる腐生菌ではなく、コナラなどの樹木の根と菌との共生体(外生菌根)から養分をもらっているそうです。そいう特殊な生き方をしている植物なので、普通に栽培する事は出来ません!(※)

ラン科キンラン属キンラン(Cephalanthera falcata (Thunb.) Blume)。

※素人の理解です。表現が間違っていたら教えてください。

2018年5月 2日 (水)

カヤラン

比較的、目にする事の多いカヤランですが、樹上に着生するため高倍率ズームでなければ撮れない場合が殆どです。

そこで、埃を被って休眠中だった、高倍率のコンデジを連れて見に行って来ました。

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「あれっ、枝が折れている!」

折れた枝は、一塊のカヤランを伴って足元に転がっていました。

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樹上の株は花を咲かせているのに、こちらはまだ蕾でした。日照の関係かな?

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見てください。結構な大株でしょ?

今迄見た、カヤランが着生していた樹種は、サクラ、ウメ、コナラ、カシ、スギ、ヒノキ、タブノキなどです。他の野生ランに比べて、あまり樹種を選ばないようです。

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右の写真が、光学50倍ズーム(手持ち撮影)です。アップスライダーを使って撮りたいくらいです。

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右の株は、根でぶら下がっています。毎年、気にして見ているのですが、暴風雨にも負けず頑張っています。

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デジタルズーム併用。曇り空だと、画質の悪化が著しいですね。

帰宅してから気付いたのですが、ストロボ発光で撮れば良かった・・。このコンデジは、光量が二段階に切り替えられ、他の機種より遠くまで届くのを忘れていました。

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ハチがやって来ました!何枚か撮ろうと思ったのですが、次の立ち上がりまでにいなくなってしまいました。これもコンデジの弱点です。私にとっては、なかなか撮れない貴重な写真です。

最後に・・。

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別の場所で撮った花を掲載します。一応、ランらしい形の花でしょ?

ラン科カヤラン属カヤラン(Thrixspermum japonicum (Miq.) Rchb.f.)。

明日は雨のようですね。今年度の、不法投棄監視パトロールの計画書と報告書を作成してメールしなくては!例年よりずっと時間が取れるはずだったのに、なぜか忙しい・・

2018年5月 1日 (火)

亜高山帯で出会った植物

亜高山帯の低高度域で出会った、気になる植物を集めてみました。

【スギラン】

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私の知る中で、一番標高の高い所に生えているスギランです。

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このスギランは小さな株ですが、下垂している枝の様子から年数は経っている(年寄だ)と思います。別の場所では、下垂した枝の付け根が黄色く変色し、夏に何本か落下していました。

実は、その枝を拾って来て苔を植えた鉢に挿しておきました。シダの仲間が挿し木で発根するなんて考えもしませんでしたが、枯れるまでと思って挿しておいたのです。それから、6年近く経ちますが、1本は少しずつ伸びてまだ生きています。

少し前の記事に、シダの仲間は、胞子以外でも増える術を持っているものがあると書きました。スギランも胞子以外の生き残る術を持っていた事になります。ただ、野鳥が巣作りに他の木へ運んでくれるなら、その術も生きるのですが・・。

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スギランは、ランの名前が付いていますが、シダの仲間です。貴重な植物です。鈎の付いた棒で、欠き取るような事をしてはいけません!

ヒカゲノカズラ科コスギラン属スギラン(Huperzia cryptomerina (Maxim.) Dixit)。

【シロカネソウ/ツルシロカネソウ】

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富士山麓では、広範囲に見る事の出来る植物です。花期が結構長く、早期の花はこのようにふくよかな感じですが、後期の花は花弁も細く弱々しい印象を受けます。

【クルマバツクバネソウ】

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左がクルマバツクバネソウで、右がツクバネソウです。クルマバツクバネソウは比較的標高の高い所で見る事が出来ます。葉の数は、クルマバツクバネソウの方が多いですが、両者とも個体毎にいろいろです。葉の数を見比べるのも楽しいです。花の様子は、こちら→クルマバツクバネソウの記事

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芽出しの時は、畳んだこうもり傘のように捻じれていますが、捻じれが戻り葉を展開させます。開花株は、葉で蕾を包んでいます。

【キジムシロ】

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山野を歩き始めた頃は、こんな花をつける植物はどれも「ヘビイチゴ」と呼んでいました。少し経つと、いろいろな種類がある事を知り「キジムシロ属」と呼ぶようになりました。

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キジムシロ属は3小葉が多い中で、キジムシロの葉は奇数羽状複葉です。上部の葉が大きいのも特徴だそうです。ランナーが伸びていれば、ツルキジムシロという事になりますが・・。

富士市で記録されている「キジムシロ属」は、ヘビイチゴ、ヤブヘビイチゴ、ヒメヘビイチゴ、カワラサイコ、ミツモトソウ、イワキンバイ、キジムシロ、ミツバツチグリ、オヘビイチゴ、ヒロハノカワラサイコ、ツルキジムシロ、ツルキンバイがあります。中には、古い時代の記録のものもありますが・・。

図鑑を調べていて、気になる事があります。エチゴキジムシロの解説に「キジムシロに似ているが、小葉は3~5枚で下部の一対は著しく小さい」とあります。これって著しく小さくありませんか?右の写真には極小のおまけが一つ付いていますが・・。掲載した植物は、キジムシロだと思っていますが、茎が赤っぽくないのも気がかりです。

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葉裏の様子・・葉軸や脈上に長い毛が多いですね。

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托葉の様子です。

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横顔・・。

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花弁は5個。花弁の数に比べて、萼片が多いですね。萼片と副萼片(細くて小さい方)があるからです。

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花を接写してみました。「オシベ20個、メシベは多数」・・次回はちゃんと数えられるような写真を撮ります。

名前が、間違っていたら教えてください。

【カミキリの仲間?】

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触角が印象的な虫でした。カミキリの仲間でしょうか?kaikaiさん、冬眠から目覚めたかな?SOSです。

今日は暑い一日でした。午前中の屋外作業で、ヘトヘト・・。年寄りは無理をしない事ですね。

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