急勾配の山で出会った植物
私は、高いところが嫌いな上に体力が無いので、急勾配の山は苦手です。すぐそこに山頂が見えるのに、到達するまで長い道のりでした。
でも、いろいろな植物に出会う事が出来ました。
上りでは気付かなかったのですが、サクラソウが生えていました!長野県某所で出会った自生地には及びませんが、比較的近いところで自生の花を見る事が出来ます。有り難い事です。
花径が伸び、開花間近のようです。
咲いている個体はありませんでしたので、蕾を接写してみました。
私は、この花には思い入れがあります。初めて訪れた八ヶ岳倶楽部で、故柳生慎吾さんと長時間いろいろな話をさせて頂きました。その時、園芸品種のサクラソウを買って来て、裏庭に植えてあります。彼との再会を楽しみにしていたのですが、帰らぬ人となってしまいました。以来、サクラソウの花を見るとその時の事を思い出します。
「あっ、まだミツバツツジが咲いている!」
雄蕊が10本あります。しかも花柱の下部に毛が生えている・・トウゴクミツバツツジです。
花柱の毛・・腺毛ですね。粘ついているような感じです。この辺りで見る事の出来るミツバツツジで、オシベが10本なのは、キヨスミミツバツツジかトウゴクミツバツツジですが、花柱の腺毛の有無で区別出来ます。
ツツジ科ツツジ属トウゴクミツバツツジ(Rhododendron wadanum Makino)。
フタバアオイが姿を現していました。カンアオイの仲間は常緑のものが多いのですが、このフタバアオイとウスバサイシンは、冬に地上部が枯れ春に葉が伸びて来ます。
右は、タネツケバナ属ミツバコンロンソウです。先日、富士山南麓でも出会いましたが、花の開いている個体には出会えませんでした。
キケマン属の黄色い花・・フウロケマンかミヤマキケマン?果実の形で区別するそうですが、まだ果実は無く私には良く分かりません。花付からするとミヤマキケマン?
そして、本来の自生地と少し違った環境に生えるキスミレです。ヘトヘトになって上った、山頂付近に生えていました。
群生する花も良いですが、こうして人知れずぽつんと咲く花も良いものです。
これは、ヒメミヤマスミレの花にも似ていますが・・。フイリフモトスミレでしょうか?葉裏は紫色でした。
紫色のスミレです。左と右の花は少し感じが違いますが・・。どちらも側花弁の付け根に毛が生えています。また花柄や萼などに細かい毛が密生しています。特に、右は距に毛が生えているのが確認出来ますから、アカネスミレでしょうか?
スミレは、図鑑を見るほど苦手になって行きます。神様は、どうしてこんなに紛らわしい植物を作られたのでしょうか?
今日は、観察会の後、不法投棄監視パトロールを行いました。また林道脇にごみが捨てられていました。投棄物を見ると、ゴミ集積場に出せるものでした。わざわざあんな場所に持って行かなくても良いものを・・理解し難い行為です。
※今日は予定変更により時間が出来案したので、もう一記事作成しました。
« ハルザキヤツシロラン | トップページ | 亜高山帯で出会った植物 »
「植物観察」カテゴリの記事
- やまぶどうの徒然日記_2011年(2020.12.04)
- やまぶどうの徒然日記_2010年(2020.12.03)
- 不法投棄監視パトロールで出会った植物など(2020.12.02)
- カンアオイ属分布調査(オトメアオイ)(2020.12.01)
- テンナンショウ属の果実(2020.11.30)
コメント