スルガテンナンショウ
萌の散歩道に生えているテンナンショウ属・・スルガテンナンショウを観察してみました。
斑入り葉のタイプとそうでないものが見受けられます。また、小葉の幅も個体毎に様々です。
斑入りは、実生で引き継がれるようで、付近には同じような株が幾つか生えていました。
立ち姿を撮ってみました。薄暗いところを好むため、撮り難い植物です。
写真を整理していて気付いたのですが、仏炎苞(苞葉)の合わせ目が、左右あります。右の写真と、最下段の写真を比べてみてください。
「付属体の先端が鍵状にくびれる」事が同定のポイントとなります。
テンナンショウ属は、一部の種を除いて雌雄異株です。スルガテンナンショウも、普通は雌雄異株ですが、栄養状態で変化し、大きくなると雌株になり、小さいと雄株となるそうです。ただ、両性の個体もあると書かれていました。
また、雄花は仏炎苞の筒部の基部に隙間があり(上の写真参照)、花粉をつけた小昆虫はここから脱出します。雌花には、この穴がないため、閉じ込められた小昆虫は外に出られません。雄花で花粉をつけた小昆虫は、雌花の中に侵入し受粉したあと悲惨な最期を迎える事になります。テンナンショウ属の雌花はひどい奴ですね。
サトイモ科テンナンショウ属スルガテンナンショウ(Arisaema yamatense (Nakai) Nakai subsp. sugimotoi (Nakai) H.Ohashi et J.Murata)。
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