2024年11月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
無料ブログはココログ

« シラヒゲソウ(愛鷹山渓) | トップページ | イワシャジン(愛鷹山渓) »

2017年10月10日 (火)

ホソバツルリンドウ(静岡県)

ホソバツルリンドウ・・名前を聞いた事はありましたが、今迄出会った事は無く、ツルリンドウの変種かと思っていました。ところが、調べてみるとツルリンドウとはかなり違った性質の植物のようです。

そして、初めての出会いがやって来ました。

Bpa080508 Bpa080514 B1507624455

その植物は、ススキに絡みついて生えていました。蕾は沢山付けていますが、開花はまだ先のようです。

Bpa080507 Bpa080549

蕾を接写してみました。右の蕾は、花冠の先端が見えています。

Bimg_8998 Bbimg_8997

別の場所では、咲いている個体もありましたが、遠い・・。

Bpa080570f Bpa080563

手の届くところにも咲いていました!淡い紫色の花です。

Bpa080572 Bpa080571 B1507626715

リンドウの仲間は、花冠の裂片の先端部が尖っているのに、この花は丸みを帯びています。そこが、この花の色と相まって優しい感じを醸し出しています。

自生地を見て、ヤマシャクヤクとベニバナヤマシャクヤクの関係を思い浮かべました。前者は日照の悪い所に生え、後者は日照の良いところに生えています。ツルリンドウは、林内に生えますが、ホソバツルリンドウはススキの生える様な日当りの良い場所に生えるようです。

尚、昨年見た場所で翌年見られない事が多いと聞きました。その理由が分かりました。山渓の図鑑には明記されていませんが、レッドデータープランツ増補改訂新版に「一年草」と書かれています。

また「種子がごく小さく、親株の根の発達も悪いので、共生菌に依存している可能性がある」とも書かれています。ランの種子などの様に、特定の共生菌が存在しないと発芽・成長出来ない植物なのかもしれません。ツルリンドウは液果ですが、こちらは蒴果だそうです。機会があれば、種子の観察もしてみたいと思います。

ホソバツルリンドウ・・リンドウ科ホソバツルリンドウ属。環境省RDBでは絶滅危惧種Ⅱ類(VU)、静岡県では絶滅危惧種ⅠB類(EN)に指定されています。

« シラヒゲソウ(愛鷹山渓) | トップページ | イワシャジン(愛鷹山渓) »

植物観察」カテゴリの記事

コメント

うーさん、今晩は。
いろいろ探索範囲を広げられているようですね。
希少種も、環境が合えば数を見る事が出来ます。
最近は、スギやヒノキの林ばかりで、ススキの生える草原が少なくなって来ました。
演習場は、別ですが・・。
このところ、火力訓練が多いようで、地響きがして来ます。

こんばんは♪

去年、ホソバツルリンドウを10株以上の蔓を見つけましたが、
今年再訪すると3株の蔓だけしか確認できませんでした。
何故だろうと考えていた矢先にこのブログを拝見して頷けました。

植物の世界は不思議だらけですが、強かに子孫を残しています。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ホソバツルリンドウ(静岡県):

« シラヒゲソウ(愛鷹山渓) | トップページ | イワシャジン(愛鷹山渓) »