ミスミソウ①
諸先輩のWebページに、ミスミソウの花が登場し始めましたので、見に行って来ました。
キンポウゲ科スハマソウ属:Hepatica nobilis Schreber var. japonica Nakai
※Hepaticaをミスミソウ属とされた分類が多いのですが、米倉浩司著「維管束植物分類表」を参考にスハマソウ属としました。同じHepaticaなのにどうして違った呼び名になったのでしょう?素人は困ってしまいます。
こちらは、暖かな日差しを浴びて咲いていました。春を感じる景色です。
ミスミソウは、午前中の早い時間だと花がちゃんと開かないそうです。どうしてでしょう?
同じキンポウゲ科のフクジュソウも、日が当たって(暖かくなると)開き、日が陰ると閉じます。その理由は、花弁によって日光を花の中心部に集め、その熱でポリネーターを誘引するためだそうです(どうやって調べたのだろう?)。ミスミソウもそうなのかな?
考えてみれば、早春に咲くキンポウゲ科の花は、日が当たっていないと花の開かないものが多いですね。虫の少ない季節だから、其々工夫しているのかもしれません。
気持ち良く開いていたので、同じような写真を沢山撮りました。花弁のように見えるのは、萼片です。キンポウゲ科の花は、この花弁状の萼片の数や形が個体毎に様々なものが多いですね。ニリンソウなども、八重咲と思えるような花を見る事があります。
こちらは葯が赤味を帯びています。花柄や茎葉(萼片のような部分)に毛が多いですね。
ポリネーターがやって来ました。ハナアブの仲間でしょうか?
こちらで見るミスミソウは殆ど白花ですが、日本海側ではいろいろな色の花が咲くそうです。これも、遅い春を考えての、ポリネーター誘引の策でしょうか?植物の世界は、不思議がいっぱいですね。言葉が話せたらいろいろな事を聞いてみたいものです。
ミスミソウは、環境省RDBで準絶滅危惧(NT)、静岡県では絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されています。
②では、少し変わった花を掲載します。
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