スハマソウ?(富士市)
地域に生える希少植物との出会いは、他地域での出会いとは比較にならないほど嬉しいものです。
富士市某所・・キンポウゲ科スハマソウ属の植物を見る事が出来ました。スハマソウ属には、ミスミソウ(ユキワリソウ)、エチゼンミスミソウ、オオミスミソウ、ケスハマソウ、スハマソウが、日本維管束植物目録に掲載されています。
葉の裂片の先端部が、今迄目にして来たミスミソウと違い丸みを帯びています。スハマソウだろうか?
山渓の図鑑には「葉の先端があまり尖らない事でミスミソウと区別するが、中間型があって判断が難しい事がある。」とあります。またケスハマソウとスハマソウの違いに関しては、「スハマソウはあまり毛が無いが、ケスハマソウは花茎や葉に毛が多くある。」・・この植物の葉や花茎には毛が生えていますが、多い少ないの判断は、比較した事が無いので私には分かりません。
中にはこんな葉の個体がありました。上に比べると、先端部が少し尖って見えます。最下段に、県内外で見たミスミソウの葉を掲載しましたが、それらに比べれば明らかに丸みを帯びていますが・・。
この日は、8株確認して自生地を後にしました。花を見るのが楽しみです。
左は山梨県、右は静岡県産です。上と比較すると裂片の尖り具合が違うでしょ?
静岡県に、スハマソウが自生するのだろうか?Webで見た分布図では、スハマソウとミスミソウの境は隣の神奈川県辺りです。という事は静岡県東部にあってもおかしくないと思います。
諸先輩のWebページを見ると、スハマソウとされている個体の葉も様々です。裂片の先端部以外に、同定のポイントは無いのでしょうか?私は、希望的観測も含めて、この植物をスハマソウと思う事にします。諸先輩のご意見を伺えれば幸いです。
キンポウゲ科スハマソウ属スハマソウ(Hepatica nobilis Schreb. var. japonica Nakai f. variegata (Makino) Nakai)
※Hepaticaをミスミソウ属と表現されたWebページや図鑑が多いですが、日本維管束植物分類表の記載に従いスハマソウ属としました。
« バイカオウレン(富士市) | トップページ | スワン・オーキッド開花 »
「植物観察」カテゴリの記事
- やまぶどうの徒然日記_2011年(2020.12.04)
- やまぶどうの徒然日記_2010年(2020.12.03)
- 不法投棄監視パトロールで出会った植物など(2020.12.02)
- カンアオイ属分布調査(オトメアオイ)(2020.12.01)
- テンナンショウ属の果実(2020.11.30)
コメント