ヒカリゴケ
私に名前の分かる苔は、数えるほどしかありません。でも、何時の日か、自らの探索で、出会いたいと願っている苔があります。その日のために、実物を見て来ました。
デジイチで・・。
デジイチ、18.8倍ズームで・・。
近くで見られない事を予想して、高倍率ズームのコンデジを持って行きました(以降、コンデジで撮影)。
洞窟の奥に生えていました。コンデジの方が、実際見た色(金緑色)に近いと思います。
綺麗ですね。ヒカリゴケは、洞窟や岩陰、倒木の陰などの暗く湿った環境を好むそうです。しかも、発見された自生地は、比較的冷涼な気候の場所のようです。
洞窟の手前は乾燥気味で、苔は見当たりませんでした。僅かな環境変化にも敏感な植物だそうです。
ピントが合っているのかも分からず、同じような写真を何枚も撮りました。
姿を知るために、接写でも撮りたかったのですが、保護柵が設置されているので仕方ありません。
デジタルズーム併用。
以前、別の洞窟で見つけた蛍光色の物体・・こちらは、地衣類のようです。
ヒカリゴケは、「地面に伸びた糸状体を顕微鏡で見ると、達磨型の細胞(レンズ状細胞)が一列に繋がり、その細胞内に入った光が細胞の底で反射して葉緑体を照らすため、美しい黄金色に光って見える」とあります。
蘚類ヒカリゴケ科ヒカリゴケ属ヒカリゴケ(Schistostega pennata (Hedw.) F.Weber et D.Mohr)。環境省RDBで、準絶滅危惧(NT)に指定されています。
信州大学では、ヒカリゴケ細胞を実験室内の環境で大量増殖させる事に成功したそうです。この研究が進めば、失われた自生地を復活させ、多くの人にヒカリゴケを見てもらう事が出来ます。論文に書かれていた内容は、富士見町のカマナシホテイアツモリソウの保護活動と通ずるものがあります。頑張っていただきたいと願っています。
「植物観察」カテゴリの記事
- やまぶどうの徒然日記_2011年(2020.12.04)
- やまぶどうの徒然日記_2010年(2020.12.03)
- 不法投棄監視パトロールで出会った植物など(2020.12.02)
- カンアオイ属分布調査(オトメアオイ)(2020.12.01)
- テンナンショウ属の果実(2020.11.30)
「苔と羊歯」カテゴリの記事
- 不法投棄監視パトロールで出会った植物など(2020.12.02)
- ヒメミズワラビ(2020.11.06)
- 遠州路で気になった植物②(2020.11.03)
- 菩提寺のヒトツバ属(2020.05.15)
- 菩提寺で見たシダ植物(2020.03.11)
コメント